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真夏のイタリア、トスカーナ地方の旅。<br />フィレンツェに宿泊して、日帰りで回りました。<br />旅程全般を通じて強い日差しに悩まされ、日なたには長時間いられないほどでしたが、おかげで写真はきれいに撮れました。<br />1日目の前半はピサ。<br />ピサといえば斜塔、のイメージが強いですが、本体のドゥオーモ(大聖堂)や付属建物もここにしかない個性的なもの。<br />他のイタリアの都市に比べて、歴史の早い時期に全盛期を迎えたため、イスラムやビザンティンなど東方風の意匠が印象的です。

炎暑のトスカーナ(1)ピサ

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2009/08 - 2009/08

573位(同エリア700件中)

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Giraud

Giraudさん

真夏のイタリア、トスカーナ地方の旅。
フィレンツェに宿泊して、日帰りで回りました。
旅程全般を通じて強い日差しに悩まされ、日なたには長時間いられないほどでしたが、おかげで写真はきれいに撮れました。
1日目の前半はピサ。
ピサといえば斜塔、のイメージが強いですが、本体のドゥオーモ(大聖堂)や付属建物もここにしかない個性的なもの。
他のイタリアの都市に比べて、歴史の早い時期に全盛期を迎えたため、イスラムやビザンティンなど東方風の意匠が印象的です。

  • フィレンツェから8:05発の列車でピサへ。<br />エアコンが効いてなく、車内は蒸し暑かった。

    フィレンツェから8:05発の列車でピサへ。
    エアコンが効いてなく、車内は蒸し暑かった。

  • ピサ駅からドゥオーモ広場へはバスを利用しました。<br />最初は歩くつもりでしたが、暑いので体力を温存。<br />バス停「Torre(塔)」を通る路線に乗ります。<br />

    ピサ駅からドゥオーモ広場へはバスを利用しました。
    最初は歩くつもりでしたが、暑いので体力を温存。
    バス停「Torre(塔)」を通る路線に乗ります。

  • ドゥオーモ広場、またの名を「奇跡の広場」。<br />まだ昼前なので、逆光です。

    ドゥオーモ広場、またの名を「奇跡の広場」。
    まだ昼前なので、逆光です。

  • 洗礼堂を、陽の当たる側から。<br />200年以上かけて下層から建築。<br />上に行くほど後世の派手な装飾になりました。<br />ずんぐり見えますが、高さは斜塔とほぼ同じ。

    洗礼堂を、陽の当たる側から。
    200年以上かけて下層から建築。
    上に行くほど後世の派手な装飾になりました。
    ずんぐり見えますが、高さは斜塔とほぼ同じ。

  • 洗礼堂の中。<br />集中式、直径35mの円形二層の建物です。<br />ルッカのサン・クリストフォロ教会と同じ建築家の作品。<br />大理石の細い黒のストライプが印象的。<br />窓には小さいながらもステンドグラスが。

    洗礼堂の中。
    集中式、直径35mの円形二層の建物です。
    ルッカのサン・クリストフォロ教会と同じ建築家の作品。
    大理石の細い黒のストライプが印象的。
    窓には小さいながらもステンドグラスが。

  • 中央に置かれた大理石の洗礼盤。<br />1246年の製作。<br />床石のパターンも、洗礼盤の八角形に合わせています。

    中央に置かれた大理石の洗礼盤。
    1246年の製作。
    床石のパターンも、洗礼盤の八角形に合わせています。

  • 六角形の説教壇。<br />この面は「東方三博士(マギ)の礼拝」です。<br />彫刻家ニコラ・ピサーノの1260年の作品。<br />“ピサーノ”はピサ人という意味。<br />レオナルド・ダ・ヴィンチと同じく、地名が苗字。

    六角形の説教壇。
    この面は「東方三博士(マギ)の礼拝」です。
    彫刻家ニコラ・ピサーノの1260年の作品。
    “ピサーノ”はピサ人という意味。
    レオナルド・ダ・ヴィンチと同じく、地名が苗字。

  • 説教壇の土台。<br />おとなしそうなライオンが柱を支えています。<br />ドィオーモ内にあるニコラの息子ジョヴァンニ・ピサーノ作の説教壇とは対照的。

    説教壇の土台。
    おとなしそうなライオンが柱を支えています。
    ドィオーモ内にあるニコラの息子ジョヴァンニ・ピサーノ作の説教壇とは対照的。

  • 洗礼堂のマトロネウム(上階の回廊)。

    洗礼堂のマトロネウム(上階の回廊)。

  • マトロネウムから洗礼堂の床を見下ろす。

    マトロネウムから洗礼堂の床を見下ろす。

  • ピサの貴族の墓地、カンポサント。<br />カンポ=野、サント=聖なる、の意味。<br />1277年に着工して、完成に100年かかりました。<br />キリストが十字架にかけられたゴルゴダの丘の土を、十字軍時代に持ち帰ってこの中庭に敷いたと言われます。<br />遺体が一日で骨になる霊験があったとか。<br />火葬の習慣はなかったようです。

    ピサの貴族の墓地、カンポサント。
    カンポ=野、サント=聖なる、の意味。
    1277年に着工して、完成に100年かかりました。
    キリストが十字架にかけられたゴルゴダの丘の土を、十字軍時代に持ち帰ってこの中庭に敷いたと言われます。
    遺体が一日で骨になる霊験があったとか。
    火葬の習慣はなかったようです。

  • カンポサントの回廊。<br />光と影のコントラストが美しい。<br />こういうときは日差しの強さに感謝。

    カンポサントの回廊。
    光と影のコントラストが美しい。
    こういうときは日差しの強さに感謝。

  • カンポサントの床。<br />長方形の口型の回廊の、床一面に墓が並んでいます。<br />ほとんどは人に踏まれて磨耗してしまっています。

    カンポサントの床。
    長方形の口型の回廊の、床一面に墓が並んでいます。
    ほとんどは人に踏まれて磨耗してしまっています。

  • 重要な墓碑は踏まれないよう保護されています。<br />この差はなぜ?

    重要な墓碑は踏まれないよう保護されています。
    この差はなぜ?

  • 回廊の壁に描かれたフレスコ画。

    回廊の壁に描かれたフレスコ画。

  • フレスコ画が剥がれた壁。<br />第2次大戦の爆撃で被災しました。

    フレスコ画が剥がれた壁。
    第2次大戦の爆撃で被災しました。

  • カンポサントに並べられたローマ時代の石棺のひとつ。<br />羊飼いの柩?<br />こうした古代の石棺も、ピサ海軍の対イスラム戦利品。<br />彫刻家ニコラ・ピサーノの作風に影響を与えました。

    カンポサントに並べられたローマ時代の石棺のひとつ。
    羊飼いの柩?
    こうした古代の石棺も、ピサ海軍の対イスラム戦利品。
    彫刻家ニコラ・ピサーノの作風に影響を与えました。

  • 農夫の石棺?<br />豊作です。

    農夫の石棺?
    豊作です。

  • カンポサントの一角。<br />新しく製作された墓碑が並んでいます。<br />壁にはピサの海港で使われていた鉄鎖。

    カンポサントの一角。
    新しく製作された墓碑が並んでいます。
    壁にはピサの海港で使われていた鉄鎖。

  • 彫刻家ジョヴァンニ・ピサーノの墓碑。<br />(これは後世に作り直したものらしいです)<br />ピサのドゥオーモの説教壇、シエナのドゥオーモの西正面などを製作しました。

    彫刻家ジョヴァンニ・ピサーノの墓碑。
    (これは後世に作り直したものらしいです)
    ピサのドゥオーモの説教壇、シエナのドゥオーモの西正面などを製作しました。

  • フレスコ画の修復中。

    フレスコ画の修復中。

  • 戦災を免れて別棟に保管されたフレスコ画。<br />「最後の審判」。

    戦災を免れて別棟に保管されたフレスコ画。
    「最後の審判」。

  • 蛇地獄、血の池地獄・・・

    蛇地獄、血の池地獄・・・

  • 「死の勝利」。<br />羽の生えた悪魔と天使が人々をさらっています。<br />ペストの突然死の象徴を表しているそうです。

    「死の勝利」。
    羽の生えた悪魔と天使が人々をさらっています。
    ペストの突然死の象徴を表しているそうです。

  • 再び屋外へ出て、ドゥオーモの後陣を回る。<br />小柱とアーチ、淡い色大理石のみのシンプルな装飾。

    再び屋外へ出て、ドゥオーモの後陣を回る。
    小柱とアーチ、淡い色大理石のみのシンプルな装飾。

  • ドゥオーモと斜塔の遠景。<br />斜塔の最上段は角度を修正してあるのがわかります。<br />日差しを避けて、観光客が塔の影に群がっていました。

    ドゥオーモと斜塔の遠景。
    斜塔の最上段は角度を修正してあるのがわかります。
    日差しを避けて、観光客が塔の影に群がっていました。

  • ドゥオーモの中。<br />外観とは打って変わってオリエンタルな内装。<br />68基の円柱は、パレルモ沖海戦での戦利品。<br />もとはシチリアなどの古代建築に使われていたもの。<br />当時のシチリアはイスラムの支配下でした。<br />天井からは「ガリレオのランプ」が吊られています。

    ドゥオーモの中。
    外観とは打って変わってオリエンタルな内装。
    68基の円柱は、パレルモ沖海戦での戦利品。
    もとはシチリアなどの古代建築に使われていたもの。
    当時のシチリアはイスラムの支配下でした。
    天井からは「ガリレオのランプ」が吊られています。

  • 白と黒の石を交互に積んだアーチ。<br />イスラムと戦いつつ、イスラム文化の影響を受けている。

    白と黒の石を交互に積んだアーチ。
    イスラムと戦いつつ、イスラム文化の影響を受けている。

  • ストライプの壁面。

    ストライプの壁面。

  • 「+」は十字架でしょうが、「−」の意味は?

    「+」は十字架でしょうが、「−」の意味は?

  • ドゥオーモの格子天井を、真下から。

    ドゥオーモの格子天井を、真下から。

  • ドゥオーモの説教壇。<br />ジョヴァンニ・ピサーノによる1302〜11年の作品。<br />円形で、父の作品に比べて掘りが深く細密。

    ドゥオーモの説教壇。
    ジョヴァンニ・ピサーノによる1302〜11年の作品。
    円形で、父の作品に比べて掘りが深く細密。

  • 説教壇の土台。<br />躍動感のあるライオンが柱を支える。

    説教壇の土台。
    躍動感のあるライオンが柱を支える。

  • 説教壇の柱。<br />ライオンを逆さ吊りにする女性の像。

    説教壇の柱。
    ライオンを逆さ吊りにする女性の像。

  • 東欧風のイコン(アイコン)。

    東欧風のイコン(アイコン)。

  • 光線が差し込むドゥオーモの内陣。

    光線が差し込むドゥオーモの内陣。

  • 聖ラニエリの墓所。<br />ピサの守護聖人で、旅人の守護聖人でもあります。<br />青年時代は放浪の吟遊詩人でした。<br />聖遺物(遺骨)がガラスの箱に安置されています。

    聖ラニエリの墓所。
    ピサの守護聖人で、旅人の守護聖人でもあります。
    青年時代は放浪の吟遊詩人でした。
    聖遺物(遺骨)がガラスの箱に安置されています。

  • 陽光を浴びるドゥオーモの外観。

    陽光を浴びるドゥオーモの外観。

  • ドゥオーモのファッチャータ(正面)。<br />遠くから見ると白一色ですが、薄い水色の大理石も。<br />背景の空の色によくマッチしています。

    ドゥオーモのファッチャータ(正面)。
    遠くから見ると白一色ですが、薄い水色の大理石も。
    背景の空の色によくマッチしています。

  • 「奇跡の広場」の端に残るピサの城壁。<br />城壁の白いライオン像は古代ローマのもの。

    「奇跡の広場」の端に残るピサの城壁。
    城壁の白いライオン像は古代ローマのもの。

  • ピサの街中を散策。<br />ローマ時代の浴場の遺跡、通称「ネロの浴場」。<br />左に見えているのは、中世の城壁のルッカ門。<br />ルッカ(私の次の訪問地)へと通じる街道の門です。

    ピサの街中を散策。
    ローマ時代の浴場の遺跡、通称「ネロの浴場」。
    左に見えているのは、中世の城壁のルッカ門。
    ルッカ(私の次の訪問地)へと通じる街道の門です。

  • サンタ・カテリーナ教会。<br />小さいながらもピサ風のファッチャータ(正面)。

    サンタ・カテリーナ教会。
    小さいながらもピサ風のファッチャータ(正面)。

  • サンタ・カテリーナ教会の中。<br />建物に囲まれた狭い敷地のせいか、不規則な平面。

    サンタ・カテリーナ教会の中。
    建物に囲まれた狭い敷地のせいか、不規則な平面。

  • マルティリ・デッラ・リベルタ広場。<br />中央の立像は、トスカーナ大公ピエトロ・レオポルド。<br />(マリー・アントワネットのお兄さん)

    マルティリ・デッラ・リベルタ広場。
    中央の立像は、トスカーナ大公ピエトロ・レオポルド。
    (マリー・アントワネットのお兄さん)

  • カヴァリエリ広場。<br />右手に見えるのがカヴァリエリ宮殿。<br />カヴァリエリ=騎士の意味。<br />十字軍の聖ステファノ騎士団の本拠地だったため。

    カヴァリエリ広場。
    右手に見えるのがカヴァリエリ宮殿。
    カヴァリエリ=騎士の意味。
    十字軍の聖ステファノ騎士団の本拠地だったため。

  • サント・ステファノ・デル・カヴァリエリ教会。

    サント・ステファノ・デル・カヴァリエリ教会。

  • レンタ・サイクル屋の看板。<br />セグウェイも貸し出しています。<br />どうりで街中でときどき見かけました。

    レンタ・サイクル屋の看板。
    セグウェイも貸し出しています。
    どうりで街中でときどき見かけました。

  • 午後の日が差す「奇跡の広場」。<br />洗礼堂の屋根は、海側だけが錆びないように瓦屋根。<br />このあとまたバスに乗って駅まで戻りました。<br /><br />時間の制約で斜塔には登りませんでした。<br />搭上からの景色も見たかったと、今は少し後悔・・・<br />

    午後の日が差す「奇跡の広場」。
    洗礼堂の屋根は、海側だけが錆びないように瓦屋根。
    このあとまたバスに乗って駅まで戻りました。

    時間の制約で斜塔には登りませんでした。
    搭上からの景色も見たかったと、今は少し後悔・・・

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