2007/03/31 - 2007/07/01
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captainさん
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シリアは興味深い国だ。現在のシリアアラブ共和国は第二次大戦後、中東の諸国が次々と君主国として独立して行く中で、大統領制を敷き、社会主義を取り入れた。
ただ、今の所大統領は世襲していて、ちょっと曖昧なのかもしれない。
社会主義は人間を肯定することから始まるが、宗教は人間を否定することから始まる。
この相対する2つの思想がどう共存しているのか、イスラム圏の社会主義とは一体どういうものか。そういう小難しい事を考えていたのだが、肌で感じるシリアは人々は気さくだし、飯はうまいし、物価は安いし、ハマムはあるわで、楽しい国だ。
ちょっと暗そうだな。という僕の先入観は初日から吹き飛んでいた。
現在のシリアアラブ共和国の首都でもあるダマスカスは、想像を絶する歴史を持っている。どれぐらいかというと、人の集住が紀元前3000年前に始まったということだから、これはもう理解を超えている。
遺跡が古いのは当たり前だが、現在も「生きて」いる都市の歴史として考えると、感慨深い。自分が踏みしめる石畳の下には、その歴史が横たわっている。
一歩一歩に有り難みを感じないではいられない。
また、ダマスカスはイスラム教史においても重要な都市で、
イスラム史上初の王朝「ウマイヤ王朝」がダマスカスを首都に定めた。中東のイスラム化(所謂「アラブの大征服」)はウマイヤ朝時代から始まるので、ダマスカスこそが拡大するイスラム世界の中心地となったわけだ。
ダマスカス旧市街にそびえるウマイヤドモスクは、世界最古のモスクとされイスラム4大聖地に数えられ、各地から巡礼者が集まる。
僕はここで初めて「イスラムシーア派」の人を見た。
イランから来たシーア派の巡礼者(お上りさん)は、女性が真っ黒な装束を纏っているので、すぐそれと解る。彼女らが大集団を成してスーク(市場)を練り歩く様は圧巻だった。いや、ちょっと恐い。
モスクの中では、「イラクから来た」というおっちゃんと喋る機会があった。
「ワシの国は戦争でメチャクチャだよ。ドカーン!ってなー。」
「わっはっは。でも大丈夫さ。俺にはアッラーがいるからね。」
とおっちゃんは空を指さして豪快に笑った。
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