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 そして搭乗、今回が娘と初めてのフライトなので、いくら旅なれた私でも娘の泣きはじめ周りの人たちに迷惑をかけてしまんじゃないかと、正直ビクビクしての搭乗だった。どちらかといえば娘よりも私と妻のほうが少しナーバスになっていたかもしれない。そんな気持ちを少しでも落ち着かせてくれたのが中国南方航空の地上業務をオペする日航のグランドスタッフの笑顔だった。<br /><br /> ゲート前で待っていると、スタッフがわざわざ我々のところまで訪れ、「優先搭乗がはじまりますのでお越しくださいと」と、ゲートに並ぶ乗客をよけながら前へと案内してくれ、搭乗券の半券を持ってブリッジをわたる時には「お気をつけて行ってらっしゃいませ」、と笑顔で我々を見送ってくれた。恐らくグランドスタッフは我々だけでなくいつもと変わらぬ見送りをしたのであろうし、私もいつもこうして見送られていることに気づいていなかったが、この日に限ってはその笑顔がとても印象に残り、やはりナーバスになっているときにはうれしいものである。こうした笑顔での見送りなんて、優先搭乗の概念すら殆どない中国では微塵も感じられない。現に復路の出発では子連れの乗客が我々を含め数組乗り合わせたが、お構い無しのボーでィング、グランドスタッフは鉄仮面の表情だ。中国南方航空はせっかくスカイチームに加盟したのだから、それぐらい「笑顔」や「配慮」する気持ちを持って欲しい。<br /><br />  今回のフライトではビジネスクラス8席あるが、乗客は皆無。往路では我々だけが優先搭乗で中国南方航空の機材に乗り込んだ。機材はA319、3-3列のアブレスト、座席の8割くらいのが埋まっている感じだった。我々はチェックインの際にグランドスタッフの配慮で前が広くとられたエコノミークラスの最前列、3席のうち1席は空けてもらっていた。両親は我々の座席の後方に位置し海外旅行が不慣れな両親は目の届く範囲に位置する。果たして機内でどうなることやら・・・。この日の天気は雨、しかも前線が島根県のやや北上に停滞している事は事前に天気予報で確認をしていた。関空から大連へ、北西に進路をとる今回のフライトでは揺れやシートベルトの着用時間が長くなる事も予め予想できたので、グズッた時に抱っこしてあやすことができなくなり、周りの乗客に迷惑をかけることが心配だ。<br /><br />  座席につき娘を私のもものうえに座らせると、彼女は興味津々に機内を見渡していた。そして機内雑誌を手に取り一緒にページをめくっていると、機内雑誌の何が彼女の心を掴んだのかわからないが、意外にもキャッキャッと喜びはじめた。「これはいける!とりあえず、離陸までの時間は何とか恙無く時が流れるのでは!」、ホッとしながら機内雑誌のあらゆる写真を指指しながら「これは何じゃろうね?」「じゃこれは?」と娘の興味をひかせる事に我々は専念した。<br /><br />  全ての乗客の搭乗を終え、ブリッジが機体から放され、タキシングウェイを動き出した―いよいよ出発である。ここからが本番だ。機体が動きはじめると、その異変に気づいたようで娘の顔から笑顔が消えて急に静かになった。<br /><br />   機体がランウェイに達し、左に展開したかとおもうと直ぐに轟音のエンジン音とともに一気にスピードを上げた。乗客にもGかかかりシートに圧される感覚になるが、娘はこれが初めての経験、私の顔のほうに振り向いて「この変な感覚は一体何!?」 と言うような少し怖そうな顔し、私をジッとみつめた。そして飛行機が滑走路から離れ大空に舞いはじめると同時に、娘は気を失ってしまったかのように、私によっ掛かりながら眠ってしまった。<br /> 「ラッキー!」<br />フライトの時間は何時もの娘の昼寝の時間とは全く異なるので、昼寝するなんて予期していなかった。<br /><br /> 一度寝てしまえば二時間位は起きないだろうから、飛んでいる間は恐らくグズることはないだろうと、まずは「往路の難関」の突破の見込に胸を撫で下ろした。小さな娘と一緒の飛行機での旅行は今回が最初だ。きっと娘から我々に試練を与えられるのではないだろうかと思っていたが、「親孝行な娘!?」は我々の期待に応え、大連周水子国際空港に到着後、降機する乗客のざわめきで目覚めてくれたのだった。今回のフライトでは予想通りシートベルトの着用時間が通常の大連線よりも長かったので、離陸直後に娘が寝てくれたのに救われたようなもので、子連れ旅行者の「初めてのフライト」の参考にならないかもしれない。<br /><br />   さて、ここで往路で利用した大連線の中国南方航空でのインフライトサービスを紹介したい。座席にはパーソナルテレビはついていないものの、往路に限って言えば今まで利用した中国系航空会社の中でも最も品質が高かった。今回搭乗した大連経由長春行きのような地方路線にも日本人乗務員が一名おり、中国語や英語のわからぬ利用客に対応ができており、中国人CAも珍しく笑顔が多く、娘の寝ている姿をみると、さっとブランケットを持ってくるなど動きもよく、以前と比べると大変印象が良くなっていた。他方機内食についても、「食べることのできない機内食」から「食べることのできる機内食」に進歩を遂げていた。今回はホットミールだったものが、コールドミールに代わっていたとはいえ、巻き寿司も入っていたりと明らかに進化している。以前はホットミールのご飯やメインミールには独特の臭いがあり、多くの乗客は殆ど手をつけていなかったのを目にした。尤も過去の南方航空を知らない私の両親は、巻き寿司はパサついてあまり美味しくなかったとコメントしていたが。<br /><br /> またスペシャルミールのリクエストも往路においては「ちゃんと」通っていた。機内食の出し方やきめ細かい対応についてはがさつな感じは否めないが、それでも中国系の航空会社にしてはよく出来ていた。スカイチームに加盟して随分と品質をあげたな、と感心したが、それはあくまで「往路」の話し。復路については往路の感心を消し去るような散々たるフライトに半ば呆れてしまったが。復路についてはまた改めてお話したいが、いずれにしても中国南方航空にある程度進歩の姿が見えたのには驚かされた。 

娘と両親と大連旅行3泊4日 その2 -中国南方航空での機内の様子

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2010/06/29 - 2010/07/02

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worldspan

worldspanさん

 そして搭乗、今回が娘と初めてのフライトなので、いくら旅なれた私でも娘の泣きはじめ周りの人たちに迷惑をかけてしまんじゃないかと、正直ビクビクしての搭乗だった。どちらかといえば娘よりも私と妻のほうが少しナーバスになっていたかもしれない。そんな気持ちを少しでも落ち着かせてくれたのが中国南方航空の地上業務をオペする日航のグランドスタッフの笑顔だった。

 ゲート前で待っていると、スタッフがわざわざ我々のところまで訪れ、「優先搭乗がはじまりますのでお越しくださいと」と、ゲートに並ぶ乗客をよけながら前へと案内してくれ、搭乗券の半券を持ってブリッジをわたる時には「お気をつけて行ってらっしゃいませ」、と笑顔で我々を見送ってくれた。恐らくグランドスタッフは我々だけでなくいつもと変わらぬ見送りをしたのであろうし、私もいつもこうして見送られていることに気づいていなかったが、この日に限ってはその笑顔がとても印象に残り、やはりナーバスになっているときにはうれしいものである。こうした笑顔での見送りなんて、優先搭乗の概念すら殆どない中国では微塵も感じられない。現に復路の出発では子連れの乗客が我々を含め数組乗り合わせたが、お構い無しのボーでィング、グランドスタッフは鉄仮面の表情だ。中国南方航空はせっかくスカイチームに加盟したのだから、それぐらい「笑顔」や「配慮」する気持ちを持って欲しい。

 今回のフライトではビジネスクラス8席あるが、乗客は皆無。往路では我々だけが優先搭乗で中国南方航空の機材に乗り込んだ。機材はA319、3-3列のアブレスト、座席の8割くらいのが埋まっている感じだった。我々はチェックインの際にグランドスタッフの配慮で前が広くとられたエコノミークラスの最前列、3席のうち1席は空けてもらっていた。両親は我々の座席の後方に位置し海外旅行が不慣れな両親は目の届く範囲に位置する。果たして機内でどうなることやら・・・。この日の天気は雨、しかも前線が島根県のやや北上に停滞している事は事前に天気予報で確認をしていた。関空から大連へ、北西に進路をとる今回のフライトでは揺れやシートベルトの着用時間が長くなる事も予め予想できたので、グズッた時に抱っこしてあやすことができなくなり、周りの乗客に迷惑をかけることが心配だ。

  座席につき娘を私のもものうえに座らせると、彼女は興味津々に機内を見渡していた。そして機内雑誌を手に取り一緒にページをめくっていると、機内雑誌の何が彼女の心を掴んだのかわからないが、意外にもキャッキャッと喜びはじめた。「これはいける!とりあえず、離陸までの時間は何とか恙無く時が流れるのでは!」、ホッとしながら機内雑誌のあらゆる写真を指指しながら「これは何じゃろうね?」「じゃこれは?」と娘の興味をひかせる事に我々は専念した。

  全ての乗客の搭乗を終え、ブリッジが機体から放され、タキシングウェイを動き出した―いよいよ出発である。ここからが本番だ。機体が動きはじめると、その異変に気づいたようで娘の顔から笑顔が消えて急に静かになった。

 機体がランウェイに達し、左に展開したかとおもうと直ぐに轟音のエンジン音とともに一気にスピードを上げた。乗客にもGかかかりシートに圧される感覚になるが、娘はこれが初めての経験、私の顔のほうに振り向いて「この変な感覚は一体何!?」 と言うような少し怖そうな顔し、私をジッとみつめた。そして飛行機が滑走路から離れ大空に舞いはじめると同時に、娘は気を失ってしまったかのように、私によっ掛かりながら眠ってしまった。
「ラッキー!」
フライトの時間は何時もの娘の昼寝の時間とは全く異なるので、昼寝するなんて予期していなかった。

 一度寝てしまえば二時間位は起きないだろうから、飛んでいる間は恐らくグズることはないだろうと、まずは「往路の難関」の突破の見込に胸を撫で下ろした。小さな娘と一緒の飛行機での旅行は今回が最初だ。きっと娘から我々に試練を与えられるのではないだろうかと思っていたが、「親孝行な娘!?」は我々の期待に応え、大連周水子国際空港に到着後、降機する乗客のざわめきで目覚めてくれたのだった。今回のフライトでは予想通りシートベルトの着用時間が通常の大連線よりも長かったので、離陸直後に娘が寝てくれたのに救われたようなもので、子連れ旅行者の「初めてのフライト」の参考にならないかもしれない。

 さて、ここで往路で利用した大連線の中国南方航空でのインフライトサービスを紹介したい。座席にはパーソナルテレビはついていないものの、往路に限って言えば今まで利用した中国系航空会社の中でも最も品質が高かった。今回搭乗した大連経由長春行きのような地方路線にも日本人乗務員が一名おり、中国語や英語のわからぬ利用客に対応ができており、中国人CAも珍しく笑顔が多く、娘の寝ている姿をみると、さっとブランケットを持ってくるなど動きもよく、以前と比べると大変印象が良くなっていた。他方機内食についても、「食べることのできない機内食」から「食べることのできる機内食」に進歩を遂げていた。今回はホットミールだったものが、コールドミールに代わっていたとはいえ、巻き寿司も入っていたりと明らかに進化している。以前はホットミールのご飯やメインミールには独特の臭いがあり、多くの乗客は殆ど手をつけていなかったのを目にした。尤も過去の南方航空を知らない私の両親は、巻き寿司はパサついてあまり美味しくなかったとコメントしていたが。

 またスペシャルミールのリクエストも往路においては「ちゃんと」通っていた。機内食の出し方やきめ細かい対応についてはがさつな感じは否めないが、それでも中国系の航空会社にしてはよく出来ていた。スカイチームに加盟して随分と品質をあげたな、と感心したが、それはあくまで「往路」の話し。復路については往路の感心を消し去るような散々たるフライトに半ば呆れてしまったが。復路についてはまた改めてお話したいが、いずれにしても中国南方航空にある程度進歩の姿が見えたのには驚かされた。 

旅行の満足度
4.5
観光
5.0
グルメ
5.0
ショッピング
3.5
交通
2.0
同行者
家族旅行
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
高速・路線バス
航空会社
中国南方航空
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行なし)
利用旅行会社
日本旅行

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  • China Southern Airlines<br />KIX - DLC CZ638<br />Kansai - Dalian<br />29 Jun. 2010<br />機内の様子(復路)

    China Southern Airlines
    KIX - DLC CZ638
    Kansai - Dalian
    29 Jun. 2010
    機内の様子(復路)

  • 機内食のボックス。見た目はかなり良いでしょ??

    機内食のボックス。見た目はかなり良いでしょ??

  • 手前のボックスはなんだかわかります??実はこれがオーダーしたベビーミールのボックス。一瞬描かれた飛行機が全日空に見えてしまい、思わず美味しそうなベビーミールを期待しちゃいます。

    手前のボックスはなんだかわかります??実はこれがオーダーしたベビーミールのボックス。一瞬描かれた飛行機が全日空に見えてしまい、思わず美味しそうなベビーミールを期待しちゃいます。

  • China Southern Airlines<br />KIX - DLC CZ638<br />Kansai - Dalian<br />29 Jun. 2010<br />☆☆☆<br />以前はビーフとフィッシュの二種類から選択できていたのが、今回からこの一種類。個人的には中国南方航空でこれだけのものが出れば十分かな、と思う。私の両親は寿司がパサついて美味しくなかったといっていたが、この程度の味なら今までの臭みのある機内食と比べると十分「許容範囲」。ただ、デザートでフルーツと一緒にトマトが出てくるのは中国らしいが、「トマト=フルーツ」の概念のない私にとって大変違和感がある。

    China Southern Airlines
    KIX - DLC CZ638
    Kansai - Dalian
    29 Jun. 2010
    ☆☆☆
    以前はビーフとフィッシュの二種類から選択できていたのが、今回からこの一種類。個人的には中国南方航空でこれだけのものが出れば十分かな、と思う。私の両親は寿司がパサついて美味しくなかったといっていたが、この程度の味なら今までの臭みのある機内食と比べると十分「許容範囲」。ただ、デザートでフルーツと一緒にトマトが出てくるのは中国らしいが、「トマト=フルーツ」の概念のない私にとって大変違和感がある。

  • China Southern Airlines<br />KIX - DLC CZ638<br />Kansai - Dalian<br />29 Jun. 2010<br />☆☆☆☆<br />今回はベジタリアンミールもオーダーした。見た目はショボイようにみえるが、実はこの味付けは非常に美味しかった。山菜メインのベジタリアンミールのほうが一般の機内食をはるかに上回る味付けに驚かされた。

    China Southern Airlines
    KIX - DLC CZ638
    Kansai - Dalian
    29 Jun. 2010
    ☆☆☆☆
    今回はベジタリアンミールもオーダーした。見た目はショボイようにみえるが、実はこの味付けは非常に美味しかった。山菜メインのベジタリアンミールのほうが一般の機内食をはるかに上回る味付けに驚かされた。

  • China Southern Airlines<br />KIX - DLC CZ638<br />Kansai - Dalian<br />29 Jun. 2010<br />中身は微妙なものでした。機内で娘は寝ていたので、持ち出してホテルで食べさせたのですが、右端のパンケーキは私が食べても美味しく、娘もバクバク食べていました。真ん中のこげ茶色と白いの物体は、豆と砂糖と小麦粉と何かを混ぜて固めたような食べ物。私もチャレンジして食べてみましたが、日本ではないような摩訶不思議な味付け。娘も一口だけ食べて、後は食べ残してしまいました。<br /> 左端はメロンなどのフルーツ。私はメロンが嫌いなので味が良くわかりませんでしたが、娘は美味しそうに食べていました。<br /> そして飲み物はヤクルトを少し薄くしたようなもの。乳酸菌飲料ですが、娘の口には合わず、私が全て飲み干しました。<br /> 悪くはないですが、全体的にもう少しベビーミールに工夫がほしいところです。

    China Southern Airlines
    KIX - DLC CZ638
    Kansai - Dalian
    29 Jun. 2010
    中身は微妙なものでした。機内で娘は寝ていたので、持ち出してホテルで食べさせたのですが、右端のパンケーキは私が食べても美味しく、娘もバクバク食べていました。真ん中のこげ茶色と白いの物体は、豆と砂糖と小麦粉と何かを混ぜて固めたような食べ物。私もチャレンジして食べてみましたが、日本ではないような摩訶不思議な味付け。娘も一口だけ食べて、後は食べ残してしまいました。
     左端はメロンなどのフルーツ。私はメロンが嫌いなので味が良くわかりませんでしたが、娘は美味しそうに食べていました。
     そして飲み物はヤクルトを少し薄くしたようなもの。乳酸菌飲料ですが、娘の口には合わず、私が全て飲み干しました。
     悪くはないですが、全体的にもう少しベビーミールに工夫がほしいところです。

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