憧れのシルクロード（吐魯番編）

2007/09/22 - 2007/09/23

かつて旅人から憧れのオアシスと慕われ、長旅で疲れた旅人を笑顔で優しく迎え入れた、いとしのトゥルファン（吐魯番）

天山山脈の南東麓で、タクラマカン砂漠の果てのオアシス都市。
年間降水量16mm、蒸発量3,000ｍｍ。
海抜平均 100ｍの盆地にあるので、8月は40℃を越える日々が続き、今年の6月15日は48.5℃を記録した。

今もシルクロードのオアシスの名残を漂わせている街に思いを馳せる。

トゥルファンとはウイグル語で「くぼんだ土地」の意味です。


憧れのシルクロード（烏魯木齊編）からの続きです。
https://4travel.jp/travelogue/10186292

エリア 吐魯番(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.0
• ショッピング: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道 観光バス 飛行機
• 航空会社: 中国東方航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: クラブツーリズム

トゥルファンホテル（吐魯番賓館）

夕方ホテルに到着

足浴按摩
ホテルの隣に足裏マッサージがあった。マッサージだけでなく、他のサービスもあるらしい。
遊んだ観光客が「夜の日中友好」などと言って、旅行中話のネタにしていた。
今どきこういうことを人前で話すかなぁ (≧∇≦)

ホテルの中はアラベスク模様

経済開発で市内に住むウイグル族の強制移住

「こんな砂漠の中に住んだら、いら家賃が安くても、祈る場所も、生活の糧を栽培する農地もないじゃないか」ウイグル族の悲鳴が聞こえる。
新たに住宅と農地を計画したが、水の手当てが出来ずに家が野ざらしになっていた。
開発後のマンションに住むのは富裕層の漢民族。

火焔山
火焔山の近くで撮影タイム。
侵食された山肌のひだが太陽に照らされて、炎のような影を作ると言われている。
昼の方が良い写真が撮れるからと、朝は素通りしてわざわざお昼に撮影したけど、曇りだった。

「西遊記」の中で、孫悟空が鉄扇公主と戦った場所。

絶好の撮影ポイント

この場所の砂はさらさらと崩れ落ち、絶好の撮影ポイントだとか、わざわざバスを止めて撮影したが画像はイマイチだった。

日本のTVドラマ「孫悟空」の撮影場所にもなった。

「月の砂漠」のイメージ

ベゼクリク千仏堂

ベゼクリクとは、ウィグル語で「絵のある所、装飾された家」という意味で、4世紀から14世紀にかけて造られた。

壁画が少ないのは、イスラム教徒に破壊されたり、20世紀初頭に列強諸国探検隊が持ち出したり、又文化大革命で破壊されたから。　

火焔山の谷間にある岩をくり抜きた石窟寺院

現在は83窟が残っている
第9窟、第37窟、第39窟が見学できるが、殆んどの壁画が削り取られいて、何も無い。

石窟の中は殆んど何も無い。
イスラム教とは逆に、時計回りに3階回ってお祈りすると、願いが叶うとか。

下はムルトゥク川

アスターナ古墳群

アスターナ古墳群は高昌故城に住んでいた、麹氏高昌・唐代の貴族の墓地です。
墓には壁画、夫婦のミイラがあった。

273年（晋）〜778年（唐）の墓地群だそうです。

アスターナとは、ウイグル語で「首府」と言う意味だそうだが、「休息」と「安眠」の意味もあるらしい。

西域の伝説にもとづく石像

名前を忘れたがグルッと回って人間を作り出すとか。

逆光なので裏から撮りました。

彫刻のもとになった壁画

アスターナ古墳群

この地下に、500基近くの墳墓が並んでいるとか

見学できるのは３つ、説明板があるところ。

入口

「商人のミイラがある墓」

夫婦のミイラと言われている
残念ながら展示用に置いたものでこの墓から出たものではないらしい。

内部は撮影禁止なので画像はコピーです

アスターナ古墳の一古墳の、地下室へ通じる階段

「役人の墓」

６双の屏風がある



内部は撮影禁止なので画像はコピーです

地下にはこういった壁画がある。
画像はコピーです。

農家を訪問

変わった形のぶどう

夏は家の中が暑くて寝られないので、葡萄棚の下か、屋上で寝る。
幸いトゥルファンは水が無いので蚊がいない。

民族舞踊
ウイグル人は歌と踊りが好きな民族で、歌と踊りで客人をもてなし、最後には一緒に踊る。

最後にガイドさんが「さあ、皆さんも一緒に踊りましょう」と誘ってくれたけど
ツーア客の一人が「踊りなんかどうでもいい。チップやるからこっちに来な・・。」と

こういうのはなんだかなぁ
双子の姉妹は顔に表情がなく、見ていてもつまらなかった。

バスの運転手さんが踊りに参加。ノリノリ〜♪(＾ε＾)

葡萄の乾燥小屋

画像の穴の開いた小家はブドウ畑の葡萄の乾燥小屋。

壁は日干し煉瓦で造られ隙間が多いので、風通しは良いが日は当たらない。
葡萄をこの中にぶら下げておくと、乾燥した葡萄は自然に落ちて干し葡萄が出来上がる。

交河故城

交河故城

交河故城は町の西10kmにあり、ヤルナイゼ川の中州にある、前漢代の都市の遺跡です。
交河＝文字通り二つの川の交わる台地に作られた城です。
2本の川に削り取られた断崖は約30mもあり難攻不落の要塞となっています。
城内には官庁街、住宅街、大仏寺など寺院が配置されていた。

交河故城入り口

日干しレンガで作られたのが分かる。

すごい人で、画像に人物が入らないように撮るのに苦労した。

中心大道

大仏寺
遺跡の中央に位置する大仏寺の跡

中心大道が続く

日干しレンガなので、長い年月の時を経て崩れ去った。

仏塔
交河故城には多くの仏塔があったが、この仏塔が最も大きい。
真中に仏像を収めた凹みがあるが、仏像の多くは20世紀の初めにヨーロッパ人に盗まれた。

城壁の無い城

交河故城のはずれに行くと切り立った崖があり、下には葡畑が見える。
これを見るとこの城が自然の要塞だと言うことが分かる。
中国の城には珍しく城壁がない。
交河故城の人たちは城の外で農業を営んで、自給自足の生活をしていた。

カレーズの模型

カレーズとはペルシャ語で『地下水』を意味する。
天山山脈からの水が流れる地下水路で吐魯番（トゥルファン）の生命線。

井戸を掘っている状態の展示

カレーズ

皆さん撮影待ちをしていても、すぐに中国人が横から画像に入ってくる (*_*)　

一見水が流れてないように見えるのは、透き通っているから。
これは生活用水

バザール
ごちゃごちゃしていて活気あふれる雰囲気に圧倒さる。
ただメインストリートは漢民族に似た商魂逞しさがあり、ちょっと残念。

ドライフルーツ
添乗員が行かないで下さいと言っていた奥の店で買った。
商店主が屈託のない笑顔で迎えてくれた。
あんず、マンゴ、トルファン名物の種なし白葡萄、これで400円。

こんにちは!
イスラムの帽子ソンコを載せた男が日本語で声を掛けてくれた。
夜勤明けのホテルマン。

「どこから来たの？」
「エッ！名古屋？それどこ？」
いろいろ雑談した後に、写真を撮らせてもらった。

ぶどう棚

歩道のぶどう棚を撮っていたら、「こっちの方がいいよ。葡萄があまり残っていないけど」と

道路の上の葡萄は国家のもので、取ると捕まるとか。

「僕が日本で写真になるの。えっ！インターネットに載るの、嬉しいなぁ」
と言ってくれたのでもう一枚、パシャ。

夜の人民広場

一等乗客待合室
一等の乗客は荷物検査の後、この部屋で待つ。バーもありくつろげた。

絹の絨毯
駅の待合室にいると色んな物を売りに来た。
9月の観光シーズンが終わると客は誰も来ないので必死だった。最後は列車まで追いかけて来た。

手前の赤のジュータンは30,000→5,000で、もう一枚は敦煌で4,000円でゲット。

夜行寝台列車で敦煌へ向かう

トルファンは盆地の真中にあり、昔のディーゼル車は馬力が無いので坂を登りきれない。
それで駅は市より40ｋｍ離れた少し高台の郊外にある。

一等寝台車、一部屋4人

トルファンを離れる

期待していた「いとしのトルファン」と言われた西域も、オアシスの名残が消えつつあった。
今度は個人旅行で来るかな。

憧れのシルクロード（敦煌編）に続く
http://4travel.jp/travelogue/10186601

この旅行記へのコメント （8）

• メビウスさん 2013/06/05 20:57:43

  投票ありがとうございます

  初めまして。こんばんは。
  チュニジアの旅行記に投票頂きありがとうございます。
  
  トルファン・ウルムチ、イイですね！
  数年前トルコに旅をし、イスラム建築や文化に感化(笑)されてしまい、そうなるとシルクロードにも興味がわいています。
  一人で行くか、若しくは中国にどハマりの父と行くか、いずれにしろ旅してみたい場所です。
  
  またお邪魔させて頂きます。
  今後ともよろしくお願いします！

  katsu nagoyaさん からの返信 2013/06/06 11:48:23

  RE: 投票ありがとうございます

  こんにちは
  
  > チュニジアの旅行記に投票頂きありがとうございます。
  じっくり拝読しました。
  いつか行ってみたい国です。
  
  > トルファン・ウルムチ、イイですね！
  > 数年前トルコに旅をし、イスラム建築や文化に感化(笑)されてしまい、そうなるとシルクロードにも興味がわいています。
  
  なによりもウイグル民族のとろけるような笑顔が素敵です。
  バザールでカメラを向けたら、恥ずかしがって隠れた若い女の子・・可愛かった。
  
  今トルファンで外国人を泊めたら公安がホテルに来て大変みたいです。
  ツアーも中止が多いですね。残念です。
  
  > 今後ともよろしくお願いします！
  こちらこそ宜しくお願いします。

  メビウスさん からの返信 2013/06/06 12:44:25

  RE: RE: 投票ありがとうございます

  こんにちは。
  お返事ありがとうございます。
  
  いや〜そうなんですか？それは大変残念です。
  でも情勢が落ち着いたらいつか行ってみたいです。
  
  チュニジアも、私達が旅をした数ヶ月後にアルジェリアのテロ事件があり、大事をとって少しの間ツアーが中止になってました。
  今はもう問題無い様ですが、あの頃は「丁度イイ時期に行ったよね〜」と母と話してました。
  今回は慌ただしく周遊ツアーだったのですが、再訪の機会があれば一都市にどっぷりと体感したいと思います。実に興味深い国でしたよ！
  
  日本って相変わらず不景気だって言われてるけど、海外に旅をすると、イカに日本が治安が良くて結構裕福なのかって事を思い知らされますよね。
  だからと言って世界の為に何が出来るって訳でも無いんですが(笑)
  でも知らない国を肌で感じ、色々な想いを馳せるのもまた旅の醍醐味かと。
  それではまた！
  
  
  > 今トルファンで外国人を泊めたら公安がホテルに来て大変みたいです。
  > ツアーも中止が多いですね。残念です。

• 内蒙古人さん 2011/03/10 00:18:32

  トルファン行きたいです！

  　katsu nagoyaさん
  
  　初めまして！中国内蒙古へ単身赴任して、１１年間
  になります。
  　なぜ、ガイドは、この奥の店に行かないで欲しいと
  言ったのでしょう。興味深々です。
  　ガイドにバックマージンが入らないのでしょうか。
  
  　こちらの干し葡萄は、年中食べています。ただ安物
  を買うせいか、乾燥した小枝も混じっています。
  
  　さてさて、良いところへお出かけになりましたね。
  　少々、こちらの人々の感情に不安が有り、未だに
  行く意思を持てません。漢族に対する反感が有りとお
  聞きし、なおさら不安を感じます。
  　また、文化遺産が数多く破壊されているのは残念で
  すね。内心、期待しておりました。
  

  katsu nagoyaさん からの返信 2011/03/10 16:26:59

  RE: トルファン行きたいです！

  内蒙古人さん
  訪問、コメント有難う御座います。
  
  >　初めまして！中国内蒙古へ単身赴任して、１１年間
  になります。なぜ、ガイドは、この奥の店に行かないで欲しいと 言ったのでしょう。興味深々です。ガイドにバックマージンが入らないのでしょうか
  
  う〜ん。それもあると思うけど、トラブルを避けてだと思う。
  市場のウルグァイ人は人なっこくて、笑顔が可愛かった。
  若い女の店員にカメラを向けると、恥ずかしそうに商品の裏に隠れるので写真が撮れなかった。今思っても残念だ。
  市場の商品は安くて良質、観光客用とは大違い。
  チベットにも行きたいけど、もう無理かなぁ。
  
  

• nakamasananiwaさん 2008/10/05 10:24:29

  初めまして

  毎度おおきに
  ご訪問感謝です
  
  ゆったりええ旅してはりますねー
  またゆっくりお邪魔させてください
  
  どうかよろしくお願いいたします
  
  それでは

  katsu nagoyaさん からの返信 2008/10/05 11:19:34

  RE: 初めまして

  訪問、投票有難う御座います。
  
  シンガポール、クアラルンプールの画像を懐かしく拝見し投票しました(^ε^)
  しかし、まったく記憶に無い風景ばかりです。
  もっとも俺がかの地に行ったのは３０年前ですが(^_^;)
  随分綺麗な街になったんですね。
  昔の方がブギー・ストリートも有り、猥雑で楽しかったかな (^O^)
  
  貴兄の旅行記は何んだか分からんけど、勢いが有って楽しいです。
  
  ではまた
  

  nakamasananiwaさん からの返信 2008/10/05 19:45:00

  RE: 初めまして

  ＞katsu nagoyaさん
  これはこれは早速のご返信、御投票おおきにです
  
  そうですそうです、ブギスの辺今もガチャガチャしてますが昔はもっともっと変？で危険なニオイがするおもしろプレイスでした
  
  きれいになったシンガポールもまたおもしろいかもですよー
  機会があればきてみてくださいねー
  
  それでは