1995/06/24 - 1995/06/27
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北風さん
1993年に日本を出て2年5ヶ月、とうとうヨーロッパにたどり着いた!!
感激!
これから先、どんな不潔な所でもインドよりはマシだろう。
どんなに人が悪くても、俺は既に中国を旅している。
もう、コレラも腸チフスも肝炎も心配せずにすむ。(・・・かも?)
とりあえず、アカデミックにバレエ、オペラ、絵画など楽しんで、白夜も見て、それから、それから・・
・・・金が足りるだろうか?
東欧の最初の国は、あのヨーグルトで有名な「ブルガリア」!
さて、「国ごとにVISAがいる」「人が冷たい」「英語が通じない」
等、あまりワクワクする情報の少ない東欧諸国だが真相はいかに?
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
-
旅日記
『ブルガリアへ』
1995年6月24日、ブルガリア行きのバスはトルコの田舎道をひた走り、夜中の12時に国境に到着した。
目の前にブルガリアのパスポートコントロールがバスのフロントライトに浮かび上がる。
さて、降りようと腰を上げた時「バゴッ」とすごい音がして乱暴にドアが開けられた。
こちらが降りる前にいきなり兵隊が乗り込んでくる。
さーっと波が引くように押し黙り、一斉にうなだれてしまう乗客。
まるでゲリラの襲撃現場に居合わせているようだ。
一体、何が始まろうとしているんだろう?
兵隊の一人が順々に、乗客のパスポートをチェックしていく中、俺の番が来た。
ブルガリアVISAには自信があった。
トルコのイスタンブール大使館に2日も通って、並居る申請者の群れの中で入手した本物だ。
あれだけ苦労して、偽者のはずがない。
(まぁ、大使館で偽VISAを扱うはずもないのだが)
が、しかし、兵隊が俺のパスポートを返そうとしない。
それどころか、隊長らしき兵隊の所に持って行ってしまった。
考えられる事は、トルコから大量のクルド人がヨーロッパに密入国している情勢と、俺がクルド人に似ているという現状のせいかもしれない。
また、別室での質問攻めがあるのだろうか?
インドネシアで賄賂を要求された思い出が蘇る。
入国目的は何と答えよう?
北上して最後はヨーロッパに行くつもりだと答えたら、まるっきりクルド人の目的と一致してしまう。
とりあえず、ヨーグルトを食べに来たと言おうか? -
やっとの事でパスポートに入国スタンプを押してもらい、俺のヨーロッパ最初の街「SOFIA(ソフィア)」に到着した時は夜が明けていた。
睡眠不足で宿探しをすることには慣れているが、初めての国、しかも、初めてのヨーロッパ文化となればなかなか勝手が違う。
とりあえず、「HOTEL」の看板を探しながら、割とこぎれいな街中をさまよう事にした。
5分も歩いて気づいた事があった。
「英語の看板がない!」
「英語を話す人がいない!」
さすが、ブルガリアの首都だけあって市電まで走っている都会なのだが、共産主義の影を引きずっているんだろうか?
人も街も暗い!
通りすがりの人に、道を尋ねようとしても、関わり合いになろうとせず無視して足早に通り過ぎていく。
ここは、中国か?
わけもわからないブルガリア語の世界で、俺の頼りは、トルコで仕入れた情報だけだった。
通りの名前も読めない中、市電の標示とブロックごとの街の造りだけで地図を読む。
1時間後、運良く街角にホテルらしき所を見つけた。
「XOTEA」と書いてある。
・・どうやら、これがブルガリア語で、「HOTEL」という意味らしい。
(読めるかそんなもん!) -
聖ペトカ地下教会
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国立歴史博物館
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バルカン半島最大にして最も美しいカテドラル
「アレクサンドル・ネフスキー寺院」 -
旅日記
『ブルガリア・ヨーグルト』
一泊700円の3人部屋で、俺は、白い容器を握り締めている。
ブルガリアのヨーグルトだ。
そう、あの日本で有名な、ブルガリアン・ヨーグルトだった。
俺も含めて、日本人でブルガリアに関して知っている事といえば、このヨーグルトだけではないだろうか?
先程、ソフィア駅の食堂で食べたソーセージ・スープで、既に身体はデザートを食べる用意ができている。
俺はヨーグルトを手にした。
パッケージは、食料のほとんどが国営工場で作られるこの国の物だけあり、簡素なブルガリア文字が表示されているだけの紙パックだった。
はやる気持ちを抑えて、パックを開けてスプーンですくう。
舌の上で溶けて流れ出すヨーグルトは、・・
「まずかった!」
これなら、インドや中国で食べた屋台のヨーグルトの方が100倍美味い。
何故このヨーグルトが日本であれほど有名なのだろう?
この国で販売されているヨーグルトは、わずか2種類だという。
乳脂肪の混入率で値段も味も変わってくるらしい。
俺はまずい方を買ったのだろうか?
とりあえず、翌日は下痢だった。 -
旅日記
『ネオ・ナチ』
現在、ブルガリアの治安は最低だった。
「ネオ・ナチ」と名乗る16〜19歳のリトルギャングが、無差別に外国人をどつきまくっている、ある意味無法地帯だ。
共産主義国だった時代に中国との関係が深く、現在では中国マフィアが乗り込んできているらしく、アジア人に対しては、特にひどい状態だった。
旅先で知り合った海外青年協力隊ブルガリア支部の隊員は、18名中、9人が既に全身打撲や骨折で帰国しているといっていた。
しかも、ネオ・ナチの次にひどいのが、警察らしい。
CMで観た、草木が風にたなびく高原で、ヨーグルトを食べる人々なんてここにはいない。
噂では、旅行者を泊めたホテルに警官が乗り込んで、賄賂を要求される事もあるらしい。
ある旅行者は、宿探しが困難で、安心できないこの国では、寝台列車で夜を過ごす方が安上がりで安全だといっていた。
ブルガリアでは、国を縦断しても、列車代は800円しかからない。
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