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今回で2度目のアーチーズ国立公園観光である。<br />ゲート手前の公園サインの前で何枚か写真を撮ってツールゲートへ。<br />前の車に続いてアメリカ・ザ・ビューティフルパスを見せて公園内に入る。<br /><br />50メートルほど先に建物が見える。<br />すぐにビジターセンターとわかる建物で、先にそこに車を止めてトイレを使うことにした。<br />長時間ドライブしたこともあって少し休憩を取る。<br />日暮れ時間を気にしつつ再び目的地であるデリケートアーチに車で向かう。<br /><br />アーチーズ国立公園は観光客でとても混んでいた。<br />前回来たのが10年前であり、その頃に比べてもこの国立公園群は知名度を高めてしまった結果であろうか。<br />デリケートアーチの途中には、幾多の奇岩があり足を止めたくなるのだが、まずは本命のデリケートアーチを攻略しなければならないので、寄り道せずにひたすら目的地に向かう。<br /><br />広大な公園内を走り抜けると、目指すデリケートアーチの入り口にある駐車場に到着した。<br />前回来た時は、アスファルトの舗装も無いただの小さな広場みたいなところに無造作に車を停めていたのに、今では舗装されてトイレまで併設した立派な駐車場に様変わりしていた。<br />駐車場は満車であったが、あちきは運よくすぐに車を停めることに成功。<br /><br />さっそく動きやすい服装に着替えて、デイバックに水と簡単なスナックとカメラを詰める。<br />そしてカメラの三脚を肩からかけてデリケートアーチへと徒歩で出発する。<br /><br />一歩踏み出した時、時計は16時にさしかかろうとしていた。<br />空はまだ日が沈む気配はなく青空が広がっている。<br />未舗装の道を進むとすぐ左手に開拓期に立てられた小屋が一軒だけ観光用に今も残されている。<br />それを過ぎると、たぶん雨季にはもっと大きな流れになるだろう小川というか池の上を木で作られた橋で渡る。<br />そこから先は、少し坂を下りてから平坦な箇所を少しだけ進み、後は岩盤のような岩肌を一気に登っていくように道は続いていく。<br /><br />岩盤には特別道らしい道はなく、観光客が迷わないように小石で積み上げられたミニケルンが目印としてある。<br />幸い前にも後ろにも他の観光客が歩いているので、そう心配することもなく歩いていける。<br />普通に登っても面白くないので、ビデオカメラを回しながら進むことにした。<br /><br />40分ほど歩くとデリケートアーチに到着した。<br />結構な上り坂で息を切らしていたが、またこの美しいアーチを再び目にすることで疲れは吹き飛んだ。<br />思わず「ただいま」と言うのはチープ過ぎるので心の十六銀行貸金庫に閉まっておくことにする。<br /><br />オーストラリアのウルルといい、このデリケートアーチといい、自然と呼ばれる芸術家は世界各地に素晴らしい作品を残している。<br />あちきはそんな作品をすべて観て周れるのだろうかと、現在の年収を計算しつつ岩場に腰を下ろして物思いにふけってみた。<br /><br />日が暮れるまでには相当時間があるようだった。<br />ちょうど寝転がるには十分なスペースがあったので仰向けになって寝転がってみる。<br /><br />空はとてもきれいな青色に真っ白な雲、そしてつがいのカラスが二羽この付近を旋回している。<br />時々場違いな甲高い声で互いを確認しているように鳴きあっている。<br />きっと観光客が残していった残飯やごみを狙っているのだろう。<br />動かずに寝転がっていると、カラスは大胆にもすぐ近くまでやってくる。<br /><br />東京のようにならないことを祈る。<br /><br />一時間ほど寝転がっていると、ようやく日も傾き始め風が強くなってきた。<br />寝転がって目を閉じると、ここでしか聴けない風の声が聞こえてくる。<br />あちきの旅の楽しみ方がこれである。<br /><br />瞼を開くと太陽の方向には雲が大きく日差しをさえぎっている。<br />同じように写真を撮りに来た観光客も最高の瞬間を逃す不安に駆られているようだった。<br /><br />あちきも辛抱強くその瞬間を待ってみたが、待ちわびているような瞬間は来そうにないと判断して下山することにした。<br />午後6時45分にデリケートアーチに別れを告げて、駐車場に到着する頃にはあたりも暗くなり始めていた。<br /><br />公園内では帰路の道路渋滞に巻き込まれる。<br />のろのろ運転の合間に遠くの方を眺めると、分厚い黒い雲がこちらに近づいて来ているようだった。<br />そして地表に向かって雷光を不規則に伸ばしている。<br />明日は早朝に、もう一度この公園を訪れてランドスケープアーチを見る予定にしている。<br /><br />明日も今日みたいな晴天に恵まれてほしいものだ。<br />アーチーズ国立公園を出てUS-191を南下する。<br />プリウスは、コロラド川にかかる橋を渡るとモアブの町に入った。<br />

2008 アメリカ・グランドサークル旅記 0920-05

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2008/09/18 - 2008/09/26

232位(同エリア347件中)

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morikens

morikensさん

今回で2度目のアーチーズ国立公園観光である。
ゲート手前の公園サインの前で何枚か写真を撮ってツールゲートへ。
前の車に続いてアメリカ・ザ・ビューティフルパスを見せて公園内に入る。

50メートルほど先に建物が見える。
すぐにビジターセンターとわかる建物で、先にそこに車を止めてトイレを使うことにした。
長時間ドライブしたこともあって少し休憩を取る。
日暮れ時間を気にしつつ再び目的地であるデリケートアーチに車で向かう。

アーチーズ国立公園は観光客でとても混んでいた。
前回来たのが10年前であり、その頃に比べてもこの国立公園群は知名度を高めてしまった結果であろうか。
デリケートアーチの途中には、幾多の奇岩があり足を止めたくなるのだが、まずは本命のデリケートアーチを攻略しなければならないので、寄り道せずにひたすら目的地に向かう。

広大な公園内を走り抜けると、目指すデリケートアーチの入り口にある駐車場に到着した。
前回来た時は、アスファルトの舗装も無いただの小さな広場みたいなところに無造作に車を停めていたのに、今では舗装されてトイレまで併設した立派な駐車場に様変わりしていた。
駐車場は満車であったが、あちきは運よくすぐに車を停めることに成功。

さっそく動きやすい服装に着替えて、デイバックに水と簡単なスナックとカメラを詰める。
そしてカメラの三脚を肩からかけてデリケートアーチへと徒歩で出発する。

一歩踏み出した時、時計は16時にさしかかろうとしていた。
空はまだ日が沈む気配はなく青空が広がっている。
未舗装の道を進むとすぐ左手に開拓期に立てられた小屋が一軒だけ観光用に今も残されている。
それを過ぎると、たぶん雨季にはもっと大きな流れになるだろう小川というか池の上を木で作られた橋で渡る。
そこから先は、少し坂を下りてから平坦な箇所を少しだけ進み、後は岩盤のような岩肌を一気に登っていくように道は続いていく。

岩盤には特別道らしい道はなく、観光客が迷わないように小石で積み上げられたミニケルンが目印としてある。
幸い前にも後ろにも他の観光客が歩いているので、そう心配することもなく歩いていける。
普通に登っても面白くないので、ビデオカメラを回しながら進むことにした。

40分ほど歩くとデリケートアーチに到着した。
結構な上り坂で息を切らしていたが、またこの美しいアーチを再び目にすることで疲れは吹き飛んだ。
思わず「ただいま」と言うのはチープ過ぎるので心の十六銀行貸金庫に閉まっておくことにする。

オーストラリアのウルルといい、このデリケートアーチといい、自然と呼ばれる芸術家は世界各地に素晴らしい作品を残している。
あちきはそんな作品をすべて観て周れるのだろうかと、現在の年収を計算しつつ岩場に腰を下ろして物思いにふけってみた。

日が暮れるまでには相当時間があるようだった。
ちょうど寝転がるには十分なスペースがあったので仰向けになって寝転がってみる。

空はとてもきれいな青色に真っ白な雲、そしてつがいのカラスが二羽この付近を旋回している。
時々場違いな甲高い声で互いを確認しているように鳴きあっている。
きっと観光客が残していった残飯やごみを狙っているのだろう。
動かずに寝転がっていると、カラスは大胆にもすぐ近くまでやってくる。

東京のようにならないことを祈る。

一時間ほど寝転がっていると、ようやく日も傾き始め風が強くなってきた。
寝転がって目を閉じると、ここでしか聴けない風の声が聞こえてくる。
あちきの旅の楽しみ方がこれである。

瞼を開くと太陽の方向には雲が大きく日差しをさえぎっている。
同じように写真を撮りに来た観光客も最高の瞬間を逃す不安に駆られているようだった。

あちきも辛抱強くその瞬間を待ってみたが、待ちわびているような瞬間は来そうにないと判断して下山することにした。
午後6時45分にデリケートアーチに別れを告げて、駐車場に到着する頃にはあたりも暗くなり始めていた。

公園内では帰路の道路渋滞に巻き込まれる。
のろのろ運転の合間に遠くの方を眺めると、分厚い黒い雲がこちらに近づいて来ているようだった。
そして地表に向かって雷光を不規則に伸ばしている。
明日は早朝に、もう一度この公園を訪れてランドスケープアーチを見る予定にしている。

明日も今日みたいな晴天に恵まれてほしいものだ。
アーチーズ国立公園を出てUS-191を南下する。
プリウスは、コロラド川にかかる橋を渡るとモアブの町に入った。

同行者
一人旅
交通手段
レンタカー
航空会社
ユナイテッド航空
  • アーチーズ国立公園ゲート。

    アーチーズ国立公園ゲート。

  • デリケートアーチトレイルヘッド。

    デリケートアーチトレイルヘッド。

  • 開拓期の家屋。

    開拓期の家屋。

  • どちらかというと木以外も使ってます。

    どちらかというと木以外も使ってます。

  • まだこの辺りは余裕。

    まだこの辺りは余裕。

  • これを登りきる。

    これを登りきる。

  • デリケートアーチ様。<br /><br />手前の人じゃないよ。

    デリケートアーチ様。

    手前の人じゃないよ。

  • このあと雲に邪魔されます。

    このあと雲に邪魔されます。

  • トレイルヘッドに戻った頃には夜です。

    トレイルヘッドに戻った頃には夜です。

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