2008/01/01 - 2008/01/07
403位(同エリア662件中)
356さん
2008年のお正月に旅した九寨溝と黄龍の記録です。
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【予定変更】
それは昨日の出来事から始まる。
冬場は閉園していると思っていた黄龍が、実は開いているという話を聞きつけた。天気次第では行けそうだという話も。黄龍の下調べを何もしていなかった僕は簡単に考え、ガイドの李さんに黄龍の観光を願い出た。5日目の午前中が空いてるから、そこで黄龍の五彩池だけでいいから行けないか、と。
李さんは考え込んだ。
かなり早起きすれば何とか・・、でも早すぎると道路が凍っているし・・。 -
結論は出ないままだったが、李さんはずっと考えていてくれたのだろう。
急遽、明日の分の九寨溝観光を今日、全て終わらせることにした。
観光客が少なかったこともあり、今日だったら貸し切りバスもある。
時間は充分に余裕がある。
「冬の九寨溝6日間」が「冬の九寨溝、冬の黄龍の旅」に変わった瞬間だった。
「ひゃっほう、やったぁ」
まさに小躍りしたい気分だった。後は天気が崩れないことを祈るのみだ。 -
諾日朗観光客センターにて昼食をとる。
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【 長 海 】
九寨溝の中でも長海は一番大きく、標高も一番だ。絶景ポイントでの標高は3100mにもなる。昔はボートで奥まで行けたそうだが、今は凍った湖面を眺めるばかり。 -
昔、ボートに乗ったというガイドの李さんは恐ろしかったとその体験を話した。
12m下まで見通せる透明な九寨溝の水だからこそ、長海の真っ暗な湖面は今にも吸い込まれそうで背筋が凍ったという。 -
ここには露店が並んでいた。観光客も結構いる。李さんによるとシーズン中に比べると値段が4分の1だとか。確かに驚くほど安い。
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【 五 彩 池 】
バスを降りて、狭く滑りそうな急な坂道を降りていくと木々の隙間からエメラルドグリーンの湖面が見えてきた。思わず頬がゆるむ。ここを見たくて遙々やってきたようなものだ。 -
底まで綺麗に見通せる湖面。想像以上の美しさ。そして、その神秘性。もう、たまらない。観光客も多い。とはいえ、数えられる範囲。
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さすがに水量は少ない。大雨で急に水量が増えて遊歩道が湖面に沈んだため一日でその上に遊歩道を造ったという逸話を聞いたが、今はその一段目の遊歩道のはるか下に湖面がある。
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とはいえ、雪景色に五彩に輝く湖面は美しい。
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妻の穏やかな顔を見れば一目瞭然。神様の領分に入ったような神秘の空間が広がっている。
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【 犀 牛 海 】
昔、サイを連れたお坊さまが諸国を巡り歩いておったそうな。
願いはただひとつ、この世から悲しみを無くすこと。
しかし、そのお坊さまは病魔に冒されておった。この地を訪れた頃には歩くこともままならず、サイの背にまたがったまま気を失ってしまったそうな。
ふと気付くと何やら体が暖かい。真冬のはずなのに、これはきっとお浄土へ召されたに違いないと思っていると、ポタリポタリと口元に雫が落ちてくる。
目を開けようにもその力はないが、口を僅かばかり開くとその雫が五臓六腑を駆けめぐっていった。すると、冷えた体がみるみる暖かくなっていくのがわかった。
ああ、きっと誰かが介抱してくださるのじゃなとお坊さまは感謝の気持ちで一杯だった。 -
ポタリポタリとそれを何度も繰り返すうち、お坊さまは次第に元気を取り戻していった。
目を開けると誰あろう、連れのサイがその角(つの)でこの湖の水をすくい、お坊さまの口元にポタリポタリと雫を落としていたのだった。
お坊さまは体が震えんばかりに喜びで満ちあふれていった。
そして、その喜びで益々元気になられたのだった。
やがてお坊さまの体から病魔は消え失せ、すっかり元気になられたそうな。
お坊さまはこの湖と連れのサイに感謝し、この湖を犀牛海と名付けられた。
すっかり元気になられたお坊さまはその後も諸国を巡り歩かれたそうな。
願いはただひとつ。この世に喜びを増やすことだったそうな。 -
犀牛海にはこんないわれがあるそうです。(半分くらいは創作)
サイといえばアフリカとばかり思っていましたが、ちゃんと東南アジアにも生息していました。ただし、絶滅危惧種になっています。 -
諾日朗観光客センター近くで見かけたお坊さま
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【 老 虎 海 】
年老いた虎の意じゃなくて、老虎でトラって意味だそうです。 -
対岸の模様がトラに見えるらしいのですが、いかがでしょう。
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道路沿いを歩きながら進みます。温度は何度あるかわかりませんが、寒さは感じません。でも、さすがに樹木の根元付近は凍っています。
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老虎海から流れ出た水は樹木の間を流れ、樹生瀑布へと続いていきます。
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【 樹生瀑布 】
歩道の脇をせせらぎのように流れていた水が急に表情を変える。 -
歩道は急な下りの階段になって、荒れ狂う水の表情を追いかける。水しぶきがかかり、階段もところどころ凍っている。
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岩肌に凍り付いた氷も表情豊かで見とれてしまう。
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激流は林立する樹木にその思いをぶつけて、やがて静かに静かにたゆたう。
それにしても凍り付いた樹木は痛々しい。 -
春を待ち焦がれているのは一番にこの樹木たちだと思う。
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【チベット族売店】
九寨溝とは「九つの集落のある谷」という意味で、1970年代に森林伐採の労働者によって偶然に発見されたとされている。とは言え、そこに住むチベット族にとってこの自然は悠久の昔より先祖代々守り受け継いできたものである。 -
チベット族は信心深く、どの家でもタルチョがなびいている。タルチョには経文が印刷されており、風にはためくと経文を読んだことになるという有り難いもの。青、白、赤、緑、黄の五色からなり、それぞれ天、風、火、水、地の意味を持つ。五彩池や五花海など五という数字は有りがたいものに違いない。
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妻のお気に入り写真。
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【 火 花 海 】
朝靄に直射日光があたると乱反射して湖面に映り、それがまるで火花が飛ぶように見える、らしい。しかし、その火花にはお目にかかれずじまい。まあ、朝じゃないし。 -
それにしても素晴らしい眺めだ。水面に映る木々が映える。
絶景独り占め状態が続く。展望デッキを右に行ったり左に行ったり忙しい。 -
水量が減ると底に見える岩が顔を出し千島湖となる、らしい。
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【 芦 葦 海 】
天女が忘れた羽衣が芦葦海になったとされる。
細い川が葦の間を流れる。 -
とはいえ、その深さは平均で5mだそうだ。2階の天井ほどの高さ(深さ?)がある。
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バスの上から走りながらの撮影。ちょっと苦しい。でも、バスを降りたら葦しか見えないだろう。
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【 盆 景 灘 】
僕の人生の中で、一番興奮した一日だった。一番感動した一日だった。そして、一番充実した一日だった。
ここは「九寨溝」最終の地、盆景灘。 -
まだ4時だというのに太陽は山の陰に隠れ、ちょっと冷えてきたような気がする。
誰が言ったか、その姿が盆栽のようだと、ついた名前が盆景灘。 -
それにしても、盆景灘にしろ樹生群海にしろ、樹木たちは何の因果でこんなところに生えているのだろう。
渇水時に生えたものなのか、崖崩れなど地形の変化がもたらしたものなのか。
それともやはりここにあるべくして、ここに存在しているのか。 -
そんな樹木を見ていると、導かれるように九寨溝へやってきたことを運命なんだと確信する。僕の人生でこの地に出会えたことに感謝したい。
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そして、盆景灘を、九寨溝を後にする。
名残惜しくて振り向くとエメラルドグリーンの水面が見送ってくれた。 -
ホテルに着くと昨日にも増して閑散としている。
そして、人数が少なくて夕食のバイキングが中止になったことを告げられる。
やはりというか、1日目にバイキングと言われたとき、大丈夫なの?って心配したぐらいだった。ともかく、ホテル内の別のレストランに連れていかれる。
中国の箸はやたら長い。菜箸で食事する感じ。my箸を持ち歩く人はきっと大変だと思う。というか割り箸じゃないからmy箸の必要もないか。でも爪楊枝はさすがに使い捨て。けれども上下というか両端というか、どちらも尖っている。どちらも使えて便利というより、ちょっと危なっかしい。
そして、何より驚きは料理の量だ。一皿一皿の量が半端じゃない。完食なんてとても無理。
明日は黄龍だ。4000mの峠越えもある。高山病予防のためにもアルコールは禁物だ。でも、一口だけならとビールで乾杯。気付くと二人で6本が空になっていた。
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