2008/09/18 - 2008/09/26
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morikensさん
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トレイルヘッドにある駐車場には、数台の車が停まっている。
駐車場には、トイレもあるので助かった。
トイレで用を足して、いよいよトレッキング開始である。
もう一度入念に装備をチェック。
忘れ物がないのを確認して出発である。
駐車場にはセルフの受付用紙が置いてある。
受付用紙に名前と何日から出発していつ戻るかを明記して、備え付けの封筒に5ドルだったかお金入れて隣に設置してあるポストに投函するようになっている。
あちきもルールに従ってポストに投函。
これでいよいよスタートである。
さっそく進むと先にいた欧米人のカップルがあちきを手招きする。
なんだ?
「ビッグスパイダー」
「え? どこどこ?」
教えてくれたところには、もう蜘蛛の姿かたちはなかった。
でも待てよ・・・。
ここのデカイ蜘蛛って・・・タランチュラとかじゃなかったっけ?
このバックスキンガルチには毒蛇、毒サソリも生息しているそうです。
あちきの危険リストに毒蜘蛛が追加された。
このトレイルは干上がった川底を歩くようになっている。
最初は広い川幅もやがて狭まり、最後には幅1メートルよりも狭くなる亀裂の底を進む。
グランドキャニオンのような谷底で幅が1メートルよりも狭くなると言えばイメージしやすいかな。
そして何よりも一番危険なのが周辺で雨が降った時である。
雨はこの谷間に流れ込み、逃げ場のない水は亀裂の底を信じられない速さで流れ込む。
鉄砲水と呼ばれる現象である。
アンテロープキャニオンも数年前に似たようなことがあり何人も亡くなったことがある。
このバックスキンガルチも確か同じように過去に犠牲者を出している。
このバックスキンガルチは、長い距離の間で幅が狭くなったり広くなったりしており、場所によっては川を避けれなくはない。
ただし何キロも川幅が狭いところを進むので期待しないほうがいい。
日帰りならともかくキャンプするなら天気予報は正確に掴んでおくことが大切である。
あちきは動画や写真を撮りながら進んでいたので、先ほどのカップルには置いて行かれる形となる。
時々茂みで何か動く気配を感じ、注意深くそちらを凝視すると、ウサギが飛び出してきてびびった。
「うぉっ!」
ウサギがいるということは・・・絶対それを捕食する肉食動物がいるはずである。
またしても危険な野生動物がいるだろうという妄想モードに突入。
びびりながら進むと、いよいよ川幅が狭くなったところに入り込む。
これが入り口かと意気込むと、またすぐに川幅の広い開けた場所に出る。
それでも周りは25メートルくらいの絶壁に囲まれるようなところにいて谷底を歩いている実感は伝わってくる。
再び狭くなるところで難関に遭遇した。
先にいたはずのカップルも止まっている。
先を見ると段差が1.3メートルくらいの飛び降りないと降りれない場所に差し掛かった。
こちらからは飛び降りればいいのだが、帰りはなんとか登らないと帰れない。
カップルが先に飛び降りる。
あちきもそれに習って飛び降りた後サービスでこう言ってみた。
「ニンジャー」
東洋人のあちきが言ったのがまた良かったのかカップルには大ウケだった。
さらに進むとT字になる所に差し掛かる。
右がバックスキンガルチのルートである。
このあたりから足元がぬかるんだところが多くなる。
そして水溜りも多くなってきた。
最近雨が降ったのだろうか。
停留している水溜りだと何週間も水がそのままなので変な臭いを放ったりするのだが、ここは雨が降ると水が入れ替わるからそんな異臭を嗅ぐことはなかった。
だが水はしっかり濁っていて底は見えない。
気がつけばくるぶし位の深さの水溜りはジャブジャブ歩いていた。
ザイオンのナローズの泥水版かな。
もっとも川のように流れてはいない。
あちきは持ってきたストックを伸ばして水溜りの深さを確認したり転倒に備えた。
また先のところでカップルが止まっている。
どうしたのか二人を見ると男性の腰のところまで水浸しになっていた。
「おお、いよいよ深いところに来たのか」
カップルは何やら話し合って戻ることに決めたらしい。
よくよく二人を見ると、ここには不釣合いのピクニックスタイルである。
二人に別れの挨拶をして、あちきはストックで水溜りの深さを確認しつつ前進。
結構な深さである。
確かに腰まで水につかる。
ちなみに海パンではなく、普通に下着パンツのままだったりする。
まあここまで入るともう恐れるものはなかった。
むしろ子供の頃を思い出して楽しくなってきた。
小学生くらいの頃は、よく水田に勝手に入って泥んこになりながらカエルやザリガニを獲ったものだ。
最近は水田とか見なくなったから、今の子供なんかかわいそうな気がする。
少し疲れてきたので座れそうなところを見つけて休憩することにした。
動画を撮っていたカメラのバッテリーが切れかかっている。
カバンの中からスペアの電池を取り出す・・・あれ?
むむ?
電池がない・・・。
もしかして・・・。
・・・静止画用のデジカメの電池までない。
「ぎゃあああああああ。電池忘れてきた!」
馬鹿である。
食料とかも大事だけど、次に大事なカメラの電池を見事に置き忘れてきていた。
さすがに取りに戻れない。
ここで一気に醒めてしまった。
写真撮れなければこれ以上進んでもな〜。
もともと日帰りで正午のタイミングで引き返すことを考えていたのだが、ちなみに腕時計を見ようとして、突然あることを思い出して血の気が引いた。
「ああああああ、やっべええええええええええ」
ポケットに手を突っ込む。
恐れていたものがやっぱりあった・・・。
カメラの電池ではない。
車のカギである。
あのプリウスのカギは、キーシリンダーに差し込むタイプではない。
リモコンタイプでドアは赤外線で開け閉めとなり、エンジンのスタートはリモコンのようなユニットをそのまま差し込むタイプである。
このカギは防水なのだろうか・・・。
下手をすると水で鍵が壊れて車に乗れない事態が発生する。
これでますます醒めた。
時計を見ると午前11時・・・。
せっかく来たのだからもう30分だけ進むことにした。
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-
ここに名前とか書いてね。
-
集金ボックス。
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基本的には道しるべほとんどなし。
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川底ですな。
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ここが川になってるときも見てみたいかも。
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という名前らしいです、このあたりは。
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自販機はもちろんなし。
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人の気配もなし。
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お、いよいよ入り口か。
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前半の難関です。
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身長180センチのあちきの胸くらいの高さがあります。
帰りの登りが苦労します。 -
随分高いところに木がひっかかってます。
上から落ちてきたというより、川の流れがあそこまでいってことかも。 -
さらに段差があるがここは楽勝。
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このように足がかけれる場所はありがたいんだが・・・。
小細工しても次の鉄砲水でなくなっちゃうでしょうね。 -
まだ行ってませんがアンテロープキャニオンちっくなところ。
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あれ?
出ちゃった。 -
振り返ったところ。
こっちからやって来た。 -
また狭くなったりする。
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再び段差だが大したことはない。
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またスロットに入り込む予感。
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おお、雰囲気出てきた。
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結構狭い。
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突然開けたところに出る。
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おい・・・。
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こら・・・。
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この傷跡は明らかに川の流れでできたもの。
かなり長い年月この流れを維持していたのかと素人っぽく考える。 -
ここでT字に分岐する。
こっちは北に進む。 -
こっちは南に進む。
こっちだよ。 -
地面がぬかるんできた。
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うほー。
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ちょ・・・深さがわからんのだが。
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きてるよ、きてる。
-
膝丈でした。
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