2007/08/14 - 2007/08/14
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フーテンの若さんさん
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「オカエリナサイマセ。ゴ主人サマ〜」
たどたどしい日本語でメイド服を着た可愛いタイ人女性の挨拶を受ける。ここは、バンコクのBTSアソーク駅直結のタイムズスクエア内にあるメイド喫茶「ぴなふぉあ」。
バンコクは今や日本の地方都市並みに何でも揃うと言われている。イオン、QBハウス、伊勢丹、31アイス、ダイソー、KUMON、山崎パン、大戸屋、TYUTAYA、王将、紀伊国屋、東急、モスバーガーなどが進出しており、日本での生活と何ら変わらないサービスを受けることができる。そして、最近ではメイド喫茶まで出来たというのでちょっと覗いてみたのだった。
店内の黒板にあったオススメメニューはこんな内容だった。
◎「あーん★フロート」、「萌え萌えマンゴーパフェ」(最初の一口をメイドが食べさせてくれる)。
◎「ぴな萌えセット」(オムライスとココアにメイドが希望の文字をいれてくれる)。
この中で一番安い「あーん★フロート」で130Bもする(約500円)。付加価値がある分、さすがに値段は張るようだ。メイドに食べさせてもらいたい気持ちも多々あったが勿体ないと思いなおし、一番安いコーヒーだけを注文することにした。
店内を見渡すと、40代後半と思われる男性客一人と20代後半の二人組男性がいた。平日の昼間からなかなかの盛況ぶりである。テレビのモニターからはモーニング娘のライブが流れていた。本棚にはマンガ(NANAとかデスノートなど)やメイド図鑑なる日本の本が所狭しと置いてある。メイドたちはたどたどしいながらもちゃんと日本語を話すし、ここが秋葉原といってもまったくわからない雰囲気であった。
40代オヤジは、オムライスを頼んでいた。どうやら高い注文をするとメイドとたくさん会話ができるようだ。コーヒーだけの僕には全然メイドは寄ってきてくれない。
さらに、40代オヤジは写真を撮ろうと言い出した。写真撮影は一枚200B(約750円)もする。これまたいい商売だ。おそらく彼ぐらいの歳になると、日本ではメイド喫茶などなかなか入り辛いのだろう。オヤジはご満悦の表情で店を後にしたのだった。
オヤジが去った後、待ってましたとばかり一番可愛いと思う「ゆかり」という名札の付いたメイドに声を掛けてみた。彼女はそんなに日本語がうまくないのだが、一所懸命勉強しているところだという。まだ入店して2ヶ月。このメイド服はかわいくて気に入っていると明るく答えてくれた。
何となくこのまま終わるのも寂しいと思い、僕も彼女たちと一緒に記念撮影をすることにした。写真を撮るだけなのに何だかとても緊張する(笑顔が引きつってしまった)。
写真を撮った後は特にやることもないので、そそくさと店を後にすることにした。僕が店を出ようと席を立ったとき、今度は20代の二人組がメイドに写真撮影をお願いしていた。彼らは僕を見て思っていたに違いない。30代の僕ぐらいの歳になると、日本のメイド喫茶などなかなか入り辛いのだろうなと。
とにかく僕もご満悦の表情で店を後にしたのだった。タイのメイド喫茶侮り難し。またここに戻って来てしまうかもしれない。
「イッテラッシャイマセ。ゴ主人サマ〜」なんてやさしく言ってくれるんだもの。
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8月12日はシリキット王妃の誕生日。王宮前広場では祭壇が設けられ、先ほどまで誕生日を祝っての記念コンサートが盛大に行われていたようだ。ピカピカ光る電飾のまわりには、お祝いする人や観光客たちで溢れ、道路は大混雑していた。
僕は、ちょうど4年前のこの日にバンコクを訪れたことがある。
当時はその日が王妃の誕生日ということを知らず、バンコクに到着するなりナナ・プラザという繁華街(日本でいう歌舞伎町)へ遊びに行ったのだった。
しばらくゴーゴーバーをハシゴしていると、突然空砲の音が響き渡った。
その音と共に、お店の人たちは慌てて片付け始め出す。僕はいったい何が起こったかわからず、ボーと立ち尽くしていると、たまたま隣にいた日本人男性から「手入れがあったに違いないから早く逃げるんだ」と強引に腕を引っ張られた。
外に出ると何人かの警官たちが待ち構えていた。まさか観光客は捕まらないだろうとタカを括っていたのだが、その日本人は「早く走れ!」と僕のケツを叩いて声を張り上げた。
何が何だかわからず全速力でとにかく走った。人込の中を掻き分け、どこを走ったのかまったく覚えていないが、狭い繁華街の路地を逃げるように駆け込んだ。僕はバンコクに到着したばかりだったし、結構ビールを飲んでいたのでアルコールがまわって足はフラフラだった。
30分ほど走っただろうか。いつしか辺りに人気はなくなっていた。気が付くとあの日本人の姿はなく、まったく見たことがないタイ人女性の手を僕は握っていた。あれ、いったい彼女はどこの誰なんだ?
僕が不思議な顔でそう質問すると、彼女は言葉では答えず、笑顔をにっこり返したのであった。どうやら彼女は何処かのゴーゴーバーのお店の子のようだ。何処で入れ違ったのかわからないが、いつの間にか僕は知らない女性を引っ張ってきてしまっていたのだ。
彼女はしきりにホテルへ行こうと僕の腕をぐいぐい引っ張ってくる。
とてもそんな気にはなれないので僕が断ると、じゃお金をくれと要求された。確かに間違えて連れてきてしまったのは僕の責任。それに疲れて面倒くさかったので、僕はポケットにあったバーツを適当に手渡した。彼女はプライドを傷つけられて怒ったのか、僕に罵声を浴びせた上、最後にアカンベーをして別れた。
後からわかったことなのだが、王妃の誕生日にはアルコール販売を自粛しなければいけなかったらしい。都心部のバーやディスコは臨時休業するのが普通なのだが、ナナ・プラザは自由に営業していたため、警察から注意を受けたという訳だ。
ちなみにこの日はタイでの母の日でもある。4年前に出会った彼女の顔は、少しばかり母に面影が似ていたと思う(それほど年増の女性だった)。
4年前の教訓を生かし、今年は何もせず、ホテルでのんびり過ごすことにした。本当はちょっとばかりまた走ってみたい気もするのだけど、日本で心配しているであろう母のことを思って止めておく事にした。
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この旅行記へのコメント (3)
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- arfaさん 2008/02/25 01:31:46
- 同じく笑えました(^‐^)
- 何かでこの旅行記を見た気がしますが、ふーんと通り過ぎていたようです。
じっくり読んでみると面白いですね。特に後ろを見たらゴーゴーバーのお姉ちゃんに入れ替わっていたなんて笑えます。
タイもなかなか面白いですよね。私も行ってみようかね、面白そう。
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- Komuさん 2008/01/17 00:40:34
- 笑えました
- はじめまして。
去年、友人とバンコクに行き、ここでお店を見つけた友人が、
店の外から写真を撮ろうとしたら、断られていました。
そういうシステムがあったのですね。
それにしても、2時間も一生懸命マッサージしてくれた人への
チップ代を考えると、タイの物価に馴染んだ後ですと、
払えない金額に感じますね。
- フーテンの若さんさん からの返信 2008/01/18 22:34:16
- RE: 笑えました
- komu55さん
掲示板への書き込みありがとうございました!
タイは本当に面白いものがあって深いですよね。確かにタイの物価を考えると決して安い金額ではないと思います。しかし、タイにいる日本人は信じられないくらい高いお金を持って遊んでいる人もいたりして。いやー深いです。
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