徳島 真光寺と十六地蔵尊 (おまけのOCAT)

2010/08/19 - 2010/08/19

　戦時中集団疎開先で火事にあいなくなってしまった１６人の子供たちをまつった徳島の真光寺十六地蔵尊を訪ねました。

http://homepage2.nifty.com/karp/BKN/f30161.html
http://www.shikoku.ne.jp/sadasyo/06gyoji.html
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/kusyu-gakudou16.htm

　中の島図書館でふと手にした本｢おかしいんやんか｣（原田　一美著　出版社　未知谷）。本当に偶然手にしたその本には、４年生まで通った大阪市立南恩加島(みなみおかじま)小学校のお話が書かれてありました。

　戦時中この学校から２９人の子供たちが徳島の真光寺に集団疎開しました。昭和２０年１月、不慮の火災により１６人の子供たちが亡くなりました。それをいたましく思った地元の人たちが寄付などを募り十六地蔵尊を建立。以来地元の小学生をはじめ地域の皆さんによって毎年法要が行われています。

　｢よその土地の人が立派なお地蔵さんを建てて先輩のお祀(まつ)りをしてくれてはるのに、うちは、ただ千羽鶴を送るだけ。かっこだけや、おかしいやんか！」これは本に書かれてあった南恩加島小学校のある男子生徒の言葉です。南恩加島小学校では毎年命日にあわせて千羽鶴を送っていたそうです。残念ながら私にはこの記憶がありません。

　この男子生徒の言葉をきっかけに担任や校長、学校、PTA、地域の皆さんを巻き込んでこの火災事故や戦争・集団疎開の検証とモニュメント（鐘楼）作りが始まります。モニュメントの完成時には遺族の方々に南恩加島小学校の生徒から卒業証書が手渡されました。

　この真光寺を訪ねてきました。

エリア 徳島

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

旅のはじまりはOCATから。OCATの衰退ぶりを最後にお届けします。

OCAT２Fが湊町バスターミナルになっています。

徳島行きはJR西日本バスで運行。片道２時間半、普通運賃は3,600円でしたが、早割＆WEB割で2,900円ほど。

発券カウンターと売店。

朝が早かったので明石海峡大橋を渡ったのも気づかず暴眠。徳島到着です。

立派なターミナル駅です。ショッピングセンターとホテルを併設です。

JR四国のコーポレートカラーは水色みたいですが、なんだかJR西日本に見えます。

ターミナルビルの大きさの割には、こじんまりした改札です。

上か横か下に行く３路線です。網の目のような大阪の路線図に慣れているせいか、ちょっとびっくりです。

横の線：徳島線通称よしの川ブルーラインで貞光(さだみつ)駅まで行きます。

往復して気づきましたが、駅名の読み方がとても難しい。

府中駅　なんて読むと思いますか？

鮎喰駅 　　あくい
府中駅 　　こう
麻植塚駅 　おえづか
西麻植駅 　にしおえ

１１：０１発　ワンマン列車のようです。

なつかしい感じがします。

といっても、昔を知っているわけではありませんが。

木の柱がそのまま使われています。

今回の旅のキーワードに｢戦争｣があったせいか、出兵の見送りや集団疎開への見送りを想像してしまいました。

ではそろそろ、

列車が入線した様子です。

ワンマンカーです。この日の徳島も３５度を越える暑さ、皆さん急いで乗り込みます。

車内の様子です。ワンマンカーながら車椅子でも利用できるトイレがあります。ディーゼルのごぉおお〜というエンジン音が心地よかったです。

１時間と３０分。貞光駅到着です。

乗ってきた列車です。背景の山がなんともローカルです。

貞光駅の駅舎です。駅員さんはいませんが、切符は自販で、定期券などは売店で購入するようです。

歩くこと５分。小高い丘に真光寺が見えます。

正門です。

第七番札所　無量山 真光寺　です。真言宗です。あたりまえか。

本堂です。

違う角度から。

お大師さんです。他のお寺で見かける大師さんより若いお顔をされてました。もう少し年を重ねたらお遍路さんも挑戦してみたいです。

十六地蔵尊です。先輩方をおまつりしています。地元の方々募金などにより建立されました。

http://www.shikoku.ne.jp/sadasyo/06gyoji.html

十六地蔵尊

　昭和２０年１月２９日焼死の幼い児童１６名の菩提と世界平和を祈る地蔵尊

台座には先輩方の名前が刻まれています。地域柄か韓国・朝鮮の方もおられたようです。

千羽鶴が奉納されています。毎年南恩加島小学校の生徒からも贈られるそうです。

なにより、地元貞光小学校の生徒の皆さんが温かく見守ってくれています。
http://www.shikoku.ne.jp/sadasyo/06gyoji.html

本当に穏やかなお顔をされています。お顔が本当の小学生のようです。真光寺十六地蔵尊

真光寺のすぐ近くにある貞光小学校です。

南恩加島小学校から贈られた平和の鐘です。鐘は取り外してありました。写真奥に真光寺の本堂の屋根が見えます。

南恩加島小学校の文字が見えます。

帰路の車中からとった瀬戸内海に沈む夕日です。バスの時間の関係で少しの時間しか滞在できませんでしたが、いろいろなことを考えました。

翌日何年かぶりに南恩加島小学校へ行ってみました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E7%AB%8B%E5%8D%97%E6%81%A9%E5%8A%A0%E5%B3%B6%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1#.E5.8D.81.E5.85.AD.E5.9C.B0.E8.94.B5

ほんの近所に住んでいましたが、育った家はマンションになっていました。

あいにくこの日は学校関係者がいないということで、中には入れませんでした。運動場の奥にモニュメント（鐘楼）が見えます。

http://homepage2.nifty.com/karp/BKN/f30161.html
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/kusyu-gakudou16.htm

｢よその土地の人が立派なお地蔵さんを建てて先輩のお祀(まつ)りをしてくれてはるのに、うちは、ただ千羽鶴を送るだけ。かっこだけや、おかしいやんか！」これは本に書かれてあった南恩加島小学校のある男子生徒の言葉です。

http://homepage2.nifty.com/karp/BKN/f30161.html
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/kusyu-gakudou16.htm

この男子生徒の言葉をきっかけに担任や校長、学校、PTA、地域の皆さんを巻き込んでこの火災事故や戦争・集団疎開の検証とモニュメント（鐘楼）作りが始まります。モニュメントの完成時には遺族の方々に南恩加島小学校の生徒から卒業証書が手渡されました。

http://homepage2.nifty.com/karp/BKN/f30161.html
http://www.asahi-net.or.jp/~un3k-mn/kusyu-gakudou16.htm

では、再びOCATです。JR湊町駅が地下化された地上に建てられました。

OCATは OSAKA CITY AIR TERMINAL の略ですが・・・

関空のお家事情と同じく、今やほとんど航空関係の施設はありません。

大阪市の生涯学習センターや市税事務所などが入居しており、さながら大阪市役所の別館といった感じです。市の３セクなので仕方がありません。

地下にはJR難波駅があります。地下化とともに湊町駅から改称しました。

開業当初こそ当駅発の関空快速がありましたが、もうなくなりました。天王寺駅で乗り換えです。

この路線をJR大阪駅の再開発地区まで延伸するというなにわ筋線計画もありますが、どうなりますことやら。

かつてチェックインカウンターのあったところです。閉鎖後しばらくは内装そのままで１００円均一のダイソーが営業所していましたが、本格的に改修されたようです。あきらめたようですね。

ダイソーは隣に移りました。この建物唯一終日にぎわっているところです。

チェックインカウンターの並びのここには、ユナイテット航空のオフィスがありましたがなくなりました。当時の国内線３社の自動チェックインの機械も設置されていましたが、なくなりました。

チェックインカウンター閉鎖後しばらくはこちらで手荷物を預かっていたようですが(確かキャセイと大韓と)、今は売店に変わりました。

国内線３社の自動チェックインの機械もこちらに引越ししていましたが、それも撤去されてしまいました。

OCATはいつまでOCATなんだろう。