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南アルプスの名峰・甲斐駒ケ岳(標高2,967m)、その水を集めて流れる清流・尾白川。<br />急峻な傾斜によって造られる大小の滝や淵を、四季折々の樹木が彩る渓谷美、多様な変化に富んだ自然の造形美は、渓谷の魅力をいっそう際立たせている。<br /><br />悠久の時を経て堆積した石英が白い川床となって、エメラルド色の水を湛える。<br />エメラルドグリーンの水は、深く、淡く、淵を染め、深山幽谷の趣を高める。<br />自然にふれあうたびに感嘆させられる色彩の美しさは筆舌に尽くし難い。<br /><br />尾白川渓谷には20にも及ぶ大小の滝があるとされ、古くから信仰の山として崇められ、行者によって拓かれた道があるのですが、現在も渓谷に沿った道は、一般的な気楽に歩ける渓谷道とは異なりハードな面を残しています。アップダウンの連続するルートで足場の悪い箇所も多く、また滑りやすいこともあって、慎重なる通過が望まれます。<br />渓谷を眺めながら山の奥深くへと進んでいくと不動滝が最終の滝となり、その先のルートは日向山へと通じるのですが、崩落箇所があり、危険なため通行禁止となっています。

尾白川渓谷

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2007/11/08 - 2007/11/08

8247位(同エリア13604件中)

4

16

そよ風

そよ風さん

南アルプスの名峰・甲斐駒ケ岳(標高2,967m)、その水を集めて流れる清流・尾白川。
急峻な傾斜によって造られる大小の滝や淵を、四季折々の樹木が彩る渓谷美、多様な変化に富んだ自然の造形美は、渓谷の魅力をいっそう際立たせている。

悠久の時を経て堆積した石英が白い川床となって、エメラルド色の水を湛える。
エメラルドグリーンの水は、深く、淡く、淵を染め、深山幽谷の趣を高める。
自然にふれあうたびに感嘆させられる色彩の美しさは筆舌に尽くし難い。

尾白川渓谷には20にも及ぶ大小の滝があるとされ、古くから信仰の山として崇められ、行者によって拓かれた道があるのですが、現在も渓谷に沿った道は、一般的な気楽に歩ける渓谷道とは異なりハードな面を残しています。アップダウンの連続するルートで足場の悪い箇所も多く、また滑りやすいこともあって、慎重なる通過が望まれます。
渓谷を眺めながら山の奥深くへと進んでいくと不動滝が最終の滝となり、その先のルートは日向山へと通じるのですが、崩落箇所があり、危険なため通行禁止となっています。

  • 甲斐駒への登山口となっている広い駐車場から歩きだすと、<br />秋の陽光に輝きをみせる黄葉が、わくわくとした気持ちにさせてくれる渓谷へのプロローグが申し分ない。

    甲斐駒への登山口となっている広い駐車場から歩きだすと、
    秋の陽光に輝きをみせる黄葉が、わくわくとした気持ちにさせてくれる渓谷へのプロローグが申し分ない。

  • 駒ケ岳神社の横を通り過ぎ、吊橋を渡ると登山道。

    駒ケ岳神社の横を通り過ぎ、吊橋を渡ると登山道。

  • 渓谷へと入ってまず出会うのが「千ヶ淵」<br />深いエメラルドグリーンの水と白い飛沫をあげて迸る水との対比が清冽さを印象付ける淵。<br />

    渓谷へと入ってまず出会うのが「千ヶ淵」
    深いエメラルドグリーンの水と白い飛沫をあげて迸る水との対比が清冽さを印象付ける淵。

  • 険しい渓谷道には、このような鉄梯子が架かっている箇所がいくつもあります。アップダウンを繰り返しながら歩きます。

    険しい渓谷道には、このような鉄梯子が架かっている箇所がいくつもあります。アップダウンを繰り返しながら歩きます。

  • 川原へ降り立ち、川を覗き込むと、沈んだ落ち葉が白い川底に美しいまま見えます。

    川原へ降り立ち、川を覗き込むと、沈んだ落ち葉が白い川底に美しいまま見えます。

  • 「百合ヶ淵」と名付けられたこの淵の由来には、<br />ここへと登ってきた一人の行者が川瀬に一輪の山百合が咲いているのを目にとめたところ、<br />花は静かに川へと沈んで、そこにぽっかりと大きな穴があき、やがて満々と水を湛えた。<br />すると辺りに甘い香りが漂い、行者は香りに誘われ、一刻の深い眠りに落ちたとの伝説があります。

    「百合ヶ淵」と名付けられたこの淵の由来には、
    ここへと登ってきた一人の行者が川瀬に一輪の山百合が咲いているのを目にとめたところ、
    花は静かに川へと沈んで、そこにぽっかりと大きな穴があき、やがて満々と水を湛えた。
    すると辺りに甘い香りが漂い、行者は香りに誘われ、一刻の深い眠りに落ちたとの伝説があります。

  • 黄葉の樹林に陽射しが射しこみ、明るくやわらかな雰囲気に包まれます。

    黄葉の樹林に陽射しが射しこみ、明るくやわらかな雰囲気に包まれます。

  • 落ち葉のしき詰められた渓谷道を歩く楽しさは格別です♪<br />

    落ち葉のしき詰められた渓谷道を歩く楽しさは格別です♪

  • 彩り豊かな秋の山、<br />葉っぱの一枚一枚も、美しい秋の色をしています。

    彩り豊かな秋の山、
    葉っぱの一枚一枚も、美しい秋の色をしています。

  • 落ち葉のトレイル

    落ち葉のトレイル

  • 神蛇滝は、優雅なる趣に神秘性をあわせもった滝といったらいいでしょうか、<br />深い緑の釜から落ちる繊細かつ大胆な水の流れ、<br />透けるレースフレアーのような2段目の滝など、寄り添うような紅葉の華やかさにマッチングした優美さです。<br /><br /><br />先ほどの百合ヶ淵につづき、神蛇滝のいわれです。<br />「百合ヶ淵で深い眠りに誘われた行者が目を覚ますと枕辺に龍が現れ、<br />「この石を渡り前を見よ」と告げます。<br />行者は石を渡り、小枝を折り払い前方を見ると、そこに美しい三段の滝が現れました。<br />行者はあまりの美しさに茫然として滝を眺め、<br />「あれが神蛇滝だ! いま休んでいる場所を龍神平と呼ぼう」<br />こう口走ったのでした。<br /><br />まさにボーゼンとしてしまう美しさです。<br />

    神蛇滝は、優雅なる趣に神秘性をあわせもった滝といったらいいでしょうか、
    深い緑の釜から落ちる繊細かつ大胆な水の流れ、
    透けるレースフレアーのような2段目の滝など、寄り添うような紅葉の華やかさにマッチングした優美さです。


    先ほどの百合ヶ淵につづき、神蛇滝のいわれです。
    「百合ヶ淵で深い眠りに誘われた行者が目を覚ますと枕辺に龍が現れ、
    「この石を渡り前を見よ」と告げます。
    行者は石を渡り、小枝を折り払い前方を見ると、そこに美しい三段の滝が現れました。
    行者はあまりの美しさに茫然として滝を眺め、
    「あれが神蛇滝だ! いま休んでいる場所を龍神平と呼ぼう」
    こう口走ったのでした。

    まさにボーゼンとしてしまう美しさです。

  • 神蛇滝は崖に突出した岩の上から眺めるのですが、人が3人がどうにか横に並べる狭いスペースで、<br />岩へは丸木橋を渡って立ちます。まわりには柵など手がかりとなるものは何もないので、バランスを崩すと崖下へまっさかさまとなって<br />落ちてしまうので注意が要ります。高度感に弱い人は上がらない方がいいでしょう。<br />そんなわけで写真撮影も順番待ちです。<br />岩の上で滝を真正面に見ることができる位置は一人だけですので、写真撮影するなら休日は避けるべきでしょうね。<br /><br />

    神蛇滝は崖に突出した岩の上から眺めるのですが、人が3人がどうにか横に並べる狭いスペースで、
    岩へは丸木橋を渡って立ちます。まわりには柵など手がかりとなるものは何もないので、バランスを崩すと崖下へまっさかさまとなって
    落ちてしまうので注意が要ります。高度感に弱い人は上がらない方がいいでしょう。
    そんなわけで写真撮影も順番待ちです。
    岩の上で滝を真正面に見ることができる位置は一人だけですので、写真撮影するなら休日は避けるべきでしょうね。

  • 神蛇滝を後に、ここから40分の不動滝へ向かいます。<br /><br />山肌にはこんなシックな彩りも見られます。<br />秋の山は、いろいろな意味で豊かさを象徴しています。

    神蛇滝を後に、ここから40分の不動滝へ向かいます。

    山肌にはこんなシックな彩りも見られます。
    秋の山は、いろいろな意味で豊かさを象徴しています。

  • 人一人がやっと通れるほどの細い吊り橋が見えてきました。<br />吊り橋から先は通行禁止です。<br />尾白川渓谷のいちばん奥にある不動滝は、水音を轟かせて流れ落ちる豪快な瀑布。<br />男性的な逞しさを感じる滝です。

    人一人がやっと通れるほどの細い吊り橋が見えてきました。
    吊り橋から先は通行禁止です。
    尾白川渓谷のいちばん奥にある不動滝は、水音を轟かせて流れ落ちる豪快な瀑布。
    男性的な逞しさを感じる滝です。

  • ゆらゆら揺れる吊り橋から下を見ると、川原を流れる水が淡いコバルトブルーとなって白い川床に映えます。<br />

    ゆらゆら揺れる吊り橋から下を見ると、川原を流れる水が淡いコバルトブルーとなって白い川床に映えます。

  • オータムカラーで彩られた木々の葉が谷に優しさを添え、太陽は深い谷の様相を光と影で表現しています。<br />山と渓谷は、自然の造形美を余すとこなく見せてくれる場所です。

    オータムカラーで彩られた木々の葉が谷に優しさを添え、太陽は深い谷の様相を光と影で表現しています。
    山と渓谷は、自然の造形美を余すとこなく見せてくれる場所です。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • 旅猫さん 2007/11/21 14:15:20
    素晴らしい!
    そよ風さん、こんにちは!

    またまた素晴らしい景色を見せていただきました!
    そよ風さんの本領発揮ですね。

    尾白川渓谷は、以前から一度訪れたいと思っているのですが、
    あそこは公共交通機関が無く、アプローチ出来ずにいます。。。

    想像していた以上に美しい渓谷です。
    川底の落ち葉が、まるで水が無いように写っていて驚きです。
    川砂もきれいですし。
    落ち葉が敷き詰められた道も素敵ですね。

    あの山肌の微妙な彩り。
    ため息が出るような美しさです。

    秋の森と滝が織り成す景観。
    感動しました。

    旅猫

    そよ風

    そよ風さん からの返信 2007/11/23 22:22:33
    RE: 素晴らしい!
    旅猫さん、こんばんは☆彡

    なかなかお邪魔できずに、また返信も遅くて申し訳ないです。

    >尾白川渓谷は、以前から一度訪れたいと思っているのですが、
    >あそこは公共交通機関が無く、アプローチ出来ずにいます。。。

    そうでしたか、、
    クルマ利用だとたやすいアプローチですが、
    公共交通機関だと、不便かもしれないですね。
    甲斐駒の展望台・日向山登山口にも近いところですが、
    ガイドブックでは駅からタクシー利用となっていました。

    神蛇の滝までは尾根道を利用することもできるので、
    険しい渓谷道を歩かずとも行くことができます。
    でも、その急峻な山の険しさが、近づくことも許されない滝をつくり
    幽玄な雰囲気が保たれているのですね。
    踏みつけてしまうのが惜しいくらい、
    散ったばかりの落ち葉が重なり合う登山道、
    秋の色彩のなかにすっぽりと包み込まれる居心地のよさ、
    水の流れる音と、鳥のさえずり以外は聞えてこない山独特の静けさ、
    バランスのとれた緊張感と解放感が交互にもたらされ、
    その醍醐味を体感できるのは
    日常から隔絶された場であるがゆえのものですね。
    秋同様に、新緑の頃もまた素晴らしいのではないかと思います。
    機会がありましたら是非!
  • JOECOOLさん 2007/11/21 00:25:33
    素晴らしい滝と紅葉に一票!
    そよ風さん、こんばんは。
    はじめまして、JOECOOLと申します。

    神蛇滝ですか、初めて見ました。
    神秘的な滝と周りの紅葉が調和してとても美しいですね。
    やっぱり滝の景色は秋が一番きれいです。迷わず一票をポチっ!
    道のりがけっこうたいへんそうですが、これだけの美しい風景に出会えたら疲れも忘れそう。

    また美しい滝や渓谷に出会えたら教えて下さいね。

    by JOECOOL

    そよ風

    そよ風さん からの返信 2007/11/23 21:47:16
    RE: 素晴らしい滝と紅葉に一票!
    JOECOOLさん、はじめまして、
    コメント、そして投票をありがとうございます!

    日向山へは何度か登っていまして、
    その都度気になっていたのがこの渓谷でした。
    今回やっと渓谷を訪れることができ、
    思った以上に美しい滝や景色に出会え、
    また歩きがいのあるコースにも満足できました。

    とくに神蛇滝と滝を囲む山肌が織り成す調和のとれた美しさは
    格別の感がありました。
    最後に写真を一枚追加しましたが、
    太陽の光が、深いV字谷の様子と山深さを表しています。
    新緑の頃もグリーンのグラデーションに滝のエメラルド色があいまって
    見応えのある光景なのではと、春にも訪れてみたくなりました。

そよ風さんのトラベラーページ

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