2007/07/28 - 2007/08/05
151位(同エリア193件中)
うめいちさん
7月31日(火)、楽しみにしていたドナウベント・ツアー。
ドイツからずーっと東に流れてきたドナウ川が、ブダペストの北でいきなり真南に進路を変える「曲がり角」がドナウベントで、歴史の古い小さな街が点在します。
ブダペストから充分日帰りできる近さでありながら交通が不便なので、現地ツアーに乗ることにしました。
IBUSZという現地ツアー会社のホームページから予約できます。
→http://www.ibusz.hu/index.php?l=en
ツアーはピックアップ付きで、ツアー差し回しのタクシーがホテルまで迎えに来てくれます。8時半待ち合わせで、8時40分にホテルを出発したタクシーはエルジェーベト広場へ。ここはブダペスト発のほとんどのツアーの起点になっています。タクシーの運ちゃんに広場の脇のツアー会社のオフィスに案内されると、そこにツアーのおっちゃんが待っていて、その場にいたアメリカ人のおばさん二人と一緒に、路駐しているバンに案内されました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 観光バス
-
■7月31日(火)■
てっきり、観光バスみたいな乗り物を想像したら、9人乗りの小さなバンでした。おっちゃんが運転手とガイドを兼ねます。バンには先に日本人の母娘が待っていて、お客6人の小さなツアーでした。 -
9時ジャストに出発。国会議事堂や聖イシュトヴァーン大聖堂など軽く市内観光を流しつつ、ハンガリーの歴史などをひとくさり。おっちゃんの英語はわかりやすかったです。
市街地の北のマルギット島を渡って、ドナウ川の西岸に入ると北上。
今日の行程は、ますエステルゴムに行き、ヴィシェグラード、センテンドレと古都を巡る予定です。
バンはエステルゴムに向けて北西に走り、ピリシュ山地に入りました。 -
途中、「コースには入っていないがいい景色がみえる場所がある」とおっちゃんが言って、ドボゴーケー(Dobogoko)という村で途中下車しました。10時。ドボゴーケーとは「世界の心臓」という意味なのだそうです。
ホテルの脇を抜けていくと、展望台に出ました。標高700メートル。ゆるやかに連なる山の向こうにドナウ川が東西に流れています。川の向こうはスロバキアです。西の方に少し見える街がエステルゴムだそうですが、どれのことやらよくわかりませんでした。 -
なぜか、ハイキングコースの入り口に鳥居がありました。
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このあたりでよく見かけた花です。名前はなんていうのかなぁ。
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山間から平地に出て、エステルゴム(Esztergom)に近づくと、郊外には工場が並んでいました。スズキの自動車工場だそうです。
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バンが町中の丘陵を登っていくと、いきなり、ぬっと大きな水色のドームが現れました。ここはハンガリー・カトリックの総本山で、西暦1000年に初代国王イシュトヴァーン1世が統治を開始したハンガリー建国の地です。ここに現在の大聖堂が1822年から約50年がかりで建てらました。
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ネオクラシック様式で、巨大なドームは高さ100m、大聖堂の中はドームの内側まで吹き抜けという巨大な空間が広がっています。
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正面の祭壇にかけられている絵「聖母マリアの昇天」は、一枚のキャンパス画としては世界最大で、13.5m×6.6mもあります。
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ガイドのおっちゃんが特に熱をこめて説明してくれたのが、聖堂右側にある、薄いピンク色の赤大理石で作られたバコーツ礼拝堂(Bakocz Kapolna)です。
大聖堂よりも遙かに古い16世紀初頭に作られたもので、ルネサンス期の建築物としてはイタリアを除くともっとも古いのだそうです。オスマントルコとの戦いの際には、分解して埋めてしまうことによって難を逃れたとおっちゃんは説明していました。 -
大聖堂の後ろ側では、城壁の上からドナウ川の景観を臨むことができました。ドナウ川が南に曲がる地点ではないけれど、いちおう「曲がり角」です。
対岸はスロバキアの街、ストゥルヴォです。マーリア・ヴァレーリア橋が二つの国を結んでおり、徒歩でスロバキアに渡ることができます。また、ドームの縁の展望台にも登れるし、宝物館もあるのですが、自由行動が20分だけときては、残念ながら何もできませんでした。
エステルゴムにいたのは1時間ほどで、11:50には出発。
ドナウ川沿いを走り、二つめの目的地ヴィシェグラード(Visegrad)へ。14〜15世紀ごろ、ブダペストでの王位争いを避けた王が王宮を構えた古都です。しかし、18世紀に神聖ローマ帝国により破壊された後は、歴史から姿を消してしまいます。
ヴィシェグラードには12:20頃に到着。この街のポイントは、小高い丘の上に築かれた要塞(Fellegvar)。標高315メートルの山頂にあり、ここから見えるドナウ川もいい景色らしいので楽しみにしていた……のです…… -
が、山を登っていったバンは要塞の前を通り過ぎ、レストランVADASZCSARDへ。
ここはいかにもツアー御用達のレストランらしく、そこここにツアーご一行さまが固まって座っていて、5人組の楽団が生演奏していました。 -
料理はもちろんツアー向けのコース料理なのだけど、なかなか美味しかったです。
スープは大きな陶器のボウルに入って出てきて、牛肉の入ったグヤーシュに似ていたけど、あまりパプリカっぽくありませんでした。ガイドのおっちゃんは「ラグーだ」と言っていましたが、後で調べたらラグー(ragout)というのはフランス語で、肉や野菜を煮込んで薬味を加えたシチューの総称でした。
メインはハンガリー料理定番のひとつ、パプリカチキン(Paprikas csirke)。パプリカスープで柔らかく煮込まれたチキンで、食べやすかったです。ご飯の上に乗っかっており、豆の入ったパプリカスープもいっしょにかけられています。
デザートは半分に切ったリンゴにザラメを乗せて焼き、シナモンを振りかけたようなもの。甘〜。 -
そんなうちに、楽団がCDを売りに来ました。うーん、この手の商売は定番なのでしょうか。結局だれも買わなかったですが、チップは渡してました。
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このレストランからは、石造りの要塞が遠望できましたが、肝心のドナウベントは全く見えず……。
午後1時半過ぎにバンは出発。結局ヴィシェグラードは通り過ぎただけになってしまいました。 -
レストランにいた猫です。
さて、三つめの目的地センテンドレの前に、ツアーお決まりのお買い物タイムがありました。CAPRICEという、ハンガリーの宝飾メーカーによる宝石即売です。私たち6人にツアコンが一人ついて、もったいぶった説明をし、お金をかけたイメージビデオを見せて、宝石の工房を見せて、大きなショッピングコーナーへ。まぁ、結局誰も買いませんでしたケド。 -
午後3時にはセンテンドレ(Szentendre)に到着。14世紀頃から商業都市として栄え、その後セルビア人が定住した、ちょっと異文化の匂いが感じられる小さな美しい街です。
土産物屋やブティックが軒を連ねる石畳の細い道をゆるやかに上ります。 -
すると、素朴なたたずまいのブラゴヴェシュテンスカ教会(Blagovestenszka templom)の建つ中央広場に至ります。ここで午後4時半まで自由行動となりました。
くだんの教会はセルビア正教の教会です。イコン(聖画)が有名らしいですが、見損ねました。 -
私たちはぐるりと遠回りして「丘の上のカトリック教会(プレーバーニア教会)」(Plebania templom)へ。
なんとなく、細い裏道を下っていくと、まっすぐ中央広場に戻ってしまいました。
小さな美術館がたくさんあるのですが、見て回るには時間が無く、どうにも中途半端なまま、アイスクリームを食べながら過ごしてしまいました。時間をもてあますのは皆同じらしく、ツアーで一緒のアメリカ人のおばちゃん二人も日本人の母娘も、結局、近くのベンチでぼーっと座っていました。
こんなことなら、ヴィシェグラードで要塞に行きたかったなぁ。 -
さて、ここから遊覧船で、ブダペストまで川下りです。
ツアーガイドのおっちゃんはバンでブダペストまで戻るので、ここでお別れ。 -
川の上は気持ちのいい風が吹き、森の連なる岸辺をぼーっと観ながらうとうとしてしまいます。
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1時間ほどすると市街地に入り、国会議事堂の目の前を通ります。
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反対側には王宮の丘が見えます。
このあたりで一度桟橋に着いた後、再び出発。 -
船はくさり橋をくぐり、エルジェーベト橋とのちょうど中間くらいにある船着き場、ヴィガドー広場に到着。1時間20分ほどの船旅でした。
写真はエルジェーベト橋。桟橋から撮った写真です。ハンガリー国民に大人気のエルジェーベト皇妃の名前がついているだけあって、上品な純白の橋です。右の小山は、ゲレールトの丘です。
ツアーは街を巡るということでは効率がよくそれなりに楽しかったが、やはり駆け足でつまみ食いするような観光になってしまい、欲求不満が残りました。でもまぁ、結論としては行ってよかったと思います。 -
午後8時過ぎ、夕食はヴァーツィ通りで適当に探し当てた、Etteremというレストランで食べました。
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ビールはショプロニ(Soproni)、ハンガリー西部のブランドらしいです。味はちょっと薄め。ドレヘルの方が美味いかな。
私は「ツーリストメニュー」。内容は、グヤーシュと、ニンニク風味ジプシー風ポーク(フォクハジマーシュ・ツィガーニペチェニェ)、それからデザートにグンデル・パラチンタという、確かにハンガリー料理の定番がならびます……が、ひたすら安っぽい見かけと味でした。まずくはないんですけどね。
相方は、ハラースレーだけを注文しましたが、川魚(鯉?)とおぼしき白身魚の大きな切り身がひとつだけ。えらく泥臭かったそうです。
実は、これを食べてから、相方の具合が悪化しました。あたったかなぁ……。
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