2009/01/01 - 2009/01/02
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nh155さん
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今になってみれば良く無事に帰ってこれたものだ、と。一時は映画「八甲田山」のシーンが頭をよぎりました。
Stepanakert:09:50-
Checkpoint :11:50-
Goris :12:45-
Sisian :16:10/08:30-
Vayk :10:15/11:00-
Erevan :13:30
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せっかく来たのでこの日は近郊の教会にでも、と思っていたら、朝起きたら一面の銀世界...「嫌な予感」がしたので、急遽Erevanにとんぼ返りをすることに。せめてものプチ観光ということでカラバフ名物「我らの山像」を見に行くことにしました。写真はステパナケルトのバスターミナル。入口にErevan行きのミニバスを見つけてちょっと安心。
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ハグタナク(勝利)広場=街の中心です。周囲には商店や銀行、ネットカフェなども有り、前夜通ったときには家路を急ぐ人がバスや乗り合いタクシー乗り場で列をつくっていました。
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銀行のATM。他行でもCirrusは見かけませんでした。
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営業時間には両替もOK。
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左隣はネットカフェでした。
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トラックを改造した除雪車が朝から大活躍。
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街の北外れにある新しいホテル(ホテルナイリ?)
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この雪道を下らなきゃ...
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振りかえるとこんな感じ。
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ようやく着きました。近くで見るとかなり巨大です。
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山岳国家ならではの像ですね。左側の三角の屋根のぎざぎざ部分が国旗のデザインにも採用されています。
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おぉ「カラバフテレコム」。因みにMy World Wide携帯はカラバフ領では圏外で使えませんでした。
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汗だくになりながらダッシュで宿まで戻り、荷物を取ってバスターミナルへ。中のCassaでチケットを購入。往路は5000Drだったのに、帰路はなぜか4500Drでした。窓口のおばちゃん(太)はいかにも社会主義ロシア的な応対でしたが、日本から持参したお土産を渡すと一転「すぱしーば!」と笑顔に。やればできるぢゃん。
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カラバフ領内のバス路線マップ。
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Stepanakertをようやく9:50に出発。しばらくは快調に飛ばしていましたが、ろくに除雪もしていない山雪道をチェーン無しで走るので上りはトロトロ、下りもソロソロ。2時間もかかって国境のチェックポイントに差し掛かると、なんと一部の乗客はバスを降りて国境警備隊のオフィスにIDチェックをしに行き始めました。私は結局VISA無しで来てしまったので「ヤバい...」とバスの中に隠れていると、そのままなんとなくバスは出発進行。あっけなくVISA無し不法出入国達成の瞬間です。同じバスに乗っていた他の日本人旅行者はVISA取得時にもらったという白い紙を国境で渡していたので、本当はそういうルールになっているようです。念のためやはりVISAはErevanで取得するのが無難ですね。
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Stepanakert:09:50
Checkpoint :11:50
Goris :12:45
Sisian休憩 :16:10-17:30
往路では順調に走ってErevan-Goris間は6時間かかっており、17時には暗くなることから、この時点で既にErevanに帰れるかどうかビミョーになって来ました。そしてGoris-Vayk間の最大の難所(2400m超の峠超え)に差し掛かるところでついに事件発生。降雪がひどく視界が悪くなって来たなぁと思っていたら、行く手には停車した白いセダンの運転手らしき人が大きくこちらに両手を振って止まれの合図をしています。「何してんねん」という感じでおっさんを無視して数十m進むと、突然我らがミニバスが「ズシッ」というショックと共に急停車。なんと辺鄙なため全く除雪されていない地帯で雪に突っ込んでしまったのです。とりあえず男たちが外に出て一生懸命バスを押しながら脱出を試みるのですが、客観的に見て動くわけありません。体感温度-20℃はあったでしょうか、吹雪の中、勿論みんな防水靴なんか履いているわけもなく、暫くして手足の感覚が麻痺して来ます。そうしているうちにバスの前後にどんどん雪が積もってきて、後から来た他のバスや普通車も立往生。どうしようも無いのでバス内に戻り、濡れた靴下を履き替えて、二重にして、しかもチビホカロンを入れたのですが、あまりに寒すぎてホカロンがちっとも熱くなる気配がありません。気がつけば朝からろくに食べてもいないし、どんどん時間だけが過ぎるし、雪は強くなって来るし、暖房のためにエンジン掛けっ放しにして大丈夫だろうか?帰国便に間に合わなかったら(FIXだし)どうしよう?...そうそうこんな時はひたすら「プラス思考」にならないと、もうすぐ助けが来る、♪きっと来る〜...
とそのとき!
来たんです。前方から巨大なブルドーザーが。実際には1時間強くらいのはずですが「ついに」状況打開の目処が立って、社内にも安堵の空気が漂い始めました。ワイヤーロープで引っ張ってもらって脱出し、なんとか次の町:Sisian郊外のドライブイン?で遅めのLunch休憩をしているの図=写真です。 -
ふふふ。かわいぃ。
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休憩していると店のオヤジが店外のかまどに炭をくべて、おもむろに巨大ケバブを焼き始めました。うぅぅ美味そう(>_
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聞くと「600Dr」となかなか良心的なお値段なので迷わずオーダーです。パンが固かったのはお約束ですが、このケバブは人生で忘れられないBestケバブとなりそうです。
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そろそろ日も暮れる時間にも関わらず、長すぎるLunch休憩に気になりかけた頃にようやく出発。と、バスは峠道でなく市内の方向に走り出し、ほどなくホテルらしき建物の前で止まりました。要するに運転手は夜の雪道をあきらめて急遽Sisianで一泊するという判断をした、ということです。いきなり2台分の乗客が押し寄せたのでホテルのフロントがパニックになっていましたが、同乗の日本人三人で三人部屋を無事キープ。ホテルには食料が無さそうだったので急ぎ買い出しに夜のSisianへ繰り出しました。写真はホテル横の市庁舎?広場にて。どうやら前夜は年越しイベントがあったようです。
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こちらが市庁舎?この付近にあったキオスクで韓国合弁のカップラーメン&水を購入。一旦は他の店を探しに出かけたところ全く店らしい店が見当たらなかったので、さっきの店で他に買い足そうかな、と思ったら既に閉店(20:00)。ちょっと遅れたら空腹で一夜を過ごすはめになるところでした。
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My電熱器でカップラーメン&紅茶(行きしなに搭乗時間が迫るなかラウンジで頂いたのがこんな場面で役に立つとは)をつくり、三人でささやかなディナータイム。ふとTVを見ると「ミリオネア」ロシアバージョンを放送してました。ロシアのMCは、みのさんほど顔芸はお持ちでないようでした。
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翌朝。無事快晴。でも外は超寒そう。
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ホテルの玄関前。
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ホテル全容。
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雪山が朝日に照らされてピンク色に変わっていきます。
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出発準備中。
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後部窓は氷ついてきれいな結晶が出来ていました。
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タイヤのフレーム内側に雪が氷ついてタイヤが普通に廻らなくなっている、の図(>_
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Sisian近辺は観光スポットが多いらしくHotelのロビーにはユネスコ作成の観光マップがありました。
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AM8:30にようやく出発。
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1時間ほど走ったところでベッキー似のお姉ちゃんがゲロッパ休憩。
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なかなかの風景です。
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Vayk=10:15
ようやくVaykに戻って来ました。往路の写真と見比べると積雪の様子が際立ちます。 -
往路にLunch休憩したカフェもこの通り。
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GSもこんな状態では給油できるわけありません。
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屋上にはアルメニア国旗。
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うわっ。
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しばらくVaykの町をふらふら散策してバスに戻って来ると何故かバスの行き先表示がStepanakertになって、乗客の荷物が全部降ろされています。えぇぇっ?まさか!...そのまさかでした。聞けばこのバスはStepanakertに戻ることにした(運転手の独断)、今ErevanからVaykに向かっている他のバス待ちで、そのバスは折り返しErevan行きとすることにした、ということのようでした。Vaykのバスターミナルに立っていたStepanakert方面へ行く乗客(数人)に声をかけたり、GSで給油しようとしていたり(結局給油できず)おかしいなと思っていたのですが、恐らくErevanまで行くにはガソリンが足りず、多少でも客がいるならここからStepanakertに戻ったほうが得策だ、と運転手が判断したのでしょう。
Stepanakertを出るとき、Erevan行きのバスは4台あった=前日のSisianの休憩所でも4台同時に停車していたのですが、そのうちの2台は恐らくその日じゅうにErevanに到着したと見られ、この日も朝Sisianのホテルを一緒に出発した他の一台もErevanへ直行、私の乗ったバスだけがよりによってこんなことになってしまいました。思えば4台のうち我々のバスの運転手は若いお兄ちゃんで、路面が良いときは飛ばしまくりでしたが、状態の悪い場面ではおっかなびっくりの運転、経験の差ですね、きっと。こういうときはベテランの運転手を選ぶべきだな、と改めて勉強になりました。 -
ここまで来ていつ到着するかわからないバスを待つしかないのか...とあきらめかけていると、おもむろに一台のバスが広場に停車。たまたま通りがかった英語ロシア語堪能な女性が言うことには「このバスあと5分で出発するわよ、Erevan行きよ」と。「!!!」一刻も早くErevanに帰りたかった私は今までの運ちゃんに見切りをつけ、バス飛び乗っていざErevanへ!やっとのことで見通しがついてひとまず安心です。
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この辺りまで来るとさすがにしっかり除雪されて快適に飛ばします。
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最後の峠を超えると...おぉっ?
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前方に現れた双子の山は...
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聖なるアララト山です!「ノアの箱舟」が舞い降りた伝説の山ですね。
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こんなにくっきり見えるなんて、感激です。
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こんなに近いのに山の手前で国境線が存在し、現在は向かって右側はトルコ、左側はイラン領となっています。
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Erevan市南郊外で下車、地下鉄Goritsaranayin駅から市内に向かいます。
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地下鉄Sasuntsi Davit駅=Erevan駅。見慣れた光景にほっと一安心。Tbilisi行き国際列車もここから出発です。こうしてなんとか一日遅れで無事Erevanに戻って来れたのでした。
※教訓
1)雪山は甘く見るべからず。
2)有事の運転手はベテランに限る。
3)極寒地帯へは電熱湯沸し器を持参すべし。
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この旅行記へのコメント (3)
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- Maiさん 2009/03/11 10:10:31
- 何度、拝見しても・・・
- nh155さん、こんにちは〜。
カラバフからの脱出劇! 何度、拝見してもすごいものです。
これでもか、これでもか・・というほど、何かが起きる!
国境のチェックポイントでは、ドキドキもの!
急遽の一泊も、さぞ不安だったことでしょう・・
そして、最後にまさか、バスを降ろされるとは・・。
思わず、有りえない〜〜!!と叫んでしまいました。
ところで、まいも、飛行機の出発ラウンジで、
必ず何かを頂いて行きます。
旅行では、それに命を救われる事も多々ありますよね。
寒いところに行く時は、湯沸かし器を荷物リストに追加することにします〜
まい
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- Noririnさん 2009/02/28 12:25:53
- 旅先ではプラス思考が1番ですね
- nh155さん こんにちは。
お久し振りです♪
プロフ写真また変わりましたね。
つ〜か、どこに指を当てているんですかぁ(爆)
思わず大笑いしてしまいました。
極寒のカラバフ。物凄い雪ですね!
本当に無事帰国出来て良かったです。。。
IDチェック時にバス車内で隠れていた時の心境はどんなもんなんでしょう?
VISA無し不法出入国が達成出来てなによりでしたが^^;
素晴らしいアララト山の景色に感動しました。
Noririn
- nh155さん からの返信 2009/05/12 12:45:06
- RE: 旅先ではプラス思考が1番ですね
- Noririnさん、お久しぶりです。
にににににじゅういっかいめって!
ビールよりもNoririnさんを虜にしてしまう「何か」がそこにはあるってことですね?
NY編、ゆっくり拝見させて頂きます。
nh155
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