![初の本格的一人旅。<br />目的地は、壮大さに憧れ、15年前に行った北海道に。<br /><br /><br />1人で1泊からでも申し込める「JTBエース・フリープラン」で、1泊だけホテルを押さえ、残り3日の宿は後から決める事にする。行きは道東の「釧路空港」、帰りは道央の「新千歳空港」(札幌にも少し寄りたかった)という、よく分からない航空券を押さえる。<br />航空券を押さえたので、旅行のプランを考える事にする(普通は逆な気もする)。まず、勘違いしていたのが、北海道の距離感。車がないので、JR・バスを中心にした旅の予定を立てる必要があったのだけど、電車・バスの少ない事にカルチャーショック。「10分に1回特急が来たり、5分に1回ぐらい来るバスに適当に乗って・・」なんて自分の日常が通用するはずもなく、電車は2時間に1本だったり、バスは1日3本だったりする。<br />さらに距離感の勘違い。「札幌−函館」なんて電車で30〜40分くらいで着くんじゃないか(特急で3時間50分かかる)とか、「札幌−釧路」は2時間くらい?(特急で5時間くらいかかる)なんて思っていたのだからタチが悪い。<br /><br />当初は5日もあれば北海道の中心部をぐるっと周れるんじゃない?なんてバカな事を考えてのだけれど、大幅に予定変更を強いられ、釧路・摩周湖・阿寒湖あたりの道東のみを中心のプランに。帰りが札幌の為、まる一日は道内の移動に費やす必要もあった。行きの飛行機、帰りの飛行機と考えると、実質、自由に使えるのは2日くらい。もう少し長い休みを取るんだった、と思っても後の祭り。<br /><br />1日はホテルの宿を取ったのだけれど、残りはユースホステルを3つ予約。値段が安いというのもあるのだけれど、一人旅だし、駅から車で送迎してくれたり、観光案内してくれたり、知り合いができる、といった利点を重視。これは大正解であった。<br /><br />一人旅。自分で日程・行き先を決め、思うまま行動する。それは憧れでもあり不安でもあった。<br />大自然、美味しいもの、野生動物との出会い・・。低空飛行から抜け出せない今の生活に、少しは変化を持たらしてくれるのだろうか。<br /><br /><br /> この後、毎年、北海道に行く事になるのだけど、そのキッカケとなった思い出の旅です。](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/10/22/63/650x_10226353.jpg?updated_at=1205972722)
2003/09/12 - 2003/09/13
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murenekoさん
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初の本格的一人旅。
目的地は、壮大さに憧れ、15年前に行った北海道に。
1人で1泊からでも申し込める「JTBエース・フリープラン」で、1泊だけホテルを押さえ、残り3日の宿は後から決める事にする。行きは道東の「釧路空港」、帰りは道央の「新千歳空港」(札幌にも少し寄りたかった)という、よく分からない航空券を押さえる。
航空券を押さえたので、旅行のプランを考える事にする(普通は逆な気もする)。まず、勘違いしていたのが、北海道の距離感。車がないので、JR・バスを中心にした旅の予定を立てる必要があったのだけど、電車・バスの少ない事にカルチャーショック。「10分に1回特急が来たり、5分に1回ぐらい来るバスに適当に乗って・・」なんて自分の日常が通用するはずもなく、電車は2時間に1本だったり、バスは1日3本だったりする。
さらに距離感の勘違い。「札幌−函館」なんて電車で30〜40分くらいで着くんじゃないか(特急で3時間50分かかる)とか、「札幌−釧路」は2時間くらい?(特急で5時間くらいかかる)なんて思っていたのだからタチが悪い。
当初は5日もあれば北海道の中心部をぐるっと周れるんじゃない?なんてバカな事を考えてのだけれど、大幅に予定変更を強いられ、釧路・摩周湖・阿寒湖あたりの道東のみを中心のプランに。帰りが札幌の為、まる一日は道内の移動に費やす必要もあった。行きの飛行機、帰りの飛行機と考えると、実質、自由に使えるのは2日くらい。もう少し長い休みを取るんだった、と思っても後の祭り。
1日はホテルの宿を取ったのだけれど、残りはユースホステルを3つ予約。値段が安いというのもあるのだけれど、一人旅だし、駅から車で送迎してくれたり、観光案内してくれたり、知り合いができる、といった利点を重視。これは大正解であった。
一人旅。自分で日程・行き先を決め、思うまま行動する。それは憧れでもあり不安でもあった。
大自然、美味しいもの、野生動物との出会い・・。低空飛行から抜け出せない今の生活に、少しは変化を持たらしてくれるのだろうか。
この後、毎年、北海道に行く事になるのだけど、そのキッカケとなった思い出の旅です。
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飛行機は関西空港から1時間45分ほどで釧路空港へ。
空港を飛行機到着後15分後に発車するバスに乗らないと「イキナリ野宿決定」という山場を迎えるも、荷物がなかなか出てこない。15分後くらいにやっと出てきた荷物を抱え、人があまりいない出口に走るが、バス乗り場がどこにあるか分からない・・と思ったら後ろにあった。まさに「志村、釧路、釧路(後ろ)」だ。バスはそれから10分後にゆっくりと発車。
(阿寒バス 釧路空港〜釧路駅前 910円 40〜50分)。
途中で降りる人も乗る人もおらず、バスは約40分後に釧路駅到着。みどりの窓口でフリー切符交換に手間取り、電車の時間が迫る。
18時19分発の電車に乗らないと、次の電車は21時22分までなく、「イキナリ野宿決定」のため、釧路での海鮮丼をあきらめ、駅の売店で「海鮮寿司駅弁」(1,000円)を購入し、18時19分の釧路発網走行き電車に乗る事に。念のため、駅員さんにホームの場所を確認。
「くしあみ本線のホームは何番ですか?」
駅員さん「???」
釧路〜網走間の路線は「釧網本線」。
「くしあみほんせん」ではなく、「せんもうほんせん」と読むらしい。
まさに、釧路・失言(釧路湿原)。くしあみ本線でいいやん。 -
ホームには、旅人や学生さんたちがちらほらいるのみ。根室まではいかないまでも北海道の東の果てで、寂しい感じがする。
ホームに入ってきたのはレトロなワンマンカー。20人ほどの乗客を乗せて、電車は「くしあみ本線」を走り出す。早速駅弁を開けて食べ始め、窓から外を見るが真っ暗。
旅人と思しき人は、8人ほどの男女グループと、後ろの席と斜め後ろの席の1人旅とおぼしき女性。男1人旅に寂しさを覚えつ・・
ガンッツ!!
キキキキキーッ!!
突然、電車が急ブレーキ。
事故だ。何かにぶつかった?アナウンスが流れる。
「ただいま、鹿と衝突事故を起こしましたので、車体(死体?)の確認のため、しばらくお待ちください」
人身事故ならぬ「鹿身事故」。ワンマン電車のワンマンの車掌さんが懐中電灯を持って単線の線路に下りて行く。そして車掌はいなくなった。
おいおいおい、駅に迎えをお願いしているのにと、かなりあせっていたが、地元の人と思しき人たちは、「また鹿か」といった感じで特に変わった様子もなく、平然としている。よくあるのだろうか・・。
10分ほどして車掌さんが戻ってきて、電車は何事もなかったように走り出した。
19:50、電車は10分遅れで「摩周駅」へ。降りる人は数人。こじんまりした駅で人はあまりいない。「マシュー・過疎ビッツ」(苦しすぎる)。
(JR釧網本線、釧路〜摩周 1,600円)。 -
摩周駅では、摩周YHのお兄さんが送迎の為に待っていてくれた。迎えられるのは僕1人。ポツーン・・。
ミニワゴン車に1人乗り込み、2人で当たり障りのない話をしながら車は10分ほどで摩周湖YHへ。時間的に夜のミーティングも終わっており、館内は閑散としている。かなり大きなYHなのだが、この日は平日という事もあってそれほど人もいなかったと思われる。
誰も入っていない風呂に入って部屋に戻る。同宿は北海道旅行中のライダーさんと、九州の大学のYHサークルの大学生の2人。大学生の男の子はYHサークルの男1人・女4人の5人で車で旅行しているらしい。羨ましすぎる・・。明日は釧路から函館までドライブすると行っていた。距離感覚のない僕でもそれはムチャだと思ったが、彼は無事函館に着いたのだろうか(翌日台風で雨だったしね。)
疲れていたのか夜は早めにダウン。明日は台風で大雨らしい。やれやれ。 -
摩周湖YH。朝5時前に目を覚ます。
同部屋のライダーがゴソゴソと起きて摩周湖に向かって旅立って行った。
しばらくぼーっとしてから、眠い目をこすりながら外に出てみる。雲行きが怪しい。天気予報は降水確率90%。やれやれ。
摩周湖まで歩こうかとも思ったけど、ここから6km(しかも山道)。往復3時間はかかる。無理だなぁと、北海道一枚目の記念に、摩周湖へ向かう道の写真を撮る。
部屋に戻り、バス・電車の時間を再度暗記。バスが1日に2〜3本しかないので、一本の乗り遅れも許されない。
7時頃になるとポツポツ雨が降り始めてきた。しばらくして、隣の食堂で朝飯。パン2個とサラダとコーヒー。パンは冷めていてイマイチだったが、絞りたての牛乳で作ったホットミルクが美味しく、カフェオレを飲んだ後、2杯おかわり。
摩周湖YH前のバス停で、バスを待つ。昨日、談話室で他の女性に時刻などの説明を聞いていた一人旅のフランス人(?)女性も一緒だ。
「Devant aller a l'un ou l'autre un il aujourd'hui?」(今日はどちらに行かれるのですか?)
「Il va au lac Mashu」(摩周湖に行きます)
・・なーんて言えたら格好いいのだが、私は第1外国語が「フランス語」だったにも関わらず、フランス語は一切しゃべれない(笑)。
「キョウハドチラヘ?」
「マシュウコデス」
なんて片言の日本語を話しているうちに、バスが来た。乗客は2人。乗り込んだ2人をあわせても4人だ。ポツーン。
15分、のらりくらり走ったバスは「摩周湖第一展望台」へ。(阿寒バス 摩周湖YH前〜摩周第一展望台 540円) -
雨が降り続く中、合羽を着て、摩周第一展望台へ。
雨の影響で霧がかっていたが、風が吹くと、霧がスーッと晴れて、綺麗な摩周湖の湖面が。この瞬間は絶景。
その後はずっと霧が晴れていた。ところで、摩周湖は、霧がかってほとんど湖面を見ることができない事で有名であるが、霧が晴れているのを見た時は「婚期が遅れる」(一説によると3年)と言われている。15年前に見た時も、霧は晴れていたと思う。また婚期が延びてしまった・・。1人っきり(霧)の摩周湖。
次のバスまで1時間あるので、摩周湖のお土産やさんに寄る。ここでお目当てのソフトクリーム『摩周ブルー』(300円)を購入。ミント味の美味しいソフトクリーム・・なのだが、この日はあいにくの雨で外はムチャクチャ寒く、震えながら食べた。摩周湖に来ていながら、摩周ブルーを食べないというのは、タコの入っていないたこ焼きと同じだ(意味不明)。・・早速お腹を壊した。
冷えた体を暖めるために、ホタテ焼きも購入(300円くらい)。これが今日の昼ご飯になってしまった。
10時15分、次の目的地「阿寒湖」行きのバスに乗り込む。「さらば摩周湖」と、この時は思ったが、この後、2回摩周湖に帰ってくる事になる。 -
次の行き先は阿寒湖。こちらも15年前ぶり。マリモに会おう。
10時25分、バスで、「阿寒湖」へ向かう。乗客はまたも4人。先ほどのフランス人女性も一緒だった。
摩周駅で2人降りて、新たに2人乗ってきて、4人のままバスは阿寒湖へ。バスが1日に2〜3本なのは納得いかない、と思っていたが、シーズオンオフだとはいえ、連休に乗客4人じゃ、採算取れないわな。
阿寒湖近くでバスが突然、停車。故障か?と思ったが、ここは、観光名所「双湖台」というところ。一応、定期観光バスなので、止まってくれたの?
晴れていれば、ここからペンケトーとバンケトーという二つの湖が見えるのだが、今日は霧しか見えない。わざわざ止まってくれたのに残念。 -
11時40分、バスは阿寒湖バスターミナルに到着。阿寒湖畔にはコタン(アイヌの人の集落)があるので、「ピープーピー」と、口笛を吹いた。これぞ、『コタンの口笛』(第1回小川未明賞を受賞した石森延男の小説)。
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そんなバカな事をしているうちに時間がなくなり、ダッシュで船着場へ。阿寒湖名物のワカサギ丼とか食べたかったのに・・。
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船着場から「阿寒湖遊覧船」(1,620円/乗船券1,220円、マリモ展示観測センター入場券400円)に乗り込む。乗客は30人ほど。
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雨の中、船はゆっくりと進み、阿寒湖に浮かぶチュウルイ島に上陸。
ここには「マリモ展示観測センター」があり、水槽ごしにマリモを観測する事が出来る。まず、最初の部屋へ。円形の部屋に水槽がいくつか並び、マリモがうじゃうじゃ。 -
中央には、約30cmの巨大マリモが展示されている。でかっ!
人がたむろっていたので、次の部屋へ出ようと角を曲がると・・外。あれ!?
・・って、終わりかい!!
観察時間2分でマリモに別れを告げ、船に戻る。船はゆっくりと動き出し、阿寒川となって流出する湖の出口や、水門近くを回る。
船内では「マリモの唄」なる怪しい歌が紹介されていた。 -
1時間30分後、船は桟橋へ。
ここで、マリモを購入。阿寒湖でしか買えないというマリモグッズが並んでいたが、新千歳空港の売店に同じ物があった・・。
15年前、買えなかったマリモ。阿寒湖のマリモを家で育てられる私はなんと幸せなのだろう。「マリリン」と名づけたマリモ(ありがち)は今日も、私の悩みを聞いてくれている・・。ああ、かわいい、かわいい阿寒湖のマリモ・・
(ちなみに阿寒湖のマリモは特別天然記念物なので、当然売ることはできず、阿寒湖等で売っているマリモは、別の湖の藻を丸めたものです) -
遊覧船到着後、バスが出るまでの間、阿寒湖畔の遊歩道を散策することに。
「阿寒湖畔自然探勝路」は全長1.5kmほどの、整備された小路で、通常40分くらいで見て回る所なのだけれど、1本しかない帰りのバスの時間に乗るため、20分で回らなければならない。 -
雨の降る中、遊歩道をダッシュ。阿寒湖畔の名物「ボッケ」に到着。「ボッケ」とは、アイヌ語で「煮え立つ」という意味があり、泥が炭酸ガスと共に沸き上がり、硫黄の臭いがする。
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あちこちに「危険!砂浜に入ると陥没して火傷します」「柵より中に入らないでください」などの注意書きがある。「ボッケとしてたら危険だよなぁ」と一人でつぶやいて頬を赤らめる・・
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ボッケの隣に「石川啄木碑」なる物を発見。何て書いてるか分からん・・。
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「エゾリスに会える場所」「松浦武四郎碑」をいつの間にか見逃したものの、もはや戻る時間はない。
「阿寒湖エコミュージアムセンター」も前を横切っただけで、結構遠いバス乗り場にダッシュ。阿寒湖畔から摩周・女満別に向かうバスは、1日2本(8時10分発と14時20分発)しかない為、これに乗り遅れると、阿寒湖畔で野宿決定である。
なんとかバス乗り場にたどり着き、バスに乗り込む。運転手さんはこちらに来た時と同じ。乗客は他に2人。雨によるものすごい霧で、2〜3m先が見えない中、バスはゆったりと進んでいく。
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