2008/12/06 - 2008/12/06
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murenekoさん
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直島アートな旅、1日目。
自転車でベネッセハウスから、「本村(ほんむら)」地区へ。
ここでは、平成10年に、直島・本村地区の家屋を改修し、アーティストが家の空間そのものを作品化した常設のアートプロジェクト「家プロジェクト」が行われている。
お昼は、宮之浦の「山本うどん」か、本村の「カフェまるや」に行こうか迷ったけれど、カフェまるやの方へ。口コミの評判がすごい「山本うどん」の方は次の日(日曜日)に行こうと思っていたが、日曜が休みで行けなかった・・(涙)
さて、「カフェまるや」もお昼時でいっぱいで人が並んでいたため、先に「家プロジェクト」をいくつか見て回ることに。
スーパーマーケットの建物を使用した「本村ラウンジ&アーカイブ」で「家プロジェクト」のチケット(1000円)を購入。この建物、建築家ユニット「SANAA」の西沢立衛(りゅうえ)が空間デザインを担当されたんだそうだ(ちなみに、「海の駅・なおしま」のデザインは「SANAA」)。
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「家プロジェクト」。
まずは、一番遠くにありそうな「石橋」に向かう。
自転車で細い路地をぶっ飛ばすも、見つからず、なぜか海に出てしまい、道に迷う。基本的にド方向音痴で、地図が読めない人なのだ・・。
路地をウロウロしていると、地元のおじさんが、「どこ探しているの?」と声をかけてくれ、道を教えてくれた。このほか、道で会う地元のおじさん・おばさんは、「おはよう」「こんにちは!」と声をかけてくれる人が多く、「直島の人々は親切」と、皆が言っているのも分かる気がした。
「石橋」の場所には、近くに案内のようなものはなく、分かりづらいとはいえ、すぐ前を通ったはずなのに、おもいっきり行き過ぎていた・・。 -
庭に「石橋」が置かれていて、事前知識がなかったので、これが作品かと思ったら、家の中に作品があるらしい。ちなみに、ここの家の元の所有者は「石橋さん」なんだとか。
前の人が出てくるのを待って、係員の人の案内で蔵の中に入ると、千住博さんが滝を描いた15mの大作『ザ・フォールズ』が飾られている。
黒い床に滝の絵が反射して見えて幻想的。
「石橋」の母屋には、滝を連続して描いた千住博さんの別の作品『フォーリング・カラーズ』があるらしいのだけど、工事中なのか観ることができなかった。
<石橋・作品>
千住博『ザ・フォールズ』 2006年
雲肌麻紙、アクリル絵具(ラスコー) -
道に迷ったおかげ(?)もあって、「カフェまるや」に着いたころには、14時前で、無事、中に入ることができた。
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本日のランチ「直島産たこの塩だれビビンバ」を食べる。まわりは、デザートを食べている人が多く、ケーキも食べたかったなぁ。
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食事後、「家プロジェクト」を巡る。「まるや」で昼飯を食べた後に2つ目の「角屋」。普通の民家の並びにあって、入口の小さな案内を見ないと、ここかどうか分からなかった。
ここには宮島達男さんの作品が3つ飾られている。
まず、一人で入った母屋には『シー・オブ・タイム‘98』という作品が。家の中にプール状に水が張られたスペースがあって、中に1~9の数字がランダムに点灯するLEDのカウンターがたくさん置かれている(「0」はない)。
このカウンターのスピードは、島の5歳から95歳までの人に、それぞれ決めてもらい、どこに配置されているか証明書を渡したのだとか。
カウンターの数は125個らしいのだけれど、もっとあったような気がする。スピードもランダムなので、同じ瞬間は二度と訪れないのだろう。それぞれのスピード、それぞれの人生。
数字のスピードをゆっくりに設定した直島の二人の恋人が、二人の数字が同時に一緒になったら、結婚しよう・・なんてプロポーズを・・なんて妄想したのはナイショ。 -
「空き缶アート」
隣の土間には『ナオシマ・カウンター・ウインドウ』という作品がある。壁に埋め込まれた液晶ガラスに3桁の数字がランダムに映し出されていく。
母屋を出て、一人で蔵に入ると、「変化する3つの数字」を縦長の軸に描いた『チェンジング・ランドスケープ』。1階と2階から眺める事が出来る。
<角屋・作品>
・宮島達男『Sea of Time ’98(時の海 ’98)』1998年
角屋の家屋、LEDカウンター、FRP製のプール、水
・宮島達男『Naoshima’s Counter Window(ナオシマ・カウンター・ウインドウ)』1998年、角屋の家屋、液晶カウンター
・宮島達男「Changing Landscape(チェンジング・ランドスケープ)」1999年
鉛筆、アクリル、岡本豊彦の画 -
・Keep Changing(それは変化し続ける)
・Connect with All(それはあらゆるものと関係を結ぶ)
・Goes on forever(それは永遠に続く)
〜宮島達男〜 -
軒先に「空き缶アート」が並ぶ店の前を通り、その精巧さに驚く。
街の至るところに、「アート」があったりして、不思議な路地裏空間。 -
「街角アート」。
続いて、「碁会所」。
木彫り作家の須田悦弘(よしひろ)さんによる、本物そっくりな「椿の花」の彫刻が、四畳半の日本間にいくつか散りばめられている。
京都市北区の地蔵院(椿寺)の椿を描いた速水御舟の『名樹散椿』(山種美術館所蔵)から着想を得て作られたもので、本物と言われても気づかないほど。ちなみに、庭には、「本物の椿」の木が植えられている。
ちなみに、ベネッセハウスの入口前のコンクリート壁にも須田悦弘(よしひろ)さんの作品『雑草』が飾られている(・・が、私は気づかなかった・・)
<碁会所・作品>
須田悦弘『椿』 2006年
朴の木に彩色 -
「南寺(みなみでら)」
南寺は、明治時代までお寺があった場所に、安藤忠雄設計の新築の建物を建てた作品。ここには、地中美術館にも作品があったジェームズ・タレルの『バック・サイド・オブ・ザ・ムーン』がある。
入口の前で整理券を配っており、15分ごとに8人くらいずつ?中に入ることができる。
混んでいる時は、先に整理券をもらって、しばらくたってからでないと入れないのだろうけれど、この日は、その場で並んで前の回を終わるのを待つだけで入ることが出来た。
待っている間に、作品の説明書きが配られる。「真っ暗な中で、光が見えたら、前に歩いていく」というような内容だったが、その後、どうするのかは覚えていなかった(書いてた?) -
「直島のネコ」
そろそろと外を歩いている時、カップルのお兄さんに「何か見えました?」と聞かれ、お姉さんも含めて、4人で作品について感じた事を立ち話。「あれは最初から点いていた光なの?」「だんだんと光が見えてくるのは人生を意味していると思う」「あなた方(カップル)が動かないと動けなかった」・・
カップルの女性の方は、一度、この作品を体験されていて、それで一番に立ちあがることができたのだという。初めて体験する人同士だと、ずっと立ちあがれないのかもしれない。
真っ暗闇の中、光が見えてきたら突、プロポーズを・・と妄想したのはナイショ(またか)
それにしても不思議な体験だった。光が見えてくる様子を、作者ジェームズ・タレルの娘さんは「光が流れ出した」と表現したらしい(ジェームズ・タレル『光はどこから来るのか』展インタビューより 1998)。
光の射す方へ。
<南寺・作品>
ジェームズ・タレル『Backside of the Moon(バックサイド・オブ・ザ・ムーン)』1999年
蛍光管、タングステンライト、木、白ペイント -
「直島のネコ」
両隣の人も動かない。と、突然、左隣にいたカップル2人が立ち上がり、ソロソロ前に進んでいくのがボンヤリと見える。右隣にいたお姉さんはまだ動かない。前の白いモヤではなく、前を進むカップルの姿を頼りに、前に進んでいく。右隣のお姉さんもようやく立ち上がる。
前に進んでいくと、白い光のスクリーンがだんだんと見えてきて、その前で立ち止まる。右隣のお姉さがスクリーン?に手を差し出していたので、真似をしてみると、「光」の中を手が空振りする。
後ろを振り返るとまた真っ暗。ようく見ると、隣のベンチに座った4人位のうち、2人位が立ち上がってくるのが見える。
このあと、どうしていいのか、帰り途はどこなのかも分からなかったが、前のカップルについて行きながら、そろそろと進むと、出口から外に出た。 -
「直島のネコ」
時間になり、係員のおじいちゃんに連れられて、真っ暗な建物の中に入っていく。前にはお姉さんが一人、後ろにはカップルが二人。5人で壁沿いの手すりを持って中に進んでいく。何回か暗闇の中、角を曲がらないといけないので、後ろのカップルに「次、左に曲がります」などとアドバイスしながら進む。
一定進むと、ベンチのような所に座らされ、係員のおじいちゃんはどっかに行ってしまう。壁も真っ黒に塗られた真っ暗闇で、隣のお姉さんとの距離感も分からない。
5〜10分ほどすると、光が現れるというような説明だったと思うけれど、腕時計も見えないため、時間がどれくらいたっているのかも分からない。自分の左右に人がいるはずなのだけれど、それすら、本当にいるのかも分からない。もう10分過ぎてしまったのではないか?と、だいぶ不安になってきていると、前にボンヤリ白いモヤがかかり始める。あの白いものが「光」なのか?? -
感じながら目をつぶった。
『このことを』で感じることは人それぞれで、それはたぶん、人によって違う。実は、中に入っている時は気付かなかったのだけど、家に帰って来てから、自分なりにそういうことだったんだと気づいた。それが気のせいなのかどうかは分からない。
瞑想を終え、「あとでたこ焼きたべよかな・・」と考えていたら(笑)、ドアをノックされ、15分たったことを告げられる。
この作品は、次は雨の日に体験してみたいな、と思ったり。外に出ると、さっきまで入っていた「きんざ」の建物は本村の大通(というには狭い通りだけど、バスもギリギリ通る)に面していて、今も、誰かが「このことを」体験しているんだと思った。あと、「キーラ・内藤礼」というダジャレを思いついた(台無し・・)。
「つくられたものを放ち、与えられたものを返す。」〜内藤礼〜
<きんざ・作品>
内藤礼『このことを』2001年
土、木、石、ガラス、竹、瓦、鏡、糸、ビーズ、ステンレス・スティール、アルミニウム、プラスチック、貝 -
中に入り扉を閉めると、だだっ広い土壁に、下に空いた15cmくらいの隙間から光が差し込んでいる空間。真ん中には、ドーナツ状の物体と何本かの柱。ビー玉やら糸やらオブジェクトが規則的なのか不規則なのか分からないが、ところどころに置かれている。
一通り部屋の中を眺めた後、真ん中の切り株のような椅子に座る。事前情報がなく、何が起こるのか分からない。タレルの作品のように光が見えるようになるのか、はたまた円盤のオブジェが突然、飛びまわるのか(こりゃ)。
1分経過。静寂。
3分経過。静寂。
5分位たっただろうか。・・何も起こらない。
と、なんだか小さい子供が走りまわる気配と足音と声が聞こえてくる。静寂な空間に足音が響く。
ま、まさか、この子供たちは、もうこの世にはいないというオチなのか・・とぞっとする間もなく、この建物は通りに面していて、外を歩く人や自転車や車の音がそのまま聞こえてくるんだと気づいた。下に15cmくらいの隙間があり、道路を通り過ぎて行く「もの」を感じる。 -
<ネタバレ注意>
※これから体験しようと思っている方は読まない方がいいかもしれません。
カフェまるやの近くでネコと戯れた後、家プロジェクト「きんざ」へ。築200年の家の中に内藤礼さんの『このことを』が展示されている。この作品は、家プロジェクトの中でも、別途予約(別途500円)が必要。金・土・日・祝の11:00〜13:00、14:00〜16:30のうち、一人ずつ15分間まで鑑賞することができる。一日に鑑賞できるのは18人まで。
内藤礼さんと言えば、布の中に一人で入る『地上にひとつの場所を』などの体験型の作品で知られる女性アーティストだが、この作品のことは全く知らないまま、「きんざ」に行った。予約の時間だったが、まだ前の人が入っているらしく、しばらく待つ。この作品は、カップルで行っても、グループで行っても一人ずつしか入ることができない。前の女性が出てきた後、「中に入ったら、線より前には行かないでください。小さいオブジェなどもありますが、作品には触らないでください。真ん中に座る場所があるので、そこに座っても構いません。15分たったら合図します」といった説明を聞いて中に入る。 -
続いては「はいしゃ」へ。ここは、名前のとおり、元々「歯医者」だった建物。大竹伸朗(おおたけ・しんろう)さんの『舌上夢/ボッコン覗』 がある。
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「うどん・軽食」「7F」などの看板や、止まった時計、がらくたなどが貼り付けられた奇抜な外観。
中に入ると、透明な床下に写真や雑誌の切り抜きなどのスクラップがびっしり。また、でっかい船のガラクタが家の中に鎮座している。さらに、中には2階ぶち抜きで「自由の女神」が置かれていた。 -
脳内は、勝手にウルトラクイズのテーマ曲。
「ニューヨークに行きたいかー!」。
かつて風呂場だった所に浮かれているので、「入浴」→「ニューヨークの自由の女神」が置かれているのだとか、いないのだとか? -
『舌上夢』というタイトルは、何かを口にしている時、味や匂いなどの感覚からたどる夢の記憶のプロセスを表現しているらしい。
それにしても、この建物、「ハウルの動く城」みたいだ。夜になると飛ぶんじゃないだろうか。 -
夜になると自由の女神がライトアップ。
<はいしゃ・作品>
大竹伸朗『舌上夢/ボッコン覗』 2006年 -
家プロジェクト、最後は『護王神社』へ。山をガシガシ登って行き、神社にたどり着く。本殿の前に、氷の階段のようなものがある。これは氷ではなく、光学ガラスで出来ているらしい。
杉本博司さんの作品『Appropriate Proportion (アプロプリエイト プロポーション)』。
「Appropriate Proportion」=「適切な割合」とかそんな意味? -
杉本博司さんの名前をどこかで聞いたなぁ、と思っていたが、さっき、岸壁にあった屋外作品『タイム・エクスポーズド』の作者だった。
山から見おろす海の景色がよく、明日の朝は、ここから朝日を見ようとフラグを立てて、山を降りて行く・・
・・え!?何か見落としてないかい?
この神社って、チケットなくても見れたんじゃね!?と不思議に思いながらも、山を降りていったのだけど、この「護王神社」、地下の石室に入れるんだそうだ。係員の人も見かけなかったし、全く気付かなかった・・(たぶん、案内中だったんだろう)。 -
事前知識全くなしだったので、見落としたことにも気付かず・・。気づいたのは、翌朝、ここに朝日を見に来た時だった・・。残念。
何も調べていかないと、新鮮な驚きがある一方、こういった見落としもやってしまいかねないので、難しいところだ。ま、また来て見ればいいのか。
<護王神社・作品>
杉本博司『Appropriate Proportion (アプロプリエイト プロポーション)』2002年
木、石、光学ガラス、コンクリート
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