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五月晴れの日、3月に次いで二度目の東福寺です。<br />京都春季非公開文化財特別拝観が行われており、法堂と国宝である龍吟庵を拝観してきました。<br />一番の楽しみは、普段は入る事のできない龍吟庵と重森三玲作の庭園。<br /><br />もみじの緑が広がる清々しい季節の散策です。<br /><br /><br /><br />

重森三玲の世界をのぞきに 五月・東福寺編

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2008/05/06 - 2008/05/06

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keito

keitoさん

五月晴れの日、3月に次いで二度目の東福寺です。
京都春季非公開文化財特別拝観が行われており、法堂と国宝である龍吟庵を拝観してきました。
一番の楽しみは、普段は入る事のできない龍吟庵と重森三玲作の庭園。

もみじの緑が広がる清々しい季節の散策です。



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  • 東福寺三名橋のまず一つ目「臥雲橋」<br />JR東福寺駅から徒歩5分<br />この橋から東福寺の散策は始まります。<br /><br />前回訪れた時はきょろきょろしながらだったので、ここまでで10分近くかかっていたと思う

    東福寺三名橋のまず一つ目「臥雲橋」
    JR東福寺駅から徒歩5分
    この橋から東福寺の散策は始まります。

    前回訪れた時はきょろきょろしながらだったので、ここまでで10分近くかかっていたと思う

  • 臥雲橋から見る三名橋のもう一つ「通天橋」<br /><br />3月末とはうってかわりもみじの緑が美しい<br /><br />早春編はこちらから<br /> http://4travel.jp/traveler/875/album/10228078/

    臥雲橋から見る三名橋のもう一つ「通天橋」

    3月末とはうってかわりもみじの緑が美しい

    早春編はこちらから
     http://4travel.jp/traveler/875/album/10228078/

  • 「京都春季非公開文化財 特別拝観」・・・法堂<br />本尊釈迦如来像、阿難尊者像、四天王像、堂本印象筆龍図(天井画)<br />拝観料 大人800円 中高生400円<br /><br />明治14年に一度消失してしまった法堂はその後昭和9年に再建されました。<br />当時珍しい台湾ヒノキを使って建てられたもの。<br /><br />中に奇跡的に消失を免れた大仏像の左手が。<br />もし火災に遭っていなければ奈良の大仏並みの大きな物だったとの事。<br />学生さんが説明してくれる案内が初々しくて良い。<br /><br />天井には水の神「龍」が描かれています。堂本印象作<br />大きな丸い目をした龍。私は可愛い顔をしていると思いました。<br /><br /><br />

    「京都春季非公開文化財 特別拝観」・・・法堂
    本尊釈迦如来像、阿難尊者像、四天王像、堂本印象筆龍図(天井画)
    拝観料 大人800円 中高生400円

    明治14年に一度消失してしまった法堂はその後昭和9年に再建されました。
    当時珍しい台湾ヒノキを使って建てられたもの。

    中に奇跡的に消失を免れた大仏像の左手が。
    もし火災に遭っていなければ奈良の大仏並みの大きな物だったとの事。
    学生さんが説明してくれる案内が初々しくて良い。

    天井には水の神「龍」が描かれています。堂本印象作
    大きな丸い目をした龍。私は可愛い顔をしていると思いました。


  • 三名橋の残りの一つ「偃月橋」<br /><br />この先には国宝に指定されている龍吟庵。<br /><br />「京都春季非公開文化財 特別拝観」・・・龍吟庵<br /><br />国宝方丈(「薬湯の間」を含む)、開山堂、重森三玲作庭園 <br />拝観料 大人800円 中高生400円<br /><br /><br />

    三名橋の残りの一つ「偃月橋」

    この先には国宝に指定されている龍吟庵。

    「京都春季非公開文化財 特別拝観」・・・龍吟庵

    国宝方丈(「薬湯の間」を含む)、開山堂、重森三玲作庭園 
    拝観料 大人800円 中高生400円


  • 緑が眩いばかり

    緑が眩いばかり

  • 楽しみにしていた龍吟庵に入ります<br />。<br />左手が入口です。<br /><br />龍吟庵は東福寺第三世住持であり、南禅寺の開山でもある大明国師(1212-1291)が開創した東福寺の塔頭。元は大明国師の住まいだった。現存最古で室町時代の方丈は国宝。背面には開山堂があって大明国師像が安置されている。1960年に修理を終えたものの庭は荒れたままになっていた。重森三玲は自ら寄進を依頼して、三つの庭の作庭にかかる。<br />京の庭の巨匠たち 1 重森三玲(京都通信社)からの抜粋デス

    楽しみにしていた龍吟庵に入ります

    左手が入口です。

    龍吟庵は東福寺第三世住持であり、南禅寺の開山でもある大明国師(1212-1291)が開創した東福寺の塔頭。元は大明国師の住まいだった。現存最古で室町時代の方丈は国宝。背面には開山堂があって大明国師像が安置されている。1960年に修理を終えたものの庭は荒れたままになっていた。重森三玲は自ら寄進を依頼して、三つの庭の作庭にかかる。
    京の庭の巨匠たち 1 重森三玲(京都通信社)からの抜粋デス

  • 国宝を囲む三つの庭<br />こちらはその一つ目南に位置する「無の庭」<br /><br />南庭は本来儀式が執り行う事が出来るよう、空間を空けなければならない決まりが有り、それに従い白砂のみの庭を造った・・・(学生さんの案内より)<br /><br />奥に見える塀には稲妻を表す模様が・・・<br />秘めた遊び心でしょうか?<br />その稲妻は次の庭へと続きます。

    国宝を囲む三つの庭
    こちらはその一つ目南に位置する「無の庭」

    南庭は本来儀式が執り行う事が出来るよう、空間を空けなければならない決まりが有り、それに従い白砂のみの庭を造った・・・(学生さんの案内より)

    奥に見える塀には稲妻を表す模様が・・・
    秘めた遊び心でしょうか?
    その稲妻は次の庭へと続きます。

  • 西に位置する「龍吟庭」<br /><br />海の中から雲に乗って天に昇っていく龍をあらわした庭。<br />白砂が海 黒砂が雲<br />龍が雲の中から頭を出している!

    西に位置する「龍吟庭」

    海の中から雲に乗って天に昇っていく龍をあらわした庭。
    白砂が海 黒砂が雲
    龍が雲の中から頭を出している!

  • 龍の頭を中心に胴体が、反時計回りに雲間から見えているように配置された石。<br /><br />ぐる〜っと手前に胴体が・・・

    龍の頭を中心に胴体が、反時計回りに雲間から見えているように配置された石。

    ぐる〜っと手前に胴体が・・・

  • そして右上に向かってうにゅ〜っと・・・

    そして右上に向かってうにゅ〜っと・・・

  • 隅々まで龍の胴体が。<br /><br />ぐ〜っと回り込み・・・

    隅々まで龍の胴体が。

    ぐ〜っと回り込み・・・

  • 頭の後ろを回り尾まで(塀側の石が尾)

    頭の後ろを回り尾まで(塀側の石が尾)

  • お〜。龍に見えてくる。<br /><br />災いの起こらないように龍吟庵を守っている。<br /><br />

    お〜。龍に見えてくる。

    災いの起こらないように龍吟庵を守っている。

  • 地割(じわり)の曲線はコンクリートで。<br /> 1960年 重森三玲氏の手によって当時荒れていた<br /> 龍吟庵の庭が造りかえられました<br /> <br />現存する最古の(室町時代の)方丈がモダンな庭で引き立っていて、素敵な空間。<br />白と黒のコントラストが目に入った時、胸がトクンとしました。

    地割(じわり)の曲線はコンクリートで。
     1960年 重森三玲氏の手によって当時荒れていた
     龍吟庵の庭が造りかえられました
     
    現存する最古の(室町時代の)方丈がモダンな庭で引き立っていて、素敵な空間。
    白と黒のコントラストが目に入った時、胸がトクンとしました。

  • 「龍吟庭」の塀には雷門をイメージしたデザインが。<br />「無の庭」の稲妻は、ここに繋がっていたのでした。

    「龍吟庭」の塀には雷門をイメージしたデザインが。
    「無の庭」の稲妻は、ここに繋がっていたのでした。

  • 北に位置する「不離の庭」<br /><br />龍吟庵の主であった大明国師の幼い時に遭ったエピソードを表しています。<br />幼い国師の命を二匹の犬が狼から守ったという伝説<br />国師から離れずという事から不離の庭。<br /><br />赤い砂が印象的です。<br /><br />

    北に位置する「不離の庭」

    龍吟庵の主であった大明国師の幼い時に遭ったエピソードを表しています。
    幼い国師の命を二匹の犬が狼から守ったという伝説
    国師から離れずという事から不離の庭。

    赤い砂が印象的です。

  • まだ赤子だった大明国師は熱病に冒されてしまいました。治る見込みが無いと知った両親は赤子を山奥に捨てる事に。<br /><br />塀は山々に囲まれている事を表します。

    まだ赤子だった大明国師は熱病に冒されてしまいました。治る見込みが無いと知った両親は赤子を山奥に捨てる事に。

    塀は山々に囲まれている事を表します。

  • 中心が熱でぐったりする大明国師<br /><br />その脇には勇敢な二匹の犬

    中心が熱でぐったりする大明国師

    その脇には勇敢な二匹の犬

  • 白い犬が狼に立ち向かう姿を。<br /><br />左が白い犬。右には三匹の狼。<br />手前の狼と戦う姿か。奥の二匹は退散していく。

    白い犬が狼に立ち向かう姿を。

    左が白い犬。右には三匹の狼。
    手前の狼と戦う姿か。奥の二匹は退散していく。

  • 黒い犬は狼三匹を追い払いました!

    黒い犬は狼三匹を追い払いました!

  • あらためて見てみました。<br /><br />右手に写っているのは台所。大明国師の時代の物ではなく、後に北政所ねねがこの寺を気に入り度々訪れるようになった事から、ねねの為に造られたもの。<br /><br /><br /><br />

    あらためて見てみました。

    右手に写っているのは台所。大明国師の時代の物ではなく、後に北政所ねねがこの寺を気に入り度々訪れるようになった事から、ねねの為に造られたもの。



  • しっとり良い気持ちになりあとにします。<br />又秋にも来てみよう。

    しっとり良い気持ちになりあとにします。
    又秋にも来てみよう。

  • こちらは東福寺方丈 八相の庭 東庭<br />「北斗七星の庭」<br /><br />円柱の石は北斗七星を表しています。<br /><br />

    こちらは東福寺方丈 八相の庭 東庭
    「北斗七星の庭」

    円柱の石は北斗七星を表しています。

  • 星に願いを?<br /><br />元は東司(旧便所)の柱石の余りを利用した物。リサイクル第1弾。<br /><br />

    星に願いを?

    元は東司(旧便所)の柱石の余りを利用した物。リサイクル第1弾。

  • 南庭<br /><br />この並びがやはり好きです。理由は有りません。

    南庭

    この並びがやはり好きです。理由は有りません。

  • 塀の向こうに左から「法堂」「三門」「経蔵」が見えます。

    塀の向こうに左から「法堂」「三門」「経蔵」が見えます。

  • 細かな所にも手を抜かない。<br /><br />この渦まく砂紋は海を表しています。

    細かな所にも手を抜かない。

    この渦まく砂紋は海を表しています。

  • 西庭 「井田市松」<br /><br />さつきが市松に並んでいます。<br />さつきなのでまだ咲かないのですね・・・<br />GWには咲いているかと勘違いしていた。<br />でも、3月の時より青々してきています。

    西庭 「井田市松」

    さつきが市松に並んでいます。
    さつきなのでまだ咲かないのですね・・・
    GWには咲いているかと勘違いしていた。
    でも、3月の時より青々してきています。

  • 西庭とこれから続く北庭との境には「通天台」がある。<br />通天台から見る「通天橋」<br />

    西庭とこれから続く北庭との境には「通天台」がある。
    通天台から見る「通天橋」

  • 北庭 「小市松」<br /><br />苔と市松模様の石がお気に入りデス。<br />この石は元は方丈への門「恩賜門」に使われていた物だそう。リサイクル第2弾。<br /><br />正直言うともっと青々した苔を期待していました。<br />苔は「ウマスギゴケ」<br /><br />

    北庭 「小市松」

    苔と市松模様の石がお気に入りデス。
    この石は元は方丈への門「恩賜門」に使われていた物だそう。リサイクル第2弾。

    正直言うともっと青々した苔を期待していました。
    苔は「ウマスギゴケ」

  • 秋には真っ赤に紅葉するもみじと、黄金色の唐楓のコントラストが、とても綺麗と評判ですね。(未経験!)

    秋には真っ赤に紅葉するもみじと、黄金色の唐楓のコントラストが、とても綺麗と評判ですね。(未経験!)

  • 国宝「三門」<br /><br />

    国宝「三門」

  • 秋季特別拝観で中に入れるといいな。<br /><br />二度目の東福寺。まだまだ全ては見切れてません。<br />重森三玲の庭と一緒に季節を追って訪れてみようと思います。

    秋季特別拝観で中に入れるといいな。

    二度目の東福寺。まだまだ全ては見切れてません。
    重森三玲の庭と一緒に季節を追って訪れてみようと思います。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • punchmsさん 2008/05/20 22:13:24
    龍吟庭
    keito 様

    はじめまして    

    眩いばかりの緑いっぱいの東福寺、そして、「龍吟庭」。 
    素晴らしい庭園を眺めていると心が鎮まります。 
    旅行記を拝見していて、「是非、訪れよう!」と思いました。
    機会を見付けて、出掛けたいと考えます。 

    東福寺といえば、紅葉!  
    数年前の紅葉の時季に、東福寺を訪れて、大変な人混みで、
    拝観チケットを購入するのに、かなり、待たされたことと共に、
    通天橋から、写真を撮るのに苦労した思い出があります。

    素晴らしい写真を有難う御座います  

      punchms より

    keito

    keitoさん からの返信 2008/05/21 17:00:45
    紅葉も楽しみです
    punchms様  書き込みありがとうございます。
    ようこそ、おいでくださいました。(^-^*)/

    > 東福寺といえば、紅葉!
      私も秋の真っ赤な様子を想像して、楽しみにしています。

    > 拝観チケットを購入するのに、かなり、待たされたことと共に、
    > 通天橋から、写真を撮るのに苦労した思い出があります。
      やはり大変な人出ですか。
      3月に行った時に通天橋の拝観受付の方に聞いてみたところ
      平日でも朝から多くの人が来られると教えていただきました。
      実は、今から何時に行くと良いのかと考え中です。
      気が早いものでして。

    4トラ“ひよっこ”の私ですが、これからも宜しくお願いいたします!

    punchms様
                         
                            keito

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