2009/05/06 - 2009/05/07
20位(同エリア104件中)
じゃが♪さん
お猿さんを見た後、五色の湯旅館へ宿泊しました。
山奥の静かな一軒家で、素朴な旅館です。
お風呂は源泉かけ流しで、季節や外気の温度により、五色に変わる不思議な温泉です。
今回は、夕方は薄緑白色、朝は白色をしていました。
温泉の金属の成分が、温度に反応するそうです。
温泉は当然すばらしいのですが、何といっても、ここのおじいさんがとてもかわいいのです。
現在、89歳。
あと2ヶ月で90歳になるのですが、宿泊客想いで、とてもいい笑顔で接してくれます。
若い頃には、満州に出兵して、シベリアに抑留された経験の持ち主です。
夜、内湯に入っていたら、おじいさんがお風呂に入ってきました。
そして、当時の話を昨日の出来事のように話してくれました。
しゃべっているうちに気分がのってきて、お風呂につかりながら、歌を歌いました。
(満州・シベリア時代によく歌った軍歌なのです。
歌詞の中に、当時の兵隊さんや従軍看護婦さんなどが登場します。
頭に情景を浮かべながら、聞き入りました。)
最近、私の周囲には、戦争の体験をお持ちの方は皆無です。
当時の生のお話を伺うだけでも、とても貴重な体験をできました。
しかも、湯船の中で。^^
宿のチェックアウト後、おじいさんは、両手を振って、笑顔で見送ってくれました。
次は、紅葉の季節に行きたいと思いました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
-
五色の湯旅館のそば。
山の谷間に、川が流れています。
この付近は標高が高いため、桜がちょうど咲き始めていました。 -
芽吹いたばかりの山腹に咲く山桜。
まだ、五部咲きくらいです。 -
五色の湯旅館に到着。
たしかに一軒家なのですが、建物は、結構、近代的です。(笑)
玄関の前に、きれいな桜が咲いていました。 -
五色の湯旅館の玄関。
-
「沢かにの から揚 ここは 奥しなの」 竹山
ここのおじいさんが作成した句です。
俳句が大好きで、宿の内外にたくさん書かれています。 -
受付。
秘湯に関する温泉の本がたくさんおいてあります。 -
部屋。
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-
部屋からみた露天風呂。
お食事の前に、これから入ります。 -
露天風呂。
今日は、お客さんが少ないようで、誰もいません。
(おかげで好きなように写真を撮影できます。(爆))
お湯は、緑白色でした。
空は真っ白な雲に覆われ、かるく小雨が降っていますが、お風呂からはモクモク湯気がでていて、いかにも山奥の温泉という雰囲気です。 -
温泉の中からの景色。
湯加減はちょうどよくて、お湯は柔らかく、体にやさしい感じがします。
とても気持ちがいいです。 -
露天風呂から、眼前に見える景色。
奥から滝の流れがあり、手前の川へ注がれています。
露天風呂の縁石に背中をもたれかけて、目をつぶると、滝と川のせせらぎが聞こえてきます。
極楽気分。^^ -
滝の左側には、まだ芽吹き始めたばかりの薄茶色の山肌に、桃色の山桜が咲いています。
誰もいない露天風呂から、こんな春の山景色を独り占め。
泉質は、もちろん抜群!
ああ、気持ちがいい。
疲れもとれる。
なんて贅沢なひとときなのでしょう。^^ -
露天風呂の全景。
小さすぎず、大きすぎず、落ち着いてじっくり入るのに、ちょうどいい大きさなのです。
しかも、源泉かけ流し。
右奥の2本のパイプから、チョロチョロと、熱いお湯が流れ続けています。
ちょっとのぼせ気味になったので、奥の石に座り、足だけお湯につかりました。
空からは、相変わらず小雨が降っていますが、体はポカポカに温まり、極楽状態です。^^
地獄谷のお猿さんたちも、こんな心地よい気分で温泉につかっていたのでしょう。 -
夕食。
まずは、ビールで乾杯します。
ウーン。 美味い!
風呂あがりのビールは、なんて美味しいのでしょう。 -
ここの名物「沢かにのから揚げ」が、一番上にあります。
おじいさんが、秘密の場所で、捕まえてくるのです。
でも、以前ここにきたときは、2匹いたような気がするのですが、、。
後で聞いたのですが、最近は、沢かにの数がめっきり減り、足りない時は、近くの知人から購入するそうです。 -
岩魚の塩焼きと、煮物。
-
山菜とリンゴの天ぷら。
リンゴはこの地方の特産物。
山菜は、なんと、おじいさんが山へ行って採ってきたものなのです。
サクサクして、ほのかに葉っぱのほろ苦味い、素朴な味です。
特に美味しいというものではないのですが、これらを食べると、「ここは山奥の信濃なんだぞ」という、日本昔話しの世界にきたような不思議な気分に浸れます。
当然、ビールが進みます。^^ -
信州名物「おやき」。
中には、野菜、山菜、野沢菜などが入っています。 -
釜飯と味噌汁。
うーん。
決して豪華なメニューではないのですが、信州の地方名物尽くしで、大満足。^^ -
夕食を食べたら、ちょっと一休みして、露天風呂へ入ります。
誰もいません。
本当にお客さんが少ないです。^^; -
夜の露天風呂。
雨は止んでいました。
周囲は真っ暗で、川のせせらぎだけが聞こえてきます。
こんな夜のお風呂につかります。
気持ちがいい。 -
露天風呂の脱衣場。
必要最低限の物置き場が設置してあります。 -
内湯へ行きます。
-
有名人の色紙や、様々な表彰状などが、額に入れてかざってあります。
よくみると、「厚生大臣 渡辺恒三」の表彰状が。。 -
家族風呂の入り口。
小さなお風呂があります。
お湯が熱すぎて入れませんでした。 -
男風呂。
ここに入ります。
ちなみに、内湯は家族風呂が二つ、男湯・女湯が一つずつあります。
でも、誰も入っていませんでした。
2、3組、他のお客さんがいるはずなのですが、本当にいるのでしょうか。。(汗) -
内湯。
-
お風呂はヒノキ作りで、お湯は深緑色。
露天風呂に入った時は、緑白色だったので、ちょっと色が変わりました。
中央に見えるのが、源泉口。
ピンク色のコップが、源泉を飲んでくださいと言わんばかりに置いてあります。
もちろん、飲みますよー!
口にしたところ、ちょっぴり硫黄の味がして、体によさそうな成分が、体中にしみわたってきました。
うーん、快感。
内湯に肩までつかります。
気持ちいー。
しかも、こんな素敵なお風呂を独り占め。
なんて快適なのでしょう。^^ -
このとき、誰かが、男風呂の扉を開けて、入ってきました。
お風呂の独り占めもこれまでかと、あきらめます。
でも、はいってきた人をみてびっくり!
なんと、ここのおじいさんではないですか!!
かなりテンションがアップしました。(爆) -
「こんばんはー。」
「こんばんはー。」
挨拶を交わします。
前回、この旅館に宿泊したときに知ったのですが、このおじいさんは、妻の亡祖父と同じ年で、同じ東京中野出身、しかも中野から同じように満州へ出兵して、シベリアで抑留された経験の持ち主です。
今回も、同様にこの話をします。
すると、おじいさんは目を輝かせ、”中野の部隊はどこですか?私は○○部隊です。”、”満州のどこへ行きましたか?”、”シベリアではどこの場所へ連行されましたか?”、など、まるで昨日の出来事のように、聞かれました。
しかし、私たちは詳細を知らないので、残念ながら答えられません。
おじいさんは、寂しそうな顔をしました。
でも、すぐ当時の話を語り出してくれました。 -
お湯につかりながら、当時のいろいろな話が進みます。
その中の一つ。
ウラジオストックの駅のそばで、旧日本兵捕虜の検閲があったときのこと。
駅のそばの建物で、ソ連兵に銃弾の装填されたライフルを突き付けられ、部隊の情報を質問されます。
兵の身分や職務内容によって、シベリア鉄道を建設するどこかの収容所や、特別収容所など、今後の収容先が決められます。
自分の運命がこの検閲で決められるため、非常に怖かったそうです。
おじいさん曰く、たまたま、自分の出身大学”慶応大学”出の将校の先輩がいて、その方の口添えで、比較的、楽な収容先に決定されたそうです。
このときほど、”慶応大学”出身で良かったと思ったことはないと喜んだとのことです。
楽といっても、シベリア鉄道を建設する収容所の一つで、冬は非常に寒く、かなりの極悪環境です。
検閲後、別室で、旧日本軍の従軍看護婦による健康診査を受けました。
まだ若い女性の胸ポケットには、小瓶に入れられた青酸カリが入っています。
話を聞くと、もしものとき、すぐ死ねるように、用意しているとのこと。
そして看護婦さんは、捕虜たちに、”これからの日本を支えるために、がんばって生きてください。”と、伝えたそうです。
おじいさんは、(と言っても、当時は25,6才らいですが、、)、言葉が胸にしみて、目に涙が浮かんだそうです。
そして検閲所からでると、看護婦さんたちが、笑顔で両手をふっています。
道は結構長いのですが、曲がり角で見えなくなるまで、ずっと笑顔で両手を振っています。
その後、看護婦さんたちの消息は、全くわからないそうです。。
そういえば、この旅館に泊まると、帰りに、おじいさんは、笑顔で、お客さんが見えなくなるまで両手を振ってくれます。
このときの体験を、私たちに伝えてくれているかもしれません。 -
そして、歌を歌い始めました。
満州とシベリアで歌った軍歌だそうです。
当然、私は初めて聞きます。
歌詞には、当時の地名や、兵隊さんの意気込み、祖国を思う哀愁などが、ありました。
毎晩、歌っているそうです。。
写真は内湯の天井ですが、中央に一本、くねった梁があります。
内湯につかって上を見上げると、天井にどっしりとした重厚感を感じます。
聞いたところ、松の木の梁だそうです。
この建物を建てるときに、飾り用に一本いれたとのこと。 -
この隣は、女性用内湯です。
天井でつながっています。
せっかくの機会なので、もう少しゆっくりしたかったのですが、さすがに、体が熱くなり、むせてきたので、このあたりでお風呂をでました。
久し振りに、日本人がシベリアで捕虜として収容された話を聞いて、胸がぐっとなりました。
自分にも、日ごろ、不満・悩みなどを抱えているはずなのですが、ものすごくちっぽけに感じました。 -
お風呂で一緒に入る写真を撮らなかったので、壁にはってあった写真です。
この温泉宿は、たまに雑誌やTVで紹介されますが、その一シーンです。 -
なぜか、この漫画に目が留まりました。
-
ロビー。
-
朝食。
質素ですが、山の幸づくしです。
ここの水源がいいからだと思いますが、ご飯の味がとても美味しかったです。 -
朝の露天風呂。
お風呂の色は、真っ白に変わっていました。 -
露天風呂。
快適です。^^ -
内湯を外からみたところ。
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この方が、おじいさんです。
五色の湯の前に立ってもらいました。 -
自ら作成した俳句と、記念撮影。
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笑顔で両手を振っています。
「さよーならー」
写真では分かりにくいですが、この笑顔が、ものすごく、かわいいのです。 -
まだ両手を振っています。
おじいさんは、すべての宿泊客に対して、このように見送りをしてくれます。
おそらく、心の底から、心がこもっているからだと思うのですが、おじいさんに両手を振ってもらうと、本当に気分がよいのです。 -
おじいさんと旅館は見えなくなりました。
信州高山温泉郷の上流の山々は、誰に見られるわけでもなく、ひっそりと、遅い春を迎えています。 -
高山村のリンゴ畑。
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リンゴの木は、花を咲かせていました。
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ここにも遅い春が訪れています。
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リンゴの花のつぼみ。
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リンゴの花。
リンゴの花は、葉っぱを広げながら、咲いていました。 -
桜のような華やかさはありませんが、一輪一輪、しっかり花を咲かせています。
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高山村のリンゴの花。
秋には、立派なリンゴの実に変わるのでしょう。
そして、私たちも紅葉の季節に、また訪れたいと思いました。
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