光が交差するオルタ湖

2009/08/13 - 2009/08/14

ミラノ近郊の湖水地方のうち、「コモ」は2007年に行ったので、今回「マジョーレ」「オルタ」に行き、計3つを訪れたことになる。スノッブなコモ、貴族趣味なマジョーレ、隠れ家的オルタといったところか。マジョーレには大変リーズナブルでおいしいトラットリアがあるのだが、自分的にはオルタ湖が一番訪れるべき価値がある場所であるように思う。まずい飯屋があったり、過剰なスノッブさに合わないアンバランスな団体観光客を見受けるという点でコモ湖に戻りたいなという気分にはならない。
オルタ湖には「微妙な光」の行き来があり写真にしてみても、頭に残った風景の残像を手繰り寄せてみても、旅行の記憶が鮮明に残っている。マジョーレ湖のイソラ・ベッラも鮮烈な記憶になりうるのだが、夜明けごろのサクロモンテに映り込む明暗のコントラストを思うと手放しでオルタ湖を褒めたくなる。港町然とした細い路地ではフランス・ブルターニュ地方のサン・マロの幻影を見ることができるし、水浴を楽しむイタリア人のいる辺りのヒッソリ感はガイドブックに載っている参考写真の世界を反映していなくて二重丸だ。
僕の旅は、ガイドブックをなぞる確認作業でない。
スタンプラリーみたいな記念写真を撮るための旅行じゃない。
「どこどこ行った？」と聞いてくる人々に、
「うん、もうそこ行ったよ。良かったよ。」と答えるための旅行じゃない。

インターネット検索で5ケタ単位ヒットするような、
観光情報が氾濫しているようなところをリピートしたくない。
何かをじぶんなりに発見し、
自分の脳裏に強烈なイメージを焼けつけるのが目的。

エリア その他の観光地(イタリア)

• 交通手段: レンタカー

心地よい光が旅する人をシエスタにいざなう。

微妙な光の夕暮れ時

ロマンチックな光に包まれる恋人たち

対岸に朝の光が差し込み、オルタ湖にその色が反映される