2009/06/28 - 2009/06/28
202位(同エリア278件中)
ソフィさん
2009年6月28日(日)
トゥールーズ・マタビオ国鉄駅の前を悠々と流れる水路こそ、1996年ユネスコの文化遺産として、世界遺産に登録された「ミディ運河」である。
土木構造物の世界遺産は少なく、フランスでもローマ時代のポン・デュ・ガール水道橋と、ミディ運河だけだ。
この運河は、ガロンヌ河ろ結んで大西洋と地中海を結び、以前はイベリア半島を廻っていた航路を3,000キロ短縮するとともに、ジブラルタル海峡の通行税を逃れる、大プロジェクトだった。
計画の提案者は、徴税吏兼土木技師のピエール・ポール・リケ。
当時は「土木技師」なる職業はまだ成立していなくて、理学、工学、社会創造あるいは経営学的センスの発達した人だったのだろう。
彼の案はルイ14世の宰相コルベールの支持するところとなり、1666年着工される。
地中海から74のロックを通って189メートル上り、トゥールーズに向かっては標高差63メートルを26のロックで下る。
延長240キロメートル、支流部まで含めて360キロメートル。
産業革命以前としては、規模の大きさが目立つ。
難問だった水の供給のためには川を堰き止めて大きなダムを造り、起伏の多い地形をトンネルや橋で横切ることに成功。
当時としては、最高の土木技術が駆使されていた。
工事中に国からの支援が途絶えたらしく、リケは家財を売り払い、娘の持参金までつぎ込んだと伝えられている。
1680年、リケは完成を見ずに死ぬが、死後息子が遺志を継ぎ1681年に完成。
しかし完成後も洪水などで改修が続き、運用が安定したのは1694年とされる。
運河の幅は15メートルもあってかなりゆとりのある設計で、両側の道路にはプラタナスや糸杉などの並木が45,000本植えられ、心地よい日陰を提供する。
現在はクルーズが盛んらしいが、豊かな水の流れを見ていると、私も一度船で旅したいと思う。
写真は「ソフィーさんのマイページ」(写真5,800枚)、
http://4travel.jp/traveler/katase/
スイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」(写真2,400枚)
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文字が大きく読みやすい「片瀬貴文の記録」
http://blog.alc.co.jp/d/2001114
もっと読みやすい「人生漫歩録」
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