![ウランバートル市内でのできごとを綴ってみました](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/10/21/70/650x_10217098.jpg?updated_at=1202819692)
2008/01/24 - 2008/01/29
396位(同エリア478件中)
ターニャさん
ウランバートル市内でのできごとを綴ってみました
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 航空会社
- 大韓航空
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-
夕食には早い時間だったが、明日は帰国と思うと何だか時間がもったいなく感じたのでそのまま外へ出て、初日行ったモンゴル料理店に入った。
何にしようか迷ったが、また同じ羊肉のスープと羊肉の包子を2個食べた。
食事のあと、近所をぶらぶらと散策した。
あまり中がはっきり見えない造りになっていたり、キリル文字でなんと書いてあるのかわからない店もたくさんあったが、中に一軒Art Antiqueと英語で書いてある店があったので入ってみた。
古い道具や革の軍服(チンギス・ハーンが着ていたようなデザインのもの)や伝統刺繍のベッドカバーなどがあり、こういうものを見ると一気に金銭感覚がマヒしてしまう私は、急激に血圧が上がるのを感じながら伝統刺繍が施された布でできたポシェットを1つだけ買った。
そして、(買い物もしたし、ちょっと写真取らせてもらうくらいはいいだろうな・・。)と思って「写真を一枚撮ってもいいですか?」と店の人に聞いてみた。
古い革の軍服をどうしても撮りたかったので「これを・・。」と言うと、お店のお姉さんは「何でこれの写真を???」と不思議そうにしていた。
写真を撮って帰ろうとしたとき、入り口近くに絵がたくさん飾ってあるのに気がついた。
布に描かれた遊牧民の生活、ごく薄い和紙のような紙に描かれた馬、狼、騎馬兵士・・。
次々に見せてもらううちにこれもどうしても欲しくなってきた。
いくつか選んで値段を聞いたら100ドルちょっとした。
もともと350ドルほどしかモンゴルへ持ち込んでいない私にとってはとんでもない金額だったが、カードでも買えるとのことだったので明日の11時すぎに必ず来ると約束して店を出た。
宿に戻ると2泊3日の旅行の疲れがどっと出てきたようで、帰宅後すぐ寝てしまった。
※写真はアンティークショップで見た革の軍服(?)です。 -
ノミンデパートへ行った。6階建てのビルの4階までがデパートになっていて、電池は3階の家電品売り場とのことだったので古めかしい階段を登っていくとそこが家電売り場で、昭和30年代あたりの台所にあったような電気釜が堂々と30,000円あまりで売られていた。
テレビはまだまだブラウン管式が多く、一部液晶テレビや巨大なシャープのアクオスのプラズマテレビが売られていたが、これは200万円近くの値がついていた。
電池を探すと、店員がいるカウンターの中にうやうやしく(日本ならば高級時計の売り場のような雰囲気のショーケース)に入って売られていたので驚いた。
ひとまず欲しい電池をケースの上から指差すと、店員の男性は小さな伝票に何か書き込んで私に渡し、あっちでお金を払うよう指差した。
少し離れた会計窓口でお金を払い、複写になった伝票を受け取ってまた売り場に戻って店員に控えを渡してやっと品物が手に入るという仕組みだった。
ところが、携帯の電池式充電器に入れようと手に取った電池を見ると、単3を買わなくてはならないところなのに間違って単4を買ってしまっていた。
まだパッケージは破っていなかったのでそのまま売り場に戻り、先ほどの店員に「単3と取り替えてくれ」とまたケースの中を指差して頼んだ。
男性店員は冷たく「できません。」と言った。
今度はレシートを出して「さっき買ったばかりだし、ここにレシートもあるから替えてください。」と再び行ったが「No!」とつっぱねるのみだった。
どうもめんどくさいらしい。それともここは高級デパートだから細かいことをいうお客はもともと来ないのか?とも思ったが、私も半分意地になってきて、もう一度しつこく「レシートもあるから替・え・て・く・だ・さ・い!」と少し強い口調で言った。
するとだんだん断り続けるのに疲れたのか、会計窓口を指差した。あそこで替えてもらえということなのかと思って行ってみた。
会計の女性に「この電池をもう少し大きなものに替えてください。」と言ったらまた「できません。」と言われた。
どうやらたらい回しされただけらしい。そこで「あっちの人がここで替えてもらえと言ったんです!」と言うと、女性は大きな声で売り場の男性に確認して、不機嫌そうに伝票を書き換えて売り場を指差した。
売り場の男性社員は単4電池を受け取って単3電池を渡してくれた。追加で200Tg払ったのち単3電池はやっと私のものになった。 -
ノミンデパートを出て歩くうち昨日のアンティークショップの前を通りがかったが、絵はかさばりそうだし持ち歩きに気を使うので最後に寄ろうと思って通り過ぎたら、しばらく行ったところで、全く知らないおじさんに呼び止められ、「あの店の人が呼んでいるよ。」と言われた。
どうやら店の中から私が前を通りすぎるのを見ていたらしかった。
荷物になるのであとで寄ろうと思っていたのだが・・・と思ったが、うまく説明できるだけの英語力もないので言われるまま戻ることにした。
昨日選んでおいた3枚の絵を出されたところで少し冷静になりやっぱり100ドルは高すぎると思い直し、羊の毛を刈ってフェルトに加工するまでの工程を描いた一枚だけを残して2枚減らし、他に小さな絵を数枚買うことにした。
はがき大の絵を数枚追加して50ドルほどをカードで払って店を出た。
※写真はノミンデパート1階のプリクラです。女子高生らしき女の子たちが群がっていました。 -
名残はつきなかったが、そろそろ出発の時間も迫ってきたのでゲストハウスに戻った。
荷物をまとめてリビングに行くと、お母さんがぎゅっと抱きしめてくれた。
本当の家族のようにというと語弊があるかもしれないが、この数日間いつも温かく見守ってくれたことに心から感謝した。
両方の頬にキスしてくれたが、舌先が頬にぺとっとつく感じがしたのがこういう習慣が無いだけに何か妙だった。
オギーともハグして空港へ向けて出発した。
テレルジのときのドライバーのビッキーが送ってくれることになった。イクーシとオギーも買い物があり途中まで一緒に行くことになった。
しばらく行ったところで二人は車を降り、イクーシともハグしてお別れをした。
28歳のイクーシは北京でネイルアートを学んでいて2月にはまた戻るそうだった。
ネイルの勉強が終わったあとはそのままアクセサリー製作を学ぶ予定だと言っていた。
恋人はおらずまだまだ世界中を旅したい気持ちが強くて、今年の12月頃には日本を訪ねる予定もあるそうだった。横浜、千葉、大阪に日本人の友達がいるので訪ねるつもりと言っていたので、福岡にも来ることがあればぜひうちに来て欲しいと言った。
チンギス・ハーン国際空港に着いた。
荷物を持って出発カウンターまで一緒に来てくれたビッキーともお別れをして出発ゲートの中に入った。
アナウンスは全てモンゴル語だったので、私の乗る便の搭乗案内がいつあるのかわからなくて不安になった。仕方なく搭乗手続きのとき前にいた韓国人のグループの近くに座って、彼らが動くときに一緒に動くことにした。
最後に少し残ったモンゴル紙幣で何か食べるものを買おうと思っていたが、出発口近くには土産物店と免税店しかなく食品は何も売っていなかった。
※写真の奥に見えるベージュの建物の右側部分が今回泊まったゲストハウスです。
手前は公園で、男の子たちがサッカーをやっていました。 -
飛行機は17:30にウランバートルを発ち、21:30に仁川国際空港に到着した。
福岡へは翌朝8:00の便となっていて、一泊するとはいえ10時間の短い滞在になるため、今回は出発前に空港内のトランジット客専用ホテルを予約していた。
ウォーカーヒルが経営するそのホテルは保税区域内にあるため、宿泊しても韓国への入国にはならないというのが特徴だった。
予約時のホテルからの回答では税込み122ドルの宿泊費となっていて貧乏旅行の身にははなはだ応える金額だったので、何とか安く泊まる手立てはないかといろいろ探したあげくインターネットでこのホテルの10%ディスカウントクーポンを見つけて印刷して持ってきていた。
到着ゲートから延々と歩いてやっとホテルにたどり着きチェックインしてクーポンを差し出すと、フロントの男性は「あなたが作ったオリジナルじゃありませんか?」と言い放った。
何ということを!!と思い「これは、仁川空港のホームページに出ていたクーポンです!私はそれを印刷してもってきたんです。本物です!」と言うと、こんどはすんなり受けてくれ、レシートに手書きで10%ディスカウントと書いてくれた。しかも宿泊費は税込み98ドルとなっており、当初の予定より24ドルも安くなっていたので密かに喜んだ。
時間はとうに10時を回っており空港内の飲食店はみな閉店しているようだったが、念のためと思ってフロントで聞いてみると一軒だけ24時間営業のカフェがあるという。
行って見ると、夜中なので品揃えは少なかったがサンドイッチと飲み物、ハーゲンダッツのいちごアイスを買うことにした。
例のディスカウントクーポンを見ると、この店の20%割引クーポンもついていたのでレジの女性に見せると「そんなの知りません。」と言った。
またさっきと同じように繰り返すと、ため息をついて「15%までなら。」というので、これ以上言い続ける気力もなくなってきており、まあいいかと思って買い物を済ませた。
2回も断られるなんで、いったい他にクーポンを使う人はいないのだろうかと思った。 -
食事を終えてホテルに戻りテレビをつけてみた。NHK衛星放送を見て、大阪府知事に橋下さんが当選したのを初めて知った。
部屋の窓の下には搭乗口が見えた。空港の中を夜中見るなどという経験はなかなかできないものだ。しかも、明日チェックアウトしたら目の前が搭乗口だから本当に便利だ。
いろいろ歩き回ったり、移動したりでけっこうめまぐるしい一日だったなと思いながら眠りについた。
7時にチェックアウトして少し買い物をすることにした。
免税店でキムチとチョコレートを買った。機内食が少しは出ると思ったがおなかが空いてたまらなかったのでまたサンドイッチを買って食べた。
福岡行きの搭乗案内は日本語でアナウンスされていた。
たった10時間の韓国と別れを告げて再び機内の人となった。
全くモンゴル語がわからないままの旅行だったが、本当にいい経験をしたと思う。素朴で、親切で、好奇心旺盛で、シャイで、懐が深くて、飾らなくて・・・こんなモンゴルが大好きになった。近いうちにまた必ずこの地を訪れようと思った。
今回おそるおそる足を踏み入れたこの未知の国が、次回私が訪れる時には「おかえり、ターニャ。」と言って迎えてくれるような気がする。
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