2007/07/20 - 2007/07/20
284位(同エリア468件中)
まみさん
2007/07/20(金)第13日目:マラムレシュ地方からブコヴィナ地方へ(w/現地ガイド)
【宿泊:Pension Corlatan(グラ・フモールルイ郊外)】
村の市場見学、ドラゴミレシュティ修道院の12使徒の日の特別のミサを見学、プリシュロップ峠でコーヒーブレイク、青のヴォロネツ修道院(「最後の審判」のフレスコ画が一番鮮明に残っている)
正直、マラムレシュ地方の民族衣装は地味だと思っていました。
一番特徴的な女性の巻スカートは、太い縞模様という、とてもシンプルなものです。
去年(2006年)から民俗博物館でハンガリーの花模様の華やかな民族衣装に見慣れてしまったため、ルーマニアの、特にマラムレシュ地方の民族衣装は、よく見るととても凝っているのですが、全体の印象はやっぱり地味だと思いました。
それは博物館という屋内の蛍光灯の下で、アンティークを見ていたせいだったのですね。
夏の日差しの下で輝く真っ白なブラウスの、なんとまぶしいことでしょう!
襟や袖の細かな刺繍が花のようとはよくぞ言った!
本日、7月20日は特別な祝日です。確か12使徒の日だとガイドのニコラエさんが教えてくれました。
(そのはず。きちんと確認し損ねました。)
道行く人のほとんどは、祝日のミサに出るためにせいいっぱいのお洒落をしています。
お洒落といっても、都会風のモダンなお洒落───ワンピースや背広という人はほとんどいません。
老若男女、博物館で見たような民族衣装で、真っ白な刺繍のブラウスあるいはシャツを着て@
むしろ伝統的なお祭りに行くようです。
ただ、伝統を色濃く残しているといわれるマラムレシュ地方でも、昔の民族衣装を着ている人はぐっと減ってしまいました。
たとえば女性たちの服装に着目すると、刺繍のブラウスは伝統的なものでも、ほとんどの人が身につけていた花模様のスカートは新しい伝統だとニコラエさんが言っていました。
しかし、中には、古くからのマラムレシュ地方伝統の民族衣装を着ている人が、キラ星のように交ざっていました。
意外なことに、どちらかというと小さな女の子から若い女性までの層に多かったです。
それにしても、輝く太陽のもとで、生身の女性たちが着る衣装の、なんとあざやかなことでしょう!
これが地味だと言ったのは、いったい誰?
撮影チャンスは、車を降りてドラゴミレシュティの修道院を訪れたときにたっぷりありました。
修道院へ向かう山道で。
そして特別な祝日ということで野外で行われていた、ミサの最中に。
華やかな衣装の女性たちの姿を、はじめはどちらかというとこっそり撮らせてもらっていました。
しかしふと見ると、ミサを聞いている人たちの中には観光客も混じっているのか、民族衣装を着ている人たちに堂々とカメラを向けている人たちもいました。
そして、そんなカメラマンたちに向かって喜んでポーズをとってくれる女の子がいました。まさしくマラムレシュ地方の昔ながらの民族衣装を誇らしげに見せるように。
もちろん私も、ジェスチャーでお願いして写真を撮らせてもらいました。
(そのときニコラエさんは、ちょっと待ってて、と教会の中に入ってしまっていましたから。)
彼女の少しはにかんだ笑顔と、美しい民族衣装の姿は、本日の思いがけないハイライトです。
ミサを見学する人がこちらを見る目は、ニコニコしている人もいれば、異邦人を見る目で見ている人たちもいました。
後者は、好奇心か、あるいは異教徒がミサに参加するつもりもないのにこの場に交ざっているのを好ましく思っていないのか、よく分かりませんでした。
しかし、年にたった一度しか行われない、しかもマラムレシュ州とサツ・マーレ州の両方を管轄する主教さまがいらしている特別のミサなので、熱心にミサを拝聴していたルーマニア人でも、主教さまの写真をパチパチやっている人がたくさんいました。
かくいうニコラエさんもその一人です。
実は今朝、ペンションを出発したときに、ニコラエさんの運転席の脇にデジカメがあるのに気付きました。どうやらこのためだったようです。
ニコラエさんは、人ごみを掻き分けてどんどん前に行って写真を撮ろうとするので、私もそれに便乗して、主教さまの写真とミサの様子をパチパチやらせてもらいました@
ドラゴミレシュティ修道院は小高い山の上にあるのですが、ニコラエさんは、修道院に向かう途中の道でも、見晴らしのよいところで写真を撮っていました。
きっとあさって、家に帰ったら、家族に写真を見せるのでしょうね。
ところで、車に戻った後、ニコラエさんに「ミサを見学しながら何を考えていたのか」と聞かれて閉口しました。
いままで一緒にいくつもの教会を案内してもらいましたが、そんなことを聞かれたのは初めてです。
ニコラエさんはルーマニア人らしく信心深い人なので、きっと、私がミサにふさわしい瞑想や祈りを、せっかくのこの機会にやっていたのではないかと期待したのでしょう。
しかし、あいにく私の頭の中は、どうしたらいい写真が撮れるか、ということしかありませんでした。
まさかそのまま答えたわけではないですが、なんと言ってごまかしたか忘れてしまいました(笑)。
-
ドラゴミレシュティ修道院へ向かう坂道のはじまりのところの売店で
いつもよりお洒落している少女たち。品物を真剣に吟味しています。
スカートはマラムレシュ地方の伝統的なものではなく、もっと現代的です。
そしてフレアとレースがたっぷりのブラウスに、教会へ行くのでスカーフを被っています。 -
黒帽に白い服の男の子
羊飼い風ですね。
首から提げているのは伝統的なポシェットに見えますが……中身は携帯だったりして@ -
修道院へ向かう坂道の途中でマラムレシュ地方の田園風景を臨む
-
伝統衣装なスカートの少女
これです。
この太い鮮やかな縞模様の前掛け、あるいは巻きスカートのようなザディエこそ、マラムレシュ地方の伝統民族衣装!
あれこそが「ザディエ」でしょう。
一緒にいるお父さんの服装は、伝統的なものかどうかよく分かりませんでした。
女性の衣装ばかり気にしていたので。
★マラムレシュ地方伝統衣装「ザディエ」
以前は二枚のザディエを身につけていましたが、現在では一枚だけをエプロンのように前側に着ることが多いそうです。未婚・既婚、中年、老年などによって異なります。その違いは色の濃淡で表され、若い人は明るく、年齢が上がるにつれて地味な色になります。
ザディエの下には、「フスタ」というスカートを、ザディエの下からへりを覗かせるように着用します。さらにその下に「ポアレ」というワンピースを着用します。
(「祈りと祝祭の国〜ルーマニアの宗教文化」新免光比呂・著(淡交社)より要約) -
ドラゴミレシュティ修道院の木造教会
入口前には、中に入りきらなかった信者がたくさん。主に女性。
ガイドのニコラエさんは、お参りをしてきたい、とこの人ごみを掻き分けて中に入って行きました。
私はそこまでしませんでした。「待ってて」と言われちゃったしね。
観光客の好奇心だけでそこを掻き分けて入るわけにはいきません。
それに木造教会はどうしても規模が小さくなるので、昔は女性は奥まで入れなかったものです。
だから入口にあふれている人も、ほとんどが女性!? -
ドラゴミレシュティ修道院の中庭の東屋
日曜日や祝日の特別なミサは教会に信者が入りきらないので中庭の東屋で行われます。
最初は私も遠慮して、あまり近づけませんでした。 -
中庭で特別なミサを拝聴する人々
花柄の緑のスカートをはいている女性が多いです。
マラムレシュ地方の伝統衣装ではありませんが、もはや現在の伝統になりつつあるようです。
この地方の女性のお洒落というと、こういう衣装がほとんどでした。 -
ポーズをとってくれた、伝統衣装の少女
カメラを構えみせて、ジェスチャーで写真の許可をもらいました。
このスカートの縞模様の色は村ごとに決まっているそうです。
坂道で後姿を撮った少女と同じ色柄ということは、2人の少女は同じ村の人かもしれませんね。
★マラムレシュ地方伝統衣装「ザディエ」
いわば女性が身につけるカーペットです。羊毛製で前とうしろに各一枚、紐(バイエル)できっちり結わえ付けて着用します。
ザディエの色彩は数本の黒の太い横縞を基調にして、赤、オレンジ、黄、緑など、単色と組み合わせます。ルーマニアではマラムレシュ以外の県にもザディエがありますが、日常、飾りとして、また生活必需品として身につけている所は、マラムレシュの四つの川(※ティサ川、マラ川、イェウド川だと思いますが、あと1つは分からなくなってしまいました……)の流域以外にはありません。色彩は村ごとに決まっていましたが、最近は自由になってきました。おそらく固定した村社会の枠が崩れつつあることの表徴でしょう。
ザディエの下には「フスタ」、その下には「ポアレ」を着用します。フスタの下に着ていて、その裾を覗かせます。裾には細かな刺繍や真っ白なレース編みが施されていて清々しい印象を与えます。これはマラムレシュの古くからの習慣で、自分がいかに清潔なものを身につけているかを、他の人にさりげなく誇示するのです。
(「マラムレシュ〜ルーマニア山村のフォークロア」みやこうせい著(未知谷社)より抜粋) -
マラムレシュの伝統的な衣装の少女
デジカメの液晶でさきほどの写真を確認したときに少し暗く写ってしまったように見えたので、もう一枚、撮らせてもらいました。
こちらの写真では、奥に、現代のお洒落なスカートを身につけた小さな女の子とその両親の姿もファィンダーに入りました。
自分の2倍はありそうな大きな日傘を射している女の子の姿も可愛いです。 -
こちらのおねえさんたちもマラムレシュの伝統衣装に身を包み
裾がこれだけ長いスカートを見かけたのはこの女性だけでした。
スカートのオレンジ色が、さきほどの少女たちよりも少し淡いです。
これは年齢の違いかな。
手前の女の子たちのスカート姿も可愛いですね。 -
ミサに耳を傾ける少女たち
お洒落をしている少女たちが集まると、ぱぁっと花が咲いたようです。
真っ白なブラウスもまぶしいです。
スカートに似た花柄のスカーフ姿も華やかです。 -
マラムレシュ県とサツ・マーレ県の司教さま
このドラゴミレシュティ修道院では、7月20日のこの日の祝日のみ、このような身分の高い司教さまがいらして特別なミサを挙げてくださるそうです。
本日はその貴重な日なのです。
それにしても正教の司教さまの礼服は、このように目の覚めるような美しい水色系のものをよく見かける気がします。
それに金糸の豪華な刺繍がされています。
教会の附属博物館や宝物館で歴代の司教さまの礼服がよく展示されていますが、本当に美術品のように見ごたえがあります。 -
マラムレシュ県とサツ・マーレ県の主教さまと各地の教会教区の司祭さまたち
主教さまの周りにいらっしゃる司祭さまたちも、いつもは自分の教区の教会でミサを挙げているのでしょう。
その司祭さまたちもこうして一堂に集まったので、なかなか壮観です。
マラムレシュ県とサツ・マーレ県の主教さまの写真が、サプンツァの陽気な墓で買ったパンフレットにありました。
というわけで名前が分かりました。
ユスティニアン・キラ(Justinian Chira)という方だと思います。
サプンツァ・パンフレットの表紙の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/12914655/
関連の旅行記
「2007年ルーマニア旅行第10日目(2)サプンツァ:きりがないです、陽気な墓@」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10191101/ -
修道院のある坂の上からマラムレシュ地方の田園風景の見納め
★ドラゴミレシュティ
「ボグダン・ヴォーダの4km南にドラゴミレシュテイ村があります。その教会(1722年)はすばらしいマラムレシュ様式ですが、1936年にブカレストの農村博物館に移築されました。
村人はその後、同じ場所に、新しい教会を建てました。村に入ってすぐ左にあります。」
(Lonely Planet(2004年発行3rd edition)より私訳)
Lonely Planetでの紹介はこれだけです。寂しいものです。
これでは、一人で旅行するときは、特に注目しなかったでしょう。
ブカレストの農村博物館に移設されたかつてドラゴレミシュティの教会の写真はこちらです。
新しい木造教会と似てます?
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/12589427/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/12589449/
関連の旅行記
「2007年ルーマニア旅行第2日目(6)ブカレスト:後半も魅力たっぷりな農村博物館・その2」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10172910/
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