2010/08/07 - 2010/08/07
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ソフィさん
2010年8月7日(土)
ブレッド城の夕食は、電気の灯りを消して、ローソクのもとに、盛りあがった。
考えてみれば、電気を煌々とつけながらの食事は、電球が発明された1878年以降の、人間の歴史と比べても、ごく最近始まったばかりなのだ。
炎の灯とは、電燈の100年余りに比べ、その百倍以上は付き合っている。
ローソクに懐かしさを感じるのは、ごく自然のことかも知れない。
昼間の灯りとりであるガラス窓は、500年ほど前に始まったようだ。
しかしガラスそのものは遥か以前、紀元前24世紀と見られる遺跡から出土しており、そのころは宝石並みに高級品だった。
それから次第に技術が発達し、窓ガラスに適した形のものが実用価格で供給できるようになって、ガラス窓が生まれた。
夕食テーブルの話題は、食器の歴史に飛び火した。
ヨーロッパ人が手掴みからフォークを使用するようになったのは、最初は11〜12世紀のイタリアで、16世紀ごろフランスに入り、それから全欧州に広がった。
それに比べて、日本に箸が入って来たのは紀元前4世紀のころで、一般に広がり始めたのは8世紀奈良時代以降だから、ヨーロッパに比べて手掴みから道具使用への発展はずいぶん早い。
自慢の白ワインの薫りに頬を染めながら、外に出た。
夏の空は、まだ余光を残し明るかった。
夕陽に赤く染まる山々を愛でながら、リュブリャナに入ったころには、日はとっぷり暮れていた。
リュブリャナの街は、やや照明を落として、シッポリ落ち着いているように見えた。
目指す「グランドホテル・ユニオン・エグゼクティブ」は、都心に近いが、直ぐだった。
町のスケールが、コンパクトなのだろう。
写真は「ソフィーさんのマイページ」(訪問54カ国、文章1,590件 写真6,770枚)、にあります。
http://4travel.jp/traveler/katase/
スイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」(文章625件 写真2,400枚)
http://4travel.jp/traveler/takafumi/
ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」(文章1,650件)
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
(片瀬貴文 2010.09.18)
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