2009/02/14 - 2009/02/14
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azianokazeさん
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阿蘇も近い宮崎県五ヶ瀬町に引っ越して1ヶ月。
全国的に異常に気温が上がり、スキー場もある五ヶ瀬でもコートなしで外出できる暖かさ。
春を先取りする陽光に誘われて、隣町の熊本県馬見原に出かけてみました。
歴史を感じられる静かな町と聞きます。
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熊本・肥後の国から宮崎の延岡・日向の国にいたる街道は「日向往還」(ひゅうがおうかん)と呼ばれています。
起源は古代に遡るそうですが、中世・阿蘇氏の時代には、すでに活発な往来があったようです。
江戸時代には交易路としての重要性を増し、馬見原はその宿場町として賑わったところです。
国道をはずれて町に入ると、小高い丘に登る階段が目に付きました。
案内板によると「明徳山」という山で、昔は山伏の修験の場、江戸時代には町の豪商の旦那衆が稲荷神社を祭祀して繁盛を祈願したところだそうです。
山頂には杉の古木もあるとか。
運動を兼ねて上がってみましょう。 -
鳥居の横に「西南の役 官軍本営址」の記念碑があります。
日向往還は西郷隆盛が決起した西南の役が戦われた舞台でもあります。
田原坂で破れ、熊本から敗走する薩軍がこの街道を通り、交通の要衝である馬見原を官軍・薩軍が奪い合ったのが明治10年(1877年)です。 -
寒い日が続き家にこもりがちだったこともあって、急坂に息が上がります。
頂上につきました。
一段高くなったところが祠のようです。
しかし、杉の古木は? -
稲荷神社の祠。
案内板によると、樹齢五百年を越える“山伏杉(やんぼしさん)”という古木があったのですが、平成3年の台風で幹が折れ、今は根元部分しか残っていないそうです。 -
木々から少し頭がのぞいているのがそれです。
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山伏杉は残念でしたが、気持ちのいい眺めです。
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春のたたずまい・・・と言いたいところですが、来週はまた冬に逆戻りするようです。
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かつては豪商が手広く商いを行い、遊郭・置屋も数軒あるほどの賑わいでした。
この地を訪れた歌人、若山牧水が日記に「しゃれた町なり」と書きしるしています。
そんな馬見原も今は静かな街並みです。 -
往時の名残をとどめる醤油の醸造元「新八代屋」の建物。
パンフレット等には「明治22年につくられた土蔵で、当時としては珍しい木造三階建ての・・・」とありますが、建物前の案内板には「四階の上に望楼(五階)がありましたが・・・」としるされています。 -
当時の写真。
屋根裏が四階に相当するのでしょうか。
望楼の有無以外にも、ちょっと現存建物とは違うような感じもします。 -
商店街を抜けると五ヶ瀬川にかかる馬見原橋。
「くまもとアートポリス構想」の一環としてつくられた橋で上下二層式のユニークなデザインです。 -
下層は板張りで、大きな穴が2箇所開けられており、五ヶ瀬川の清流がながめられます。
もっとも、「五ヶ瀬川の清流・・・」云々は後で知った話で、現場で感じたのは「なんじゃ、この穴は?」でした。
大体、下層は急傾斜のアーチ状になっていますので、非常に歩きづらいのが実感です。
おそらく皆上を通るのでは・・・と思われます。 -
橋のたもとの両側の岩が「夫婦岩」と呼ばれ、注連縄が道路上にかけられています。
かつてこの道が国道だった頃は、“道路上に注連縄がかかる唯一の国道”だったそうです。
バイパスが出来て、そちらが国道となり、町は更に静けさを増したようです。 -
夫婦岩のすぐそばに「明神の本」の案内板があります。
イザナギの命が禊ぎ祓いを行って高天原に上られたという湧き水だそうです。
神話の里は高千穂町だけではないようです。行ってみましょう。 -
いったん五ヶ瀬川の河原に下ります。
のどかな清流です。
水の流れの音と遠くでほえる犬。 -
実用性はともかく、そのデザインには目がいきます。
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河原に岩肌から水が湧き出している所があって、注連縄がはられています。
多分これが「明神の本」ではないでしょうか。
ちょっとイメージとは違いました。
その場に何も案内がないので、通り過ぎてしまいました。 -
遊歩道が岸の上に続いるので、そのまま上がると小さな神社があります。
どうもこれが道路わきの案内板にあった「生目神社」(いきめじんじゃ)のようです。
(ここもその場に案内がありません。いったん道路まで降りた後、「生目神社」参道の標識のあるところから上っても同じ場所に出てきましたので、多分ここが「生目神社」でしょう。) -
正直に言って、実に質素な神社です。
「生目神社」は目の神様ということで宮崎市に本社があります。
「境内の湧水で目を灌ぐなど、各地から詣が絶えない」と上り口の案内板にありました。
確かに社横にそれらしい場所がありましたが、水が淀んでおり、目を灌ぐというのは止めたほうがいいような・・・。
余計なお世話でしょうか。 -
「生目神社」のある高台から眺める馬見原の街並みと五ヶ瀬川。
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これといって驚くようなものはありませんが、往時の賑わいなどを思いながら散策するにはよい場所です。
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