1995/08/02 - 1995/08/03
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北風さん
1995年8月2日、モスクワ到着!
とうとう、着いたぞ!
旧社会主義の総本山、旧名「ソビエト連邦」の中心地『MOCKBA(モスクワ)』!
大陸横断個人旅行者の日本人にとって、現時点でのこの地への入国は、白人に納豆を食わすのと同じぐらい困難だった。
ロシア入国の為に、東欧を北上しながらその入国アイテムを集めた集大成が、今、ここに!
世界を2分していたソ連崩壊から、まだ3年ちょっとの現在、あの超大国ソ連はどうなっているだろう?
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-
旅日記
『モスクワ、モスクワ!』
1995年8月2日、モスクワ到着!
ベルラーシ駅は電光掲示板まで備える(もっとも、全く読めはしないが)現代的な総大理石張りの駅だった。
しかし、何だろう?この雰囲気は?
これだけ人がいるのに、活気が伝わってこないのは何故?
東欧北上中にもう慣れてしまったが、この旧社会主義的デザインは、豪華というより重厚な雰囲気を醸し出す。
そう、散々苦労してこの地にたどり着き、心の中でしきりにガッツ・ポーズをしている者にとって、熱帯魚が山深い池に放たれた様な違和感があるのだけど・・・ -
まぁ、それはさておき、とりあえず現地の金を入手しなければ!
情報通り「銃を持った警備員と人々の行列」を探すと、両替の銀行はすぐ見つかった。
それにしても、やけに地元のロシア人が多い。
ニュースで、ロシアの紙幣「ルーブル」の価値がものすごい勢いで落ちていると言っていたが、やはり本当だったらしい。
皆、紙くず同然のルーブルを見限って、我先にドルに交換している。
どうにか財布に生きた紙幣を収めると、辺りを落ち着いて眺める余裕ができた。
何か足りない。
そう、フカフカの毛皮の帽子をかぶったロシア人が一人もいない!
何故?
夏だから? -
モダンな駅とは対照的に、駅前の大通りを挟んだ向こうには、小さな掘っ建て小屋がうじゃうじゃ密集していた。
小屋の店先では、ちゃちな100円ライターや一週間前の黒パンらしき物体、沈没船から引き上げてきたような缶詰が所狭しと並べてある。
不思議な事に、多種多様な店が並ぶ中、どの店にも必ず酒が置いてあった。
ウオッカがボトルで250円!安い!
その店軒先の電柱に寄りかかっているアル中が、そのウォッカをじっと見ていた。
なんで社会主義の国ではアル中がこれほど多いのだろう?
アル中のしがみついている電柱に描かれた「ハラショー(万歳)モスクワ」のペンキは既にハゲかかっていた。 -
街中はかなり交通量が多かった。
あちこちで我がもの顔で爆走している西側の高級車は、経済崩壊の混乱に乗じてのし上がってきた新興マフィアの連中だと誰かが言ってはいたが・・・ -
<KGB本部>
まるで市役所みたいなビルが、交差点の向こうにひっそりと建っていた。
ガイドブックには、あの映画で有名なソ連のスパイ機関「KGB」の本部と記載されている。 -
イメージでは人里はなれた山奥の地下にでもあると思っていたのだが、まさかこんな、おもいっきり都会のど真ん中にあろうとは!
・・・しかし、観光ガイドに載っているスパイ本部なんて意味があるのだろうか? -
<ポリジョイ劇場>
旅日記
『ポリジョイバレエ団』
やはり、ロシアと言えば世界的に有名な「ポリジョイバレエ」だった。
(単に、俺が日本で知っているロシア事情が少ないだけなのかもしれないが)
ポリジョイ劇場はモスクワに来たら絶対行ってみたい所の一つだったのだが・・・
観光客でごったがえすモスクワ市内を歩き回り、やっとたどりついた劇場は、ギリシャのパルテノン神殿みたいな重厚な造りをしていた。
数々の世界的ダンサーや芸術家が踏みしめた階段を登り、どきどきしながら玄関にたどり着く。
なにしろ、日本じゃ1万円ぐらい払わないと見れない公演が、ここモスクワでは2000円しないらしく、ここで観なかったら俺は一生この手の公演を観やしないだろう。
玄関のドアに手をかける俺に、ガードマンらしき男が近づいてきた。
いきなり「NO!」と英語で命令される。
確かに汚れた旅行者だが、堂々とチケットを買って観るつもりだ。
失礼な物言いに文句を言おうと振り返ると、男が聞いてきた。
「ジャパニーズ?」
「イエス」
と答えると、男が衝撃的な事を話し出した。
「ポリジョイバレエは、現在君の国に出稼ぎに行っているよ。モスクワじゃ、この時期は夏休みなんだ」
・・・何てこった!
日本から何年もかけてたどり着いたこの街で、楽しみにしていたバレエ団は、飛行機でさっさと日本に行ってしまったのか! -
そして、共産圏でおなじみの「スターリン様式のビル」が、ここでも夜空を突き刺すように建っていた。
あんまりいい評判は聞かないデザインらしいが、こうやってライトアップされるとなかなかカッコイイ。
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