交響詩「フィンランディア」の世界へ

2010/09/03 - 2010/09/03

初めて訪れたフィンランドは、
美しく厳しい自然の中で、
心のあたたかい人々に、
洗練された文化が息づいている、
魅力的な国でした。

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 3.5
• 交通: 5.0

• 航空会社: フィンランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

パリに行くのにフィンランド航空を使おう、
直行便より乗ってる時間短いし、
料金もまあ安い方だし。
せっかく乗り継ぎなんだから、
一泊して観光しようよ、
という理由でヘルシンキ観光。

機内ではムーミンのアニメを見て予習です。

覚えたフィンランド語は
「キートス」（ありがとう）

フィンランド航空の機内食は？
「これを日本蕎麦だと言われたら、
日本人としてちょっと納得できないなぁ」
というような蕎麦と、
「きっとイタリア人も、これをパスタだと言われたら
納得できないって言うと思うよ」
というようなパスタ。
赤ワインとチーズはなかなかおいしい。

飛行機を降りたときの現地の気温は８℃でした。
猛暑36℃の東京から、いきなりの寒さです。

ヘルシンキの街は、
古い建築物がいっぱいあってとっても魅力的。
まずは、ヘルシンキ中央駅の
街灯を支える二人の巨人がお出迎えです。

駅舎の中は広ーい

天井が高く開放的ー。
蒸気機関車が使われていた頃の名残ですね。

「ヘルシンキ中央駅」
Helsingin rautatieasema
(1919〜22年築)

駅のすぐ向かいにあるのは、
「アテネウム美術館」
Ateneumin taidemuseo
(1887年築)

駅から５分ほど歩くと
「ヘルシンキ大聖堂」
Helsingin tuomiokirkko
(1830年〜40年築)

ヘルシンキの別名は
「バルト海の白い乙女」
といわれるそうです。
白はヘルシンキを象徴する色。

ロシア正教の教会だというから
装飾が豪華なのかと思ったら
中は意外に簡素です。
質実剛健なところがフィンランド
なのかな。

あのパイプオルガンが
このドームに響いたら
さぞや神々しい音に違いない。。。

大聖堂の前は
「元老院広場」
Senaatintori

向かいの建物は
「ヘルシンキ市庁舎」
Kaupungintalo
(1818年築)

元老院広場では
平和を願うアートイベントをやってました。

みんなで仲良く輪になって
両手？を挙げて並んでいるのは
世界各国のアーチストによって
色とりどりに着色されたクマ！

石畳の道を歩いて
港へ向かうと

カウッパトリ（マーケット広場）
Kauppatori
に到着です。

野菜は総じて小ぶりです。
やはり寒い国だからでしょうか。

種類は豊富です。
流通網が発達しているのでしょう。

リネン（麻）製品のお店。
しっかり作られていて品質は高いです。
テーブルクロスやテーブルナプキン、鍋つかみなど
なかなかおしゃれなものが揃っています。
下にちいさな穴の開いている細長い袋。
これ、何に使うんですかー？
リサイクルの袋をストックしておく袋だそうです。
売り子のお兄さんは親切に応えてくれました。

毛糸の帽子や靴下など
手芸品も売っています。

このオレンジと黒の帽子が気にいっちゃった♪
ハンドメイドですよー
フィンランドの伝統的な模様ですよーと
売り子のお姉さん。
マフラーは何色がいいと思いますー？
などと相談しながらお買い物。

そして、買ったものは
さっそく身につけます。
だって寒いんだもの。
えへ。似合うかな。

次の目的地はあそこ
「ウスペンスキ寺院」
Uspenskin katedraali
(1868年築）

赤レンガのどっしりと重厚な建物です。

昔の建物がなぜ好きかというと
これまでこの建物にかかわってきた
たくさんの人々のいろいろな想いが
詰まっているように感じられるから。

古い大きな建造物は
当時の実力者が
富と権力を誇示するために
作ったものが多いけれど、

ここヘルシンキの建物は
堅実に、丁寧に、純粋に
作られているような気がします。

優れた独自の文化を持ち
大国ロシアとスウェーデンに挟まれ
数々の困難を柔軟に生き抜いてきた国、
フィンランド。

ヘルシンキ港には
大きな船が停まっていて、

外の世界に
大きく開かれた街
という感じがします。

世界の人々に対し
尊大にも卑屈にもならず
こだわりなく付きあってゆける人々。

経済面でも、デザインや芸術の分野でも
世界のトップレベルを維持しているのは
そんな国民性だからでしょうか。

ん？
なんだか由緒ありそうな建物に
人が吸い込まれていきますよ？
行ってみましょう。

オールド・マーケットホール
Wanha Kauppahalli

築地場外市場って感じです。

おいしそうなもの
いっぱい売ってます。
魚とか、ハムとか、チーズとか。。。

チョコレート専門店もあります。

寿司屋まである！

座って食べられるスペースと、立食のテーブル。
こういうところで食べるの大好き♪
時間ちょっと早いケド、
ここで食事にしましょう。

今日のランチです♪
サンドイッチとジュース

次はトラムに乗ります。
どこかでチケット買えるのかなあ、と
うろうろしている間に
一本乗り逃しちゃったけど
大丈夫。すぐ次が来ます。

シングルチケットは
乗ってから運転手さんにお金を払えばOKです。

降りる停留所がどこなのか
フィンランド語とスウェーデン語で書いてあっても
読むの難しいし、わかりにくいんですが、
地図を見ながらだいたいこのへんかなーと。
えいやっと降りたら、
当たり！

「テンペリアウキオ教会」
Temppeliaukion kirkko

岩盤をくりぬいて作られた教会です。
一面ぐるっと壁が岩。

天井にはたくさんの細長いガラス窓。

ガラス窓を通る光線のせいでしょうか。
無機質な岩がやわらかく感じられます

チャートのように見えますが
近づいてよくみると
花崗岩質です。おそらく変成岩。

この岩の壁に
音はどんなふうに響くんでしょう。
コーラスなんか聴いてみたいな。

いやあー圧巻です。
岩の壁に圧倒されます。
自然もすごいけど
こんなもの造ってしまう人間もすごい。

ああー
上に登ってる人がいるー

危険
って書いてあるんだと思います、
たぶん。
でも、登っちゃいます。

わーい、高ーい。
バスが小さく見えます。
ここ人気スポットなんですね。
観光バスが何台も停まっていました。

いま、私は、
教会の屋根の
ガラス窓のすぐ横の岩の上にいます。

まわりは住宅街
赤煉瓦の建物が並んでいます。
街の色合いが
なんだか落ち着きます。。。

乳母車を押した母親が
のんびり散歩していたりして
住みやすそうな街です。

自然史博物館
Luonnontieteellinen Museo

フィンランド国立博物館
Suomen kansallismuseo
(1905年〜10年築)

国会議事堂
Eduskuntatalo
(1926〜31年築）

フィンランディアホール
Finlandiatalo

パイプオルガンを持つコンサートホールと
大小のホール、会議室などがある
大きな施設です。
１時間ほどでホール内をガイドしてくれるツアーが
あるらしいのですが、今回は時間がなくて断念。

う〜ん。
ここでシベリウスを聴いてみたかったー

ホールのショップで絵葉書とCDを買いました。
フィンランドの作曲家の作品を
ヘルシンキ交響楽団が演奏してるCDです。

聴いていると
森や湖の情景が感じられますね
フィンランドの音楽って。

さて、夜は、Zetorという
フィンランド料理のレストランで
ディナーです。

郷土料理というか、
居酒屋って雰囲気だな〜
フィンランドの夜にかんぱーい

ブリニ（そば粉のパンケーキ）
サワークリームとトナカイのムース添え
これはなかなかおいしかったです。
フィンランドの国旗が立ってて、かわいい。

レバーグリル、
マッシュポテト、リンゴンベリーにペッパーソース

どーんと『レバー』って感じで
印象は、なかなか強烈。
でも臭みは全然ありません。

トナカイ肉の煮込み、
マッシュポテト、リンゴンベリー、ピクルス添え

肉じゃがフィンランド版です。
肉の味はするけど、
味付けは、淡泊というか
飽きてしまって最後まで食べられない。。。（苦笑）
お醤油ちょっと入れたらおいしくなるのに（違っ

なかなか暗くならない夜。
街角で演奏しているアーチストがいたり
駅周辺のデパートは21時まで開いていて
夜でも治安上不安に思うことは全くなく
とてもくつろげる街でした。

一泊だけではもったいなかった。
いつかゆっくり滞在したいな。
「バルト海の乙女像」に別れを告げ、
次の目的地パリへと向かいます。

この旅行記へのコメント （2）

• jetさん 2010/10/09 01:31:01

  タイトルも洒落てます

  どなかたか忘れましたが、お気に入りを辿ってたら、
  こちらに着きました。
  北欧の空気感がよく出てたので、写真を拡大したら、
  ぼくの愛用コンパクト同じリコーR8をお使いなんですね。
  それに、シベリウスの交響詩をタイトルに使うとは、コアですな。
  一般目線ではあんまりメジャーな曲じゃないのに。
  春風さんは音楽をやられてたのかも。
  
  ほかにも西安、八重山など面白そうなコンテンツがあるようなので、
  また見せて下さい。

  春風さん からの返信 2010/10/12 00:33:09

  RE: タイトルも洒落てます

  jetさん、いらっしゃいませ
  書き込みありがとうございます。
  北欧の空気感ですか、
  わあ、そう言っていただけるとすごく嬉しいです。
  はい！リコーR8を使っています。
  反応が早く使い勝手のいい良き相棒です。
  
  ええっっと、イメージと思い込みでタイトル付けちゃいましたが、
  旅行記の内容はタイトル負けしてるような(^^;
  結局、シベリウスのCDを買っただけで、
  コンサートなどに行けなかったのが残念です。。。
  
  jetさんは写真お好きなんですね。
  もしよかったら、私の旅行記
  「敦煌＆西安、女ひとり旅[2]玉門関の向こうは西域」
  の写真も見てってください。
  R8の前に持っていたリコーR2で撮ったものですけど
  砂漠感が出てるんじゃないかと思ってます。
  
  jetさんの旅行記も見せてくださいね。
  これからもどうぞよろしく。