2007/08/08 - 2007/08/12
247位(同エリア1397件中)
huwaさん
まるでインドのお寺のような、築地本願寺。
明治時代に西遊記みたいな西域探検をしたお坊さまと、
ユーラシア建築行脚をしていた建築史家が意気投合して、
こんな異色のお寺を生み出しました。
お坊さまの名前は大谷光瑞。
建築家の名前は伊東忠太。
ものすご~く気の合うコンビだったみたいです。
2人とも宗教界と建築界の重鎮でしたが、
身ひとつでユーラシアの風を浴びてきた青年にかえって、
壮大な夢を語り合ったんだろうなあ…ということを想像させる建築です。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線 JRローカル 私鉄
-
スフィンクスのように厳めしく
正面の階段を守るのは、
翼のある獅子像。 -
黄金の飾りのついた大きな正面扉。
-
白と黒とが引き立てる
色鮮やかな
蓮の花模様のステンドグラス。 -
ステンドグラスを
内側から見たところ。 -
その両側にみごとなパイプオルガンのパイプ。
荘厳な響きを奏でるのでしょうね…。 -
伊東忠太には、幻想的な動物彫刻を建物にくっつける趣味がありました。
これは鳩だそうです。
装飾的な翼としっぽがかわいい〜。 -
筋肉質な牛さん。
-
馬に唐獅子?
-
さりげなく見下ろしているお猿さん。
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階段の一番下には象さん。
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目立たないところで釣り鐘を下げている鳥は 鳳凰?
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床のモザイクがお洒落です。
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アジャンタ式というのだそうです。この円蓋。
蓮の花の浮き彫りがきれい。。 -
築地でもうひとつ 名建築を見てゆきます。
このあたりがかつて外国人居留地だった名残をとどめる
聖路加国際病院の旧病棟。
新館ができる際に、取り壊される話もあったそうですが、
残してもらえてよかったよかった!
塔を飾るブルーのタイルがとてもきれい。
設計はアントニン・レーモンドほか3人のチェコ人建築家たち。 -
前庭の芝生の上で 彫刻の展覧会が行われていました!
多摩美術大学木彫教室作品展「木との語らい」展。 -
夏の緑と日射しに映えて 目が喜んでしまう作品ぞろいです。
特にこの作品が気に入っちゃった。
金巻芳俊「ゆびさき宇宙」。 -
ほかの作品は ごめんなさい。
作者名と作品名の書いてある札が 遠かったり 草に埋もれていたりして
読み取れませんでした。
この展覧会、今年でもう5回目だそうです。
毎年この場所で行われているのかな?
偶然出会えてラッキーでした。
木の作品って目にも心にも優しいんですよね〜。 -
銀座を目指して歩きます。
小さな洒落た画廊があったり -
レトロなステンドグラスが素敵な
「美術書と繪畫」のお店があったり。 -
かつてこのあたりは
橋と運河がたくさんある町だったようです。
道路みたいに川が直角に曲がったり、
三叉路になっていたんですね。 -
そんな三叉路の川に、こんな三つ叉の橋が架かっていました。
その名前が三吉橋。
わあおもしろい〜!珍しい〜!
関東大震災の復興事業の一環として架けられたんですって。
こうして上から見た図は別に複雑な形ではないんだけど
実際にこの橋を渡り始めると、方向感覚を失いそうになって、
正しい方向に渡れているのか ふっと不安になります。 -
今は川ではなくて、道路の上に架かった陸橋になっているんですけどね。
ちょっと不思議な景観を楽しめます。
橋の上の鈴蘭灯は、平成になってから修景された、架橋当時のデザインだそうです。 -
銀座通りに到着。
水晶の宮殿のような、ハリー・ウィンストンのお店。
やっぱり銀座は華やかだな〜☆ -
銀座1丁目交番。
コビトの帽子みたいなお屋根が
かわいいでしょ。 -
実はお向かいに立っているコレと
おそろいのカタチに作ってあるんですね^^
昔ここにあった京橋という橋の
親柱なんです。
今はもう川もなく橋もなく
銀座通りと首都高速が交差しているだけなのですけど。
大正時代に造られたこの立派な照明つき親柱が、
かつてここにあった石の橋の姿を
想像させてくれます。 -
明治大正の銀座の街を
モダンに彩ったガス燈も一緒に。 -
足元に敷かれた煉瓦は、
当時と同じフランス積みで再現されたもの。
銀座が煉瓦街と呼ばれた時代の記念なんですね。
明治5年に大火で焼けた銀座を 復興するときに
銀座煉瓦街が建設された、という説明書きが立てられています。
でも確か 煉瓦は耐火には向いていても耐震には向かなくて、
関東大震災で壊滅したのですよね。 -
首都高をくぐると京橋3丁目。
INAXギャラリーにハマって
しばらく出られません^^;
現代アートや建築関係の
とても良い展覧会をしていてくれるギャラリーなので。
今回ハマったのはこの「舟小屋 風土とかたち」展。 -
日本中の水辺の町に、それぞれの風土に合った様式の なんとも素敵な「舟のためのお家」がある!
ということを知りました。
今年は都会旅なのに〜。。
こんな風景に引き込まれて、
今すぐ田舎旅に切り替えたい気分に一瞬なってしまった〜(笑)。
写真はブックレットよりお借りした
三方五湖の舟小屋です。 -
ブックギャラリーにもモチロンはまりこみます。
見に来られなかった展覧会のブックレットをまとめて購入〜。
荷物重くなった〜^^; -
明治屋の本店ビルを道路の向かい側に見ながら
先を急ぎます。
昭和8年のお洒落な建築です。
上のほうの窓の並びが好き。 -
ブリヂストンビルの角に
田中信太郎「ブランクーシ・ラプソディー」。
ブランクーシに捧げる作品なのでしょうね。
稲妻みたいな赤と、まるいタマゴの白と、ビルの壁面の黒。
きりりとした組み合わせです。 -
この日の最後の目的地はブリヂストン美術館。
オフィス街のウィンドーを
ルノワールの青い服の少女の
あどけない表情が飾っています。 -
見に来たのは
夏の特別展示「青木繁と《海の幸》」。
表題作の「海の幸」は横長の迫力ある作品ですが、
私はこの縦長の静かな印象のある「わだつみのいろこの宮」が気に入りました。
日本神話を題材にしているのに、豊玉姫とその侍女が捧げ持っている水汲みの壺は、ギリシャ風ではありませんか?
その異国風なところが、この世ならぬ場所にふさわしい不思議な雰囲気を醸し出しています。 -
常設展示のコレクションも
素晴らしく充実している美術館です。
来るたびにお気に入りの絵が増えてしまい、また来なくちゃと思ってしまう^^
このたびはこのモネの「黄昏 ヴェネツィア」の前で、ためいきついてほわ〜となってしまいました。
夕暮れの鐘の音が ゴンドラを漕ぐ水音と一緒に聞こえてきそう・・ -
さらに今回はミュージアムショップで すてきなグッズを発見!
なんと 好きなポストカードを自由に入れられるマウスパッド!
友達に見せたら「欲しい〜!」の大合唱^^。
他の美術館にも売っているんでしょうか?
それともここだけのオリジナル?
だとしたら おみやげにこれ買いに
やっぱりまた来なくちゃね〜(笑)。
というわけで、ピカソの「生木と枯木のある風景」を入れてみました♪
以上3点は展覧会リーフレットとポストカードよりご紹介しました。
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この旅行記へのコメント (6)
-
- Luceさん 2008/06/24 12:03:11
- 築地本願寺
- huwaさん、こんにちは。
2007年のARTと建築めぐりを拝見しました。
とてもお詳しいんですね。
東京に住んでいながら知らないアートがたくさん。
勉強になりました。
先日築地に寄ったのですが夕方だったので
築地本願寺は閉まっておりました。
huwaさんの旅行記を見るにつけ、あ〜やっぱり中に入りたかったと
後悔ばかりが残っています。
次はリベンジしてきます!
楽しい旅行記でした。ありがとうございました。
Luce
- huwaさん からの返信 2008/06/26 03:08:59
- ありがとうございます!
- Luceさん^^ようこそ!
お返事が遅くなってしまって申し訳ありません!
たくさんの投票と すてきなコメントをありがとうございます!
東京にお住まいの方に 東京旅行記をこんなに丁寧に見ていただいて 光栄です^^
いつもいつも 必ずどこかで良い展覧会が行われていて
古い美しい名建築も センスよく利用されているのが東京。
住んでいらっしゃる方がうらやましいです!
築地本願寺は 本当に面白い建物でした。
私が写真には撮ってきたのは 日本のお寺らしくない部分ばかりですが
内部の正面や天井は 黄金できらびやかに彩られた日本の大寺院!
というつくりになっていました。
もしも機会があったなら 次は パイプオルガンの演奏会を
あの場所で聴いてみたい!!と願っています。
動物彫刻も まだ他にもあるみたいです。
リベンジなさったら ぜひご報告くださいね!
ではでは^^huwaより。
-
- wiz さん 2008/04/12 15:46:11
- 2007年夏のART&建築めぐり
- huwaさん♪
なんだかすごくお久しぶりです〜・・・。
UPされた頃、たしか(2)or(3)まで拝見していたと思うのですが
また続きを見にこよう〜!っとコメントも書かずに・・・失礼しました。
2006年夏編とはガラっと雰囲気が変わるけれど
どれも変わらぬhuwaさん色、ですネ!
huwaさんの手にかかると横浜も新宿も新鮮〜。
このモネのベネツィアの絵は、モネをイメージする時に
思い浮かべる色と違っているので(オレンジ)
私も足を止めて見てしまいます(最近では去年のモネ展@国立新美術館)。
クラナハのユディット・・・(←おもしろいですね〜キャベツ(笑))
私はこのユディットはどうしても怖いと思ってしまうんです。
やっぱり私の好きなユディットはなんと云っても
クリムトのユディット?なんですけどね!
この写真を見ていたら・・・ なんとなく、
http://4travel.jp/traveler/huwa_huwa_tanpopo/pict/13614478/
ニューオリンズ郊外のプランテーションハウスを思い出しました。
米南部のあの辺りも高温多湿+コロニアルスタイルで作られていました。
だからイメージがふと重なったのかなァ・・・。
それから去年コルビュジエ展をやっていた頃
新日曜美術館で特集をやっていたのを見て面白かったのですが
huwaさんも見ていたかなぁ・・・?
カップ・マルタンの休暇小屋が一番気になります!
P.S. 今年の夏は何処へ・・・?!
wiz (ex.voodoo)
- huwaさん からの返信 2008/04/15 23:37:32
- お久しぶりです!
- わあ^^wizさん 本当におひさしぶりです〜!
お名前を変えられたんですね!
いつもいつも すみずみまで見ていただいて
詳しいコメントをありがとうございます!
wizさんはクリムトのユディトがお好きなんですね!
私は ユディトのような女性が なぜあんなに
西洋の画家たちに好まれる画題になるのだろうか というところに
一番興味があります!
だって本当にたくさんの画家たちがユディトを描いているでしょう?
でもって 今のところ一番好きなのは
カラヴァッジョのユディトです!
カラヴァッジョは 眉をひそめた表情を描くのが
ものすご〜く上手だと思うんですけど
ユディトもやっぱり眉をひそめています。
「うあ☆やだわ。なんで私がこんなのに触らなくちゃいけないの?」
って言ってるみたいで 行為の残虐さのわりには
表情には ただ汚いモノを触る嫌悪感だけしかないみたいなところが
かえって冷酷で ぞくぞくしちゃいます。
カップ・マルタンの小屋は あの展覧会で
実物大の 入っていける部屋として展示されていたひとつでしたが
ほんとにほんとにちっちゃかったです!
外の自然といっしょに体験しないと あの小さな空間の味は
再現できないものかもしれません。
でもユニテ・ダビタシオンは 実物の味が再現されていましたよ!
わくわくして 本当にいい展覧会でした。
モネのヴェネツィア
この絵とちょうど同じアングルから撮影された写真が
とあるイタリアン料理店に飾られていました。
「わ。モネはこの角度からスケッチしたんだあ」って
感動しちゃいました。
ヴェネツィアは 私が旅したことのある数少ないヨーロッパの都市なので
そこが描かれているだけで 感動しちゃうっていうのもあるんですけどね^^
またゆっくりと wizさんの旅行記にもお邪魔しますね〜!
ではでは!
huwaより。
- huwaさん からの返信 2008/04/15 23:40:03
- P.S.
- 今年の夏はどこに行くか
まだ決めていませ〜ん。。。
お休みがどれだけもらえるか不明だからなんですけど
絶対どこかへ旅したいとは思っています!!
huwaより。
- wiz さん からの返信 2008/04/16 23:02:42
- RE: Judith
- Caravaggioって(光と)影の感じが
ドラマティック、劇的、だけれど、
(主題はよく表していると思うけれど)
私はJudithは・・・やっぱりKlimt的アプローチ
ファムファタール・フレイヴァなJudith?!!
因みにJudith?もベネツィアにあるけれど
やっぱりJudith?(@ウィーン) だなぁ!!
Judith にかぎらず、芸術家に人気の主題(シーン)は
やっぱり私なんかが読んでも興味が持てる場面(人)だなって思います〜。
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