2010/03/22 - 2010/03/23
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アルデバランさん
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宇治の平等院を出たら3時30分過ぎだった。東山まで山科まわりで帰ることにして、時間に余裕があるはずだから、途中で醍醐寺か勧修寺あたりに寄ってみるかと、宇治橋を山科方面に車を向けた。
走ること15分、道路に黄檗山萬福寺の看板が…
ほほー、萬福寺でいいや。
ということで急遽、萬福寺に。
予定外の夕暮れ時の萬福寺は静かで大満足。
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宇治橋を渡って快調に進む。さすが宇治だ、老舗のお茶屋さんなのか行列になっていました。
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萬福寺の駐車場はだいぶ手前の坂道を上った離れたところにあり、門まで200mほど歩きます。
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歩いて萬福寺に向かう途中にある聖林院。
みみづく地蔵尊。 -
駐車場から静かな住宅街兼萬福寺の塔頭が建ち並ぶ小道を下って、正面まで徒歩5分。
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宇治のお茶は明恵上人が駒を畑に乗り入れてその蹄の跡に茶の種を播くよう教えたという伝説があり、その時の明恵上人の句碑が萬福寺の対面に顕彰されていた。随分乱暴な人だったんだねえ、アキエショウニン…
「栂山の尾上の茶の木別け植えて
あとぞ生ふべし駒の足影」 -
さあ、いよいよ萬福寺だ!
しょっぱなの門、総門から変わっている。
まるで、四柱三楼の牌楼だね。
さすが、黄檗山萬福寺。
福建省出身の隠元禅師ならではの門ですねエ
そして、巨大な扁額「第一義」
禅の本質を一言で表わしている… -
総門から三門は直進ではありません。三門手前に放生池が大きく配置されているので、枡形のように90°曲がって進みます。
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総門をまっすぐ進むと美濃派の俳人、菊舎の句が。
曰く、「山門を出れば日本ぞ茶摘うた」
いかに萬福寺境内が異国風な領域だったことが分かるよね… -
窟門。
三門の両側に2か所開いた通り口。
向かって左側は白雲関(はくうんかん)。修行者への心構え、自覚を促している。
対聯に言う「門外已(すで)に無差別の路(みち)」「雲辺(うんぺん)又一重(いちじゅう)の関有り」
書体がいかにもだよね、福建省福州出身の第5代住持、高泉の書だそうだ。あの、総門の「第一義」を書いた人。
ちなみに右側は通霄路という。 -
大棟中央に火付宝珠が乗る三門。入る前にもう少し周りを見てみましょう。
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山門手前右側の萬福寺塔頭の天真院。非公開でした。ここの門も牌楼形式だねえ。
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天真院入り口横の銀杏庵。萬福寺は普茶料理で有名だが、その普茶料理の店。
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見えてるのは銀杏じゃなくて欅だよね
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山門の手前正面は放生池が相当部分を占めています。ここで、放生会でも催したのかな?
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三門を入ったところに料金所があります。
拝観500円。
4時半までと言うことだが、少しぐらい遅くなってもいいよと随分柔軟な対応です。
配置図を見ると結構広いですなあ…
もう4時だ。 -
三門をくぐって、ちょっと直進、左に曲がると開山堂。
どうやら順路が逆ルートになってしまったようだ。
でも、いいや…
正面の朱塗りの門は通玄門。
手前に中和門院御宮跡の碑が… -
開山堂。
中国福建省から、招きに応じてやってきて禅宗の黄檗宗を広げた日本における開祖の隠元禅師をお祀りしている。手前の通路はコンクリじゃないよ。氷烈文の石畳と言って一つとして同じ形の石はないそうだ。 -
開山堂のもう一つの売り。
手摺がいわゆる卍の匂欄。 -
中はこのようになってました。
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右に曲がると回廊が…
柱についている呼び鈴みたいなものを押すとスピーカーから説明が流れます。
だがしかし、誰もいない静寂が突然破れ、雰囲気が台無しに… -
回廊を行くと左手に舎利殿。
近寄れません。 -
こちらは寿塔。隠元禅師の墓所。
円窓には「寿蔵」の字。隠元禅師自らの書。
近寄れません。 -
横から寿塔をみると…
後ろが石敷きでぐるっと高くなっており、中国の墳墓に似ている。 -
碑亭もありました。
贔屓が碑をしょってるのは中国と同じだけど、
ここのは贔屓が気張っていない。
首が引っ込んでまっせ。 -
鐘楼でなく、回廊に吊るされた鐘。
通るのにじゃまやねん。 -
中和井。
後水尾天皇の生母、中和門院の屋敷趾の井戸。 -
中和井の周りは趣のある庭園になっています。
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長ーい回廊。
順路が逆なんで何が何やらわからなくなってきた。
前に進めば天王殿があるはず。 -
その天王殿の正面には布袋さんがドデーンと。
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こんな所に配置図が。
まだ、序の口でほんの一部しか見てなくて愕然…
もう、4時半過ぎてる。
誰もいないはずだ。 -
天王殿の手すりは卍でなく、X字型の組子匂欄の特異な襷匂欄。
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天王殿の布袋さんの背面、裏手の部屋には韋駄天像。
その四方には四天王像。
共に伽藍を護っています。 -
お次は天王殿の奥にある、本堂の大雄宝殿。
上層の額は隠元禅師書の「大雄寶殿」
そして、大棟にポツンと火付二重宝珠。 -
天王殿と大雄宝殿の中間で立ち止まり、右を眺むれば伽藍堂と鐘楼。
そこに続く足元は石條。正方形の石を菱形に置き両側を石條で挟んだ特殊な通路。
龍の鱗を表しているそうだ。 -
左を眺むれば祖師堂。
同様に足元は石條。 -
本堂から香炉越しに先ほどの天王殿を見る。
前は白砂。 -
その、香炉。
蓋の上に獅子がちょこんと… -
だ、誰だ!歩いたのは…
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大雄宝殿、正面入口は魔除けの桃の彫刻の桃戸
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本堂の左右両脇の白壁には円窓が美しく。
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軒の天井も変わってます。いわゆる蛇腹天井。
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では、本堂の中に入ってみましょう。
本尊は釈迦如来坐像。両脇侍は葉、阿難の二尊者だが、見えません。 -
誰もいない、薄暗く冷え冷えとした内部に、円窓から、夕方の陽が入る。
本尊を囲み周りに十八羅漢がずらりと勢揃い。
暗くて少々気味悪くなりました。 -
本堂を裏から見る。
堂々たる中にも均整がとれた美しさがあります。
訪れた時間がよかったのかも。
もう5時だ。
静かすぎる… -
説法を行う本堂奥の法堂。匂欄は卍くずしの文様
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法堂正面の卍の扉
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大雄宝殿向かって左側の禅堂。
入口に下がっている牌は「止静」の文字が見えるが、裏は「放参」となっている。 -
禅堂ほか5か所に巡照板。
黄檗山の一日は朝の巡照板によって始まり、夜の巡照板によって終わる。 -
巡照板に書かれている文字と意味はこのとおりです。
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京都に煎茶を広めた高遊外を祀った売茶堂。
その奥には有声軒があるが、5時をだいぶ回ってしまったのでそろそろ帰らなくては…
満開のしだれサクラだけ見て帰ることに。 -
おっと、もう一つ。
名前の由来となった黄檗樹の古木としだれサクラの2ショット。
黄檗樹とはいわゆるキハダですな。 -
最後に。
三門をくぐったところにあるトイレはキレイでとても気持ちよかったです… -
出口は三門を出ないで、文華殿横を通って駐車場には近道です。
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東山への帰りは予定通り大回りして山科から山道を超える。これがとんでもない細い道で二度と行きたくありません。
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5時に娘の部屋に戻る予定が6時過ぎになってしまった。七条の居酒屋で最後の食事をして、いつものホリデイインに妻と向かう…
駐車場、ショッピングセンターがあるので、車での京都はホリデイ・インお勧めです。
娘は片付けた部屋で最後の夜を過ごす。 -
翌日の引っ越しは、前の日に半分以上片付けたので荷物を運ぶだけ。冷蔵庫等の大物は翌日からの入居者に引き継ぐので残置。
その他の生活用具をフィットの座席にも目一杯詰め込んで無事終わりました。
我輩は観光したけど、妻と娘は必至で掃除したため敷金は全額戻ることになって、めでたしめでたし…
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