広島平和記念公園－終戦責任を考える

2007/03 - 2007/03

　広島平和祈念資料館には戦争の悲惨さが色濃く残っていた。オバマ大統領が原爆投下の道義的責任を感じているのは至極当然である。昭和16年（1941年）12月8日に緒を発する対米戦争は、半年後の昭和17年（1942年）6月5日のミッドウェー海戦か、1年後の昭和17年（1942年）11月12日〜15日のガダルカナル海戦（ソロモン海戦）で戦力的には勝敗が決していた。当面差し迫る事項は終戦＝敗戦処理であるはずだ。一進一退の戦況の中では新兵器を用いて戦況を打開する作戦は有り得ても、戦況が決した後の新兵器＝原子爆弾の使用はより深い判断を要するはずだ。安易な使用が道義的責任に繋がっている。
　広島平和祈念公園で思ったことは、戦争責任には開戦責任だけではなく、終戦責任があるはずだということです。戦後64年経っても戦争責任として終戦責任を問われたことがない。賭け事や株で言われることではあるが、止め時や売り時の方が、やり始めや買い時を決断するよりは数段難しい。戦況が決した後の終戦処理が出来ず、昭和天皇の裁断を仰いだことは良く知られている。国内各都市の空襲や北方四島、沖縄の悲劇や現在に残る基地問題、特攻、玉砕などなどは終戦を先延ばしし過ぎた結果の問題発生である。政局担当者や軍部首脳には終戦責任があったことは自明のことである。
　まもなく67年目の開戦記念日（12月8日）を迎える。戦争責任として終戦責任を問いたい。

エリア 広島市(広島)

広島平和祈念公園の鶴が付いた鐘。 　　　　　　　　　　

広島平和祈念公園平和の鐘。

原爆ドーム。

原爆ドーム。

原爆ドーム。

原爆ドーム。

原爆ドーム。

広島平和祈念公園。

原爆ドーム近くを走る路面電車。