2008/01/01 - 2008/01/06
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356さん
2008年のお正月に旅した九寨溝と黄龍の記録です。
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序章
2008年元旦、南国鹿児島でも朝から雪がちらついていた。
出発は2日、早朝。新幹線で広島へ行く予定。
しかし、1日の昼になっても相変わらず雪がちらついている。心配になって天気予報を見ると、福岡山口では、1日夜から2日早朝にかけて大雪との予報。まいった。どうしよう。新幹線は遅れなくても、鹿児島本線が雪で遅れる恐れが強い。決断を迫られる。
乗り換えだらけの旅だ。時間に余裕はない。急遽、1日に出発して、広島に泊まることにする。 -
鹿児島中央駅〈15:16〉→(九州新幹線つばめ52号)→新八代駅
新八代駅→(鹿児島本線リレーつばめ)→博多駅
博多駅→(新幹線ひかり478号レイルスター)→広島駅〈19:09〉 -
広島駅に着いたら姉が夫婦で迎えにきてくれていた。おまけにホテルの手配までしてくれた。感謝、感謝。その夜はホテル近くの居酒屋にて夫婦で祝杯。
思えばこの旅行は娘が夫婦の銀婚式のお祝いにとプレゼントしてくれたもの。これまた感謝です。 -
【機内から大連を撮影】
2008年1月2日
〈ルックJTB〉広島発着、冬の九寨溝6日間
広島空港に12時30分集合。
どんな人が参加するのか、旅の命運を左右するだけに、楽しみでもあり、不安でもある。しかし、驚いたことに参加者は僕ら夫婦二人だけだった。
広島〈14:30〉→ 大連(入国審査)→ 北京〈17:45〉
北京でロストバッゲージ!?騒ぎ。勘違いではあったけれど、ちょっと肝を冷やした。
北京〈19:50〉→ 成都〈22:30〉
バッグの取っ手が壊れて出てきた。 -
何やかんやで時間を取られる。
結局、修理費として10元(160円)を渡される。まあ、この程度だと簡単に直るだろうが、それにしても手荒い。他にもトランクが割れて、新品と交換してもらう人もいた。 -
食事は日付の変わる頃にルームサービスで、山盛りのビーフンを戴く。
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それをつまみに青島ビールで乾杯。
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【銀河王朝大酒店】
2008年1月3日
ガイドの李さんと10時にロビーで待ち合わせということで、早起きをして散策。
日本との時差は1時間。しかし、中国は全国で北京時間のため、7時過ぎだというのに、真っ暗。その暗闇の中をバイクが無灯火で音も立てずにぶっ飛ばしてくる。 -
これって電動バイク?家庭用電源で夜に充電するそうだ。一年を通してモヤがかかったような成都だからこそ、指導部は環境問題に一所懸命に取り組んでいるのがわかる。
ホテルから2キロほど歩いて東風大橋に着いた。 -
「あれっ、どこだ」
当たりを見回し、さがす、探す。 おぉ、いた、いた。 -
これを見たかったんだなぁ、なま太極拳。人数的には地味だけれど、音楽に合わせてやってるよぉ、感動。 っと、あれはなんだぁ。
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車が溢れている中国ではあるけれど、それはほんの一部の人のこと。成都だけで3千万の人がいる。庶民にとっては車はまだまだ高嶺の花。社長が若い頃、看板をリヤカーに乗せて運んだという逸話を思い出した。
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帰り道、肉まんを購入。1元(16円)。おいしかった。
急がないと朝食バイキングを食べ損ねてしまう、大変。 -
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【飛行機からみた雲海】
2008年1月3日
結局、他の地からの参加者もなく、僕ら夫婦二人にスルーガイドの李さんを加えて3人。
飛行場で手続きを済ませて昼食のはずが、手続きに時間がかかり、二人だけで昼食をいただくことに。店のテーブルの回りには日本人観光客やビジネスマン風の人など、日本語がとびかっている。 -
搭乗時刻がせまり、10分で食事をかっこむ。
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九寨黄龍空港へは昔のターミナルから乗り込む。
成都〈12:40〉→ 九寨黄龍空港〈13:25〉
広島を出発直前になって、予定の九寨黄龍空港行きがキャンセルになって時間変更になった。 これって、人が少ないってこと?
曇りの成都を後にし、しばらくすると雲海が広がった。4000m、5000mの尖った山々が数え切れないぐらい広がっている。
やがて、その雲もなくなり、山の上に飛行機は降り立った。 -
【九寨黄龍空港】
2008年1月3日
九寨黄龍空港〈3500m〉
鹿児島を出発して3日目、ようやく目的の空港に降り立った。
空気が乾いて冷たく、肌を刺すような感じ。妻の実家のあった岩手の冬を思い出す。しかし、想像とは裏腹にそこまでは寒くない。高度も富士山並みだが、息苦しさは感じない。ともかく、目の覚めるような青空。素晴らしい眺望。 -
大活躍の車と李さんと妻
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【ミニスキー場】
九寨黄龍空港〈3500m〉 → 九寨溝〈1800m〉
空港から車で2時間かけて九寨溝のホテルへ向かう。
途中、絶景の連続。たまらない。 -
チベット族のドライバーさんは平気で凍った川の上を歩く。
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3日間の宿シェラトンホテルに到着
夕食はバイキング。3日間あればいろんな料理を楽しめると思ったのが・・。
ホテル内売店で青島ビール発見。
高山病予防のためアルコールは控えて下さいとガイドブックには載っていたが、やっぱり九寨溝に祝杯。 -
【九寨溝入口】
2008年1月4日
いよいよ九寨溝へ。朝の9時とはいえ北京時間のため、ようやく夜が明けたばかり。日本の感覚でいうと7時半ぐらいか。
さすがに空気は冷たい。でも、マイナス10度超を覚悟していただけに拍子抜け。重ね着用のダウンを持ってはきたが必要はないかも。 -
観光客の少なさも予想以上。それはちょっと嬉しかったりする。
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【貸し切りバスと李さんと九寨溝ガイドさん】
九寨溝1日目は「貸し切りバスによる九寨溝めぐり」と確かにツアーガイドには載っていた。が、二人だけなのにこんな大きなバスが必要なの?
ちなみに貸し切り料金は8万円也。ミネラルウォーター1箱付。
いよいよ、神秘の世界が始まる。 -
【諾日朗瀑布】
バスに揺られ、最初に訪れたところは、九寨溝のほぼ中央にある諾日朗瀑布だった。 -
全幅300mはあろうかという大きな滝だ。崖にこびり付くように凍りついた氷に圧倒される。息をのむという表現を実感する。
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なんとも芸術的としか云いようがない。見上げると青空が広がっている。嬉しいことに、この景色を独り占めだ。他に観光客は見あたらない。
ふと見ると青っぽい氷が見える。 -
青い巨大な霜柱って感じ。
「水に含まれる成分がプリズムの役目をして・・・。」
なるほど、そういう理由で青色に輝くのか??? -
記念に妻に撮ってもらう。ダウンの前オープンでも全然平気、寒いとは感じない。とはいえ、ジーンズの下にはパッチ、足下にはレッグウォーマー。ただし、極寒用にと準備した登山靴っぽい厚手の靴はホテルに置いてきた。そして、大量に準備したホッカイロは未使用だ。
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【鏡 海】
諾日朗瀑布を後にし、道は二つに分かれる。諾日朗瀑布の上を回り込むように右に曲がるとやがて右側に鏡のような湖が広がった。その名の通り、これが鏡海だ。 -
思わず息を飲む。朝から息を飲みっぱなしだ。
この感動をカメラに収めたいとレンズを取っ替えひっ替えシャッターを押すが、悲しいかな技術が追いつかない。 -
風は無く、青空が広がり、最高のコンディション。透過深度12mは納得の透明感。水中の倒木まで綺麗に見える。
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遠慮がちに湖水に触れてみる。冷たい。水を汚したみたいで良心が咎める。綺麗さもここまでくると罪のような気がする。当然のように誰もいない。右に行ったり、左に行ったりと絶景ポイントを探る。あきれたような顔の李さんを横目にシャッターを押しまくる。
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【 五 花 海 】
いよいよ、九寨溝のメインともいえる五花海にやってきた。
なだらかな坂道をゆっくり下りながら、木々の間から見える湖の色に圧倒される。今、まさに太陽が山の間から昇ろうとしている。
僕の人生に神様がプレゼントしてくれたとしか云いようのない景色が目の前に広がっている。 -
ここで初めて多くの観光客の姿を見た。出店もあり、民族衣装を着ての撮影の勧誘も心地よい。
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高い山に隠されていた太陽がようやく顔を出し、煽られるように水蒸気が湖面に立ち上り、それが生き物のようにモワモワとうごめいている。何故か心を締め付けられ、夢中でシャッターを押す。
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たとえ大雨になろうとも決して濁ることのない水だという。この美しさが永遠に続くことを願わずにはいられない。
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ガイドの李さんも僕らと行動を共にしてくれている。シーズン中だと、30分後に集合、などという形になるそうだ。人に圧倒され嫌な気分になることもなく、ゆったりと自分のペースで(妻にはあなたのペースでと釘を刺されるが)たっぷりと堪能できた。最高だ。
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五花海を後にしてしばらくバスが坂道を上っていくと五花海の全景が広がった。バスの中から体を大きく乗り出してシャッターを押した。
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【 熊 猫 海 】
昔はパンダも姿を現したという熊猫海。今日は厚い氷に覆われていました。とはいえ、氷になってもこの透明感はさすが。 -
よく見ると氷の下で魚が泳いでいる。自然の営みに感動。この冷たい水の中で生きているんだなぁ。ここらはきっと日当たりが悪くて凍っているんだろう。遠くの方で僅かばかり日が差している。
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天然のダム湖ともいえる熊猫海からあふれ出た水は滝となって、新天地を目指す。今はまだ時を止めたまま、じっとその時を待っている。
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夏場は下まで降りていけるが、今は階段が凍って危険なため、通行止め。ちょっと残念。
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【 箭 竹 海 】
熊猫海から更に奥へ行くと右手に広がっている。
バスを降りる前に近くに鴨を発見。歩み寄ると鴨は慌てて逃げた。 -
ここは映画「HERO」の舞台となったところ。いえいえキムタクの方じゃありません。ジェット・リーの方です。さすがに素晴らしいロケーションです。
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「HERO」のワンシーンです。
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当然のように水の透明度は高く、当然のように水中の倒木までもが綺麗に見えている。ここでバスはUターンして、下っていく。
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【 珍 珠 灘 】
鏡海と五花海の中間に位置する。はじけ飛ぶ水しぶきが真珠のように見えたことからこの名が付いた。 -
川幅が200mはあろうかという河原の上に架けられた橋を渡っていく。
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後ろから野太い声の歌声が聞こえてくる。振り向くと何人ものチベット族の人が50キロはあろうかという氷をかついで橋を渡ってきた。この氷で氷の彫刻を作るのだ。
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水の流れが好きな僕は光と水の織りなす姿を追いかける。
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橋を渡りきるとこの川の隠された姿が見えてくる。
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ここは大きな滝の上だったのだ。
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【 珍珠灘瀑布 】
これはもう冬場でしか味わえない絶景。
岩にこびり付いた氷。透明に輝く氷柱。ほとばしる水しぶき。
枯山水の世界が目の前に広がっている。 -
樹氷をこんな間近で見られたのも感動もの。
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氷も太陽の光を浴びて輝いている。
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幅の広い珍珠灘であるが故にその水が流れ落ちる珍珠灘瀑布はいろんな場所でその場所ならではの表情を見せる。
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「冬の九寨溝、冬の黄龍の旅」その2 へ続く。
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