2010/06/28 - 2010/06/30
230位(同エリア594件中)
極楽人さん
イタリアからオーストリアへ。
3週間の旅の、最後の宿泊地にインスブルックを選びました。
アルプスの清流"イン川"沿いに広がる旧市街、四方を囲む青い峰々。
チロルの谷間に開けた美しい街です。
大き過ぎず、小さ過ぎず、派手過ぎず、地味過ぎず・・・
ミュンヘン空港から帰国するまでの2泊3日を、十分堪能しました。
最後の部分に、帰国前に立ち寄ったミュンヘンを追加しました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- 中国国際航空
-
11:48 発の普通電車。
ヴェローナからインスブルックまで行くのですが、
電車はオーストリア国境のブレネッロまでしか行きません。
そこがイタリア鉄道の終点です。
チケットも、普通電車では国境までしか買えません。
ヴェローナ→ブレネッロは 14.95ユーロ。 -
走り出してしばらくすると、
両側の窓に岩山が現れます。
列車は山を避けるように山すそに沿って走ります。 -
1時間後、
岩山は更に巨大になり、むき出しの絶壁をさらします。
「ひょっとするとドロミテ渓谷まで繋がっているかも」、
そんな想像をしてしまいます。 -
やがて進路の先に、青い山並みが顔を出します。
アルプスです。 -
列車は途中駅で乗客のほとんどを降ろし、
鋭角の雪渓へとひた走ります。 -
ここまで約3時間。
国境駅のブレネッロに到着しました。
オーストリアでの呼び名は『ブレンナー』駅、
途中駅でも駅名は2ヶ国語で表記されていました。 -
離れたホームに、
オーストリア国鉄(OBB)の列車が止まっています。
15:38分発、インスブルックまであと30分の道のりです。 -
車窓には、柔らかなチロルの高原風景が広がります。
オーストリア国鉄の車両は、
次の停車駅を音声と電光板の両方で教えてくれて親切です。
ブレンナー駅で「切符は車内で買うように」
と言われましたが、車掌さんが来る様子もありません。
結局そのまま"消極的無賃乗車"となってしまいました。 -
定刻にインスブルック中央駅到着。
駅にはインフォメーション、有料トイレ、売店、食堂、スーパーマーケットなど何でも揃っています。
地図をもらって外へ出ます。 -
駅前広場には市電(トラム)の乗り場が何列も並んでいます。
ユースホステル行きのバス停は、
この建物の先を右手に曲がった、駅の裏手にあります。 -
何はともあれ、先ず荷物を置きに行きます。
バスは一回券が1.80ユーロ。
バス停に備え付けの自販機で買います。
やっぱり、イタリアよりはちょっと高いですね。 -
この大きなユースホステル(REICHNAUER STRASSE)は
インスブルックの端っこにあります。
中学・高校の生徒が学校行事で利用することが多く、
満室になることがあるというので、事前に予約しておきました。
朝食付きで18.2ユーロ。
ここに2泊する予定です。 -
玄関を入ると広いロビー。
受付、食堂、娯楽室、台所、洗濯室などが並んでいます。
驚いたのは、
中央の丸い談話スペースをとり巻く、筒状の灰皿群。
数えてみると全部で8本、"ラッキーエイト"ですね。
吸いすぎに注意しましょう。
『国民性』というやつでしょうか。 -
これは朝食風景。
こんなに混みあったユースは久しぶりです。
部屋は2段ベッドが二つ並んだ4人部屋。
部屋単位では男女別ですが、隣の部屋は女子高生。
シャワーでもトイレでも遭遇してしまします。 -
朝食もたっぷりのヴァイキング。
食後は、コーヒーをテラスで飲んでもいい鷹揚さです。
同部屋はドイツ、フィンランド、イタリア。
個人客は中高年が多く、"疎外感"は感じません。
ほとんどを個人の責任に委ねてくれる方針らしく、
自由な雰囲気がとても気に入りました。 -
ユースホステルの裏手は、イン川に沿った公園になっています。
旧市街も川沿いですから、ずっと辿れば行き着く筈です。
この道は自転車専用路。
時折すさまじいスピードで走り抜け、人間サマを邪魔者
扱いします。
他に、犬を遊ばせる"ドッグラン"もありました。 -
右の斜面に、丘の教会が。
チロルですねぇ。
それにしても信者は毎回あそこまで、たいへんです。 -
ぶらぶら歩いて小1時間。
両岸を結ぶ橋の数が増えて、
ようやく街らしい雰囲気になってきました。
イン川に架かる木橋『アルテ・イン橋』を渡ってみます。 -
中は、こんなふう。
この川もアルプスの雪解け水でしょうが、
水量が多く、流れは意外と急です。
インスブルックは『イン川の橋』を意味します。
旧市街に架かる『イン橋』(INNBRUECKE)の周辺にあった村が
街の起源だということです。
イン橋は、実に普通の橋でした。 -
旧市街の入口が近づきました。
このあたりは道幅も広く、両側は緑の公園になっています。
最初に出てきた『チロル州立劇場』(LANDES THEATER)
の立派な建物。 -
その向かい側には『王宮』があります。
15世紀に建造されたゴシック建築を、
その後に女帝マリア・テレジアがロココ調に改造したという優美な宮殿です。 -
宮廷の脇に、旧市街への城門がありました。
入ってみます。 -
狭いエリアに、中世の建物がぎっしり建ち並び、
それを目当ての観光客もこの界隈に集中しているようです。
写真左は『市の塔』(Stadtturm)。
地上33mの展望台からは"アルプス一望"のようですが、
今回はもっと高いところに行くつもりなので、
ここには登りません。 -
『黄金の小屋根』は街のシンボル。
皇帝マクシミリアン一世が、広場で行われる舞踏会や武術の試合を見るために設けられた"貴賓席"です。
この日は、パフォーマーのお嬢さんが優雅な姿を披露していました。 -
小屋根の周辺はレストランが軒を連ねます。
空は明るくても、もう夕方7時過ぎ。
お店はいちばん賑わう時刻を迎えています。 -
黄金の小屋根から、まっすぐ南に伸びる通りは
『ヘルツォーク・フリードリッヒ通り』。 -
それはやがて『マリア・テレジア通り』と名前を変えて
南の端まで続いてゆきます。
旧市街のメインストリートです。 -
インスブルックをを訪ねるのは、実は2度目です。
最初は40年も前のことなので何も覚えていませんが、
この場所から見た景色だけは記憶にあります。
旧市街のすぐ上に迫る青い山並みが印象的でした。 -
今回は延べ3日間滞在し、何度もこの場所を通りました。
ちょっとした天気や光の加減で、
山肌は微妙な違った表情を見せてくれました。 -
マリア・テレジア通りの中ほどに建つ、『聖アンナ記念柱』。
バイエルン軍の侵攻を撃退した記念のモニュメントで、
アンナは今もドイツの方向に睨みを利かせています。
下の方が工事中で、このアングルが精一杯でした。 -
通りの終端は18世紀の『凱旋門』。
中央の穴の向こうに、
冬季オリンピックのジャンプ台がのぞいています。
ジャンプ台は中央駅からも、郊外電車からもよく見えました。 -
華麗な建物は『ヘルブリングハウス』(Helblinghaus)。
16世紀に貴族の館として建造されたロココ建築の傑作で、
美しさはひときわ眼を惹きます。 -
聖ヤコブ大聖堂(Dom zu St.Jakob)
"ドゥオーモ"ではなく、この国では"ドーム"です。
観光地めぐりをしているつもりはないのですが、
当てずっぽうに歩いていても、
小さな旧市街では次々と名所・旧跡に遭遇します。 -
今度は街角を見てみると・・・
オーストリアが誇るガラス工芸の『スワロフスキー』。
郊外には自社の博物館もあるようです。 -
こちらは薬局ですか。
建物の一階部分は隣の建物と繋がって、
長い洞窟のような路地を作り出しています。 -
『居酒屋ゲーテ』とか。
少し薄暗いので、
「もっと、光を! 」と注文をつけましょう。 -
インスブルックの魅力は、
"どの通りの先にも青い山並みが見える"という点にもあります。
日本なら松本市でしょうか。
一度、冬に訪れたいものです。 -
これも素敵な通りです。
正面の白い建物は『フェルディナンディウム博物館』。 -
日暮れ時に訪れたレストランは、王宮横の広場にありました。
一等地ですが、お客の大半は地元の人たちです。
気さくな雰囲気で、郷土料理を比較的安価に食べられます。 -
トマトとチーズのイタリア風味に飽きていたので、
思い切りチロル風な肉料理を頼みました。
サラダとビール2杯を入れて19.50ユーロ。
支払いですが、担当のケルナー(給仕)が大きな財布で席を廻る昔ながらの方法なので、カード不可です。
この店は内部の部屋が自慢と聞いていましたが、
やはり夏場は外の席に人気があるようです。 -
『インスブルックカード』を買いました。
市内と近郊の乗り物や博物館などが殆ど無料になります。
鉄道パスや観光パスは、多くが"元が取れない"ものですが、
これだけはお買い得だと思いました。
一日券が29ユーロ。滞在日の一日を遠出に使います。
購入時に開始時間が書き込まれて、そこから24時間有効になります。 -
先ずは、アルプスの峰を目指します。
王宮近くのケーブルカー駅は斬新なデザインです。 -
カードを見せて乗車。
最初は地下鉄、
次の駅からケーブルカーになって丘を登ります。
頂上までは、次のケーブルカーとゴンドラを2度乗り継いで行きます。
この往復だけで、ほとんどカード代に見合います。 -
下方に広がるインスブルックの街。
ギザギザの道はハイキングコースです。 -
『ハーフェレカー展望台』(Aussichtsplattform vom Hafelekar)
標高2334mの展望台からは、
『ノルド・ケッテ』(北の鎖)と呼ばれる
オーストリア・アルプスの雄大な景色が一望できます。
頂上まであと少し。これは自力で登ることになります。 -
その頂上からは、こんな景色。
-
こんな景色。
-
遠足で来ていた地元の小学生。
人なつっこく話しかけてきて、
ワールドカップでの日本チームはよくやったと褒めてくれましたが、私は大相撲の方が好きです。
「"琴欧洲"はイマイチだけど、
"栃の心"も"鶴竜"もよくやってるよ。」 -
彼は何をしに来たのか。
どうやら、展望台で飼われているようです。 -
ここはヨーロッパ・アルプスの東の端になります。
険しい峰はスイスへ連なり、またドイツへイタリアへと伸びています。
イタリアから越えてきたブレンナー峠は、
アルプスの最も低い峰をまたぐ効率的な交易路だったと、
何かで読んだような気がします。
インスブルックもまた、交通の要衝として栄えた街です。
2時間ほどいて、下界に下りました。 -
鉄道駅(Innsbuck Hbf)の構内にあるビュッフェで簡単な昼食をとりました。
次は駅前から出る『シュトゥバイタール鉄道』(StubaitalBahn)に乗って郊外へ出ます。
これもインスブルックカードでOKです。
私鉄の駅らしきものが見つからず、
困り果てて尋ねたら、なんと市電の駅と同じでした。
車両は、外見もトラムと変わりません。 -
登山電車だと気負っていましたが、
市電がちょっと郊外まで行く路線、という感じです。
発車後しばらくは街中を走り、オリンピックのジャンプ台横を抜けて森に入ります。
停車駅では、子供が乗ったりおばあさんが降りたり・・・
この子はスケートのまま乗車です。 -
それでも車窓には明るい草原が。
シュトゥバイタールのみどりの渓谷に沿って、
18kmを約1時間かけて走ります。 -
赤い屋根の教会あり、牛や馬の放牧あり・・・
絶景というより、
のどかなチロルの高原風景を楽しむ道のりでした。 -
"絶景"といえば、これくらい。
谷に架かった鉄橋を、ゆっくりゆっくり通過します。 -
終点はフルプメス駅(Fulpmes)。
近くの氷河では"夏スキー"が楽しめると聞きました。
1時間かけて再びインスブルックの街に着いたときは、夕方になっていました。 -
インスブルックを発つ日の早朝、
ユースホステルから、街と反対の方角へ歩いてみました。
郊外の、丘の中腹に『アンブラス城 』(Schloss Ambras)。
11世紀の建物を16世紀にルネッサンス様式に改築した、
ハプスブルグ家ゆかりの城です。
膨大な美術品や武具などの収集品が展示されていますが、
もちろん早朝は開いていません。 -
お城のすぐ下は高速道路のインターチェンジ。
自動車で街を訪れる人には、ここが入口になります。
大きな花文字で「グリュース・ゴット」(GRUESS GOTT)、親しみを込めた"こんにちは"です。
ドイツ語圏の南部では「グーテン・ターク」ではなく、この挨拶が普通です。
私の方は、Auf Wiedersehen! (さようなら)
荷造りをして、ミュンヘン空港から帰国の途につきます。 -
10:36
インスブルック発ミュンヘン行きの電車を待ちます。
電光板の最下行で、到着が10分遅れと知らせています。
たった10分の遅れを、音声でも何度か謝っていました。
イタリアでは考えられない話です。
これも、お国柄でしょう。 -
12:18
ミュンヘン中央駅に到着。
空港に行くまで、たっぷり4時間ほどあります。
コインロッカーに荷物を預けて、
繁華街をマリエンプラッツ(Marien Platz)方向に進みます。
ミュンヘンはいつもこんな風に立ち寄るだけで、
結局、いつも同じ所ばかり歩いています。 -
目当ては市庁舎のレストラン。
ここれ"アレ"を賞味しないと帰国できません。
『仕掛け時計』の塔を持つ荘厳なネオ・ゴシック建築。
その中庭に地場料理の庶民的なレストランがあります。
簡便な"セルフコーナー"もありましたが、
最後なので給仕さんのいるテーブルに着きます。 -
注文はこれ、『ヴァイツェン・ビアー』。(Weizenbier)
南ドイツ特産の、小麦から作ったクリーミーなビールです。
今ではどこでも(品川でも新橋でも)飲めるようになっていますが、やはり"本場の空の下"で味わうのが格別です。
ヴァイツェン・ビアーは、
どこで頼んでもだいたいこの形のグラスで出てきます。 -
それと、焼きソーセージのジャガイモ添え。
自宅の食卓なら「なに、これ?」という感じですが、
ミュンヘンではこういうのがいいのです。
(メニューでは『ニュールンベルグ風』となっていました)
18.5ユーロの請求に最後の20ユーロ札を置いて、
まあまあ満足の昼食でした。 -
その夜
ミュンヘンから北京に飛び、北京から成田へと乗り継ぎました。
北京空港では、例によって出発が1時間遅れ。
成田到着は2時間遅れて夜11時を過ぎてしまいました。
都心への交通機関はすでに終わっています。 -
夜中の12時前、
航空会社がチャーターしたバスが来ました。
これで品川まで行き、
品川駅前からは『深夜バス』に乗り継いで自宅駅まで。
帰宅は、午前3時をまわっていました。
最後がちょっと慌しかったですが、
ともかく無事に、3週間の旅が終わりました。
(完)
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この旅行記へのコメント (1)
-
- パンジーさん 2010/08/03 12:29:01
- 美しい写真の数々
- 極楽人さん、はじめまして。
足跡をたどってお邪魔しました。
素晴らしい旅行記ですね!
美しい写真にみとれ、
昨年夏に行ったインスブルックを懐かしく思い出しました。
どのお写真も本当に美しく色がきれいです。
GOETHE STUBE、ここ見覚えがあります。
「もっと、光りを」、うーむ、こんなコメントがさらっと出てくるなんてかっこいい。
猛暑の日本でひと時幸せな清涼感を味あわせていただきました。
またゆっくりとお邪魔させていただきます。 パンジー
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