2008/10/18 - 2008/10/18
621位(同エリア1614件中)
みにくまさん
さわやかな風に吹かれながら歴史を探索できるここ東塔は、延暦寺発祥の地であり、根本中堂を中心に、大講堂・法華総持院・戒檀院などの諸堂や、延暦寺会館・書院などの大建造物が並んでいます。
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元亀の兵乱
比叡山延暦寺は、元亀の兵乱すなわち織田信長の比叡山焼き討ちといういまわしい歴史をもっている。
今から420年前、元亀2年9月12日、信長軍は坂本(比叡山東麓)の街を手始めに、日吉山王21社全てを焼き払った。
次いで比叡山を目指し根本中堂以下3塔16谷の堂塔、僧房500を3日3晩かけて全て焼き尽くした。
また、坂本の街から炎に追われて山上に逃げ込んだ者千余名、山上の僧俗千余名は、ことごとく焼殺、惨殺されたと言われる。
天下布武を唱えて天下統一を目指す信長に、旧勢力に属する延暦寺が、守護大名である越前の朝倉家や近江の浅井家などと連携して対抗したのがその基因であるが、あまりにも悲惨な出来事であった。
比叡山はその後秀吉・家康の庇護を受け復興されるがその傷跡はあまりにも大きく、その後の比叡山に大きな陰をおとしている。 -
国宝殿
比叡山には、宗祖伝教大師の直筆をはじめ、仏像・仏画・書跡・美術工芸品及び考古学資料等、63点の国宝・重要文化財を含む数百点にのぼる寺宝があります。
その中から選びぬいたものを展示し、多くの人々に広く比叡山の歴史について理解してもらうために建てられたのが”比叡山国宝殿”です。
”国宝殿”の名称は、伝教大師の「一隅を照らす、これ即ち国宝なり」という言葉より名づけられました。 -
比叡山国宝殿 秋期企画展
不動明王 その慈悲と威徳
10月8日〜12月10日
拝観料 450円 -
延暦寺境内案内図 東塔
根本中堂を中心に、比較的狭いエリアに建物が集中しているので、3塔の中では一番賑やかな地区ですが、回るのにそれほど時間はかからないかもしれません。
私たちは時間の関係で、北方にある蓮如堂・法然堂はスルーしました。 -
大講堂 重要文化財
5年に1会の法華大会をはじめ、経典の講義などに使われるお堂です。
現在の建物は昭和31年に焼失した後、坂本にあった讃仏堂(旧東照宮本地堂)を移築したものです。 -
大講堂
本尊に胎蔵界大日如来を祀り、比叡山で修業した法然・親鸞・栄西・道元・日蓮などの各宗祖師の木造が奉安されています。 -
大講堂
中は自由に拝観できるようになっています。
少しだけ見えますが、宗祖師の絵が飾ってありました。 -
大講堂
朱塗りの柱の間に、いろいろな動物の透かし彫りがされていました。桃山文化の名残でしょうか。 -
鐘楼
大講堂の前庭にあります。
昭和に作られた比較的新しいものだそうです。 -
鐘楼
こちらにも所々に極彩色の彫り物が。
そうそう、鐘楼は”しょうろう”と読みます。
ついこの間まで、間違った呼び方をしていました(^_^;) -
開運の鐘
平和の鐘とも呼ばれ、総本山の大鐘楼の役目をになっています。
願い事をしながらゴーーンと打つと、いいことがあるかも?
尚、一打50円です(・o・)
連打禁止と書いてありました。 -
万拝堂
比叡山の回拝行者が、この地で神仏を遥拝するところから名づけられたお堂で、堂内は千手千眼観音菩薩を本尊とし、天台・伝教両大師像、更に毎月の1日から30日を守護する三十番神像が奉安されています。 -
万拝堂
千手千眼観音菩薩の周りに丸い木の輪がたくさん付いており、写真のように時計回りに全ての輪を回しながら一周します。
★この建物の隣には、「一隅を照らす会館」という無料休憩所がありますが、この中にスタンプラリーのスタンプがあります。
私はついつい根本中堂内にあるものと思い、この建物には寄らなかったので、東塔のスタンプだけ欠けてしまいました。
コンプを目指すなら気をつけましょう。特に、横川⇒西塔⇒東塔ルートの場合は、この心理的トラップにハマりやすいです(^_^;) -
摩尼車(まにぐるま)
まわすと願い事が成就すると言われている車です。
心静かにゆっくりおまわし下さい。
けっこう重いので、速くは回せません(^_^;) -
大黒堂=出世大黒天堂
伝教大師(767〜822)が、根本中堂を建てられる折、守護神として大黒天を祀り、一山の平安と一般庶民の財福を祈ったのが始まりで、豊臣秀吉公も開運と福徳を祈願した故事もあり、一名出世大黒天として人々に深く信仰されています。 -
大黒堂
伝教大師自作の三面大黒天をまつっています。 -
根本中堂 国宝
大黒堂の横から根本中堂に向かいます。
緩やかな長い坂の向こう、木々の間に、根本中堂の大きな建物が見えています。
写真左側、木の間に奥へ行く道があるのを見つけ、向ってみました。 -
根本中堂
とてつもない大きさ、あまりの威容に圧倒されます。 -
根本中堂
さらに山道を分け入り、根本中堂の側面に来ました。 -
根本中堂
回廊の先に金色の彩色が施された唐破風の屋根がありました。車寄でしょうか。 -
根本中堂
回廊の外側です。
塗装がはげ落ちてしまっていますが、これはこれで味があって良い。 -
世界遺産のゴールドプレート
これを見つけないと、世界遺産を回った気がしません(*^_^*) -
根本中堂
根本中堂は東塔の中堂であるだけでなく、比叡山第一の総本堂でもあります。伝教大師最澄は、788年に根本中堂を創建し、自ら刻んだ薬師如来像を安置して比叡山寺と号しました。これが延暦寺の始まりです。
現在の建物は、3代将軍家光の命により復興されたもので、1642年に完成し、その後大小の修理が加えられました。
入母屋造りの大建築で、中堂の前庭を回廊がコの字型に取り囲んでいます。一堂の中に内陣・僧侶や参拝者のための外陣をあわせもっているのが特徴です。 -
根本中堂
根本中堂内の拝観はできますが、写真撮影は入口のところから禁止です。
中堂は神秘的で荘厳な雰囲気。
内陣は外陣より3メートルほど低くなっており、中央の大厨子には最澄自作といわれる秘仏の薬師如来が祀られています。
また、ここには1200年間守り継がれた「不滅の法灯」が光り輝いています。
暗い室内、外陣の格子から見下ろす内陣の光景は、JRのポスターにもなっているショット。
ポスターの方向から見ることはできませんが、これは一見の価値あり。他では味わえない感動を覚えました。 -
文殊楼へ向かう階段
根本中堂に背を向け、文殊楼を見上げたところです。
かなり急な階段を登らないといけません。
みにくま妻は足が痛くなってしまったので、この横にあるベンチで休憩しました(^_^;) -
文殊楼
根本中堂の正門、比叡山の総門の役目を果たしています。
868年に慈覚大師が常座三昧の修業を行う道場として建立されたのが始まりです。
根本中堂などと同じく1642年に家光により再建されましたが、1668年に焼亡してしまいました。
その後すぐに再建されたものが現在の建物です。
家光が再建したものより小規模になり、全体的に唐様が取り入れられていますが、古い和様も入っており、重層和唐の混合様式の建物となりました。
江戸時代の代表的建造物として、大津市の指定文化財に選ばれています。 -
文殊楼
上層には文殊菩薩が祀ってあり、知恵の文殊として全国の学生・生徒たちが絵馬札に祈願をこめて利益を受けています。
よく見ると周囲にたくさんの絵馬が貼ってありますね〜。 -
文殊楼
反対側から撮影しました。
光の加減で少し雰囲気が違って見えます。
下層の窓は唐様式の花燈窓といいます。
桃山文化の面影ですね〜。 -
清海鎮大使張保皐碑
張保皐(チャン ポゴ)は、9世紀前半の新羅(朝鮮)の人で、海賊退治や活発な海上交通の開拓により、海上王・貿易王と呼ばれているそうです。
私が気になったのは、石碑の土台になっている亀で、どこかで見たことがあるな〜と思ったら、東寺でした。
これ↓
http://4travel.jp/traveler/minikuma/pict/14437156/src.html
こちらも、張保皐に関係のあるものなのかもしれません。 -
大書院
この建物は、比叡山延暦寺開創1150年を記念して設けられた延暦寺の大本坊です。
当時建築界の大御所、京都大学名誉教授の武田五一博士の設計により、京都にある伝統的な書院造りを参考に、当代最高の建築技術と用材を集めて完成された我が国近代建築の代表的建物で、純日本風の中に欧風の趣向が巧みに調和しています。 -
大書院
この建物は、ここより先は立ち入り禁止です。
建物の間にあった渡り廊下など、もっとじっくり見てみたかったのですが、残念。 -
大書院
こちらが大書院の正門でしょうか。
立ち入り禁止です。 -
延暦寺会館
こちらは宿泊施設です。
ゆっくりじっくり延暦寺の拝観をしようと思ったら、こちらに宿泊して2日間観光をしたほうがいいと思いました。
公式HPはこちら↓
http://syukubo.jp/ -
戒檀院 重要文化財
828年に第一世義真座主により創建。
天台宗の僧侶が受戒する道場として最も重要なお堂です。
内陣には本尊の釈迦如来坐像と、僧形の文殊菩薩・弥勒菩薩が祀られています。 -
法華総持院
伝教大師により建立計画され、慈覚大師により創建されました。
当初の堂宇は焼失し、元三大師良源が復興しましたが、その後信長の焼き討ちにより焼失。
この度、400年ぶり(昭和55〜62年)に復元再建されました。
東塔・灌頂堂・寂光堂・阿弥陀堂を総称して法華総持院といいます。 -
阿弥陀堂
昭和12年の比叡山開創法要を記念して建てられました。
全国檀信徒及び有縁の各家の先祖をまつり、念仏回向が日々行われています。
本尊は阿弥陀仏坐像です。
この朱塗りの方形造(ほうぎょうづくり)の建物は法界寺(ほうかいじ)阿弥陀堂を模してあるそうです。 -
阿弥陀堂
法要中ですが、自由に拝観できます。
厳かな雰囲気なので、緊張してしまいます(^_^;) -
阿弥陀堂
阿弥陀堂の屋根の上。
醍醐寺の大講堂にも似たものがありましたが、いまだに名称が分かりません。
これ↓
http://4travel.jp/traveler/minikuma/pict/14220305/src.html -
東塔
上層部に仏舎利と法華経1000部、般若心経50万巻、100万遍の念仏名号を納め、下層部の須弥壇には、胎蔵大日如来を中心にした五仏が祀られています。 -
東塔
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渡り廊下
各建物の後方を繋ぐ渡り廊下です。
阿弥陀堂と東塔の間は一段高くなっており、門のようになっていました。 -
寂光堂?
消去法でこの建物が寂光堂かと思ったのですが、どこを探しても記述が無いので、”?”としておきました。 -
灌頂堂
このお堂は信長の焼き討ちにより焼失した後、昭和55年に佐川急便会長の寄進により復興されました。
天台密教の伝法道場です。
ここまでで、東塔の拝観は終りです。
この後、バス乗り場に行きましたが、バスの時刻まで20分ほどありましたので、国宝殿を見に行きました。
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