熊野古道発心門王子～本宮大社、大斎原

2008/03/15 - 2008/03/15

熊野古道発心門王子から熊野本宮大社、そして大斎原（熊野本宮大社の旧跡地）まで歩いてきました。
このコースは熊野古道中辺路街道のクライマックスといえます。
道中どこか懐かしい一昔前の日本を思わせる田園風景やＮＨＫ朝の連続ドラマ「ほんまもん」のロケ地となった場所もあります。
また休憩場やトイレなども新しく整備されており、まさに熊野古道のいいとこどりといっても過言ではありません。
事実一番人気のあるコースです。
ただしこのコースは片道約７．５ｋｍほどあり、途中３ｋｍほど舗装されていない道を歩くことから、運動靴のような歩きやすい靴を用意したほうがいいでしょう。
所要時間は片道で平均３時間くらいかかります。
熊野本宮大社から発心門王子を往復するも良し、発心門王子までバスで行き熊野本宮大社まで片道を歩くのも良し、是非一度体験してみてはいかがでしょうか？

エリア 熊野本宮・湯の峰温泉(和歌山)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス 自家用車

熊野本宮大社までは車で行きました。
龍神バスで発心門王子まで行くことにします。
熊野本宮大社〜発心門王子行きの龍神バスは一日三回しかありません。
?８：１９　?１１：１９　?１３：２４（３/１５〜１１/３０の間）
上記全て熊野本宮大社発です。
発心門王子までは約１８分で到着。
ちなみにタクシーでは片道3,000円くらいかかるそうです。

発心門王子です。
この王子は、王子社の中でも地位の高い五体社の一つでした。
※王子とは？
古代から中世にかけ本宮・新宮・那智の熊野三山の信仰が高まり、上皇・貴族から庶民に至るまで、多くの人が熊野権現に参詣したわけですが、当時その道中に熊野権現の御子神をまつったのが熊野九十九王子のことです。
王子の中でも地位の高いのが、藤代・切部・稲葉・滝尻・発心門の５社で、これらを特に五体王子と呼んでいます。
参詣者はこれを参拝しながら熊野に向かうのですが、時には歌会などが開かれることもあったそうです。

世界遺産登録のモニュメントです。

こちらの鳥居は、熊野古道中辺路へと続いています。

発心門王子休憩所です。
約３．６ｋｍ先の伏拝王子にも休憩所があります。
整備されていてトイレも綺麗です。
ここからは約１．５ｋｍ先の水呑王子を目指します。

しばらくは舗装された道が続きます。

ユニークなからくり仕掛けもありました。

地元農家のみなさんが運営する無人市場です。
手作りの木彫りが陳列されています。
掘り出し物があるかも？
熊野古道歩きの杖もあります。
この杖は、なかなか立派な出来ばえで実用性も高く古道歩きにあると便利です

熊野本宮大社〜発心門王子コースのマップです。
かなり古いものです。
世界遺産登録よりもかなり前のものでしょう。

水呑王子跡地です。腰痛の地蔵さんとも書かれていました。
すぐ横に廃校となった小学校の分校がありました。
次の伏拝王子まで約１．９ｋｍです。

一見して廃校になってからかなりの年月を感じさせます。

洋風の珍しい建築様式です。

水呑王子を後にしてすぐに舗装していない道に入ります。

入ってすぐのところに「蘇生の森 熊野古道」と刻まれた石標がありました。
石標の上に古道歩きをした人たちが置いていった石が山積みになっていました。
私も記念に積もうと思いましたが、今にも崩れそうなので断念しました。
王子跡地や何かの遺構のあるところの付近には、目印として同様の石標が設置されています。

ここからはしばらく杉林の中を歩きます。

杉林の道が終わり、再び舗装された道に出ました。
この辺は「菊水」という集落です。

地元の方が管理している無料休憩所がありました。

無人市場もいくつかあります。

無人市場で無農薬番茶（音無茶）を２袋買いました。
あと梅干やネーブルとかもおいていました。

近くには茶畑もたくさんありました。

のどかな風景が続きます。

ユニークな道標も・・・

ＮＨＫの朝の連続ドラマ「ほんまもん」のロケ地となった場所もあります。

交通手段の不便さはありますが、のどかな風景の中にいると心が癒されます。
ここに住んでみるのもいいかな・・・と思いました。

伏拝王子跡地です。
ここは本宮大社まで４ｋｍの位置にあり、ここから大斎原（本宮旧社）が見渡せることから、旅人がここで伏し拝んだので伏拝王子と言われたとも言われています。

伏拝王子から熊野本宮大社のほうを見てみました。

伏拝王子跡地のすぐ近くにもＮＨＫ朝の連続ドラマ「ほんまもん」のロケ地となった場所がありました。

伏拝王子から祓戸王子まで約３．１ｋｍです。
どちらかといえば熊野古道らしい道です。
杉林のなかを歩きますので、天気の良い日中でも空気がひんやりとします。

当時中辺路銀座と言われた反映を見せた三軒茶屋跡地です。

三軒茶屋跡地の近くに関所跡地もありました。

右　かうや（高野山）
左　きみい寺（紀三井寺）

水森かおりが歌う♪
「熊野古道」の歌詞にも出てくる、木の根道です。

杉林の道もここまでです。

祓所王子跡地です。
熊野本宮大社に一番近い王子であったことから、大社に入る前に当時人々は身だしなみを整えたり塵などを祓ったことから祓所王子と言われたようです。
私も服装を整え、汚れをはらいました。

中辺路の滝尻王子を起点として「０」から始まった道標も祓所王子付近の「７５」で終わります。

熊野本宮大社の裏側の鳥居です。
いよいよ到着です。
せっかくですので、大斎原まで行くことにしました。

大斎原です。
それにしてもおおきな鳥居です。
ここは熊野本宮大社の旧跡地です。明治時代の大洪水で被害を受けた後、現在の位置に移設されました。

癒し処「からす屋」熊野本宮店です。
熊野本宮大社の前にあります。
店内で足湯が出来るのが最大の魅力です。
もちろん喫茶、軽食も出来ます。
熊野古道歩きで疲れたので、休んでいこうと思いましたが、
残念ながら閉店していました。