2006/04 - 2006/04
46位(同エリア48件中)
漣さん
中世の時代に自分達の地位を確立することに成功した女性達の集団があった。ベギン会、カトリック系の女子修道会。ベルギーの西半分、フランドル地方に点在する修道院の内、3つを尋ねてみた。
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まず始めに訪れたのはコルトレイクのベギン会修道院。ベギン会の修道院には3つのタイプがあり、住宅団地の様な都市型、中庭を囲むように住居が配置された中庭型、その両方を合わせた混合型と分けられている。
コルトレイクのものは都市型であり、塀で仕切られた中に小さな村が広がっていた。 -
修道院入り口にて発見した世界遺産の碑。フランドル地方の伝統的都市計画・建築と宗教共同体の生活空間との交流の例証となるベギン会の修道院群は以下の基準で世界遺産に登録されている。
()フランドル地方のベギン会修道院はフランドル地方の文化圏に特化した様式における都市・地方の計画立案と宗教・伝統建築の結合の顕著な物理的特徴を示している。
()ベギン会は中世のヨーロッパ北西部における宗教的に独立した女性の文化的伝統の稀な証拠である。
()ベギン会は世俗的・女子修道院的な価値観に結びつく中世の宗教運動の特徴に関連した複合建築の顕著な例である。
※ユネスコのHPに記載されているものの私訳です。 -
ベギン会。それは半俗の修道会。入るも出るも自分の意志次第。結婚の為の退会、老後の生活の為の入会、私有財産の確保、外部との接触の許可、全てが許されていたとのこと。織物、ボビンレース、工芸品等を製作し活動の資金としていたという。
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現在は殆どのベギン会修道院は一般の人が居住しているとのことで、ここコルトレイクのものも例外ではなかった。が、観光客らしき人どころか住人も見えない。
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コルトレイクの修道院を見学し終わり、次に向かったのはブルッヘの修道院。
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ブルッヘの修道院は中庭型。春先に訪れた甲斐あって美しい水仙の花が咲き乱れていた。
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一大観光都市ブルッヘにあることもあり、コルトレイクとは違い観光客も大勢訪れていた。
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水仙に囲まれた祈りの場。神秘主義的な思想を持ったベギン会はベネディクト会等から危険視されていた。
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・・・、現在はベネディクト会の修道院となっているのは皮肉とも言えるかも。
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半時ほどで大体の見学は終了。ブルッヘ歴史地区の見学をし、その日は終了。
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さて、3つめのリールの修道院は都市型。旧市街の一角にひっそりとある入り口を潜ると、塀に囲まれた小都市が出現・・・というかいつの間にか修道院に入ったと言う感じ。
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中世の時代にこの様な宗教共同体の設立は画期的だったはず。外部との接触を許可したのも社会的に成功した要因なのでは、と思う。
1つの理想的な共同体を築き上げたベギン会。
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