2010年　菜の花まつりレポート　田原市

2010/01/09 - 2010/01/09

愛知県の渥美半島では例年１〜３月に菜の花まつりが開催されます。
温暖な渥美半島では農業も盛んですが、現状として発生している
遊休農地を活かし、それらの土地に菜の花を植えることで、環境面･
観光誘致面に適した施策が「田原菜の花エコプロジェクト」です。
イベントとしては平成9年からですが、プロジェクトが制定される
前から菜の花を植えており、菜の花畑は市内全体で25ha、1千万本を
超えるまでになっています。
2007年11月には国道42号と259号を主軸に｢渥美半島菜の花浪漫街道」
が日本風景街道に登録されました。

１８きっぷで日帰り旅行を計画していたmolmは、前から渥美半島に
行ってみたいこともあり、オープニングの1/9に伺うことにしました。
１８きっぷの旅はなるべく費用を抑える方針ですが、今回は時間と
公共交通の都合上、豊橋駅からレンタカーで回ることにし、バスが
通行しない場所も目標にします。

また、田原市観光協会のページもリンクしておきます。
http://www.taharakankou.gr.jp/rekisi_kanko/event/event1.html

エリア 渥美半島・伊良湖(愛知)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JRローカル

１８きっぷでＪＲ豊橋駅まで移動。
京都駅〜豊橋駅を在来線で乗車すると約３時間半くらい。

豊橋駅の観光案内所ではトヨッキーの置物が出迎え。
トヨッキーは2009年ゆるキャラまつりin彦根で現物に会い
地元にも浸透しつつあるようですね。
ゆるキャラまつり旅行記
http://4travel.jp/traveler/molm/album/10413382/

またバンクーバーオリンピック女子フィギア代表:鈴木明子
選手の出身も豊橋市です。

今回はスケジュールや距離の都合上、レンタカーを確保。
ネットで軽自動車を予約したのですが、軽が一杯につき、
マーチで代替。
でも軽価格(免責補償込みで5,250円)なので構いませんが。

約１時間かけて道の駅 伊良湖クリスタルポルトに到着。
http://www.irago.net/port/

田原市の３大道の駅の一つで、鳥羽や知多半島への
フェリー乗り場でもあります。

何とか目標である午前11時過ぎに間に合いました。
というのも…。

1/9のオープニングでは、こちらを含め４ヶ所で菜の花が
各所先着100名にプレゼントされました。
観光協会の方々、風のある中ご苦労様です。

写真の端が切れて申し訳ないですが、頂いた菜の花は
あまり咲いていない株だったので、家に持ち帰って
菜の花漬けにしました。

ただ筋が硬く、食用に向いていないのかもしれません。

道の駅内でまずは軽く食事。
やはり伊良湖に来たからには大アサリを頂かねば。

100円玉と見比べるとおわかりでしょうが、通常のアサリ
より５倍以上の大きさですね。

味付けは酒･醤油･味醂とシンプルで、２個400円です。

鳥羽へ出航する伊勢湾フェリーです。
http://www.isewanferry.co.jp/

伊良湖〜鳥羽の航路は１日につき平日が８往復、土日祝が
９往復となっており、55分で結んでくれます。

他にも知多半島を結ぶ名鉄海上観光船もございます。
http://www.meikaijo.co.jp/

車を道の駅に駐車し、伊良湖岬灯台までは徒歩で移動。
http://www.taharakankou.gr.jp/rekisi_kanko/sizenmankitu/nature14.html

昭和4年建立、昭和35年に電化され、日本の灯台50選に
指定されています。
太平洋や三河湾を一望できる灯台ですね。

また少し登った丘に万葉歌碑がございます。
７世紀の天武王朝で流罪となった麻続王(おみのおおきみ)
は里人が詠んだ嘆きの句に対し、
　　うつせみの 命を惜しみ 浪にぬれ
　　伊良虞の島の 玉藻刈りをす
と詠んでいます。

里人は「王とあろう方が海藻を食べることは御労しい」と
嘆きますが、当の王は「この世の命惜しさに私は波に濡れ
この伊良湖の島の海藻を刈り食べているのです」と句で
返事をされているわけです。

岬の周回を歩き、恋路ヶ浜に到着。
http://www.taharakankou.gr.jp/rekisi_kanko/sizenmankitu/nature15.html

伊良湖岬灯台〜日出の石門の約1kmが恋路ヶ浜で、
太平洋の荒波を受けて湾曲する美しい砂浜です。

恋路ヶ浜の東端には『椰子の実』の石碑があります。
明治31年、民俗学者:柳田國男が大学生時に伊良湖を
１ヶ月ほど滞在しました。
恋路ヶ浜散策中に流れてきた椰子の実を拾い、その話を
親友の島崎藤村に話したところ、訪れていない藤村が
叙情詩として下記の詩が誕生。

『椰子の実』　作詞:島崎藤村

名も知らぬ　遠き島より
流れ寄る　椰子の実一つ
故郷(ふるさと)の岸を　離れて
汝(なれ)はそも　波に幾月(いくつき)

旧(もと)の木は　生(お)いや茂れる
枝はなお　影をやなせる
われもまた　渚(なぎさ)を枕
孤身(ひとりみ)の　浮寝(うきね)の旅ぞ

実をとりて　胸にあつれば
新(あらた)なり　流離(りゅうり)の憂(うれい)
海の日の　沈むを見れば
激(たぎ)り落つ　異郷(いきょう)の涙
思いやる　八重(やえ)の汐々(しおじお)
いずれの日にか　国に帰らん

伊良湖クリスタルポルトに戻り、菜の花ジェラートを。

刻んだ菜の花がそのまま入ってましたね。

道の駅内にはカメロンのぬいぐるみも販売。
http://www.irago.net/port/kameronhensin.htm

海ガメとマスクメロンでカメロン、ベタなネーミング。

道の駅 伊良湖クリスタルポルトを跡にし、せっかくの
車なので普段行きにくい西ノ浜へ。

写真は中部電力の風力発電で、奥には火力発電も。

この辺りまで来ると、Ｕターンできる場所が少なくなり、
奥まで行ってやっと切り返せました。

福江漁港の様子です。


近くでは潮干狩りができるようですね。

先に土産を買っておこうと思い、立ち寄り。
http://www.kudamono.com/indexpc.html
果物狩りができる観光地ですが、今回は土産を買うだけ。

写真を撮り忘れましたが、菓子蔵せきのあさりせんべいを
購入。　ついでに割れせんべいも。
http://www.asarisenbei.com/index.html

となりのパン屋で昼食の店を尋ねました。

パン屋のオバちゃんが勧めてくれたのが「みなみ」。
http://www.i-minami.com/

愛知県田原市伊良湖町宮下2875-6
　0531-35-6712
11:00〜20:30　火曜定休(祝日は営業)

渥美半島では、どんぶり街道という企画があり、2010年
12月末までに市内22店舗のうち11店舗のスタンプを
集めたら、どんぶり２個進呈されます。
全店舗分を集めたら更に４個進呈なんだとか。
http://www.taharakankou.gr.jp/rekisi_kanko/event/donburi/index.html

こちらが大アサリ丼(800円)。

大アサリを玉子でとじており、万人に受けそうな味。

味噌汁のワカメは生でしたね。

こちらが地魚と菜の花の天ぷら(800円)。

セイゴ(スズキの幼魚)はともかく、果たして海老は近海で
獲れるのでしょうか？

ここから本格的に菜の花を探索。

国道42号線を浜松方面に進み、恋路ヶ浜近くで菜の花畑
を発見し、写真撮影。

コンパクトデジカメで植物を撮影するのは難しいですね。

更に車を進ませ、旧伊良湖フラワーパークへ。
広い範囲で椰子の実と菜の花を一望できます。

伊良湖フラワーパークは2005年閉園しましたが、この地を
活かすべく菜の花まつりの会場として使用されています。

1/9当時は全体的に五分咲きくらいでしょうか。

旧伊良湖フラワーパークではスプリンクラーもあります。

菜の花の焦点を絞るとまぁまぁの写真が撮れますが、
これは個人の腕の無さなんでしょうかね。

道の駅あかばねロコステーションに到着。

旧赤羽根町の海岸は全国有数のサーフィンポイントで、
施設内にはサーフショップもあるほどです。

潮風が漂う道の駅ですよ。

施設内にある笑楽豚(わらぶた)工房のホットドックです。

自ら飼育した豚肉を頂ける店で、300円なら高くないかも。

ＮＰＯ法人田原菜の花エコネットワーク製造の菜種油。

冒頭で申したように、田原市は遊休農地に菜の花を植え、
収穫した菜の花を菜種油にして近隣の学校給食や土産
などで提供。
更に搾りかすは肥料に使い環境保全に取り組んでいます。

こちらは小瓶(264ｇ)で500円。

有給農地や菜の花畑も見られるものの、田原市を回れば
多くの畑やビニールハウスを目の当たりにします。

畑では主にキャベツや大根などで、温暖な気候を活かし、
またビニールハウスではイチゴ･メロン･トマトなど、
１年を通して作物が栽培されているんですね。

道の駅 田原めっくんハウスに到着。
http://www.taharakankou.gr.jp/mitinoeki/mekunhausu.html

渥美半島の玄関口としての道の駅ですが、時間の都合上
トイレの利用のみで次の地へ。

田原市は一望できる蔵王山展望台へ。
http://www.taharakankou.gr.jp/rekisi_kanko/sizenmankitu/nature1.html

標高250mで、展望台は9:00〜22:00に開館しているので、
夜景を見ることも可能。

展望台から南を臨んでいます。
田原市の中心街の風景です。

展望台から北東を臨んでいます。
景色の先は豊橋市の中心街になります。

ほぼ東側の景色で、田原湾を臨めます。

川との境あたりには汐川干潟もございます。

地元の方に富士山の位置を教えてもらい、僅かですが
肉眼で拝見できました。

デジカメでは収められなかったものの、現地では写真も
あり、方角でいえば東北東になるでしょうか。

展望台のすぐ西には風力発電もございます。

ちょうど太陽を遮る角度で撮影しましたが、こちらは
カメラならではの画像。
肉眼ではもう少し明るい空でしたから。


これで渥美半島巡りは終わり、豊橋駅まで車を返しに
行きます。
途中で給油すると、157km走行で税込1,000円でした。

駅の周辺は渋滞しており、何とか予定の電車にギリギリで
間に合いました。

写真は滋賀県米原市の近江長岡駅ホームの様子です。
これだけ雪が残っており、菜の花が咲く渥美半島とは
えらい違いだなと感じさせる一幕でした。

今回の旅費は、１８きっぷ１日分2,300円、レンタカー代
5,250円、ガソリン代1,000円、食事代2,600円、土産代
2,000円余り、諸費1,000円程度と15,000円で釣りが出る
程度でした。

渥美半島には８時間程度滞在ができ、それなりに充実した
日帰り旅行だったように思えます。
ご覧頂き、ありがとうございました。

この旅行記へのコメント （6）

• さとみきさん 2011/03/15 22:24:13

  アサリ丼

  はじめまして〜
  
  今月末に伊勢志摩に行き、
  その際、伊良湖からフェリーで鳥羽まで行く予定です
  
  「テレビ東京」でやっている「ドライブgo　go」
  と言う番組で「大アサリ丼」が取り上げられており、
  こちらを食べに行くつもりでした。
  すごいですね
  100円玉と比べても・・・！！
  
  とても楽しみになりました
  ありがとうございました！！
  
  　　　　　　　さとみき(*^_^*)

  molmさん からの返信 2011/03/15 23:07:06

  RE: 参考になりましたでしょうか

  さとみきさん、こちらこそ初めまして。
  
  渥美半島に向かったのがもう１年前になります。
  今は菜の花が満開に近いので、是非お足を運んでみてくださいまし。
  (地元民のような発言ですが京都市民です)
  
  当時の日帰りプランは京都〜豊橋を１８きっぷ、豊橋からはレンタカーで
  移動しました。
  渋滞こそ豊橋市くらいですが、渥美半島は予想以上に距離があるので、
  少し余裕がある行程をお勧めします。
  伊良湖〜鳥羽のフェリーは一旦廃止と発表→撤回されましたが、またいつか
  廃止になる可能性も捨て切れません。
  それだけに貴重な旅にしてくださいませ。
  
  molm

• Rさん 2010/05/25 23:38:31

  参考になりました

  molmさん、はじめまして。
  
  伊良湖の旅行記を検索していてこちらに辿りつきました。
  来月鳥羽から伊良湖へフェリーで渡り
  伊良湖を少し観光したいと考えています。
  フェリー乗り場から歩いて散策できるのかな〜と思っていたところでしたので
  molmさんの旅行記は大変参考になりました。
  日出の石門までの往復でしたら歩けそうですかね？
  
  大アサリはすごい大きさですね。
  ビックリしました。
  是非食べてきたいと思います。
  
  Rita

  molmさん からの返信 2010/05/26 00:29:09

  RE: 参考になりました

  Ritaさん、参考になれば幸いです。
  
  お時間次第ですが、伊良湖の周辺は散策できる所もございます。
  例えば灯台を回って恋路ヶ浜でしたら１km余りですし、｢みなみ｣へも充分徒歩圏内です。
  > 日出の石門までの往復でしたら歩けそうですかね？
  →フェリーターミナルからだと２km程度でしょうか。
  　お召しになる靴にもよりますが、往復することは可能だと思われます。
  
  もし公共交通で移動されるなら、フェリーターミナルから豊橋方面のバスもございますし、
  お車なら豊橋市中心部までは１時間半もあれば充分でしょう。
  （豊橋市の街中は渋滞もありますが）
  
  > 大アサリはすごい大きさですね。
  > ビックリしました。
  > 是非食べてきたいと思います。
  →是非お召しになってください。ホント大きいですよ〜。
  
  私の地元は京都のため伊良湖について詳しくありませんが、ご覧になる方へ参考になるように
  気を配って作成していますが、少なくとも臨場感ある旅行記になるよう心がけています。
  
  また他の旅行記もご覧になってやってくださいまし。
  
  molm

• kumiさん 2010/02/04 07:57:11

  有名です！

  そうです、このお店は地元では評判のお店ですよ(^^)v
  夫も渥美に出張の時にはここで食べるそうです。
  来年は菜の花満開の時に行って、大アサリ丼食べようかな〜
  でも天麩羅・・・ちと高いな。。
  　　　　　kumi
  

  molmさん からの返信 2010/02/04 21:03:30

  RE: 有名です！

  やはり「みなみ」は有名なんですね。
  大アサリに卵とじ、シンプルではありますが、万人受けする味でした。 ^^
  天ぷらも美味しかったですよ。
  ただ、地魚といっても車海老が獲れるかは不明ですが。。。
  渥美半島は楽しめましたので、今度は伊勢からフェリーですかね。
  
  1/31にセントレアで名鉄沿線のゆるキャライベントがあり、フーさんの
  きぐるみもいた模様。。。