2010/01/19 - 2010/01/19
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スーポンドイツさん
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1月3日文楽の初春公演初日、恒例の鏡開きが行われ、「二人禿」の人形が樽酒を振る舞う様子がTVに映し出されました。
文楽を知ったのは学生時代、かつて道頓堀にあった朝日座に通いましたが、国立文楽劇場に移ってからは20数年前に一度行ったきり。今年こそは!とこの時心に決めました。
前日に第1部(11:00~15:05) のチケットを電話予約、窓口での取り置きをお願いします。
演目は
伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)竹の間の段・御殿の段
お夏清十郎 寿連理の松(ことぶきれんりのまつ)湊町の段
日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)渡し場の段
- 交通手段
- JRローカル
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日本橋駅の7番出口を出ると文楽劇場まで1分
この三色に塗られた壁を見つけて、もうわくわく♪ -
チケットは10:30までに受取らなければなりません。
時間が十分あったので、そこいらをぶらぶらしてみましょう。 -
お馴染みのマンホール
大阪城にツインタワー、大阪水上バス:アクアライナー -
「かにさん」もあちこちいました。
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朝日座は、日本中央競馬会のWINS道頓堀あたりにあったのでしょうか。このへんでお蕎麦を食べたような気がして・・。文楽のポスターが貼ってありました。
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churrosひらたさん、MILFLORESさん、やっと見つけましたよ!
大阪弁、よく集めていますねぇ。 -
大阪人にとって、この巨大ふぐの看板もお馴染みですね。
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話題になったくいだおれ太郎、レンタルで中座に帰ってきたそうです。
文楽劇場にももう1人いましたよ。 -
通称ひっかけ橋!?の有名な看板たち
遊歩道が整備され綺麗になりました。夜はもっと豪華絢爛ケバイです。 -
松竹座では初春大歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」
こちらもそろそろ人が集まり始めています。お隣の老舗「はり重」も行ってみたいけれど、このへんでUターンします。 -
法善寺横町は2002・03年火事にあいましたが綺麗になって、コテコテの道頓堀とは別世界です。
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お不動さんは水をかけられっぱなしで苔むしてしまい、もとのお姿がわかりません。
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和服姿の参拝者もいて、お線香の香り、まったりします。
お隣は、小説「夫婦善哉」で有名なお店ですが、苦手(^^ゞ -
余り興味ないのですが・・こんなところも。
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国立文楽劇場に戻ってきました。
http://www.ntj.jac.go.jp/bunraku/index.html -
正面入口で伽羅先代萩の乳母・政岡が出迎えてくれます。
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1階ロビーは待ち合わせの人でいっぱいです。華やかでお正月の雰囲気が残っていますね。
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「寅」の書は天満宮の宮司さん
にらみ鯛はすぐ近くの黒門市場から届けられたようですが、3日間どころか24日までずっと置いてあるのかしらん? -
にらみ鯛にはご縁がありますようにと5円が貼り付けてありました。西宮のえべっさんではマグロにお金を乗せていましたねぇ。
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お土産に文楽せんべい、花かむろはいかがですか〜!
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パンフレットを買い求めます。床本集も付いて650円
以前は暗がりで床本集を読みながら筋を追ったのですが、これなら字が大きくて読みやすい! -
1時から30分間休憩があります。その間に昼食をすまさなければなりません。
ロビーや座席で持込のお弁当を食べても、1階にあるレストランで予約してもOKです。ざっと値段を見て・・今日は1人だし、お弁当を買うことにします。 -
開演まで時間があるので、1階の展示室を覗いてみましょう。
文楽の歴史がパネルで紹介され、大夫の写真や三味線・人形等が展示されています。昨年11月天皇皇后両陛下が来られた時の写真もありました。
ボランティアの方が人形のかしらについて丁寧に解説して下さいます。 -
人形は1m50cm〜1m30cm、木と布で出来ています。文楽では一種類のかしらを(髪型や塗りを変えて)いくつもの役に使います。
今日登場する八汐の顔は白色ではなく肌色がかっていかにも悪者、清姫は「角出しのガブ」といって口裂け女!これは楽しみです。
眉と目にはからくりがあります。仕掛けのバネ部分は背美鯨のひげが使われます。競馬の鞭としても使うもので、100年分の在庫があるそうです。白い糸は三味線のリサイクルだそうです。
人形拵え(こしらえ)といって人形遣い自身が人形に着物を着せます。
主遣い(おもづかい)が左手で首(かしら)を右手で人形の右手を受け持ち、左遣い(ひだりづかい)は右手で人形の左手、足遣い(あしづかい)は両手で人形の両足を動かします。足10年、左10年の修練がいると聞きます。 -
左が大夫(たゆう)です。
義太夫節で人物を語り分け心情を表現します。腹式呼吸のために分厚い腹帯にオトシ(砂や小豆を入れた小袋)を使ってバランスをとるそうです。
左下の床本(ゆかほん)は1頁5行、大夫自身の手書きだとか。右下は床本を置く見台(けんだい)
尻ひき(しりひき)に腰掛けかかとを立てて足の指先で身体を支えるそうです。
太棹(ふとざお)三味線の弦は3本、皮は猫または犬、弦は絹糸、撥(ばち)は象牙で磨り減るとミミの部分だけ取り替えるそうです。 -
ボランティアの方に文楽人形「文ちゃん」を持たせていただきました。左手を帯の後ろから差し込みます。
-
着物を召された方は雰囲気がありますねぇ。こちらは「楽ちゃん」です。
展示物は撮影禁止なのですが、主遣い(おもづかい)が履く舞台下駄が写っています。音を立てないよう底に草鞋を履かせています。 -
よく勉強できました(^_^)v
大夫と三味線、人形が一体となった総合芸術、文楽
2003年世界無形遺産となりました。
さぁ開場、2階へ上ります。 -
2階にも売店があり、お弁当やお土産を買うことができます。イヤホンガイドはレンタル料650円、保証金1000円(これは後で返却されます)
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座席は12列33番
【5扉】とまでチケットに丁寧に書かれています。満席です。こんなにファンがいらっしゃるなんて、嬉しいような、今まで取り残されていて悔しいような・・。
右手の張り出した部分は「床」と言い、回転式の盆に乗って大夫と三味線引きが現れ、演奏するところです。 -
舞台中央上にも「にらみ鯛」と「寅」と書かれた凧
緞帳は「松に波図」
舞台上に字幕が出るのにはびっくり、便利になったものです。 -
「伽羅先代萩」
伊達騒動を題材にして、時代を鎌倉に伊達家を奥州藤原家に書き換えています。乳母政岡が我が子千松を犠牲にして鶴喜代君を暗殺から護りぬくストーリーです。
政岡は桐竹紋壽
我が子を亡くした悲しみに耐え抜く姿、ひとりになってから一気に悲しみ嘆きを吐露するくどきの場面、いいですねぇ。
うしろぶりの動きはこちらで見れます↓
http://material.miyazaki-c.ed.jp/ipa/bunraku/ningyou/ugoki/IPA-bun210.htm
人形にばかり目が行きますが、大夫と三味線が情を語り心を伝えることによって人形に命が吹き込まれているのです。 -
30分の休憩に入ります。1月10日までなら、この時間に出演者の新年の挨拶と「手ぬぐいまき」もあったのになぁ〜。
座席でお弁当(1500円)を広げます。おせち料理をもう一度という感じかな。 -
「寿連理の松」湊町の段
お夏清十郎と言えば、美男美女のトンデルお二人、悲劇だと思っていたらとんでもないストーリーでした。
お梅の縫い物姿は芸が繊細、本当に糸が通っているようで見どころです。
一同涙、もらい泣き「和泉の浜の大潮に夕立そそぐごとくなり」のあと意外な展開へ。心中もなく(お正月ですから)ハッピーエンド!?の最後では、大阪締め!ついこちらもしゃんしゃんってな具合に引きづりこまれた次第です。 -
「日高川入相花王」渡し場の段
背景は黒、清姫は黒地の着物に赤襦袢、帯は花流水のあでやかな振り下げ帯、舞台に映えます。
安珍に恋焦がれる娘らしい仕草から豹変、嫉妬に燃え蛇体となり荒れ狂う川を渡る大スペクタクル!
激しい動きの中に美しさを見ました。
華やかな演奏、大波の中、向こう岸まで渡りきると、ラストは突如桜の咲き乱れる景色に変わります。
人形遣いの方の存在を忘れるほど、清十郎さん、お見事でした、拍手! -
義太夫節は大阪なまり、やはり懐かしさと親しみを感じます。
そういえば昔、NHKドラマ「けったいな人々」で八千草薫さんがきれいな大阪弁を話しておられました。吉本の芸人さんの叫びがそのまま大阪弁だとは思われたくないですね。
文楽が高いと思われる方、幕見(まくみ)という方法があります。見たいところだけ観ることのできるシステムで、当日窓口での販売のみ。席があればの話ですが、例えば「伽羅先代萩」1500円、「寿連理の松」1000円、「日高川入相花王」1000円だそうですよ。
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この旅行記へのコメント (10)
-
- willyさん 2020/05/14 17:02:55
- ちょいとお恥ずかしいです
- スーポンさま
本格的にみておられたのですね、やはり。。。
とんでもないことを口走ったと後悔しております(^^;)
このところはおかげさまで西洋の生身の全く異質な文化にどっぷりですが、静謐のなかに揺蕩う一本の糸のような語りものとの違いをしみじみ思ってしまいます。
「ところでけったいな人々」大好きで、いまでももう一度見たいと思う傑作でしたので反応しました。他のかたが書いておられる「里見八犬伝」もおなじく。これもさんざんメディアを探したのですが、NHKにさえ当時のアーカイブがないそうで、なんとか1枚だけDVDを手に入れました。坂本九さんの語りとともに自分の子供時代を形作った重要な文化でした。
willy
- スーポンドイツさん からの返信 2020/05/14 21:24:42
- Re: ちょいとお恥ずかしいです
- willyさま
ごりょんさん、おいでやす。
ちゃんと学ばれた方に見られると、私の方こそ恥ずかしくて隠れたい気分です。パンフレットを見ながら、その日の感動を勢いで書いてしまったような・・。
再訪できないまま10年も経ってしまいました。意外にもこの頃はまだ外国人観光客の姿が写っていません。
オペラのチケットは一桁違いますね~
今、ふと思いたってYou Tubeを見ると、文楽の動画がありました!そうなんだ~
「里見八犬伝」は少し怖かった記憶があります。「けったいな人々」に反応していただくとは嬉しいです。柔らかい船場言葉を使いたくなりました。
すーぽん
-
- pokoさん 2010/01/22 23:42:10
- 今年もよろしくです。文楽でしたか・・・・・私は松竹座からでーす^・^
- スーボンさんは、始まりは文楽からでしたか・・・・・・芸術なお正月初めが出来ましたね.私も早々から、初春大歌舞伎の、お誘いがありとても嬉しいスタートが出来ました.お互い様、芸術に触れることの、多い年になれることを期待出来そうね。祈ってます。
昨年は人形浄瑠璃を観る機会があり体験させて頂きました.三味線とリズム・良いもんですよね.日本の文化に誇りを持ちたいものです.何も解らないのが本音なんですけど・・・・・・・腹や心や体に響きます。
なんとなくニアミスありありかもね.・・・・・・・楽しみね・・・・目光らしてまーす(笑)
by.poko
- スーポンドイツさん からの返信 2010/01/23 09:25:24
- RE: 今年もよろしくです。文楽でしたか・・・・・私は松竹座からでーす^・^
- pokoさん、有難うございます。
> 私も早々から、初春大歌舞伎の、お誘いがありとても嬉しいスタートが出来ました。
よかったですね。めでたい、めでたい(*^_^*) 偶然同じ松竹座の画像を見つけ、あっ、pokoさんだ!と嬉しくなりました。サンドイッチもいいなぁ〜。
劇場ではお友達と着物姿で来られている方を見かけました。箪笥の肥やしを取り出したいけれど、なかなか時間や心のゆとりがないままです(^^ゞ
>腹や心や体に響きます。
そうです!これがたまりません!!
ちょっと青春に戻りました♪
> なんとなくニアミスありありかもね.・・・・・・・
おぉ、ばったりなんて、楽しみにしています♪
すーぽん
-
- morino296さん 2010/01/22 21:48:39
- 高尚な趣味ですね
- スーポンさん
こんばんは!
文楽をお好きでしたか、高尚な趣味ですね。
私は、劇場に足を運んだこともなく、全然分かりませんが、
昨年、今宮戎の十日えびすの戎舞台で見た文楽人形の使い手の素晴らしさに感激しました。
(ひょっとして、先ほど旅行記をご覧いただき、投票いただいたのでしょうか?)
スーポンさんが、行かれた前日(18日)の夜、私も、戎橋から法善寺横丁へ行って、
水かけ不動にお参りしましたよ。(飲み会に行く前なんですが)
文楽、少し勉強をしてみたくなりました。
morino296
- スーポンドイツさん からの返信 2010/01/22 23:25:48
- RE: ニアミスでしたか、、、
- morino296さん、雪の京都美山だわ〜と驚いていたのですが、ミナミにもいらしゃったのですか!お目にかかりたかったです。
文楽は庶民の娯楽のはずですが、高くなりました。大阪出身の母は戦後すぐ、お米にも不自由な頃に先生に連れて行ってもらったそうです。学割を使って気楽に行っていた頃が懐かしい〜。修行は大変でしょうが、観るほうは楽しいです。
> ひょっとして、先ほど旅行記をご覧いただき、投票いただいたのでしょうか?
うふふ、ばれましたか、この日はたくさんの福をもらわれたことでしょう。
morino296さんも文楽がお好きだと思いました。勉強なんておっしゃらずに気楽にご覧になっては(*^_^*)
すーぽん
-
- potteristさん 2010/01/22 16:42:19
- 文楽っていいですよね。
- はじめまして。
フォートラ内をうろうろしていたら、この旅行記のタイトルを発見して思わずクリックしました。
私も文楽好きです♪
太夫さんの義太夫のリズムもいいですし(ときどき寝てしまいそうになるほど気持ちいい)、生身の人間ではなく人形が演じるからこその色気とか怖さがありますよね。
1月公演は行けないので、旅行記を拝見して行ったつもりになってます。ありがとうございました。
他の旅行記もゆっくり拝見しますね。
ご夫婦でタンデムにも乗られるんですね。かっこいい〜。
これからも楽しい旅行記を期待しております。
- スーポンドイツさん からの返信 2010/01/22 17:45:36
- RE: 文楽っていいですよね。
- potteristさん、はじめまして。ご訪問と投票を有難うございます。
> 私も文楽好きです♪
わぁ〜嬉しい♪2号(主人)は全然興味ないんです。樽酒だけなら・・ナンテ
> 太夫さんの義太夫のリズムもいいですし(ときどき寝てしまいそうになるほど気持ちいい)、生身の人間ではなく人形が演じるからこその色気とか怖さがありますよね。
そう、これこれ!言いたかったんです。おかしみ、せつなさ、いじらしさ、凄み・・このよさをうまく表現できなくて・・詳しい方に読んでいただくとチト恥ずかしい内容です(^^ゞ
文楽関係の写真も持っていないので、パンフレットを写しました。見難くてすみません。
すーぽん
-
- おでぶねこさん 2010/01/21 20:41:48
- 大好きです。
- スーポンさん、こんばんは。
文楽大好きなんです!!!
スーポンさん東京へお越しなのかと思ったら、
大阪日本橋だったのですね。。。
早とちりおでぶねこ。
里見八犬伝ご存知かしら?
小さいころあの人形の怖いような美しさに
すっかり魅せられたのですよ。
欧州でマリオネットを見るたびに
この人たちに文楽見せてあげたいって
ひそかに思ってます。
クリックひとつじゃ足りないです。
あっ遅くなりました。
今年もよろしくお願いします。
おでぶねこ
- スーポンドイツさん からの返信 2010/01/21 22:32:29
- RE: 大好きです。
- おでぶねこさん、さっそくのお越し、有難うございます。
ヨーロッパの香りいっぱいのおでぶねこさんが文楽好き?なんだか意外な取り合わせですね。
大阪はお江戸日本橋と違ってNIPPON橋なんですよ。
> 里見八犬伝ご存知かしら?
NHKの?私も当時怖かったです。
人形と浄瑠璃と三味線とが一体となって人形に命がかよい情がうつり・・、人形遣いの方々が後ろにおられる事をすっかり忘れてしまいます。
大阪臭い前置きが長すぎて、まだストーリーや感想まで至っていません。というか、あのふっと出る笑いややるせなさをうまく表現できそうにありません。
嬉しいコメント有難うございました。こちらこそ今年も宜しく♪
すーぽん
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