2007/09/14 - 2007/09/16
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秘湯マニアさん
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9月14日(金)
クレイン湯布院で乗馬の外乗が行われることのなったので行くことにする。乗馬は15日の11時にクレインへ集合ということになっている。でもクレインの場所も分からないので当日の早朝の飛行機ではキツイと思い、前日のうちに湯布院へ入ることにした。そのため、今日は大分空港到着が17時という遅い飛行機である。今日の飛行機は53番ゲートからだった。席は最も前方の6Fと6G。今日は久しぶりに窓側に座った。羽田発3時55分ANA大分行きは予定より10分ほど遅れて離陸した。航路は丹沢上空を通り富士山を眺めて小牧へ。そこから岩国を目指して瀬戸内海上空を通り大分へ、というコースだ。大分空港到着は定刻より5分遅れの17時30分。まだ明るくて大分空港に大分行きのホバークラフトが到着するのが良く見えた。湯布院行きのバスは17時55分発。大型の観光バスなのに料金は一人1500円と安い。始めは3人しか乗客がいなかったが、出発直前になって最終的には12人ほどの乗客になった。大分空港への高速道路は対面通行なので追い越しもままならないが、大分自動車道に出てからは遅い車を追い抜いて行く。おかげで湯布院到着も早く、宿には19時前に到着することができた。今日の宿は「ほたるの宿 仙洞」。湯布院駅からタクシーで行った時には分からなかったが、金鱗湖にとても近い宿だった。でも宿への道はとても狭い。タクシーが通るのがやっとである。門の前で車を降りると両側に提灯のついた灯りが内庭へ導く。丁度食事時間でもあるせいか、フロントには誰もいない。フロントのベルを鳴らすと反対側の建物から若い男性が出てきて案内してくれた。通されたのはフロントから続いてはいるが別棟の2階にある15号室。ここはベットのある洋室だ。洗面所もトイレもあるが部屋は狭い。湯布院に3泊もするので、インターネットを駆使してできるだけ安い宿を探したのだ。ここは一人1泊1万円と湯布院の中でも格安である。値段が安いから、それだけの宿かと思っていたが、旅行が終わった今振り返ってみても、サービスや食事などとても良い宿だった。昨年泊まった「わらび野」よりも仙洞の方が良いかもしれない。
さて、到着時間が遅かったのでお風呂にも入らず着替えもなしで、そのまま食事処へ行く。食事処はまた別の建物の1階で、各部屋ごとにテーブルが別れている。この日は窓側の真ん中のテーブルだった。その上にメイン料理の地鶏鍋とその材料が桶に入って並べられている。食事はとても豪勢で、地鶏鍋だけではなく前菜の季節の6種盛り、蛸のオクラ和え、ズワイ蟹、鯉の洗いなどが並んでいる。食べている最中に山女の塩焼きと錦秋包みの餡かけも運ばれてくるのでテーブルには置ききれないほどだった。お酒は最初に生ビールを飲んだが、その後は、仙洞という銘柄のお酒があったのでそれを頼んだ。食事のサービスも若い女性2名と若い男性が2名。ここは若い人だけで運営されているみたいだった。食事の最後には柚子のシャーベットのデザート。これも美味しかった。満腹で帰ろうとすると小さな籠が運ばれてくる。夜食として小さなオニギリが入っていた。部屋で一休みしたあとお風呂へ。お風呂は24時間入浴可能な露天風呂。出たところには無料の冷水と飲んだ杯数を自己申告する仕組みの生ビールが置いてある。お風呂はフロントの裏側だ。露天風呂はそう広い訳ではないが大きな木の柱が四隅に立ち、蔦が天井まで絡み付いている。屋根はあるが、その柱が高いので風が吹き抜けて気持ち良い。温泉は掛け流しだが源泉が熱いので一部加水しているそうだ。タオルはお風呂場においてあるので使い放題。唯一の欠点は脱衣所に冷房がないこと。お風呂場の洗い場が2箇所しかないのも欠点かもしれない。でも、僕は3日間通して、このお風呂で誰にも会わなかったので全然問題なかった。お風呂を出たあと、早速ビールを1杯飲んでから部屋へ。そのまま気持ちよく眠りについた。
9月15日(土)
例によって朝早く目が覚める。こういう時、24時間入れるお風呂があるのはありがたい。明けゆく空を眺めながらゆっくりと温泉に浸かるのは至高の幸せだ。僕が起こしてしまったのかもしれないが、文子も早く起きたので文子も朝湯に入る。今日の朝食は8時からなので散歩に出る。宿の前は金鱗湖から流れる川になっていて、その土手沿いに道がある。宿の前を左に行けば湯布院の駅方面、右に行けば金鱗湖だ。始めに左に行ってみると、宿の少し先にアイスクリームとお菓子の店があり、車はそこまでしか入れない。その先まで行くと蛍見橋という橋があって駅へ続くメインストリートの方へ渡ることができる。そこまで確認してから反対方向に歩く。朝の時間なのでほかにもウォーキングをしている人がいる。この川は大分川というのだそうだ。僕はこの川を遡って行けば金鱗湖に着くと思っていたが、川が途中から二股に分かれて、僕らが歩いている左岸では金鱗湖から離れて行ってしまった。それでも散策コースにはなっているらしく看板などが出ている。川を離れて道路を歩く。途中に佛山寺というお寺がある。更に歩くと右手に共同浴場が見えてきて、その向かい側に金鱗湖がある。ここは前回も立ち寄ったところだ。でも早朝なので人が少なく静かな金鱗湖をデジカメに撮ることができた。金鱗湖は小さな湖なので、半周して反対側に回ると有名旅館亀ノ井別荘がある。その脇に小さな橋があるが、その橋を渡るとすぐ右手に僕たちの宿、仙洞があった。今日の帰りも明日もこの旅館をベースにするだけに、この散歩で得た地理は随分と役に立った。
朝食は8時から昨夜と同じ席で。朝の食事は普通の旅館の朝食と変わらない。でも、自分のテーブルでハムエッグを作って食べるのが変わっているくらいか。今日の天気は今のところは曇りだが雨の確率が高い。出掛けるには傘が必需品だ。旅館を9時頃出て駅の方に向かう。今日はバイクを借りて文子は散策、僕はクレイン湯布院まで行く予定になっている。バイクも7月の段階で植木商会というところに予約してある。でも行ってみると文子のバイクはあったがそれ1台しかなく、もう1台はスーパーカブしかなかった。ヘルメットもろくなのがなかったが仕方がない。それでも文子のヘルメットだけは新品だった。折角、インターネットで予約を入れたのに、バイクの手配もしてないようでは何の意味もない。こっちはバイクの中型免許も持っているのだから、代替でそういう大型バイクを出しても良いのではないか。ベストバイク社の本部にクレームを入れてやろう。
クレイン湯布院へのおおまかなコースを聞いて出発。文子と別行動と思ったけど、最初は文子もクレインがある場所まで行くという。クレインは塚原高原というところにあるらしい。そこへは湯布院の自衛隊駐屯地の脇を通る道を登って行く。この道の途中に狭霧亭という看板が出ていたが、文子はこの後、ここへ立ち寄ったそうだ。塚原高原までは結構距離がある。ずっと登りが続きバイクではきついくらいだ。それでも大分自動車道が見えるあたりまで登ると草原が開け、高原らしくなる。塚原も温泉で、塚原の里などという食事処の看板がある。その先に大きな駐車場を備えた食事処由布乃郷があり、クレインの駐車場もそこだった。ここで文子と別れ、僕は乗馬へ。クラブハウスに入ったのは11時少し前。12時からバーベキューの食事。乗馬は3班に分かれて行う。皆が食べている間に、第1班の人は乗馬の準備。天気は幸い曇りで雨にはなっていない。でも由布岳の上半分は雲に隠れて、今にも雨が降りそうである。乗馬コースはクレインから道路を歩いて、大分自動車道の上に掛かる橋を渡ると塚原高原の別荘地が広がる。その中の草原でまずは軽速足。一番向こうでユーターンし、帰りは駈足。別荘地の中を常足で歩いて次の草原へ。そこまではバスで他の人々がついてきているので、そこで記念撮影。そこからはバスと分かれて本格的な森の中のコースへ。中には人間では背の立たない草原の深い場所もあったし、手で木の枝を払いながら進むところもあった。この別荘地の中にはホーンテッドマンションのような使われていない別荘がいくつか点在している。みんなバブルの頃に建てたが今は使われていないのだそうだ。帰りには駈足もしながら草原を横切る。こういうのが一番やりたかったことなので、とても満足した。別荘地の入り口まで帰ってくると、ここからは道路なので常足。ちょうどこの頃になって雨が落ちてきた。それでも大して濡れないうちに帰り着くことができた。洗い場には第2班の人が待っていて、すぐに出発して行った。宿に帰り着いたのは4時前だったが文子も帰っていた。お風呂に入ろうと思ったが、文子が街へ出ると言うので一緒に行く。雨が降りそうなので宿の傘を1本持って行く。駅から金鱗湖へ続く道がメインストリートだが、ずいぶん人が歩いている。世間では連休だから混んでいるのか。猫グッズを売っている店があったり犬グッズを売っている店があったり、結構若い人向けの店が多い。日本一を取ったとかいうコロッケ屋も店を出していた。途中にあるガラス工芸のお店で醤油注しを買う。宿へ帰る直前に、宿の隣のアイスクリーム屋で変わったアイスを食べる。このアイスはマイナス30度の冷えた鉄板の上で材料を凍らせてアイスにする。マンゴーやブルーベリーやイチゴなど、生の材料からアイスを作るので若い女の子が並んで買っていた。宿に帰ってすぐに温泉へ。今日は連休でお客様も多いのに、この時も露天には僕一人だった。昼間は日帰り入浴もやっているので、僕が行った時にはまだタオルも置いてなかったけれど、宿の女の子が用意してくれた。疲れた身体には温泉が一番。この宿の湯布院のお湯はひときわ温泉らしくて身体が温まる。お風呂を出たあとのビールは美味しい。今日は乗馬で汗をかいているのでビールの一杯くらいでは全然酔わない。部屋で火照った身体を冷ましたあと夕食。昨日の夕食は遅かったので、今日は6時半からの夕食にした。食事処は昨日の場所だが、今日は満席。昨日は半分くらいのテーブルが空いていたのでさすがに連休だと思う。今日の僕たちの席は一番奥の席。その理由は、僕たちだけ特別料理だからだ。と言っても頼んだ訳ではない。昨日僕たちが食べた地鶏鍋がこの宿の定番らしく、殆んどの席の人がそれを食べている。僕たちは何が出るのかな、と思っていたら、今日のメインは豊後牛のステーキだった。2日目になると女の子とも顔見知りになって、いろんなことを頼み易くなる。奇麗な仲居さんと、気さくで可愛い仲居さんがいた。今日の食前酒はサンザシ酒だったが、これも美味しかった。鳥皮や茄子田楽などの先付や小鉢のほか、お刺身が置かれている。それが進んだ頃を見計らって豊後牛が運ばれてくる。この牛の美味しかったこと!ソースが美味しいのは勿論だが、牛も柔らかくてとても美味しかった。しかも鉄板の上に大きな肉がドンと乗っているので量も充分だった。これだけで充分なのに、焼き物として沖ヒラスの照り焼きと蒸し物として緑香饅頭の銀餡かけが出た。沖ヒラスというのも美味しかった。今日のデザートはメロンで、これも他のテーブルとは違っていた。同じ宿に3泊もするので板場の方でも気を使ってくれたのだろう。でも、この宿の料理はどれも美味しかった。お風呂が混まないうちに、と思って9時前に露天に行く。この時も僕一人でのんびりとお湯に浸かっていられた。食事処にはあんなに人がいたのにどうしちゃったのだろう、と思うくらいだった。
9月16日(日)
目覚めるとあいにく朝から雨が降っている。台風11号が沖縄を掠めて韓国の方に向かっているが、雨雲は九州にまで掛かっている。直撃されなかっただけ良しとしなければならない。例によって朝の露天風呂へ。フロントの脇を通って行くのだがフロントにも誰もいないくらい早い時間に行ってしまった。でも温泉は気持ち良くてゆっくりと浸かっていられる。今日は僕と入れ替わりに一人入って行った。
2日目の朝食は厚焼きの卵焼きだった。他の席は、昨日の僕たちと同じようにハムエッグを作っていた。今日は9時半にクレインなのだが、残念ながら雨が止まない。すると文子が今日は辻馬車に乗るから文子のバイクを使って良いと言う。こんな雨の中、使い難いスーパーカブは嫌だと思っていたからとっても有難かった。レインコートを着てバイクで出発。塚原の山の上でも雨はほとんど変わらない強さだった。それでも明け方よりも小降りになってきている。今日の組分けは僕は2班。着いた時には第1班が出発するところだったので、僕もバスに乗って見に行く。草原の中を皆が並んで走っているのは結構見栄えがするものだ。クラブハウスに帰って少し待つ。2階の食堂でパフェなどを食べた。
1班が帰ってくると直ぐに2班の出発。この時にはほとんど雨が止んでいたが、一応レインコートを着て行く。今日の馬はシューマイという白い馬だった。今日のコースは昨日とほとんど同じだが、先生が違うと若干コースも違う。大きく崖が抉れた谷を見下ろせるところもあって、景色が良かった。そこでは先生が写真を撮ってくれた。こんな雨の日だったのに、僕たちの第2班だけは全然雨に降られずに乗馬ができた。一緒に行った女の子3人の行いが良かったのだろう。僕は文子とお昼の約束をしているので、乗馬が終わったあと食事も取らずに先に帰る。帰りのバイクに乗った時には雨は降っていなかったのに、途中から振り出してくる。朝着てきたビニールカッパとビニールのズボンをザックにしまっておいたが、それを着る。湯布院への帰りの道路は下りだが、路面も濡れているしカーブが多い。小さなバイクなのでスピードはあまり出せないが、不慣れな道なので相当気を使った。さらに、ビニールのズボンが安物で、どこからか雨が染みてきて冷たい。宿に帰り着いた時には随分と濡れてしまっていた。宿には1時頃に着いたのだが、宿においておいたスーパーカブと2台で出掛ける。というよりも食事なんかが終わったらバイクを返してしまうつもりで乗って行ったのだ。雨は降り続いているので文子もコートを着たまま。文子が「磯」という寿司屋を見つけておいたのでそこへ行く。バイクはその店の隣に置かせてもらう。このあと湯布院駅からトロッコ列車に乗っている間、ずっとバイクを置かせてくれた。湯布院駅と隣の南由布の間を「トロQ」というトロッコ列車が往復している。湯布院駅発1時40分というのがあったのでそれに乗る。ホームに止まっているトロッコには最前部と最後部に普通の客車が連結されていて、トロッコは真ん中に3両連結されている。トロッコに乗ってみたら座席やテーブルがところどころ濡れている。走っている時に雨が吹き込んでくるらしい。トロッコの連結部分には、その雨を拭くためのJR九州のタオルも用意されていた。トロッコ列車はゆっくりと隣の南由布目指して走る。湯布院の街を出ると稲穂が首を垂らす田園風景が広がっている。その反対側には晴れていれば由布岳が見えるはずだが今日は山裾しか見えない。このトロッコ列車の乗客は結局20人〜30人程度。それでも車掌さんがガイドをしてくれて親切だった。南由布からの帰りには結構強めの雨になって、トロッコ内は水びたし。僕は冷房の効いた普通の客車に早めに避難してしまった。湯布院に帰ってきてからバイクを返しに行く。本当はガソリンを満タンで返すのだが、雨がひどくなったのでそのまま持ち込み清算して貰った。2台で2日間5800円だった。歩きで宿に帰り着いたのは4時頃の早い時間。雨で濡れたものを脱ぎお風呂で温まりに行く。連休のさなかなので、ビールや冷水のフリードリンクは宿泊者のみです、という札が張ってあった。今日の夕食は他の皆さんと同じ食事。と言っても地鶏鍋ではなく寄せ鍋だった。ピーナッツ豆腐とか牛のたたきなどがあり、鰻の焼き霜造りというのがあった。先付けで平目の薄引きがあったのだが、意外と量が多く鍋の頃まで残してしまった。焼き物はキスの塩焼き。これも川魚のように食べてしまった。最後にはシャーベットを選べるのだが、最初の日の柚子シャーベットが美味しかったので、それを食べた。湯布院の最終日なので部屋で荷造り。まだ湯布院だけしか観光していないのに荷物は増えてしまっている。でも明日からは車だから安心だ。雨が降り止まないなか湯布院での最後のお風呂を楽しんだ。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー ANAグループ バイク
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