世界遺産の町ランス

2004/03/15 - 2004/03/15

　フランクの部族長クロヴィスが妻のクロティルドの影響を受けてキリスト教徒となり、司教聖レミの手で、フランクの王として聖別された(496?)のは、このランスにおいてだった。以来、フランス王はこの地で戴冠することとなった。とりわけ、シャルル7世の戴冠は(1429)、ジャンヌ・ダルクの神がかり的な働きによって有名だ。

　ランスの町には次のような伝説がある。

《かつて、イタリアはテヴェレ河のほとりでオオカミに育てられた双子の兄弟がおりました。二人は長じて、剛勇並ぶものなき勇者となり、テヴェレ河一帯をたちまち平定し、七つの丘のある地に町を作りました。ところが困ったことに、一つの国に二人の王はいりません。ロムルスとレムスという名の二人の兄弟は鳥占いで王を決めることにしました。そして鳥はロムルスに勝ちを授けました。結果に不満を持ったレムスは今度は剣に頼りましたが、やはり剣も彼に勝ちをもたらしません。傷ついたレムスは北へ北へと逃れます。アルプスを越え、さらに北へと逃れ、追っ手の来ない安全な地に町を作りました。その町は彼の名 Remus から Reims (ランス)と名付けられました。ロムルスの町はローマと名付けられました。ですから、ランス町の格の高さはローマにも比するのです》

　残念ながら、この伝説は「伝説」でしかない。紀元前の昔は違う名前だったし、Reims の語源はベルギー族の remi に由来するらしい。

【ノートル=ダム大聖堂のパラ窓】

エリア ランス (シャンパーニュアルデンヌ地方)(フランス)

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: 大韓航空

【ランス駅】

　パリ東駅から約1時間くらいでランス駅に到着します。車窓の風景はもちろん葡萄畑。

【ランス駅前】

　ランス駅前は信じられないほど広大な公園(?)になっています。フランスの町の駅は町の外にあるからできる芸当なのでしょう。3月でしたので、桜の花がちらほら見えました。
　自動トイレがあります。

【街並み】

　ティエリー通りを街の中心に向かって歩くと、古めかしい建物が現れてムードは盛り上がります。

【街の記念碑】

　ティエリー通りを行くと、右手に「J.B. ラングレ遊歩道」があります。この道を行くと大聖堂にまっしぐら、なのですが、僕たちは少し回り道をします。

【ランスの町並み】

　ティエール通り沿いの美しい町並み。

【ランス市庁舎】

　そうです。まずは「オテル・ド・ヴィル(市庁舎)」とその広場を見学します。
　さすがに、シャンパーニュの首都、市庁舎も立派です。

【市庁舎の浮き彫り】

　国王ルイの騎馬像。

【ランスの中心街】

タレイラン通りは広い歩行者天国。

【タレイラン通りのメリーゴーランド】

　フランス人のメリーゴーランド好きは、あきれかえるほどだ。

【タレイラン通りの記念碑】

【食卓の店・店頭】

【トゥールネル通りから見える大聖堂】

【大聖堂正面】

　ロクフェレール(ロックフェラー)通りからの眺め。

【ゴチック様式の典型、ノートル=ダム大聖堂】

【内陣・・・遠く西のバラ窓】

【広々とした内陣】

【側廊】

【バラ窓】

【シャガールが描いたステンドグラス】

　大聖堂は第一次世界大戦のとき、ドイツ軍の爆撃を受け破壊された。現在はこのとおり、復元されたが、ステンドグラスは20世紀のデザインが採用された。

【1ユーロの蝋燭】

　洋の東西を問わず、聖域で灯る蝋燭の光は神秘と荘厳をもたらす。

【入り口の天使】

　向かいの天使は修復中だった。

【ジャンヌ・ダルク騎馬像】

　大聖堂となりの広場に立つ。

【500年記念のプレート】

　「ジャンヌ・ダルクは1429年7月17日、ランスにてシャルル7世を聖別させて、その使命を果たす」とある。

　ちなみに「乙女ジャンヌ」の乙女は「pucelle 処女」であり、「vierge 処女」は聖母マリアの時に用いられる。

【龍の形をしたノッカー】

　ノッカーの形も、散歩中の楽しみだ。駅に戻る途中に見つけた。

【マンホール】

　マンホールの模様を見るのも街歩きの楽しみのひとつ。

この旅行記へのコメント （2）

• かにちゃんさん 2007/12/17 09:34:19

  おひさしぶりです♪

  　　　スキピオさん
  
  　こんにちは！
  　いつも(間接的にですが）お世話になり、ありがとうございます。
  
  　久しぶりに旅行記拝見しに伺いました。
  　きょうは、第1作目のブログ、行ったことのないランスの町並み〜視点がとてもスキピオさんらしいな〜、と思いました。こんな素敵なところに、私は行くことがあるのかなー、と憧れと半ばあきらめの気持ちで、拝見しました。
  　最近、私はイタリアに関連したものばかりに目が行くようになっていましたが、
  　　　やっぱりフランスもいいな〜(*^_^*)

  スキピオさん からの返信 2007/12/18 00:38:46

  RE: ようこそ♪

  　遊びに来てくださり、ありがとうございます。パリもランスも決して遠隔地ではありません。ですから、フランスは憧れとかあきらめの対象ではなく、御足を一歩踏み出すだけの近場です。どうか、大胆な御一歩を!
  　
  もちろん、イタリアもおもしろいですが・・・(ヴェローナのロミオとジュリエツトの家、興味深いですね。犬猿の仲の両家がこんなに近かったとは!)
  　
  では、またよろしく。