2008/07/05 - 2008/07/05
1360位(同エリア1687件中)
山菜迷人さん
『けむり屋』という怪しい名前にひかれて予約を入れて出かけたのは7月の最初の土曜日のことだった。徳島から仕事の大先輩であるK田さんが、わざわざ僕を訪ねてくれることになった。
「仕事で頼みたいことが二つ。出向を受けてもらっているSを契約後もそちらで面倒を見てほしいのが一つ。二つめは、材料の仕入れをまとめてお前んとこでやれるかどうか。・・・それに、たまにはお前と飲みたいじゃないか。」
大先輩に、「一緒に飲みたい。」などと言ってもらえたので嬉しくなって、どこか良い店がないかと探していた時に、『けむり屋』という焼肉屋を見つけたのだった。
K田さんが「都合がつけば・・・」というので、T野事務局長にも声をかけたところ、
「その日は、別の町でイベントがあるんだけどな・・・。」
と言いながらも出かけてきてくれることになり、三人でけむり屋に集合して一杯やったのだ。
かなり特徴的な店で驚いた。入口の上、2階の壁面に、石原裕次郎主演の日活映画『俺は待ってるぜ』の手書き看板が掛けられている。ちなみに、『俺は待ってるぜ』は、蔵原惟繕監督作品で1957年に制作された映画で、石原慎太郎現東京都知事が、弟石原裕次郎の歌った歌をヒントに書き下ろしたサスペンスドラマである。
そんな50年以上前の映画の看板が掛けられていることに驚く。店の前に立つと、古き良き昭和の時代にタイムスリップしたような錯覚を覚える。しかも、店内に足を踏み入れると木造を基調とし、ひなびた感じの色遣いで、棚に飾られるディスプレイも古色を湛えたものが多く、何とも不思議で、何となく懐かしく、何となく昭和の時代を作った原動力となった高度経済成長時代を彷彿とさせる空気が漂う不思議な空間だ。
そこでは、七輪で、自分で肉を焼いて食う。『けむり屋』という名前から、煙たいのではないかと心配していたが、近代的な設備が整えられたおり、七輪から立ち上る煙は、七輪の上にセットされている小型、首長換気扇で瞬時に捉えられ排気されるので、ほとんど煙い感じはない。
ビールを飲みながら、タン、ホルモン、カルビを焼いて食べる。つけダレは、タンには塩、ホルモン、カルビは甘辛い味噌だれと、醤油ベースのたれにお好みで・・・。ビールの他に、焼酎もかなりの種類が置いてあり、一杯390円で飲めるのだ。新しい店を開拓しようと出かけ、満足できる店を見つけることができ、三人とも大いに飲み、大いに酔う。
このあと、県庁通りのバー・リットンでK田さんは自分の生まれた年よりも一つ年下の1948年もののシングルモルトを、事務局長はちょうど自分と同級生の1953年の、そして僕は、一つ兄貴の1957年のシングルモルトをそれぞれいただき、さらに酔いが深まりK田さんはひさしぶりに呂律が回らないとまではいかないが、かなり怪しくなっていた。僕も足を取られそうになりながら帰宅。家に戻ったまでは覚えているが、時間旅行の副作用なのか、そこで記憶が途絶えた。
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
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『俺は待ってるぜ』
作詞 石橋正美・作曲 上原賢六
唄 石原裕次郎
霧が流れて むせぶよな波止場
思い出させてヨー また泣ける
海を渡って それきり逢えぬ
昔馴染みの こころと心
帰り来る日を ただそれだけ
俺は待ってるぜ
ドラの響きも やるせなく消えて
泣いて未練をヨー 告げるのに
可愛いお前にゃ いつまた逢える
無事でいるなら せめての便り
海のかもめに たくしておくれ
俺は待ってるぜ -
カウンター席
黒い円筒形の物が下がっているが、これが換気扇。
換気扇には手元用の灯りがついている。 -
ランプ風の灯り
梁の様子
レトロな店内でしょう。 -
埃の付いた黒い扇風機
一粒300メートル・・・古いグリコのキャラメルのポスター
ブリキのバスのおもちゃ
古い真空管のレディオ
ブリキのスポーツカーのおもちゃ -
長いこと客寄せに活躍してきた 招き猫
-
タンを焼く
スポットライトを浴びる君が主役だ -
焼けたら裏返すのだ
-
焼けてきた!
さあ、食べよう!!
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