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第六十番 横峰寺<br /><br />降雪のためツアーでは行くことができなかった横峰寺へひとりで逆戻り。<br />1ヶ寺だけお参りできなかったなんて...このままおとなしく帰宅出来るわけがない!<br />休暇はあと1日残っている、徳島駅で解散後伊予西条に向かう電車に乗った。<br />横峰寺に一番近い「京屋旅館」までタクシーに乗ったのだがその車中、運転手さんが「私は昔お遍路をした時、ここで弘法大師さまに出会った事があります。お姿は紫色の光でした。」と私に言った。日も落ちて街灯もない山の中の細い道を走り続ける中、私は「それはありがたい経験でしたね。」とだけ言ってあとは黙った。<br /><br />京屋旅館別館「歓喜庵」は立派なお宿です。<br />私がお世話になったのはそこではありませんがお風呂は別館にあり、これがとてもよいお湯で、このお湯に浸かる為だけにまた来てもいいかなと思えるくらい。<br /><br />なんだか勢い余ってここまで戻って来てしまったが「明日はずいぶん歩くんだろうなぁ」とちょっと不安を抱えていた気持ちと疲れのたまっていた体の私は、いいお湯と暖かい布団に「このままのんびりして帰ろうか」と誘惑される。<br />が、翌朝起きると体調気力ともに絶好調な感じ、力が有り余っていた。<br /><br />雪の残る凍結した山道をゆっくり2時間30分ほどかかって横峰寺に到着。<br />本堂にはまだお線香も蝋燭の火も灯っていない。<br />どうやら一番乗りだったようだ。<br />手を清めて本堂に戻ると他のお遍路さんの姿を見かけた。<br />初めて一人でお経を上げて納経帳に御朱印を頂く。<br />これで八十八箇所コンプリート!(まだお礼参りの高野山が残っているが)<br /><br />お寺で頂いたお接待のお菓子でますます元気が出た。<br />疲れたときの甘いものの威力は大きい。<br />上りでも滑りそうだった凍結した急勾配の道路は帰りにはかなり注意が要るが、行きにはどのくらい歩くのだろうという不安な気持ちで目に入らなかった風景も見えてきた。雪がない道では走り出すと止れなくなる、途中で座って休んでいると何人かのお遍路さんが同様に走りながら通り過ぎていった。途中、往路で目にして気になっていた鉄骨が組まれていた場所で作業をしている人がいた。あいさつを交わすとお接待に招かれ、飲み物を頂きながらいろいろと興味深い話を聞かせてもらった。彼もまた遍路の末、この土地に縁があった人らしい。<br />宿に荷物を置かせてもらっていたので戻ると「インスタントだがラーメンを食べるか?」と聞かれ、遠慮もなくいただく。<br />ここ1週間、食べたものの中で一番おいしく感じた。<br />”体を動かし疲れたあとにおなかが満たされて体が温かくなる時”は、私にとっていちばん幸せを感じる時なのではないかと思った。<br />「京屋旅館」でお世話になることが出来てよかった、横峰寺にひとりで参拝しに戻ってよかった。<br />この日をなくしては今回の四国巡礼旅は無意味なものになっていたと思う。<br />88箇所中たった1ヶ寺だけだが、やっぱりお遍路さんは自分の足で歩くことに意味があるのかなぁ...と考えさせられた。

駆け足**お遍路さん**結願寺(横峰寺)

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2008/01/27 - 2008/01/27

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15

edan

edanさん

第六十番 横峰寺

降雪のためツアーでは行くことができなかった横峰寺へひとりで逆戻り。
1ヶ寺だけお参りできなかったなんて...このままおとなしく帰宅出来るわけがない!
休暇はあと1日残っている、徳島駅で解散後伊予西条に向かう電車に乗った。
横峰寺に一番近い「京屋旅館」までタクシーに乗ったのだがその車中、運転手さんが「私は昔お遍路をした時、ここで弘法大師さまに出会った事があります。お姿は紫色の光でした。」と私に言った。日も落ちて街灯もない山の中の細い道を走り続ける中、私は「それはありがたい経験でしたね。」とだけ言ってあとは黙った。

京屋旅館別館「歓喜庵」は立派なお宿です。
私がお世話になったのはそこではありませんがお風呂は別館にあり、これがとてもよいお湯で、このお湯に浸かる為だけにまた来てもいいかなと思えるくらい。

なんだか勢い余ってここまで戻って来てしまったが「明日はずいぶん歩くんだろうなぁ」とちょっと不安を抱えていた気持ちと疲れのたまっていた体の私は、いいお湯と暖かい布団に「このままのんびりして帰ろうか」と誘惑される。
が、翌朝起きると体調気力ともに絶好調な感じ、力が有り余っていた。

雪の残る凍結した山道をゆっくり2時間30分ほどかかって横峰寺に到着。
本堂にはまだお線香も蝋燭の火も灯っていない。
どうやら一番乗りだったようだ。
手を清めて本堂に戻ると他のお遍路さんの姿を見かけた。
初めて一人でお経を上げて納経帳に御朱印を頂く。
これで八十八箇所コンプリート!(まだお礼参りの高野山が残っているが)

お寺で頂いたお接待のお菓子でますます元気が出た。
疲れたときの甘いものの威力は大きい。
上りでも滑りそうだった凍結した急勾配の道路は帰りにはかなり注意が要るが、行きにはどのくらい歩くのだろうという不安な気持ちで目に入らなかった風景も見えてきた。雪がない道では走り出すと止れなくなる、途中で座って休んでいると何人かのお遍路さんが同様に走りながら通り過ぎていった。途中、往路で目にして気になっていた鉄骨が組まれていた場所で作業をしている人がいた。あいさつを交わすとお接待に招かれ、飲み物を頂きながらいろいろと興味深い話を聞かせてもらった。彼もまた遍路の末、この土地に縁があった人らしい。
宿に荷物を置かせてもらっていたので戻ると「インスタントだがラーメンを食べるか?」と聞かれ、遠慮もなくいただく。
ここ1週間、食べたものの中で一番おいしく感じた。
”体を動かし疲れたあとにおなかが満たされて体が温かくなる時”は、私にとっていちばん幸せを感じる時なのではないかと思った。
「京屋旅館」でお世話になることが出来てよかった、横峰寺にひとりで参拝しに戻ってよかった。
この日をなくしては今回の四国巡礼旅は無意味なものになっていたと思う。
88箇所中たった1ヶ寺だけだが、やっぱりお遍路さんは自分の足で歩くことに意味があるのかなぁ...と考えさせられた。

  • 2時間30分ほど歩いて到着。<br />私の他にもお遍路さんが数人。

    2時間30分ほど歩いて到着。
    私の他にもお遍路さんが数人。

  • 八十八箇所、最後に参拝することになった横峰寺。

    八十八箇所、最後に参拝することになった横峰寺。

  • 瀬戸大橋を渡り岡山経由で帰路に着く。

    瀬戸大橋を渡り岡山経由で帰路に着く。

  • アンパンマン列車

    アンパンマン列車

  • 瀬戸内の美味といえば、あなご。

    瀬戸内の美味といえば、あなご。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • 青山蒼渓さん 2008/04/10 09:02:12
    ご苦労様
    雪の中の横峰登山、ご苦労様でした。やはり雪で撃退された方が3月に再度挑戦しておられました。

    タクシ−やバスだとお接待にさずかる事がなく、遍路の楽しみも半分、だけど横峰では沢山の接待を受けられ、良かったですネ。

    さもしい話だけど、接待を通して四国の人情に触れ、お四国病患者になって行く気がします。それと遍路同士の交流ですか?

    edan

    edanさん からの返信 2008/04/11 00:59:13
    RE: ご苦労様
    そうですね、四国巡礼で期待していたのは人との出会いかもしれません。
    あの装束で歩いているだけで知らない人があいさつをしてくれ、ねぎらいの言葉をかけてくれるというのは非日常的な体験でした。

    長く旅をしていると辛いことや嫌なことに出会う確立も高くなるんでしょうが...幸い私は良かったことしか思い出せない性質です。

    私は子供時代の数年間を、瀬戸内の島(四国側)で過ごしました。
    年に一度、春頃に行われる「お四国さん」というイベントが、今も楽しかった思い出として心に残っています。
    お地蔵さんの祠だとかお寺だとかのポイントが島の中に計八十八箇所にあって、そのうちのいくつかにはお接待をしてくれる場所が設けられていていました。お賽銭やお米を持ってそこを訪れ、お菓子やお赤飯などを頂いてまわるんです。
    私は他の土地からその島へ移ってきたのですが、友達はみんな親から教わったという「なむだいしへんじょうこんごう」という言葉を知っていて、「お接待をもらうときに3回唱えるんだよ」と私に教えてくれたことを今回の巡礼のときに思い出しました。

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