1997/06/23 - 1997/06/24
18位(同エリア54件中)
北風さん
アラスカから南極を目指しひたすら南下。
スペイン語もわからぬままメキシコをさまよった挙句、いつしかカリブ海沿岸の国境にたどり着いていた。
隣国の名前は「BELIZE(ベリーズ)」
・・エッ?ガテマラじゃないのか?
ここまで来て、他に選択肢などあるはずも無い。
とりあえず入国!
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス
-
2台の車両を蛇腹で連結させたトロリーバス、本当にこの大阪市内バスの様なお手軽なバスが、ベリーズ直行便なのだろうか?
メキシコのチェトゥマルを後にして2時間、熱帯雨林のジャングルにひっそりとたたずむメキシコ入国管理事務所にたどり着いた。
さすがラテン系の管理官、ほとんど見もしないで出国スタンプを押してくれた。
さて5分後、ちゃっちいコンクリートで固めた白いゲートに、「Welcome to BELIZE !」と書かれたベリーズ入国管理事務所が見えてきた。
ごつい管理官は、コーヒー色の肌をテカテカ光らせている。
米大陸で最も新しい独立国であるこの国は、人口の10%を黒人が占めているらしく、うれしい事にイギリスが絡んだこの国、ここから南に続く国々の中で、唯一英語を公用語としていた。
おかげで、入国時の質問も全て英語。
てきぱき、チャッ、チャッと入国手続き完了! -
それから2時間後、(時差の関係上1時間戻るのだが)、マレーシアの水上住宅カンポンそっくりの場所が見えてきた。
バスは芋虫さながらに、2両連結の身体をニョロニョロと運河沿いの細い小道に滑り込ませている。
どうやら、ここがベリーズの首都「ベリーズ・シティ」らしい。
首都といっても、3階建て以上のビルが見当たらない。
発展途上国の首都としては、ネパールのカトマンズ以下だ。
バスの扉が開く。
すると、アフリカが飛び込んできた。
見るからに怪しげな黒人が叫ぶ!
「ホテルは?ツアーは?両替は?」
見るからに悪人顔をした黒人がささやく。
「マリファナあるよ。」
うわぁ、質の悪い黒人のオンパレードだ。
質実剛健のメキシコの次は、何でもありの国が待っていた。 -
津波のごとく押し寄せる客引き、物売り、売人をかきわけてホテルを探す。
一人の少年がしつこくついてきて、エディマーフィーばりにしゃべりまくっていた。
「俺がホテルまで案内してやる」と、叫ぶこいつの目的は経験上理解していた。
何処の国でも押し付けがましい親切心は金に行き着く。
現在、チップ欲しさに貼りついてくるガキにかまっている暇はなかった。
どうにかエディマーフィーを振り切りたどり着いた安宿は、・・・
なんと説明したらいいだろう?
とにかくすごかった。
川沿いというより、川に浮かんでいる建物は木造100%の水上住宅。
川向の半壊していそうな住宅とそれほど変わらない。
・・・これは、ドッキリなのか?
モーターボートで爆走しているアンチャン達が珍しい東洋人のツーリストに好奇の視線を向ける。
通り過ぎる時に、大声で叫んでくれた、
「ウエルカァァム、ベリィィズゥゥ!」 -
店番らしき黒人が、「俺の所はセキュリティはばっちりだぜ。1階じゃビリーヤードだって、酒だった飲めるし」と自慢げに話し出した。
(要するに酒場の上をホテルにしているらしい)
「さぁ、ここが共同シャワー・ルームだ」
と、壁に張り付いていた板切れを「ガコッ」と引っぺがすと・・・
「まぁ、何て事でしょう!匠は〜」と、ナレーションがどこからか聞こえそうなシーンだった。
そう、そこは確かにシャワールーム以外の何物でもなかった。
しかし、何処の世界に、バスタブが縦にドアにぎりぎりまで押し込まれてるシャワー・ルームがあるんだ?
バスタブの前には脱衣スペースがあるのは世界共通ルールじゃなかったっけ?
俺の「衛生観念」のストライクゾーンは常人の倍はある。
(インドと中国で否応無く鍛え上げられた)
バスタブの底のどす黒い汚れや、ひどく魚臭いこの周囲の環境も、まぁ、許そう。
しかし、廊下の隅の物置を改装したとはいえ、まがりなりにもシャワールームを命名するなら、高く据え付けられた水道の蛇口に、釘で穴を開けたカンカンをぶら下げてシャワーヘッドの代用品にするのはアリなのか?
しかも、その側の天井で、電球の切れたコードがバチバチいっているのは何故?
日本の銭湯にある電気マッサージのベリーズ版?
それとも簡易パーマ室?
贅沢は言わない。感電しないでシャワーを浴びたいだけなんだ。
ベリーズにはリフォームの匠はいないのか? -
あっけにとられている俺の事など気にもせず、店番の黒人はしゃべり続ける。
「そしてここが、お前の部屋だ。トイレつきだぜ!」
またもや、一番奥の壁に張り付いたドアを引っぺがすように開け放った!
またもや「まぁ、何て事でしょう!匠は〜」とナレーションが鳴り響く。
・・・確かに部屋にトイレがついていると、急にもよおした時や、夜中に重宝する。
が、しかし、それはあくまでトイレルームとリビングが壁で仕切られている場合だ。
何故、この部屋の便器は、ベッドのわきの床からニョッキリ生えているんだろう?
この部屋と刑務所の独房との違いは、窓に鉄格子がない事だけなんじゃないのか?
(あれ、似たような格子まであるぞ)
俺は何日かぶりに心底楽しませてくれたこの部屋に泊まる事に決めた。
B$17(800円)だそうだ。
後は、便器が詰まって溢れない事を神に祈るだけだ。
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