2009/06 - 2009/06
143位(同エリア251件中)
流れ木さん
美山荘、野村山荘、吉田山荘、比良山荘、
どれも関西にあって、
素晴らしい食を楽しめる山荘です。
残念ながら野村山荘は宿泊ができなくなりましたが、他は泊まりがけでくつろげるところ。
今回は比良山荘に行きました。
創業50年、比良山の登山口で三代にわたって宿屋を営まれています。
春は山菜と鮎のなれずし、
初夏は鮎やイワナ、
秋は落ち鮎と松茸、
冬は熊と猪の鍋、
すべて土地の食材を用いています。
まさに季節を味わうお宿。
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比良山荘は京都と若狭を結ぶ鯖街道沿いの名店。
季節毎の料理を写真入りで紹介した『比良山荘の一年』という本も出版されてます。
写真 奥谷仁 文章 さとうあきこ
2008年 集英社 -
この本の序文に「もし関西でミシュランの星をつけるなら、比良山荘は外せないでしょう。あそこへ行くには間違いなくタイヤも減るしね(笑)」というコメント。
本当にその通り!
京都市内から琵琶湖の西側へと車を飛ばして一時間。
やっとたどり着いたところに至福の食が待っています。
ああ、疲れた。
車を置いて、山荘に向かいます。 -
小さな二階建ての建物です。 -
私たちのお部屋は2階の奥の部屋。
六畳二間。
お風呂や洗面所、トイレは共用。 -
床の間と -
窓のそとには、小さなお庭。
-
反対側の窓から見える景色。
宿のお向かいは小さな畑つきのお家のようです。
そして道の突きあたりが地主神社。 -
こちらが1階のお部屋で、夕食も朝食もこちらでとります。
金屏風と、野の花。
季節の草花が描かれた襖絵に囲まれて、お料理を待ちます。 -
外のお庭には池があって
ときどき、ボチャって水音がします。
何かなと見てみると、大きな黒い鯉がたくさん泳いでます。
元気なのが跳ねたときの音だったんです。
この鯉は観賞用ではなくて、食材。 -
鮎のなれ寿司、ミョウガなどの先付け。
琵琶湖の鮒のなれ寿司は有名ですが、比良山荘さんでは、鮎をなれ寿司にされます。 -
鯉のお造り
さっきの鯉がこれに…。
さっぱりしていて、臭みはまったくありません。
酢味噌がぴりっと辛くて、ええなぁ。 -
ジュンサイのお吸い物
つるっと呑むと、喉が喜びます。 -
真打ちが早々と登場。
鮎の塩焼き。
普通の鮎より小ぶりです。
ひとり三匹づつ。
見えますでしょうか。
今も清流を泳いでいるように、ヒレがぴんと立っています。
火の通り具合もよくて、頭からがぶり。
香ばしくて、ほんのりと苦みもある。
これ、本当にやばいんです。
比良山荘や美山荘の鮎を味わうと、もう他のところで鮎を食べようなんて気は起こらなくなります。 -
食べ終わった頃に、さらにひとり二匹づつ別の器で運ばれてきます。
あれっ、数が合わない。
先に食べたのは誰?
さっきの器の下には、熱源が敷かれていました。
また二度に分けて出してくださるのも、温かいのを召し上がれという配慮です。 -
これは丸くま鍋。
すっぽんと、月の輪熊を、あっさりとしたお出汁で食べます。
冬になると、熊に猪が加わった鍋が、真打ちとなります。称して月鍋。
去年の冬に比良山荘で月鍋を食べたとき、熊も脂身が甘くてとろける美味しさでしたが、それよりもさらに凄かったのが、猪だったんです。
これまで食べた猪は何だったんだ?
って思いました。
翌日女将さんに、そのことを言ったら、
「あの猪は特別で、私もあんなに美味しい猪は初めて、
よほど山で毎日いいものを食べて育った猪だったんでしょう」と言っておられました。
美味しい餌の在処を知ってる、頭のいい猪? -
若鮎とこしあぶらの天ぷら
こしあぶらは、たらの芽と同じように、枝の先につけた新芽を取るのだそうです。 -
これ、何かと思ったら、うなぎでした。
酒蒸しだそうです。
わさびをたっぷり乗っけて、おしょうゆで頂きます。
もちろん熊や鮎や山菜同様、このうなぎも地のものです。 -
冷やし鉢。
ふき、豆、鯉の子など -
土鍋で炊かれた鮎ごはん。
土鍋に鮎が並んだところを見せてくださったのですが、写真を撮るタイミングを逃してしまいました。 -
若女将が骨をきちんと取り、まぜて下さって、
はいどうぞ。
でももうお腹が一杯で、余り食べられなくて…。
すると、あとで召し上がれってお握りにしてくださいました。
部屋に戻って暫くしてから頂いた冷えたお握りは、
温かいまま頂いたのとはお味も少し違うような、
おかげで二度楽しめました。 -
ここで私のさらなる失敗。
「からから」という冷酒を頼んだのですが、凍るほど冷やした太い若竹に入れて出てきます。
涼やかで見目麗しいお酒なんです。
その冷酒も、デザートも、残念ながら写真に撮るのを忘れてしまった。
デザートは柑橘のゼリーでした。
皮だけ残って…。
からからが美味しくて、飲み過ぎたかも。
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この旅行記へのコメント (4)
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- ぺでぃまるさん 2010/04/09 20:43:53
- いつかお邪魔したい
- 流れ木さん、はじめまして。ぺでぃまると申します。
非常に気になっている比良山荘、やはり噂に違わぬ所なんですね。同じ県内に住んでいても、一度は行ってみたいなあと憧れます。
実際に行かれた人の生の声を読むことができて参考になりました。秋に奇跡的な組み合わせで楽しめる時があるらしいですね。
一度行ってみたいと思う、素晴らしい旅行記ありがとうございました。
ぺでぃまる
- 流れ木さん からの返信 2010/04/09 21:00:31
- RE: いつかお邪魔したい
- ぺてぃまるさん
お立ち寄りくださいまして、たいへん有り難うございます。投票してくださったのも、ぺてぃまるさんでしょうか。
比良山荘、私の大好きなところです。秋の落ち鮎と松茸は、最高の組み合わせだと私も思います。思い出しただけで、よだれが出そう…。
ぺてぃまるさんのサントリー二のお写真、ブルーと白のコントラストが何ともいえないぐらい綺麗ですね。サントリー二に加えてコッツウォルズも、是非いつか行きたいと思っている場所です。羨ましい。
これからもどうかよろしくお願いいたします。
流れ木
-
- 96さん 2009/09/14 18:06:48
- 素敵なお宿ですね!
- 流れ木さん、こんばんは。
改めて旅行記を拝見させていただきましたが、
流れ木さんは、かなりのセレブですよね!
あちらのブログはお休み中?
- 流れ木さん からの返信 2009/09/14 20:52:43
- RE: 素敵なお宿ですね!
ジェロニもさん、ご訪問を有り難うございます。
わざわざあちらのブログも観てくださったんですね。感激です。
向こうまでなかなか手が回らなくて…。
ジェロニもさんこそ、真のセレブ。
ゴージャスなところに行かれたかと思うと、その直ぐ後には、地の果てで信じられないコトをされるんですもの。
おかげで私はいつも大いに想像力をかき立てられております。
流れ木
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