2008/12/18 - 2008/12/18
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イボイノシシ好きのカオリさん
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さて、ナイロビ初日は実にハードです。
ジラフセンターの後はカレンブリンクセン博物館、そしてお屋敷一軒分を全てショールームにしたような土産店をハシゴし、ホテルにチェックインをします。
車社会のナイロビの大通りを走っていては、このタイトなスケジュールは実現できませんので、シートベルトをきつめに締めて、凸凹の舗装されていない裏の近道を、タイヤがパンクしてしまうんじゃないかと思うくらいの衝撃を受けながら走ります。
ちなみに私が乗った車はトヨタ車。
こんなに凸凹道を走ったって、車はへっちゃらなんだな・・・と、改めて感心します。
アフリカでの生活には車は欠かせないようです。
特に日本車は、丈夫で、利便性の面からも、1番需要が高いんだとか。
大通り沿いに大きく聳え立つ目立つ建物は、だいたい日系会社。
自動車メーカーや家電メーカー、部品メーカーなど、見覚えのある有名企業が多く見られます。
日本企業の立派な工場や大きな看板も立ち並ぶ大通り。
ビジネス街でもあります。
とはいえ、そこから一本入ると、そこには大通りからは決して見えない現状もあります。
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大通りから一本裏道を入ると、軒を連ねるトタンの住居。
乾燥した土地には無数のゴミが散らばっていました。
そんな衛生状況の中、軒先で鍋に火をかけている女性の姿や、地べたに座りながらこちらをじっと見ている子供の姿なども見えました。 -
この住居のすぐ脇を、私の乗るワゴンや大型のトラックが、砂煙を巻き上げ、マフラーが焦げているんじゃないかと疑う程の真っ黒で大量の排気ガスを撒き散らしながら走ります。
裏道を抜けるまで、ずっとここで見たことについて、黙ったまま考えてしまいました。 -
裏道を抜け、渋滞を回避し、大通りに突き当たりました。
まだ私は、さっき通ったトタンの住居地帯のことを、答えも出せないくせに考えていました。
しばらく何も言わなかったガイドのチャールズさんが、ここで、前方を指差して言いました。
「スラム街です。
この地帯で一番大きいスラム街ですね。」
夕暮れ時、目を凝らして見た車の窓の外の土色の帯は、スラム街のトタン屋根でした。
私はまた言葉を失っていました。
でも、これが現実なのです。
そしてこの現実は、過去にテレビでも見ていたし、学校でも教わったはずで、その都度、自分なりの感想を持てていたはずなのに、このときの私の頭と心の中は、全くといって、どう表現していいものかもわかりませんでした。
未だ答えなんてものは見つからず・・・。
でも、現実のほんの少しが知れてよかった。
それが、帰国してからの今の思いです。
今までの「楽しい、きれい、美味しい・・・」などのわくわくした形容詞だけが並ぶ旅行とは、だいぶ違うアフリカです。
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