2008/09/18 - 2008/09/18
131位(同エリア509件中)
いぶれすさん
公共交通機関網が山間の寒村にまで張り巡らされたスイスを旅していても《車があれば》と思うことはあります。実は、このコースで気に入った場所、フレッチュホルンの全景を展望する高台にあって、19世紀だかに氷河雪崩によって消滅してしまったという集落、ホーマッタ(Homatta)のすぐ近くまで乗用車が入っていました(道幅は狭く、4駆でないと無理そうな急坂ですし、見かけたのは地元ヴァリスの車でしたので、一般車でも入れるかどうかは、不確かですが)。
こんなコースではありますが、地図を眺め、納得して設定したものなので二回に分けて歩きました。一回目は、前年の2007年7月で、曇りがちなブリーク駅構内の観光案内で、シンプロン峠の天候を尋ねたところ何と雪が降っているとかで、止めた方が良いとまで言われてしまいました。
天候が悪ければ、ゴンドあるいは、ドモドッソラまで行くつもりでバスに乗り込みましたが、シンプロン峠に到着してみると、雪に加えて霧まで立ち込めて視界数メートル。さすがにここを歩く気は起こらず、降車予定をキャンセルしました。
ところが、峠を下ってシンプロン村に近づいた辺りで前方の山がくっきりと晴れているのが見えて、あわてて当初山歩きの終点に予定していたエッガ(Egga)で降車し、逆コースを歩くことも視野に入れて、ここからホーマッタに向かって登り始めました。
ホーマッタに到着してみると、ゼーホルンの先のイタリア国境あたりの山は良く見えていますが、シンプロン峠は相変わらず雲に覆われているので、そのまま水平のトレイルを東に進みました。 予定では、頂上付近までトレイルが付いているグラットホルン(Glatthorn)の途中くらいまでは登ろうかとも思っていたのですが、天候も気力も今一でそのまま東に進みカステルベルク峠近くの分岐からシンプロン村に下りました。
そして二回目、日程に余裕があるので晴天の日を見計らって出かけました。期待通り、歩き始めからホーマッタまで終始素晴らしい景観に恵まれた約2時間の快適なハイキングを楽しめました。ホーマッタでは時間はあったものの、充分に満足して今度もグラットホルンには登らず、ゆっくり1時間かけてエッガに下りました。
結局、この日の行程でフレッチュホルン一周コースの北側半分、クロイツボーデンからゴンドまでを普通のハイカーなら3回で歩くところを6回に分けて歩いたことになります。
この日は平日の為か実に静かなコースで、ホーマッタでの1時間の昼食時間を含めて出会ったハイカーは僅かに反対方向を歩く一組だけでしたが、二人組の青年の背中には長距離用の大きなザックが担がれていました。
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気分良くシンプロン峠の救護所からハイキングを始めます。右奥の高峰がモンテ・レオーネです。
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数分歩いたところからベルナーオーバーラント方向を振り返って。右端にはフィンスターアールホルン。
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さらに2−3分歩くと池があります。
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同じ場所からモンテ・レオーネの頂が覗いています。
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西側。 稜線の右端辺りにビシュティネ峠。
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既に正面にはフレッチュホルンが。
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もう一度ベルナーオーバーラント方向を振り返って。大アレッチ氷河も見えます。
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左奥には、シンプロン村も見えます。
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フレッチュホルン
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フレッチュホルン
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あっというまにホマッタに到着です。この家なら雪崩の心配は無いでしょう。
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ホマッタの数少ない農家が見えます。ここで昼食としました。尚、道路は、グラットホルンの登り口まで延びています。
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フレッチュホルンのズーム
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この上にホーマッタ氷河があります。
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正面の山の中腹を歩いて幹線まで降りてきました。エッガのバス停までは数分です。
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エッガの集落
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これが2007年のフレッチュホルンです。
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イタリア国境沿いの山々。見晴らしが良いのはこちらだけでした。
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シンプロン村
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この雪崩防止柵だらけの山がグラットホルンです。
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シンプロン村近くまで降りてきました。
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シンプロン村にて。左の山は、ゼーホルン
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古い道路標識
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シンプロン村の広場。 正面の建物は1,679年に建てられたようです。
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村の博物館内。パネル写真とドイツ語解説で、帰国後にネット辞書を使って調べようと思い何枚か撮ったのですが、判読できるほど鮮明ではありませんでした。
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村の博物館内。パネル以外は他に無いので、一応撮りました。
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この旅行記へのコメント (6)
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- wandererさん 2010/03/03 23:21:14
- 見せて頂きました
- いぶれす さん
こんばんは たった今見せて頂きました。
旅行記、写真共素晴らしく感激しました。
10年前、行って見たいと思って行かなかった
シンプロン峠・・・今では歩行能力殆どゼロ。
加えて山も知りませんので、アーアーと
眺めるのみでしょうが。
今年お出かけのご計画はありますか?
- いぶれすさん からの返信 2010/03/04 08:55:55
- シンプロン峠
- wanderer さん
ご投稿ありがとうございます。
シンプロン峠は、別に歩かなくとも訪れる価値はあるいと思います。
峠で、救護所や山を眺めた後、宿場の面影を僅かに残す絶壁の中の集落ゴンドまで往復するか、私は行ったことがないのですが、ドモドッソラまでバスに乗って、帰りは列車でブリークに戻るのも一案だと思います。
あるいは、これも私が見過ごしてしまったのですが、シンプロン峠とゴンドの途中には街道の歴史資料館があります。
http://www.simplon.ch/museen/alte-kaserne/alte-kaserne.htm
ただ、この施設の前には休憩用のテーブルはありますが、恐らく食堂は無いと思いますので、時間調整が難しいですが。
http://www.fahrplanfelder.ch/bav_assets/files/2010/12.631.pdf
今年の夏もスイスへ行きたいとは思っているのですが、まだ全く計画はできていません。
- いぶれすさん からの返信 2010/03/04 17:44:18
- イタリア旅行
- wandererさま
こちらに書かせていただきます。
ご出発は、もうすぐですね。
私も出発前から現地の天気予報を気にして眺める口です。
帰られたら是非、旅行記をアップしてください。
それでは、お気をつけてお出かけください。
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- 4nobuさん 2010/03/03 13:31:36
- 懐かしく
- こんにちは
この道は2003年に通りました。
http://4travel.jp/traveler/4nobu/album/10040664/
そのときは曇りで山が見えませんでしたが、村などが懐かしく思い出します。例えばシンプロン村のバス停前の道標など。
おかげで周囲の山を拝見できました。
- いぶれすさん からの返信 2010/03/03 20:47:46
- シンプロン峠、シンプロン村
- 4nobuさま
ご投稿ありがとうございました。
シンプロン峠、村は、幹線上にあって観光客が多いせいか(イタリア車が多いように感じました)、断片的な写真等でこちらが期待を膨らませた程、古の雰囲気は残していないように感じました。
尤も、シュトックアルパーヴェークの石畳やエッガからシンプロン村への旧道は、行程を二分割したせいで歩いていませんので肝腎な場所を見逃しているかもしれませんが。
しかし、件の赤本のルート、古のシュトックアルパーヴェークのバイバスの峠フルグからゼーホルンへの往復は、かなり不便ですが、いつか実現したいと夢見ています。
- wandererさん からの返信 2010/03/04 17:24:46
- RE: 懐かしく
- > こんにちは
>
> この道は2003年に通りました。
> http://4travel.jp/traveler/4nobu/album/10040664/
> そのときは曇りで山が見えませんでしたが、村などが懐かしく思い出します。例えばシンプロン村のバス停前の道標など。
> おかげで周囲の山を拝見できました。
>
こんにちは
いぶれす さん
ご多忙の中私の拙いコメントに対し、シンプロンの博物館及び交通機関の時刻表まで添付したメール有難うございました。ご親切に恐縮しています。
パック旅行ながら23日からイタリアに出掛けますが、天候が気になります。グーグルアースで気象状況を見ていますが、今週中は雨雲の中のようです。まだ先の事とは言え気象状況が心配です。
いぶれす さん の真似は出来ませんが、お出かけになったら是非ご投稿下さい。自分で出来ない事 いぶれす さん の手記写真で楽しませて頂きます。
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