2009/09/10 - 2009/09/10
2361位(同エリア3181件中)
もろずみさん
京都や鎌倉に倣って、みちのく仙台にも五山が定められています。
北山とは仙台北部に位置する山というより丘陵。この中腹に一列に並んだ古刹が北山五山です。
元々は伊達家4代・政依公が御家発祥の地である伊達に五刹を創建して「伊達五山」と称しました。
これらの寺は伊達家の変遷に伴って各地を転々。
初代藩主である17代正宗公の仙台開府に際して、城の鬼門にあたる北山に移され「北山五山」と呼ばれるようになりました。
以後、藩主伊達家の庇護を受けて栄えたということです。
江戸期を通して仙台を治めた伊達家の歴史そのものを残す歴史探訪コースです。
- 交通手段
- 新幹線
-
スタートはJR仙山線の北仙台駅。
周囲にはマンションが建ち並んでいますが、小さなローカル線の駅舎は人が少なくて心細い気がします。
さて、どうなることか。 -
【光明寺】
地図も持たずに歩き始めて、まず道を間違えました。(^^;
気を取り直して再スタート。
石段の遙か上に山門が見えます。 -
あとで気づいたのですが、五山は北山の中腹に並んでいるので斜面を上らなくてはなりません。
一つ一つ上って下ってという具合です。
良い運動になります。 -
弘安6年(1283年)伊達家4代・伊達政依公が創建の臨済禅の寺。
五山はどれもそうですが、別の場所に建立され伊達家とともに仙台に移ってきました、
この地に移ったのは慶長9年(1604年)だそうです。 -
山号は松蔭山。
元々、伊達家初代・朝宗公の夫人である光明寺殿の菩提寺として建てられたそうです。
禅寺の凛とした雰囲気はあまり感じられず、やさしい空気が流れています。季節のせいかな? -
奥の墓地に向かいます。
慶長遣欧使節団の支倉常長の墓があります。
支倉常長の墓といわれるものは他にもあるようですが、どうやらここが本物らしい。
慶長遣欧使節団は、慶長18年(1613年)に伊達政宗公が、エスパーニャ国王フェリペ3世とローマ教皇パウルス5世に派遣した使節。
使命を果たし7年後に帰国した常長は、すでに国内に禁教令が布かれていたため2年後の元和8年(1622年)失意のうちに死んだ。 -
【東昌寺】
光明寺の石段を一旦下って少し行くと、また同じような石段を上ります。
横移動できれば良いのにね。
それにしても長いな。 -
山門は光明寺と同じような薬医門。
禅寺の威圧感がないのはこの門のせいか?
あ、北山五山はすべて臨済禅の寺です。 -
参道の松も立派ですが、境内を覆うこの赤松の何と立派なこと!
まるで樹木園のような巨木だらけです。
中でも樹齢500年のマルミガヤが有名ですが、写真を撮り忘れました。
というか大きくてファインダーに入らなかった・・・(^^; -
山号は無為山。五山の筆頭。
弘安6年(1283年)伊達政依公が自らの菩提寺として創建。慶長6年(1601年)にこの地に移転。
その間、伊達家の本拠は米沢だったり岩出山だったりしたわけですから、寺も大変でしたね。 -
【青葉神社】
次は番外で神社になります。
一旦下の道から石段を上がるというのは同じです。 -
青葉神社の名前通りの青紅葉。
というわけではなくて、これが紅葉したらさぞや綺麗だろうなと思って見上げただけです。 -
御祭神は武振彦命(タケフルヒコノミコト)と勇ましい神様です。
それもそのはず、仙台の藩祖・伊達政宗公の神号です。 -
正宗公の愛鷹というわけではないでしょうが、奉納された鷹が印象的です。
この神社は割と新しく明治7年(1874年)の創建ですから、戦国時代の雰囲気はありません。 -
やはり仙台と言えば萩だなぁ。
青葉神社の例祭は5月24日の正宗公の命日で、この前後の週末に青葉まつりが行われます。
仙台で一番大きなお祭りですので、次回はそこにあわせて来たいものです。 -
【覚範寺】
再び石段を下ってまた石段です。
どのお寺も奥行きがあって贅沢ですね。 -
覚範寺の山門は八脚の仁王門です。
木彫りの立派な阿形・吽形2体の像が目を光らせています。 -
あ、違うか。
眼下に広がる仙台の町並を眺めているんですね。
今日はこれだけの高さまで上ったり下りたりしているわけです。 -
山号は遠山(えんざん)。
天正14年(1586年)に伊達政宗公が父・輝宗公の菩提寺として米沢に創建。
各地を転々としたのち、慶長7年(1602年)にこの地に移転。 -
奥の墓地へと回ると大小2つの供養塔。
左が正宗公生母の保春院、右が正宗公三男の宗清です。
保春院は俗名・義姫。山形の最上義守の娘。
そういえば城下に保春院という庵がありますが、こちらも正宗公が建てたものだそうです。 -
【資福寺】
また石段を下りて上って。(^^;
今度はずいぶんと趣が異なります。 -
石段の途中には萩が満開。
仙台の市花は萩ですが「センダイハギ」という花はこれとは違います。
仙台と萩という組合せは伊達騒動を題材にした歌舞伎の『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』からの連想なのかも。 -
境内に上がるとそこは花の寺です。
資福寺は紫陽花寺として有名で、来る季節を間違えました。
これだけの紫陽花に囲まれると極楽浄土にいるよう、とは言い過ぎか。(^^;
正面は観音堂です。 -
紫陽花はいずれ見に来るとして・・・。
観音堂の脇には今シーズン初の秋明菊が咲いていました。
さすがに北の地は早い。先日アンジェに行ったらまだ蕾でした。 -
本堂に続く一本道にはベンチが置かれ、花の季節にどれだけ人が多いことか。
左手には竹林。京都のお寺みたいな雰囲気です。 -
山号は慈雲山。
4代伊達政依公が父である3代義広公の菩提寺として桑折に観音寺、また母のために光福寺を建立。
伊達家の米沢移転に伴って二寺を吸収して資福寺としました。
時は天正19年(1591年)岩出山、更に寛永15年(1638年)に当地に至る。
元々資福寺は米沢の領主・長井時秀西規が建立した寺で、高僧を続出した関東十刹に数えられる学問寺であったそうです。で、寺紋は北条の三鱗?
梵天丸と呼ばれた正宗公も学んだとか。 -
傍らに彼岸花も見つけました。
花の寺は良いですね。五山の中でこの寺が一番気に入りました。 -
【輪王寺】
また石段を下って今度は上らずに山門がありました。
ここまでの四寺と違うのは、実は輪王寺は五山に数えられません。すぐ並びにあるのにね。
残念ながら仁王像は修復中だそうです。 -
山門までに石段がなかったのはフェイントで、長〜い参道の先にありました。(^^;
これは驚くべき長さですね。 -
長すぎては退屈するので十三仏の石像が並んでます。
全部は撮らず、いつもの通り自分の守り本尊である勢至菩薩だけ。(^^; -
山号は金剛宝山。五山じゃないので曹洞宗です。
嘉吉元年(1441年)11代伊達持宗公が夫人の菩提寺として梁川に創建。
その後、桑折・米沢・会津・再び米沢・岩出山を経て、慶長7年(1602年)仙台に至る。
このめまぐるしい変遷を「輪王寺の六遷」と言うそうです。
五山の各寺も似たようなものでした。 -
輪王寺は庭園があるので早速入ってみます。拝観料は300円。
もしかしたら仙台の本格的な日本庭園はここだけかも? -
一番何もない時期に来ちゃったなぁ。
人も少なく花も萩くらいしか咲いてません。
やはり桜か紅葉の頃が良さそうです。 -
三重塔は庭園に入らないと見えません。
塔そのものは昭和56年(1981年)の再建とまだ新しいので苔に注目。(^^; -
【満勝寺】
北山から柏木に移転した五山の一つを目指して2kmほど歩きます。
あ、ここだ!地図なしで適当に歩いていたら見つかりました。
平地なので石段がなくて物足りないような・・・(笑) -
山号は当午山。
弘安6年(1283年)伊達政依公が初代朝宗の菩提寺として桑折に創建。
元和3年(1617年)北山へ。のちの寛文7年(1667年)に現在地に移った。
寺域は広大で一大伽藍を誇ったが野火で焼失して衰退したと言います。
なるほど、北山の斜面より平地の方が広げやすいですからね。 -
以上で北山五山を制覇しました。
五山は鎌倉時代に伊達郡桑折に創建された伊達五山( 光明寺・東昌寺・観音寺・興福寺・満勝寺)が発祥。
伊達家の変遷とともに統廃合され、仙台の地に落ち着いてから北山五山となった。
移転した満勝寺の代わりに輪王寺を加える数え方は間違いだそうです。 -
【大崎八幡宮】
日暮れまでもう少し時間があるので、更に2kmほど歩いて大崎八幡宮までやって来ました。
伊達家の紋があしらわれた「八幡宮」の扁額は一の鳥居。 -
本日最後の石段です。
今日は石段の上下だけでも良い運動になりました。
距離は10kmも歩いてないのにね。 -
二の鳥居、三の鳥居をくぐって見えてきたのが重文の長床です。
最初、これが拝殿かと思ったら中央を抜けられます。 -
仙台で一番大きな神社は青葉神社でなく、この大崎八幡宮です。
坂上田村麻呂の奥州征伐の折に宇佐八幡を勧請したのが始まりとか。
戦の神様なので勝負事の御利益は抜群。
東北大に合格できると良いね。(^^) -
で、煌びやかな拝殿に到着です。
桃山風の華麗な社殿はもちろん国宝です。
平成になってから修復されたので、彩色も真新しいけど落ち着いた雰囲気があります。
これだけ完成度の高い社殿はほかにないですね。 -
北山五山を巡っている時はほとんど人と遭わなかったけど、ここは夕方なのに参詣者が何人も来ています。
深川の八幡様みたいな存在かな?
と思ったら今週末が例大祭のようでした。 -
ということで宮神輿で締めることにします。
これが六角神輿という粋なものでした。
結局、半日で二社六寺。
いろいろ学ぶことが多いコースでした。
これ以上伊達家の歴史にめり込むと仙台に移り住まなくちゃいけなくなるので、このくらいにしておきましょう。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- Cooさん 2009/10/30 00:20:24
- 歴史を偲ぶ落ち着く景色
- 北山五山めぐり、素敵ですね。私は地元の人間で、東昌寺は父の眠るお寺でもあります。そこでちょっとお知らせしたいことが。木々に囲まれた参道の階段の上り下り、それもまた気持ちの良いものですが、光明寺から東昌寺、覚範寺、資福寺にかけて北側に細道がありつながっています。青葉神社の北側など素晴らしい竹林でそこもまた素敵ですよ。最終的に輪王寺まで辿れて
光明寺から輪王寺まで5分かからないかも。今度はその道も通ってみてくださいね。 輪王寺はやはり一つだけ曹洞宗だし、他のお寺とたたずまいが違いますね。庭園も明治以降に作られたものなのだし、拝観料をとるなど
ちょっと異色です。
- もろずみさん からの返信 2009/10/31 21:47:49
- RE: 歴史を偲ぶ落ち着く景色
- Cooさん、こんにちは。
> 北山五山めぐり、素敵ですね。
ありがとうございます。
結構楽しみながら回ることができました。
> 光明寺から東昌寺、覚範寺、資福寺にかけて北側に細道がありつながっています。
あら、そうなんですか。
覚範寺の参道と資福寺境内が繋がっているのはわかったのですが、全部繋がっているとは思いませんでした。
> 青葉神社の北側など素晴らしい竹林でそこもまた素敵ですよ。
おー、それは魅力的ですね。
> 最終的に輪王寺まで辿れて光明寺から輪王寺まで5分かからないかも。今度はその道も通ってみてくださいね。
5分ですか・・・ちょっとあっけないかな。(^^;
実は今週も仙台を歩いてきました。
今回は広瀬川の牛越橋から広瀬橋までの川下り。
少し時間がかかりますが旅行記にまとめたいと思っています。
完成したらまた見に来て下さいね。
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