2010/03/24 - 2010/03/24
218位(同エリア1900件中)
みにくまさん
3月24日は私たちの結婚記念日。
せっかくの記念日なのでどこかで美味しいものでも食べようと、ミシュランガイド京都・大阪2010で2つ星を獲得した「フジヤ1935」にやってきました。
ミシュランガイドの発売当初は予約が殺到して、希望の日に食べにくることができなかったのですが、そろそろ落ち着いてきて、予約も取りやすくなったようです。
◎ フジヤ1935
住所 大阪市中央区鎗屋町2−4−14
電話番号 06−6941−2483
営業時間 昼 11:30〜13:00(L.O)土祝のみ
夜 18:00〜21:00(L.O)
定休日 日曜・第一月曜・元日
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Fujiya1935
1935(昭和10)年創業の洋食屋で生まれ育った藤原哲也氏。スペイン・イタリアで夫婦ともに修行した後、2003年に帰国し開業しました。
店名の1935は、生まれ育った洋食屋の創業年から。”フジヤ”は藤原哲也氏のお名前、最初と最後を取って藤也=フジヤとしたのではないでしょうか。
(確証なし) -
店内
店内はテーブル席が5席しかありません。
これではあっという間に予約で席が埋まってしまうのもうなづけます。
テーブル席の間隔はそこそこ広く、窮屈感は感じない造り。2階までの吹き抜け天井も、解放感があっていいです。 -
店内
足元から天井までガラス張りのオープンキッチンになっているので、こちら側からシェフの動きを見ることができます。 -
テーブル席
この店には料理のメニューはありません。
夜は10500円のコース料理のみです。 -
メニュー
パッと見ただけでは、どんな料理が出てくるのか想像もつかないネーミング。
フュージョン料理とはいかなるものなのか、期待に胸が高鳴ります。 -
水
私たちはお酒を飲まないので、いつも水かジンジャーエールをいただきます。
この水、ちょっとでも少なくなるとすぐスタッフが補充してくれました。 -
ホワイトアスパラのプッチンプリン
何だこれ!?
最初の一皿目から、突拍子もないものが出てきました。
そのまんまプッチンプリンがひっくり返った料理。
後ろの爪を折って、中身を下に落とします。 -
塩・オリーブオイル
プッチンプリンと同時に目の前に運ばれてきました。
驚くのはこのオリーブオイルの容器。
学校の理科室にある試験管みたいですよね。 -
ホワイトアスパラのプッチンプリン
プリンの横には甘夏のクリームが添えられている他、先ほどの塩・オリーブオイルを付けて食べます。
そのまま食べると、濃厚なホワイトアスパラの風味がブワッと口の中に広がります。
オリーブオイルを付けると、濃厚だったプリンが少しまろやかになって面白いです。
食べ方としては塩が一番好きです。
野菜+塩なので、合わないはずが無いのですが、シャープな味わいに変化します。
甘夏のクリームを付けると、濃厚さがさらに増しますが、後味は爽やかです。
見た目のインパクトと、一皿で何種類もの食べ方が楽しめる面白い料理で、一皿目から私たちの心をグイッと鷲掴みしてきました。 -
桜とコーンフレークのガラピニャーダ
冷たいデザートのようなお菓子で、お皿代わりの溶岩石?も冷たく冷やされています。
口に入れた瞬間に広がる桜の香り、シャクシャクのコーンフレークの食感と風味。
あと2つくらいお代わりしたいくらい、美味しかったです。 -
トリュフのボーロ・ピスタチオのマシュマロ・ビーツのスナック
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トリュフのボーロ
食べ物を自宅で食べるお菓子のように包装してあるのは、斬新な出し方だと思いました。
このように包装してある理由は、トリュフの香りを逃がさないためかな。
塩味のついたやっぱりお菓子のような食べ物で、口の中にいれるとフワッと溶ける感じです。
ちょっと苦手なトリュフの香りも、この時は全然気になりませんでした。 -
ピスタチオのマシュマロ
本当にピスタチオ味。
で、中はかなり濃厚なコーヒー味。 -
ビーツのスナック
こんな食べ物見たことが無いです。
食べてみるとちょっぴり塩味で、どこかで食べたことのある気がするスナック菓子のような感じ。
ここで出てきた3種の食べ物は、食事前のおやつ、みたいな感じですね。 -
トリュフのとろけるチーズと春野菜
こちらはトリュフのとろけるチーズですが、やっぱりビニール袋に包装されています。 -
トリュフのとろけるチーズと春野菜
ココットに入れられ温められた野菜の上に、先ほどのトリュフチーズを乗せます。
そして一旦蓋を閉じて少々待ちます。
蓋をあけるタイミングは、スタッフの方が教えてくれます。 -
トリュフのとろけるチーズと春野菜
こんな感じに仕上がりました。
入っていた野菜は、キュウリ・ソラマメ・キャベツ・アスパラ・菜の花。その他にベーコンとトマトのリゾットです。
絶妙の状態に調理された野菜に、トリュフチーズが絡んでとても美味しい。特に美味しかったのはソラマメかな。
野菜だけで食べてもそれぞれが美味しいのですが、トマトと一緒に食べたら酸味が、ベーコンと一緒なら塩味で楽しめます。 -
フォアグラとヘーゼルナッツとアーモンドとプラリネのエクレア
細長く焼いたシューの間に、けっこう大きなフォアグラがサンドしてあります。
このフォアグラは本場フランスで出てくるような、かなり濃厚なものだったので、みにくま妻が食べられませんでしたが、みにくま夫はもう完全に苦手を克服し、今や美味しく食べられるまでになりました。
ただ、フォアグラそのままで食べるのに比べ、このようにデザートっぽくして食べた方が、フォアグラの独特の臭みをうまく消せているような気がしました。 -
ウスイエンドウ豆とハマグリのスープ・緑の目玉焼き
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ウスイエンドウ豆とハマグリのスープ・緑の目玉焼き
ハマグリはほんの少し火を通しただけくらいのレアな状態だったので、それだけで食べるとちょっと生臭さが残ってしまっていました。でもエンドウ豆と一緒にたべれば問題無さそう。
緑の目玉焼きは、エンドウ豆を凝縮したような味。本当に濃厚で美味しかったです。
スープは野菜エキスたっぷり。ほんの少ししか量がなかったのが残念。もう少しじっくり楽しみたかったかな。 -
ウスイエンドウ豆とハマグリのスープ・緑の目玉焼き
横から見たところ。
器にも凝っていて楽しいです。 -
パン
こちらのパンは、大阪では3本の指に入ると言われる名店”シュクレ・クール”とのコラボ品。
温かい状態で持ってきてくれたこのパンは、さすがに美味しい。外がサックサクで中はモッチリ。ほんと、いくらでも食べられてしまいます。
ただ、今日のパンが、シュクレ・クールのものなのかは未確認。確かに美味しかったのだが、シュクレクールのパンは、もっと強烈なパンチ力があった気がします。
◎ Le Sucre-Coeur(ル・シュクレ・クール)
http://www.lesucrecoeur.com/home.htm
なんとこちらのパンは、今回のミシュランガイド大阪版で星を獲得した3店舗でコラボレーションしております(今日で3店舗、完全制覇です)。
☆☆☆ Hajime(レストラン ハジメ)
☆☆ Accueillir(レストラン アキュイール)
☆☆ Fujiya1935(フジヤ 1935) -
マッケローニ、燻製にした合馬(おうま)産の竹の子と凝縮した卵黄のソース
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凝縮した卵黄のソース
で、で、でたーーーーー!
注射器!!
今までの料理店で、注射器が出てきた店が存在したでしょうか。
発想が凄すぎる。 -
マッケローニ、燻製にした合馬(おうま)産の竹の子と凝縮した卵黄のソース
マッケローニはマカロニのことですね。
ごく一般的なマカロニよりも大きく、歯ごたえがありました。
最初の状態はチーズ味のソースがかかっており、少ししょっぱい感じですが、例の注射器に入った凝縮卵黄のソースをかけると、まろやかな味に変化します。
特筆すべきは、燻製にした合馬産の竹の子で、香ばしくて柔らか、ジューシーで甘く、そしてシャキシャキ感まで残した究極の逸品。
今までに食べた竹の子料理の中でも、5指に入る美味しさでした。 -
八尾産若ゴボウのアーモンド風味、白インゲン豆のスープ
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八尾産若ゴボウのアーモンド風味、白インゲン豆のスープ
ゴボウっていうから、茶色のあれを思い浮かべていたのですが、全然イメージと違うものが出てきたので、思わず「これがゴボウ??」と確認してしまいました。
聞いてみると、若ゴボウってのはこんななんですってね。
食べてみるとゴボウの味は全然しなくて、フキみたいな味・食感。
若干固くて筋が残っていて、食べにくかったです。 -
のどぐろ 濃縮させた新玉葱のソース
のどぐろは別名アカムツ。スズキ科。 -
のどぐろ 濃縮させた新玉葱のソース
のどぐろは、これ以上は無いと言えるほどの完璧な仕上がりで、皮はカリカリ・身がフワッフワ。
皮の上にはミモレチーズがふりかけられており、さらにその上から甘〜いオニオンソースがかけられていました。
そのまま食べても十分な塩味が染み込んでおり、正統派的な味わいを楽しめるのに、さらに上に乗っているアオメというハーブっぽい緑色の葉と一緒に食べると、ガラッと爽やかな料理に変わります。
魚料理は量が多いと、単調な味に飽きが来てしまうのですが、これは色んな味わいが楽しめて一気に食べてしまいました。
本当に美味しい。
ここのところで食べた魚料理の中でピカ一でした。 -
パン その②
最初のパンとは少し違うもの。
パンは2回ほどお代わりしました。
確かにこのパンもハイレベルなのですが、シュクレ・クールのパンでは無いような気がします。
あくまで私の勘ですが・・・。 -
カダイフで包んだ天使の海老 カレー風味
メイン料理2皿目です。
本来はここでお肉料理になるのですが、私たちがお肉だと苦手な部位が多すぎるので、お魚料理にしてもらうようリクエストしてありました。 -
カダイフで包んだ天使の海老 カレー風味
カダイフとは元は中東の食品で、小麦を使用した細い麺状をした商品です。
エビの身をカダイフで包んであり、そのまま食べることができます。
最初、エビにカレー風味ってどうなの?と思いましたが、一口食べてみて驚愕。
最高に甘みのあるエビが、カダイフのパリパリに包まれ、言葉に言い表せないほど美味しく、幸せな気分に浸れます。しかもカレー風味が完璧にマッチしている・・これはアリです。
手前の白いのは、ポテトのソースで、これを付けてたべてもいい。
今まで天使海老もかなりたくさん食べてきたが、ここまでの高みに育て上げた料理は初めてです。
これも究極の逸品といっていいでしょう。 -
冷たく温かいトラベンモスト・ロゼのゼリー
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冷たく温かいトラベンモスト・ロゼのゼリー
冷たく温かいの意味は、温かいゼリーを冷たい凍ったスプーンで食べるということ。
ハチミツ風味で、ワインの味がすごくしました。
そういえば私たちがお酒を飲めないと聞いて、このデザートにお酒が使ってあるのは大丈夫ですかと、気を使ってくれました。 -
乾燥させたミニドーナツとレザーウッドハニー
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乾燥させたミニドーナツとレザーウッドハニー
乾燥させたドーナツって、どういうこっちゃって感じですが、手に取った時に、あまりにも軽いのに驚く。
食べると口の中にハチミツの味を残してフワッと消え去ります。 -
キンカンのピニャコラーダ
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キンカンのピニャコラーダ
宮崎産の一口サイズのキンカンは、皮まで食べられます。
上に乗ってる白いのは、砂糖みたいに甘いもの。
キンカンは皮まで柔らかくて、甘〜い味が染みており美味しく食べられました。
ただ、一口サイズとはいってもちょっと大きめだったので、これをもう半分にカットしてくれたら嬉しいかも。
後ろに映っているアイスクリームもなかなかでしたよ。 -
とろけるようなスポンジ マンチェゴチーズ風味、セトカオレンジのメルメラーダ
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とろけるようなスポンジ マンチェゴチーズ風味、セトカオレンジのメルメラーダ
横から見ると一番下に液体状の層があるのが分かりますが、これがセトカオレンジのメルメラーダと言われるもので、ラム酒味のオレンジゼリーと言った方がイメージしやすいかな。
スポンジ状のところは、熱くて火傷しそうでした(^_^;)
そして、メルメラーダはかなり甘かったので、食べるのがキツかったかも。 -
カモミールティ
本当は最後のメルメラーダ(甘〜い)と一緒くらいのタイミングで持ってきて欲しかったのですが、向こう側のお客さんがワイングラスをひっくり返してしまい、その辺ぐちゃぐちゃになっちゃって、スタッフが大慌てだったので、出てくるのが遅くなりました。
何かトラブルが発生した時のスタッフの動きってのは、その店の対応能力が一番良く見られる瞬間なので、私は慌ただしいところ申し訳ないですが、じっくり観察させていただきました(^_^;)。 -
砂糖・ブラウンシュガー・ハチミツ
この入れ物も変わった形で珍しいかな? -
◎ おしまい
フレンチ・イタリアンを基本としながら、それだけにこだわらない自由奔放な料理。
器やそれ以外のアイテムも独創的なものが多く、特に試験管や注射器には度肝を抜かれました。
料理の仕上げをゲストが行うものもあり、ゲストとシェフとの一体感を演出。
フュージョン料理ということで、どんなものかと思いましたが、結局最後まで分かりませんでした。
しかし、ただ珍しい料理・珍しいアイテム、それだけではないことは確かです。
特に今回いただいたメインの魚料理2種類は、今までに食べた中でも抜群に美味しいもので、いつまでも忘れられない料理となりそうです。
最初から最後まで約3時間の食事時間でしたが、その長さを感じさせないスピード感と驚きの連続。
この料理は1人10500円のコースですが、そのクオリティを考えたら、決して高いとは思いません。
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この旅行記へのコメント (2)
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- emily121さん 2010/03/26 09:06:29
- 実験室!?
- みにくまさん、こんにちは〜☆
&結婚記念日おめでとうございました^^
工事中に失礼しまっす。
試験管に注射器にびっくりして・・・
実験室かと思っちゃいました(笑
目にも楽しいお料理で次に何が出てくるかすごく
わくわくしそうなレストランですね!!
完成楽しみにしています。
emily121
- みにくまさん からの返信 2010/03/26 14:25:51
- RE: 実験室!?
emily121さん、こんにちは〜。
結婚記念日のメッセージ、ありがとうございます(*^_^*)
ここで使われているアイテムには、ちょっとドキッとしますよね。
料理に注射器とか、今までに誰も考え付かなかった組み合わせで、そういった独創性をミシュランが評価したのだと思います。
もちろん、ただ面白いだけではなく、味もしっかりしたもので、この中の何点かの料理は、ビックリするような驚きを与えてくれました。
2〜3日中には完成させられると思いますので、またお時間のある時にでも覗いてみて下さい。
では〜(^O^)/
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