2009/03/20 - 2009/03/25
54位(同エリア83件中)
ちゃおさん
今から2200年以上も前の昔、まだ中国が春秋戦国の戦乱時代の中にあり、各地に国が分立していたが、その頃の大国に「済」があった。
西の方に勢力を拡大してきた「秦」に対抗する為、東側平野部の各国は連合して「秦」に対抗し、「合従連衡」などと言う言葉が生まれたのも丁度その頃のことだ。
そんな七カ国連合の中で、最有力の国が「済」国で、隣の弱小国「魯」などを従え、盟主の地位にあった。
その2000数百年前の済国の国都が今これから行く「済南」で、そんな大昔に栄えた街が現在も存在している中国の歴史の長さ、長い年月の間に色んな出来事をも巻き込んで中和・内包し、元の状態に戻していく生命力の強さ、などを感じるものだった。
さてこの中国新幹線。どこまでも続く真っ平な畑地の中、土盛りして周囲より一段と高くなった盛土の上を揺れも振動もなく、ひた走る。
車内にある表示板のスピード表示がなければ、今の走行が時速200キロ以上とはとても思えない静かさでもある。
平均時速は170キロ、時々200キロを越えることもあるが、景色が雄大なため、スピード感はそれ程ない。表示板が無ければ丁度自分が東名高速を車で走る100キロ程度にしか感じられない安定感だ。
青島から済南までは約3時間、東京〜大阪間に匹敵する約500キロの距離であるが、途中に2箇所の大きな町がある以外はほとんど畑地、耕地である。
ただその途中に停車した「ジーポー」(輜博)という町、歴史の中で以前に聞いた事も無い地名であるが、近年になって発展した町かも知れない。大勢の乗客が乗降した。
工業都市らしく、駅に着く数キロも手前から沿線に見える煙突の数。日本にも京浜、阪南、北九、等々、大工業地帯もあるが、この列車から見る工業群の数は日本の比では無い。
世界の工場、とも言われる中国。こんな地方の、初めて聞く名前の都市ですら、十数キロにも及ぶ、これ程長大な工業帯を作っている。底の深さ、表面に表れない力の源泉、を見る思いだった。
新幹線列車から見る中国の大きさ、雄大さ。この一つの省だけで面積も人口も日本の半分以上はある・・・
全く時間通りに青島を出発した和階号は、表示板に表示される外気温が5度、4度、3度と段々低くなるにつれ内陸部に進んでいるに違いなく、更に又時刻表通りの全く正確な時刻にいよいよこの2000年の都市である済南駅に到着した。
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