1962/03/18 - 1962/03/18
51位(同エリア63件中)
ソフィさん
1962年3月18日(日)
ニームは、戯曲「アルルの女」の作者「アルフォンス・ドーデ」が生まれた街だ。
私はビゼーの作曲した「アルルの女組曲」が大好きで、かねてからニームの街に淡い憧れを持っていた。
私を迎えてくれたこの街は、とても明るい印象だった。
景色だけでなく、人までが明るく感じられた。
この街の特徴は、ローマ時代の古い建物がたくさん残っていることだ。
その代表格が、円形競技場だった。
ニームの円形競技場は、1世紀か2世紀ごろの建物だが、保存状態の良さで知られる。
2万4千人と言われる収容可能人員は、当時の人口規模からすれば、驚くほど大きなものである。
はじめはここで人間同士あるいは人間対獣の血生臭い闘技が繰り返されたのだが、やがて城砦に転用され、次いで住居となって、17世紀でも700人が住んでいた。
そして再び闘牛場として復活したのは、1853年だった。
今観覧席の上から見下ろすと、広いスタンドから、ローマ時代の狂乱に近い歓声が、湧き上がってくるのを感じる。
円形競技場と並び、良く保管されている1世紀ごろの建築に、メゾン・カレ(方形の家)がある。
ギリシャ神殿風の、柱列が並ぶ建物だが、不思議と端正な感じがする。
この建物も、役所、厩舎、教会と役割を変え、所有者を転々と乗り移りながら歴史を刻んできた。
入り口の階段が15段なのは、第一歩を右足で登り始めれば、最終歩も右足となるからと言われているが、何のことか私には判らない。
石造りの文化は、寿命が長い。
ヨーロッパ文明が計画性を尊ぶのは、こんなところから出発しているのだろう。
メゾン・カレから歩いてほど遠からぬ所に、泉水公園がある。
名前通り見事な湧水があって、三島の柿田川公園を凌ぐほどの量だ。
公園の奥に小高い丘があり、マーニュ塔が立っている。
マーニュとは、「大きい」の意味である。
この塔は、紀元前15世紀ごろに築かれた大規模な城壁の名残と言う。
その城壁には、塔が30もあったと伝えられる。
この街が、そんなに古くから地中海貿易の拠点だったということか。
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(片瀬貴文 79歳)
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