2007/01/01 - 2007/01/01
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bienenstichさん
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また音楽家編です。
愛好家以外の方には面白くもなんともないと思いますが、
ベートーヴェンとシューマンゆかりの場所めぐりをされる方の
参考になれば幸いです。
表紙写真の中央辺りにあるピンクの家が、
ベートーヴェンの生家です。
今回は、ベートーヴェンに関しては、
ボン市による "Beethoven-Rundgang"
http://www.bonn-region.de/fileadmin/redaktion/Sightseeing/PDF/beethovenrundgang.pdf
に沿って写真を載せました。
文章内の、括弧書きの中の数字は、このRundgangに対応しています
ボンはベートーヴェンの生地であると同時に、
シューマンの没地でもあります。
シューマンの亡くなったサナトリウムと、
シューマン夫妻のお墓の写真も載せました。
(サナトリウムのあるEndenichは、
当時は別の自治体でしたが、
1904年にボンに合併されています)
旅行記の最後には、Beethovenがハイドンと出会った
Bad Godesbergの写真を入れました。
参考図書 (Rundwegのパンフレット以外で)
Polyglott on tour "BONN Siebengebirge Ahrtal"
青木やよひ「ゲーテとベートーヴェン」平凡社新書249
(※「旅行期間」は大嘘です。ボンはちょこちょこ訪れているので、色々な時の写真が混ざっています。)
-
Bonngasse (表紙写真とは逆の方向から撮影)の20番地に
-
(1) Ludwig van Beethovenの生家 があります
当時ボンはケルン選帝侯領の事実上首都。
フランドル人であった同名 (Ludwig) の祖父も、
選帝侯の宮廷音楽家としてボンに移住してきたのです。
ベートーヴェン(本当は片仮名で書くなら
ベートホーフェンだと思うのだけれど)は
ボンで5軒の家に住んだそうですが、
残っているのはここだけだそうです。 -
Beethoven-Rundgang の各スポットには、
この説明書きがついています -
生家(厳密に言えばその隣)で売られているお土産物
ミサ・ソレムニスの時の肖像画ですね♪ -
Friedrichstraße (この辺りは旧市街でも
特にエレガントな家が並ぶ)を通って -
Wenzelgasse 25
この場所にもLudwig少年は住んでいたようです
(但し、当時の建物はすでにありません) -
(2) St. Remigius 教会
ベートーヴェンがボンに住んでいた当時は、
フランチェスコ派修道院教会 (Minoritenkirche) でした。
フランス革命の最中に本来のRemigius教会が廃止され、
この教会がその名を引き継ぎました。 -
Ludwig少年は、ここで10歳にしてミサのオルガンを弾いていたそうです。
オルガン自体も名オルガン工 Ludwig König の1748年の作品で、
価値の大きいものだそうです。
(但しオリジナルは第二次世界大戦時に破壊) -
続いて、1776年にベートーヴェン一家が引っ越してきた
(3) Rheingasse 24 へ…って、
あの、24番地がないのですが(工事現場)
かわりにライン川が拝めました -
(4) ケルン選帝侯のお城(今はボン大学)
↑宮廷音楽家一族ベートーヴェンの雇い主
お城は1779年のもの(1777年にそれまでの宮殿は焼失)
1786年に就任した選帝侯はフランツ・マクシミリアン (Maximilian Franz von Österreich, 1756-1801)。
マリア・テレジアの息子にして
当時の神聖ローマ帝国皇帝ヨーゼフ2世の弟
という家系からもうかがえるように啓蒙的な人物。
フランス革命軍がライン左岸を占領した際、ボンを離れたが、
(ボンやケルンは左岸だけれど、
それより西のデュッセルドルフは右岸)
宮廷に新しい空気を運んできた。
そんな彼が招いた知識人の1人がWaldstein伯爵。
(ピアノソナタ Nr. 21 C-Dur op. 53 が捧げられた人物。
三十年戦争時に活躍したWallensteinも同族らしい)
これが、ベートーヴェンが後にウィーンに赴くきっかけともなった。 -
お城の前
向こうに見える建物は、
ベルリンに沢山建築を残したシンケルの作品です
今はAkademisches Kunstmuseum
http://www.antikensammlung.uni-bonn.de/
になっていて、
古典時代(ギリシャ・ローマ)時代の美術品が見られるようです -
(5) Schlosskirche (城教会) (1779)
少年ベートーヴェンが宮廷オルガニストNeefeから授業を受け、
14歳にして自分も選帝侯のオルガニストとして働いていた場所です。
ただこの教会はとても見つけにくいです。
入り口は、東西で言うとお城の西側で、
それでメインの口から少し次のMarktの方(北)に歩いた所にあります。
または、メインの口の中庭の北側を抜けても着きます。
私が訪れた時は休暇中だったためか、
火水木の13〜15時しか中を見ることはできませんでした。 -
Marktplatz
ここの… -
中央の、黄色い現在カメラ屋さんになっているお店が、
(6) Zehrgarten
当時、啓蒙的な選帝侯ゆえ、
ボンには文化・教養人が集まっていました。
そして文学・音楽の中心にあったのが
このKoch夫人のサロンでした。
ベートーヴェンがボンを去ってウィーンへ旅立ったとき、
Waldsteinの「ハイドンの手から
モーツァルトの魂を受けとりたまえ」(青木 S.69f)など
はなむけの言葉を綴った記念帳は、
このクライスのものだそうです。 -
(7) Münster
起源は3世紀で、この写真の左下に見えているのは
ローマ遺跡だそうです。
ただ今日の教会は11世紀のロマネスク。 -
これがベートーヴェンが
祝祭時に宮廷音楽家として弾いたオルガン。 -
Kreuzgangの東側には、今はPfarrhausになっているKapitelhaus。
ここが、ベートーヴェンが通っていた
公立ラテン語学校だったそうです。 -
(8a) Beethovendenkmal
ベートーヴェン像
第1回のベートーヴェン音楽祭(1845年)の際に
公開されたものらしいです
後ろの、今は郵便局になっている建物には、
この時ボンが属していたプロイセンの国王
フリードリヒ・ヴィルヘルム3世のみならず、
大英帝国ヴィクトリア女王ご夫婦もいらっしゃったそうです
(↑夫君はコーブルクの人) -
側面には、幻想曲・戯曲・交響曲と宗教音楽を表す
寓意的な彫像があります -
(8b) Breuningsches Haus
ベートーヴェン像の右後ろ、
今現在Kaufhofが建っている場所に、
かつてブロイニング家のお屋敷があったそうです。 -
(10) Beethovenhalle (ホール)と、その前にある像
(9) Beethon
ベートーヴェン・オーケストラの本拠地です
市内には他に歌劇場があり、
ボン近郊では、ケルンにWDRの交響楽団があります
ブリュールのAugustusburgなどでWDRがコンサートをやっていることもありますので、
音楽目的でボン・ケルンにいらっしゃる方は、是非あれこれ前もってチェックしておいてくださいませ -
Beethovenhalle
コンサート前のホール内の様子 -
場所は飛んで、(11) Alter Friedhof 旧墓地
手前がベートーヴェンのお母様のお墓です
3軒くらい向こうにあるのは、シラーの奥様とご子息のお墓
他にもショーペンハウアーの奥様のお墓があったり、 -
そしてもちろんシューマン夫妻のお墓も
-
疑惑もありましたが、
ちゃんとクララも同じお墓に眠っているので、
妙に嬉しくなりました -
その向こうには、August-Macke-Haus
http://www.august-macke-haus.de/
残念ながら、2010年10月5日までは修復中で非公開 -
また場所は変わって、バス604/605/606/607 番でEndenich地区へ
(604/605は、上のお墓の脇も通る路線です)
Alfred-Bucherer-Straßeで下車
植物園 (Poppelsdorfer Schloss) をご覧になる方は、
そこから徒歩でいらっしゃってもよいかもしれません -
ここに、シューマンが亡くなる1856年まで
最後の2年間をすごしたサナトリウムがあります。
現在はシューマン博物館 (Schumannhaus Bonn)
になっています
http://www.schumannhaus-bonn.de/index2.htm -
そして、音楽図書館も入っているようです
-
ちなみにシューマンは、1854年に自殺未遂を起こすまで、
デュッセルドルフのこの家に住んでいました。
ブラームス青年が訪ねて来たのもここです。
http://www.schumann-gesellschaft.de/kontakt/index.html
この辺り、Karstadt (Carsplatz付近) は
Altstadtと違って優雅で、
18〜19世紀の雰囲気が漂っていてお勧めです
(グルメ向けの洗練されたお店も多いです) -
Bonnに戻って、Bad Godesberg へ。
こちらには中央駅から地下鉄兼路面電車16・63番などで行けます。
途中にMuseumが沢山あるので、併せて訪れてみられてもいいかもしれません。
(ついでに、元首都機能もこの辺に揃っています)
この(12) Redoute は、ハイドンとベートーヴェンが出会った場所です -
古城Godesburgがそこから見えます
-
Hoftheater
この隣の緑の建物に恩師ネーフェ先生が
住んでいたとのことなのですが、
どの建物のことなのか、分かりませんでした
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