2010/06/27 - 2010/06/28
344位(同エリア609件中)
極楽人さん
ミラノとヴェネツィアを横に結び、ローマとミュンヘンを縦に結ぶと、
2本の線の交わったところが ヴェローナ(VERONA)です。
古くからの交通の要衝で、『ロメオとジュリエット』の舞台としてもよく知られています。
街は蛇行するアディジェ河と緑地帯に囲まれて、ハートの形をしています。
その出来すぎた偶然が、この街をいっそう愛らしく感じさせているようです。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国国際航空
-
6月27日の朝
ボローニャ中央駅から鉄道でヴェローナに向かいます。
写真は、ボローニャ駅の本館(右)と別館(左)。
内部では繋がっています。
1980年のテロで爆破されたのち再建されましたが、
壁のヒビは残され、
時計は事件の10時25分で止まったままになっています。 -
10;10発の普通電車(R)を待ちます。
掲示板で確認したホームは『③OVEST』です。
本館の3番ホームに上って探しましたが、
どうも"雰囲気が違う"ので
通りかかった駅員さんに尋ねました。
『OVEST』は別館側のホームでした。
列車はもう来ていて、ちょっと危ないところでした。 -
切符は7.2ユーロ、アレッツオ駅で購入済みです。
慌てていると忘れがちなのが、これ(写真)。
ホームの脇にありました。
切符を入れて、ガチャンと刻印を押します。
"刻印ナシ"で車内検札にあうと
事情も何もなく、料金の何倍も取られるルールです。 -
ヴェローナまでは、約1時間20分の旅です。
車窓にはのどかな畑や牧草地、
ときどきこんなきれいな花畑も通り過ぎます。 -
「移動中は寝ている」という旅行者がいますが、
もったいなくて自分にはとても出来ません。
車窓を流れ過ぎる景色は、今しか見られないものです。
カメラを、すぐ写せるようにセットして横に置きます。 -
車内にも被写体はあります。
前方の席から、退屈した子供がこちらを見いています。
眼を合わせるとサッと隠れて、また出てきます。
これを何度か繰り返し、出てくる瞬間の"必殺のショット"。
成功です。
そういえば、以前にも何処かで似た様なことがありました。 -
11:36 ヴェローナ到着。
中央駅は、『VERONA PORTA NUOVA』という名です。
まず荷物を預け(2ユーロ×2個)、
身軽になって構内のインフォメーションへ。
地図をもらい、旧市街への行き方を教わりました。
イタリア北部。ここまで来るとインフォのお嬢さんもドイツ語で対応してくれます。 -
駅前から右斜め方向へ15分ほど歩くと、
旧市街の入口『ヌオーヴァ門』が見えてきます。
城門の向こうに、
思った以上に明るい街並みが顔を見せています。 -
ここが『ブラ広場』(PIAZZA BRA)。
一瞬、"ハウステンボス"かと思いました。
通り沿いにはカフェやレストランが軒を連ね、
反対側にはホワイトハウスのような市庁舎もあります。
日曜日のせいか人出が多く、
明るい広場をいっそう華やいだ雰囲気にしていました。 -
広場の片側には、自慢の『アレーナ』(ARENA)。
1世紀に建造された円形闘技場が、ほぼ完全な姿で残っています。
今でもオペラやコンサート会場として使われていて、
名実ともに"街のシンボル"と言えるでしょう。 -
炎天下のアレーナ前には、
エジプトからの来賓? -
裏口付近に、疲れた表情の女優さんも。
「撮っていいですか?」と合図したら
いっそう気だるいポーズをとってくれました。 -
ブラ広場を抜けて進むと、とある民家に人だかりが。
『ジュリエットの家』です。
映画の記憶とは違い、狭くて地味なバルコニー。
観光客が順番に顔を出し、
下でカメラを構える友人にシャッターを促します。
しばらく"オリビア・ハッセー"の出現を待ちましたが、
薄毛のおじさんが出てきたりして・・・
まあ、老人が長居する場所ではないようです。 -
庭の片隅にジュリエットの像。
右の胸に触れると愛が成就するとか、これも人気の順番待ちでした。
"ロメオの家"も近くにありますが、もういいでしょう。
こちらは内部見学が不可のようです。 -
門の内側に張られた手紙の束。
ジュリエット宛てに、年間5000通もの"恋の悩み"が世界中から届くそうです。
市役所に委託されたボランティアが返事を書いている、
とテレビの旅番組で紹介していました。 -
ジュリエットの門を出ると、
そこは『エルベ広場』(PIAZZA ERBE)です。
旧市街の中心であり、
街でいちばん華やかな場所でもあります。 -
長方形の四辺を、中世の建物がぐるりと囲んでいます。
幾時代にも亘って改築が繰り返された結果、
11世紀以降のすべての年代の建築様式が揃いました。 -
正面のバロック建築は、17世紀の『マッフェイ宮殿』。
その前に建つ『サンマルコの円柱』。
翼のあるライオンは、ヴェネツィア支配の時代(16世紀)の象徴です。 -
右側に、ランベルティの塔。
12世紀に建設が始まり、
ほぼ200年ごとに高さを伸ばしていって、
現在の姿は19世紀のものだそうです。
84mは、文句なしに街一番のノッポです。 -
広場には市場が。
テントを張ったお店がズラリと並んでいます。 -
こういうものがあるという事は、
ここは地元の人向けの市場でもあるようです。 -
こちらは観光客向けですか。
お祭りで使う、ベネツィア風のマスケラ(仮面)。
撮ってから気がつきましたが、
横に「NO PHOTO PLEASE!」の紙が貼ってありました。
これぞ、あとの祭りです。 -
こんな本も。
恋に悩む人達が
日本からもたくさんやって来るのでしょう。 -
ランベルディの塔の脇には『コスタのアーチ』。
くぐれば、『シニョーリ広場』(PIAZZA SIGNORI)へと行き着きます。
それは後まわしにして、
今はアディジェ河の河畔ををめざします。 -
対岸の岸辺には、
今も使われている古代ローマ劇場(テアトルロマーノ)、
丘の上にはお城も見えます。 -
ピエトラ橋を渡って、
反対側から旧市街を見たところです。
橋はもともとローマ時代の石橋。何度も破壊され修復されるうちに現在の姿になったそうです。
ちょっと"つぎはぎ"に見えますね。
左の尖塔は、聖アナスタシア教会のもの。 -
橋を戻って、河べりの道をエルベ広場方向に戻ります。
恋する観光客は、何もない路地までは足を踏み入れません。
一本外れただけなのに、この静寂。
落ち着いた街並みが続いています。 -
街角の、古いユダヤ教会。
信者の人たちでしょうか、
数人づつの家族がひっそりと出入りしていました。 -
やがてこの道は、
白い尖塔のドゥオーモに達します。 -
正式名は
『サンタ・マリア・マトリコラーレ大聖堂』、
12世紀のロマネスク建築です。 -
ほかに見どころが多いので、
この街のドゥオーモはなかなか脚光を浴びられません。
でも、すべての壁と天井が絵で飾られて壮観です。 -
さて、再びエルベ広場です。
まず、特大ジョッキのビールと大盛りパスタの昼食。
これで体力も戻ったので、
いよいよランベルティの塔に挑んでみます。
チケット売り場には"無愛想"な感じのおばさん。
大人料金の6ユーロを差し出すと
「学生は4.5ユーロよ。」と言われて驚きました。
そこまで若くは見えない筈ですが、まあラッキーでしょう。
帰りがけに傍を通ったとき、おばさんがウインクを投げてきました。
どうやら、貧しい旅人へのちょっとしたサービスだったようです。 -
二つ目の驚きは、なんとエレベータがあったのです。
おかげで、息ひとつ乱れずに天国に到達しました。
帰りは地獄の下界まで、階段を2段跳びでも降りられそうです。
上りきった展望台には金網が貼ってあって、これが三つ目のビックリ。
ウ〜ン、
せっかくのエルベ広場が網の目越しにしか見えません。 -
別な方向、
屋根の向こうにアディジェ河が見えます。
でも、その手前にまた金網が。 -
それで、一段低いフロアーに下りてみました。
幸いここには無粋な網がありません。
これは『シニョンーレ(紳士の)広場』、
往時の行政・司法機関が整然と建ち並んでいます。
広場の中央には『ダンテの像』も。 -
ヴェローナの屋根は、
先に訪ねたボローニャよりもいくぶん赤く鮮やかです。
これを"薔薇色"と表現するのは、
観光局の「愛の街キャンペーン」にはまった人でしょう。
2月のバレンタインデー前後には、
街をあげて"愛のイベント”が繰り広げられるそうです。 -
午後5時を過ぎ、駅で荷物を受け取って、バスでユースホステルに向かいます。
ユースは、写真右端の教会から左に坂を登ったところです。
ヴェローナのバスには手こずりました。
ユース方面は「D,91」と教わりましたが、
Dは方向、91が系統番号を表すとは、後で知りました。
その時は、2系統のバスがあると思い込み、
駅前から91番の反対向きに乗ってしまったのです。
妙な場所から戻ってくるのに1時間かかりました。 -
もうひとつ、
この日は日曜日で、バスは平日とはまったく違う経路を走ります。
系統番号も異なり、翌日は200番台のバスを乗り継いで鉄道駅まで行きました。
それはともかく、ここがユースホステルの入口です。
名前は『ヴィッラ・フランチェスカッティ』。
古い貴族の館を利用した建物で、予約はできません。
午後4時半から、現地でのみ受け付けます。 -
男子棟の内部です。
木製の2段ベッドが二つ並んだブロックごとに区切られて、
傍らに個人用のロッカーも備わっています。
朝食付きで、一泊18ユーロ。
かなり大きいので、満床になることはないようです。 -
シャワールームです。
鉄の棒についたボタンを押すと
上部4ヶ所から水が出る、4人用の"収容所方式"です。
一回押すと水が3分、お湯になるまでに5回は押します。
洗面所もトイレも、清潔ですが決して"親切"な作りではありません。
何よりも問題は、受付の若者の横柄な態度。
到着時、一足早く着いた韓国の若者がやられていました。
流暢な英語は早口で、ムッとすれども対抗はできません。
こんな時はよく「ドイツ語できますか?」と聞いてやります。
「ごめん、出来ない。」と反射的にひるんで、少し態度が変わるものです。
こちらも独語は"初心者"ですが、それは別の話。
ちょっとだけ溜飲が下がります。 -
ユ−スホステルのすぐ横に細い坂道があります。
どこへ続くとも知らずに、登ってみることにしました。
道は右に左に、ゆるいカーブを描いて上の方に続いています。
登りつめたあたり、
道は右に続きますが左に折れてみました。
坂の上を、赤い『観光自動車」が通ったからです。 -
やはり、観光自動車は無駄をしません。
ピエトラ橋の袂から見た、丘の上の城にたどり着きました。
『サン・ピエトロ城』は14世紀の建築です。
あとで河岸から登るつもりでいたので、
ずいぶん時間と体力の節約になりました。 -
お城の庭からの眺望です。
アディジェ河の右岸に旧市街、左岸には丘が広がります。
陽が傾いてきました。
アディジェの流れは青みを増し、
赤い屋根はいっそう赤みを増して輝きます。
(左岸の丘の何処かに、ジリオラ・チンクエッティの家があるそうです!) -
旧市街の岸辺です。
高い塔が二本、
左はエルベ広場のランベルティの塔。
すぐ右は聖アナスタシア教会の尖塔です。 -
こちらはドゥオーモの白い尖塔。
アディジェ川が大きく蛇行しています。 -
聖アナスタシア教会を大写しで。
実はこのお城、
夕方にはとびきりの"デートスポット"になるようです。
もう少し写真の角度を選びたくても、
糸杉と恋人たちの両方が邪魔をしてしまいます。 -
ピエトラ橋はすぐ下です。
河の流れが案外激しくて驚きます。
水は、アルプスの雪解け水だそうです。 -
ヴェローナには、
街の中にもうひとつ立派なお城があります。
『カステル・ヴェッキオ』という、
茶色の石を積み上げた質実剛健な建造物です。
美術館にもなっていて、そちらは観光客用。
恋人達はどうしても、
ロマンチックなサン・ピエトロ城を選んでしまうのでしょう。 -
河岸に下りると、もうたそがれが。
旧市街とドゥオーモがシルエットになりました。 -
聖アナスタシア教会はライトアップです。
-
夕食は、河岸の小さなバールでとりました。
ユースホステルから近く、
前を通るたびに笑顔を向けてくれたご主人が
奥さんと二人でやっている、居心地のいいお店です。
帰りがけ、置き忘れた老眼鏡を走って届けてくれました。
ヴェローナ観光も、いい思い出で終わりました。
明日は、最後の目的地『インスブルック』へ向かいます。
(完)
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ベローナ(イタリア) の旅行記
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