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まいったな、こりゃ...。<br /> 一歳の娘と両親を連れて海外旅行に行く予定にしていた我々は、フリーツアーを申し込んだ旅行会社から出発一週間前に届いた一枚の通知文を見て困惑してしまった。<br /><br /> なんでも、現在宮崎の口蹄疫の波及を懸念し、その予防措置として、我々の旅行先でもある中国は日本の乳製品の持込の一切を禁止し、その制限もいつまで続くのか不透明であるとのことだった。また空港ではエックス線による荷物検査も実施する場合もあると記載している。もちろん乳製品の持込禁止については、赤ちゃんの粉ミルクもその例外ではない。<br /> <br />  これは幼い娘を連れて行く我々にとり衝撃的な情報だった。当初固形ミルクを持参しようと計画していた我々にとり大変悩ましい問題だ。そもそも日本の乳製品の持込を禁止して一体どのくらい口蹄疫の伝播を抑制できるのか大変疑問であり、何も赤ちゃんの粉ミルクまでも!と大変腹立たしくおもったが、いずれにしても規制されているからには何か手だてを考えなければならない。<br /> <br /> そもそも娘を連れた旅行先を何故中国に決めたのか?今回の旅行で娘は初めてのフライトになるので以下の条件から場所を選択した。<br />1二、三時間のフライト<br />2娘を安心して連れて行ける場所<br />3両親も楽しめる場所<br />4関空から直行便で行ける場所<br /> <br />こうなると、ある程度行き先は中国、韓国、台湾、頑張って香港またはマカオと限定される。<br /> <br /> その候補国の都市の中で私は最終的に大連に決めた。一般的に食や衛生、治安面に不安があると言われる何故中国の都市を!?と思う人もいるだろう。しかし大連は出張で何度も訪れた事のあるので私自身が街を案内することが容易な上、治安も良いし、食事や衛生面にしてもそこそこの対価を払い選択肢を間違えなければ、なんら問題ない事は経験からよくわかっている。また関空から二時間のフライトで行く事ができるのも大きな選択要因でもある。<br /> <br /> 旅行地を決める一方で下記に挙げる「手段」も検討した。<br />A:ツアーで全てお任せ<br />B:フリーツアーで自分がツアコン<br />C:全て個人手配<br /> <br /> 金額的にはAが安くつくものの、ツアーのタイトな移動に娘がついて来れないだろうと判断し、BもしくはCで費用を比較しながら選んだ結果、フリーツアーを選択した。今回の旅行は後になって考えてみれば、フリーツアーで正解だったとつくづく感じた。個人手配では乳製品の持ち込み制限に気づかなかっただろうし、現地での対策などの措置を検討すらもしていなかっただろうから・・・。<br /> <br /> 日本の乳製品持ち込み制限の対応として、幸い大連には私の娘と同じくらいの年齢の子供をもつ中国人の友人が住んでいるので、彼に尋ねさえすれば現地で安心したメーカーの粉ミルクを購入できるだろうと甘い思いを抱いていたが、こんな時に限って友人と連絡がとれない(結局彼と連絡がついたのは旅行の前々日となった)。<br /> <br /> 「こうしてはいられない」、とウェブや旅行会社から情報を得ながら妻と二人で考えた結果、ダメ元で従来通り固形ミルクを持参することにした。「いつまで禁止措置が続くのかわからない」ということは、規制が急転直下で解除されるかもしれない。我々はこの僅かな望みに託した。しかしこんな重苦しい情報の中、光明も差し込んだ−中国に進出した日系企業が粉ミルクを製造し中国国内で販売していることが判明したのだ。最悪税関で没収されたとしても、到着後市内のマイカルで手に入れることができるのは大変心強い。<br /> <br />  旅行前からこうしてどたばた劇を演じながら荷物を準備した。今回の旅行はいつものそれとは事情が異なる。一歳になったばかりの娘との旅行なので、三泊四日の旅行にしては非常に荷物が多く、娘の荷物だけで八割以上を占める。オムツや滞在日数+予備分のベビーミール、固形ミルク、娘の肌着等の衣服、娘の非常用の薬、お尻拭き、水筒、おもちゃ、そしてベビーカー。荷物は出発から鞄に満腹リンの状態だ。もっとも、オムツやベビーミールについては日を追う毎に少なくなってくるので、帰国前にはお土産を入れる余裕はできるのだが。<br /><br />  ベビーカーについては座席仕様のB型と座席にもフラット仕様にもなるAB型で迷った。B型はコンパクトなので非常に軽く機動性に富み、公共交通機関に乗る際にも楽に持ち運びができる。一方AB型は座席がフラットになるが大型で重い。悩んだ結果、大型で機動性はないがAB型を選択した。娘への負担や、フラットにしてオムツ交換台としても利用できることがその判断材料の理由だ。<br /><br /> 荷物を準備万端に整え、当日両親と関空で待ち合わせ、時間通りに合流した。両親も大連には興味があったので、今回の旅行を楽しみにしていたのだとか。私も旅行までの間、出発が待ち遠しくて仕方なかった。二年半振りの大連、しかも両親と娘も連れての初めての海外旅行、ワクワクしないわけがない。ただ心配なのは、前述した持ち込み制限のかかっている娘のミルク、そして機内で娘が泣き叫ばないか、である。前者については空港で没収という最悪の事態に遭遇したとしても、ある程度何とかなりそうだということはわかったが、後者については子供の体調や精神状態にも左右される。体調という側面では離着陸による気圧の変化に伴う耳の違和感や航空性中耳炎が挙げられるが、耳抜き対策としてミルクや娘の大好きな煎餅を手荷物に準備した。一方精神面では、自宅から空港内までずっとベビーカーに乗せっぱなしなので、これを開放したり、オムツを交換することで、少しでも心のバランスを整えるという意味では空港内のキッズルームやキッズコーナーは有用だ。<br /> <br />  関空の出国エリアのキッズルームは南北出国審査のちょうど中間に位置し、いずれのウイングの利用者にも行きやすい場所だ。キッズルームに入って驚いたのは設備の充実度。授乳室やオムツの交換台は個室になり、キャパシティも十分にとられている。そして給湯室には粉ミルクをすぐに授乳できるお湯が備わっているのはもちろん、ベビーミールを温められるようレンジまで設置され、出発前に子供にホットミールを与えることもできる。これらの設備だけでも赤ちゃん連れの旅行者には助かる。その他、赤ちゃんが十分ハイハイできる程度のフリースペースも設けられているのは嬉しい。狭い機内に暫く閉じこもる前に、赤ちゃんも身体を動かす事もできるし、オモチャや絵本も用意されているので娘の気分転換にもなり、利用価値も大変高く感じた。まして我々のような午後出発の便は、午前と比べるとぐんと少ないので利用価値は更に上がる。今回の利用においては、キッズルームは我々の独占状態、気兼ねなく利用が出来た。また、搭乗時間が近づくきキッズルームを発つ時には、キューブ型の粉ミルクやオムツを頂いた。こうした配慮は赤ちゃん連れの旅行者にとり大変有り難い。<br /><br /> またこのほかに南北ウィングや国内線にもキッズコーナーも設置されており、子供たちのちょっとした遊び場もある。今回初めて利用したキッズルームは注目していた設備だったが、改めて小さな子連れの旅行者には是非オススメしたい。<br /> <br />

娘と両親と大連旅行3泊4日 その1 -関空でのキッズルーム

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2010/06/29 - 2010/07/02

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worldspan

worldspanさん

まいったな、こりゃ...。
 一歳の娘と両親を連れて海外旅行に行く予定にしていた我々は、フリーツアーを申し込んだ旅行会社から出発一週間前に届いた一枚の通知文を見て困惑してしまった。

 なんでも、現在宮崎の口蹄疫の波及を懸念し、その予防措置として、我々の旅行先でもある中国は日本の乳製品の持込の一切を禁止し、その制限もいつまで続くのか不透明であるとのことだった。また空港ではエックス線による荷物検査も実施する場合もあると記載している。もちろん乳製品の持込禁止については、赤ちゃんの粉ミルクもその例外ではない。

  これは幼い娘を連れて行く我々にとり衝撃的な情報だった。当初固形ミルクを持参しようと計画していた我々にとり大変悩ましい問題だ。そもそも日本の乳製品の持込を禁止して一体どのくらい口蹄疫の伝播を抑制できるのか大変疑問であり、何も赤ちゃんの粉ミルクまでも!と大変腹立たしくおもったが、いずれにしても規制されているからには何か手だてを考えなければならない。

 そもそも娘を連れた旅行先を何故中国に決めたのか?今回の旅行で娘は初めてのフライトになるので以下の条件から場所を選択した。
1二、三時間のフライト
2娘を安心して連れて行ける場所
3両親も楽しめる場所
4関空から直行便で行ける場所

こうなると、ある程度行き先は中国、韓国、台湾、頑張って香港またはマカオと限定される。

 その候補国の都市の中で私は最終的に大連に決めた。一般的に食や衛生、治安面に不安があると言われる何故中国の都市を!?と思う人もいるだろう。しかし大連は出張で何度も訪れた事のあるので私自身が街を案内することが容易な上、治安も良いし、食事や衛生面にしてもそこそこの対価を払い選択肢を間違えなければ、なんら問題ない事は経験からよくわかっている。また関空から二時間のフライトで行く事ができるのも大きな選択要因でもある。

 旅行地を決める一方で下記に挙げる「手段」も検討した。
A:ツアーで全てお任せ
B:フリーツアーで自分がツアコン
C:全て個人手配

 金額的にはAが安くつくものの、ツアーのタイトな移動に娘がついて来れないだろうと判断し、BもしくはCで費用を比較しながら選んだ結果、フリーツアーを選択した。今回の旅行は後になって考えてみれば、フリーツアーで正解だったとつくづく感じた。個人手配では乳製品の持ち込み制限に気づかなかっただろうし、現地での対策などの措置を検討すらもしていなかっただろうから・・・。

 日本の乳製品持ち込み制限の対応として、幸い大連には私の娘と同じくらいの年齢の子供をもつ中国人の友人が住んでいるので、彼に尋ねさえすれば現地で安心したメーカーの粉ミルクを購入できるだろうと甘い思いを抱いていたが、こんな時に限って友人と連絡がとれない(結局彼と連絡がついたのは旅行の前々日となった)。

 「こうしてはいられない」、とウェブや旅行会社から情報を得ながら妻と二人で考えた結果、ダメ元で従来通り固形ミルクを持参することにした。「いつまで禁止措置が続くのかわからない」ということは、規制が急転直下で解除されるかもしれない。我々はこの僅かな望みに託した。しかしこんな重苦しい情報の中、光明も差し込んだ−中国に進出した日系企業が粉ミルクを製造し中国国内で販売していることが判明したのだ。最悪税関で没収されたとしても、到着後市内のマイカルで手に入れることができるのは大変心強い。

 旅行前からこうしてどたばた劇を演じながら荷物を準備した。今回の旅行はいつものそれとは事情が異なる。一歳になったばかりの娘との旅行なので、三泊四日の旅行にしては非常に荷物が多く、娘の荷物だけで八割以上を占める。オムツや滞在日数+予備分のベビーミール、固形ミルク、娘の肌着等の衣服、娘の非常用の薬、お尻拭き、水筒、おもちゃ、そしてベビーカー。荷物は出発から鞄に満腹リンの状態だ。もっとも、オムツやベビーミールについては日を追う毎に少なくなってくるので、帰国前にはお土産を入れる余裕はできるのだが。

 ベビーカーについては座席仕様のB型と座席にもフラット仕様にもなるAB型で迷った。B型はコンパクトなので非常に軽く機動性に富み、公共交通機関に乗る際にも楽に持ち運びができる。一方AB型は座席がフラットになるが大型で重い。悩んだ結果、大型で機動性はないがAB型を選択した。娘への負担や、フラットにしてオムツ交換台としても利用できることがその判断材料の理由だ。

 荷物を準備万端に整え、当日両親と関空で待ち合わせ、時間通りに合流した。両親も大連には興味があったので、今回の旅行を楽しみにしていたのだとか。私も旅行までの間、出発が待ち遠しくて仕方なかった。二年半振りの大連、しかも両親と娘も連れての初めての海外旅行、ワクワクしないわけがない。ただ心配なのは、前述した持ち込み制限のかかっている娘のミルク、そして機内で娘が泣き叫ばないか、である。前者については空港で没収という最悪の事態に遭遇したとしても、ある程度何とかなりそうだということはわかったが、後者については子供の体調や精神状態にも左右される。体調という側面では離着陸による気圧の変化に伴う耳の違和感や航空性中耳炎が挙げられるが、耳抜き対策としてミルクや娘の大好きな煎餅を手荷物に準備した。一方精神面では、自宅から空港内までずっとベビーカーに乗せっぱなしなので、これを開放したり、オムツを交換することで、少しでも心のバランスを整えるという意味では空港内のキッズルームやキッズコーナーは有用だ。

 関空の出国エリアのキッズルームは南北出国審査のちょうど中間に位置し、いずれのウイングの利用者にも行きやすい場所だ。キッズルームに入って驚いたのは設備の充実度。授乳室やオムツの交換台は個室になり、キャパシティも十分にとられている。そして給湯室には粉ミルクをすぐに授乳できるお湯が備わっているのはもちろん、ベビーミールを温められるようレンジまで設置され、出発前に子供にホットミールを与えることもできる。これらの設備だけでも赤ちゃん連れの旅行者には助かる。その他、赤ちゃんが十分ハイハイできる程度のフリースペースも設けられているのは嬉しい。狭い機内に暫く閉じこもる前に、赤ちゃんも身体を動かす事もできるし、オモチャや絵本も用意されているので娘の気分転換にもなり、利用価値も大変高く感じた。まして我々のような午後出発の便は、午前と比べるとぐんと少ないので利用価値は更に上がる。今回の利用においては、キッズルームは我々の独占状態、気兼ねなく利用が出来た。また、搭乗時間が近づくきキッズルームを発つ時には、キューブ型の粉ミルクやオムツを頂いた。こうした配慮は赤ちゃん連れの旅行者にとり大変有り難い。

 またこのほかに南北ウィングや国内線にもキッズコーナーも設置されており、子供たちのちょっとした遊び場もある。今回初めて利用したキッズルームは注目していた設備だったが、改めて小さな子連れの旅行者には是非オススメしたい。

同行者
乳幼児連れ家族旅行
一人あたり費用
3万円 - 5万円
航空会社
中国南方航空
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行なし)

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  • 関空のキッズルーム。赤ちゃん連れの旅行でとても心強い施設だ。無料で利用できるので、赤ちゃん連れの人にはお勧めだ

    関空のキッズルーム。赤ちゃん連れの旅行でとても心強い施設だ。無料で利用できるので、赤ちゃん連れの人にはお勧めだ

  • キッズルームの内部。利用の際には搭乗券が必要なので、出しやすいところに用意しておこう。入口で搭乗券の確認と氏名を記載する必要有。<br />内部も段差が少なく、子供が歩いても安心できる構造

    キッズルームの内部。利用の際には搭乗券が必要なので、出しやすいところに用意しておこう。入口で搭乗券の確認と氏名を記載する必要有。
    内部も段差が少なく、子供が歩いても安心できる構造

  • 個室になっているオムツ交換台。これもベッドのような構造でとても使いやすい。おむつ交換時に退屈でぐずる子供がいるが、暇をもてあますためにベッドの横にはぬいぐるみがあるのがうれしい。

    個室になっているオムツ交換台。これもベッドのような構造でとても使いやすい。おむつ交換時に退屈でぐずる子供がいるが、暇をもてあますためにベッドの横にはぬいぐるみがあるのがうれしい。

  • 一方キッチン。キッチンのお湯はそのままミルクにも利用できる。

    一方キッチン。キッチンのお湯はそのままミルクにも利用できる。

  • ちょっとした絵本やぬいぐるみまで用意されている。フリースペースはちゃんとクッションが引かれているので、床で頭を打ちつけたりする心配もない。

    ちょっとした絵本やぬいぐるみまで用意されている。フリースペースはちゃんとクッションが引かれているので、床で頭を打ちつけたりする心配もない。

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